もっと知りたい あべの発見!7つのあべの物語
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40美しく鳴く松虫の音に心を奪われて…松虫塚の由来については、いくつかの説が残されています。【その1】後鳥羽上皇に仕えた松虫・鈴虫2人の官女が法然の念仏に発心し、法然が土佐に流された後、松虫がこの地に庵を結んで隠棲いんせいしたという説があります。【その2】元久年間、松虫次郎左衛門といわれていた人がいました。この人は松虫の声をこよなく愛することで有名になり、彼を松虫殿と呼ぶようになりました。この松虫殿の残した句に、「行やらで野辺にあこがれ松虫のしたう心をあはれとぞ知れ」、「つきせじなめでたき心しるならばこけの下にもともや松虫(辞世の句)」とあり、この松虫次郎左衛門にまつわる説があります。【その3】小野小町がこの地に住んでいたとき、琴の名手といわれた人が、小町を慕い訪れ一緒に暮らしていましたが、自然のなかに鳴く松虫の音に琴の音が及ばないと嘆き、琴を捨てたといわれる説があります。【その4】その昔、親友と二人、阿倍野の松原を通り、茶店にて休息し、美しく鳴く松虫の音に心をひかれていました。すると、友がいずれともなく姿を消してしまいましたが、しばらくは虫の鳴く声を楽しみながら、帰りを待っていました。しかし、友の帰りが遅く、捜しに行ってみると、松虫の鳴く草むらで亡くなっていました。その友を松虫の鳴く地に葬ったという説があります。【所在地】松虫通1丁目11現在、松虫塚は松虫通沿いにあり、エノキの大樹が目印になっています。松虫塚■神木エノキの下に眠る物語慕い慕われる…松虫塚の伝説

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