大阪の経済2017年版
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は し が き 大阪は、江戸時代には商都として、明治以降は日本有数の工業都市として栄え、その後も多様な産業が集積し、現在まで日本及び関西経済の中心都市として発展を遂げてきました。 しかしながら、近年は、東京への一極集中が進むとともに、大阪の強みの一つであった卸売業や製造業において、流通形態の変革や生産拠点の海外移転等が進み、大阪はその全国シェアを低下させてきました。 また、大阪経済は、直近ではゆるやかな回復基調が見られるものの、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等により景気の先行きが楽観視できず、市内中小企業を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況となっています。 一方、このような厳しい経営環境下においても、高い技術力や独自の製品等を有し、高付加価値化により成長している企業も多く存在し、環境・エネルギーや健康・医療等、将来の成長が期待される分野の企業や研究機関が集積している点も大阪・関西の強みであります。 また、増加する来阪外国人旅行者や、うめきたの「知的創造拠点」を核としたまちづくりなど、様々なビジネスチャンスの機会も多く創出されております。  本冊子は、こうした状況にある大阪の産業経済の姿を、各種の統計資料等をもとに、グラフ等を交え平易に解説したものです。 第Ⅰ部では、大阪経済の現況について記載し、第Ⅱ部では、業種別産業動向についてグラフ化した統計数値を中心に記載しています。第Ⅲ部では、経済活動の現状を24区別、地域別に細分化して記載しています。なお、巻末には、データ集を掲載しております。 本冊子が、大阪経済の現状と課題を理解していただく一助となれば幸いに存じます。発刊にあたり、各種資料を快くご提供くださいました関係機関、ご多忙の中ご協力を賜りました方々に対し、厚くお礼申しあげます。 平成29年1月

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