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職員ひとりごと(66)

[2009年10月15日]

 大正7年秋の夕暮れ、大阪府下のとある理髪店で50歳ぐらいの紳士が散髪をしていました。鏡に映る街の風景を見るともなしに見ていた彼の目は、ある一点に釘付けになった。それは、40歳くらいの母親と女の子が夕刊を売る姿でした。散髪を終えた紳士は母子に近づき1部を買った後、一言二言話しかけ、その足で近くの交番に立ち寄り、この母子の家庭状況を調べさせた。紳士は当時の大阪府知事 林市蔵でした。後日、この母子についての報告があり、夫は病に倒れ、3人の子どもを抱え、夕刊売りでやっと生計を立てている。子どもたちは、学用品を買えず、学校にも通っていない。林知事は、自らの幼い頃の貧しい生活を思い起こし、このような母子は他にもいるはずだと思い、部下に調査を命じ、府下をいくつかの方面(地域)に分け、それぞれの方面に委員を置き、生活状況の調査と救済などの実務にあたらせました。これが方面委員制度の始まりであり、次第に全国に広がり今日の民生委員制度となりました。
 方面委員制度が創設され90年が経過しました。これまでの民生委員活動はともすると生活保護や生活困窮者といったイメージが強かったのですが、市民の生活や価値観の多様化とともに、地域社会のあり方も大きく変わり、民生委員児童委員は、地域に暮らす方々のよき相談相手であるばかりでなく、高齢者の孤独死や児童虐待、DVといった新しい社会課題に対してその解決に向けた取り組みを行っています。旭区では現在155名の民生委員児童委員が日々活躍しています。
 なお、林市蔵氏の功績を顕彰するための銅像が中之島に設けられており、毎年、大阪市民生委員児童委員大会の開催前に各区の会長による献花式が開催されています。

 

◆生活支援担当  武田 雄次

このページの作成者・問合せ先

旭区 保健福祉センター 生活支援担当
電話: 06-6957-9872 ファックス: 06-6952-3247
住所: 〒535-8501 大阪市旭区大宮1丁目1番17号(旭区役所2階)

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