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職員ひとりごと(6) 介護保険から脱退したいと考えていらっしゃる方へ

[2007年4月1日]

 介護保険について、つくづく思うことがあります。
 介護保険担当の窓口で、介護保険料を払いたくない理由として、「私は、ころっと死ぬので介護保険に入りたくない。」とか、「介護を受けるようになったら、身内の者が介護してくれるので、介護保険は必要ない。」とか、「寝たきり状態になったら自殺するから、介護保険はいらない。」とおっしゃるおとしよりが大勢いらっしゃるのです。
 そうおっしゃる方は、今現在はお元気なので、介護を受けなければならないようになったとき、ご本人はもちろん、家族の方がどんなに大変かご存知ないのです。私は、介護保険の認定審査会の事務局の一員として、寝たきりや認知症の方で、家族が過酷な介護をされている現状を多少なりとも知る機会がございます。
 現代社会は、医学がとても進歩していますので、脳梗塞で倒れても、昔なら助からなかった方でも今は命は取りとめられる方が多く、その結果として重い寝たきり状態になったり、後遺症で脳血管性の認知症になる方がとても多いのです。つまり「ころっと死ぬこと」はなかなか難しいのです。
 また、「身内の方が介護してくれる」とおっしゃいますが、介護は先が見えません。後何年たてば介護が終わるのか、1年後なのか、5年後なのか、10年後なのか、予測ができないのです。乳幼児ならば、今手がかかっても後少しすれば、立てるようになり、歩けるようになると見通しがたちますので、がんばりやすいのですが・・・。
 あるいは、89歳の夫を88歳の妻が介護するといったことは、現実的には大変なことです。妻が介護疲れで入院してしまうといったこともままあります。
また、「介護する人が介護される人に対して憎しみを抱いたことがあるか」という問いに対して半数以上の人が「ある」という統計データが介護保険制度が始まる前でしたが報告されています。
 さらに、言いにくいことですが、「寝たきり」になったら、立てず歩けずになるわけですから、自殺することもままなりません。自分では「家族に迷惑をかけて申し訳ない、死んでしまいたい。」と思っても生きていかなくてはならないのです。
 介護保険制度には、まだまだ不備な点があると思いますが、要介護状態になったとき、介護保険制度が使えてよかったと言われる方はたくさんいらっしゃいます。
 私事になりますが、私の舅が、やはり脳梗塞で倒れて、身体的な麻痺はほとんどなくなったのですが、認知症になり、介護保険を利用しています。介護保険制度のおかげで、私は今も働き続けることができています。わたしも夫ももちろん介護していますが、週2回きてくださるヘルパーさんや、週2回通っているデイケアセンター(通所リハビリ)には本当に感謝しています。
 どうぞ皆様方も介護保険制度にご理解とご協力をしてくださいますよう、お願いする次第です。
 私は、4月1日付けで、転勤いたしますが、みなさまがいつまでもお元気でいらっしゃるようお祈りしております。

◇地域保健福祉課 新田庸子

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