災害対策の担当になって10ヶ月が経ちました。今まで異動で新しい仕事に就いたときはいつもそうでしたが、当初は戸惑い思い悩みました。しかし、この度は新しい仕事だからというだけではなく、何か勝手が違いました。
それは、程なくして、災害対策が日々の区民の皆様の日常生活に対応する仕事ではなく、地震などの災害に見舞われるのを想定して、被害を最小限に食い止めるための手立てを講じておき、一旦緩急あれば、状況に応じて自在に対応する仕事であるが故だと思い至りました。
12年前の1月17日の早朝に起こった阪神・淡路大震災の時の恐怖・驚愕はいまだに鮮明に思い起こすことができます。地球全体が巨大な怪獣と化して、地上の邪魔者を振り落とそうと身震いするかのように、地底の奥底から突き上げる激しい上下動と横揺れ…。
私たちは大きな地震を体験していても、時とともに当時の記憶が薄れ、日々の生活が忙しくもあり、災害への備えを怠り勝ちです。
災害、とりわけ大地震への注意と警戒心を喚起し、不測の事態に備えるのに防災訓練は大層効果的ですが、去る1月17日に、旭区役所では大阪市震災総合訓練を実施しました。
訓練は、当日早朝に上町断層系に直下型大地震が発生し、旭区の最大震度7の想定のもと、区役所職員が非常参集して、区役所内に旭区災害対策本部の設置を、また、区内小中学校に収容避難所を開設・運営するのを主たる内容として実施しました。
後日、その反省会を開き、「劇を演じる役者のようにあらかじめ決められた役割を演じるのではなく、当日役割を伝えたりして、大地震への臨機応変の対応力を養うべきである」、「区役所に区民の方が来庁している時を想定して訓練を実施すべきである」など、様々な意見が出されました。
この反省会で出された指摘を整理し、今後の当区の災害対策に反映していきたいと考えております。「防災意識を高める」というフレーズをよく耳にしますが、これは単なる精神論ではなく、一人ひとりが想像力をたくましくして、地震などの災害が起こった場合を想定し、日々の暮らしの中で、災害に遭ったらどのように行動すればいいのか、どこに避難すればいいのか、などを考えて、非常持ち出し品などの準備を進めるなどの具体的な対策を伴ってこそ、自ずと災害への心の備えができていくことを表わしているのに他なりません。
私たち区役所職員は防災訓練などを通じて、日頃から「いざという時に、自分は何をどうしたらいいのか」という問題意識を持ち、災害発生時には迅速かつ適切な対応ができるようにしなくては、と切実に思う今日この頃です。
◇区民企画室 今井忠司
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