大阪の経済2017年版
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Ⅰ-6 最近の動向Q.需給項目別の最近の動向は?◆需要セクター A-①民間最終消費支出 増加し続ける人口を背景に、スーパーの出店が積極的で販売額も順調に増加したが、2016年は横ばい。百貨店販売額も“爆買い”が沈静化して15年後半より減少。17年度に考えられる主なプラス面とマイナス面の要素は次のとおり・プラス面: 1)消費者となる人口、世帯の持続的増加2)賃金などの上昇、失業率低下による就労者数の増加3)増加する訪日外国人の“コト消費”取り込みによる需要拡大・マイナス面:1)円安と原油高が予想され、物価上昇にもとづく節約志向2)高齢化による消費縮小トレンド など A-②民間住宅投資、企業設備投資 住宅用建築着工面積は14年の消費増税後には低迷したが、15年6月以降は緩やかな持ち直し基調。産業用の着工はホテルや物流倉庫不足解消に向けた投資以外に、大型商業施設などの建替え投資が活発◆供給セクター A-③商業系・工業系・サービス系・倒産件数 輸入額はリーマンショック後の落ち込み以降、増加基調にあったが、15年後半以降、減少基調。ホテル客室稼働率は11年以降、上昇基調となり、訪日外国人の増加などで、17年も高水準で推移する見込み。一方、工業生産指数及び工業用ガス消費量は09年の大幅減少後、持ち直したものの、15年以降は低迷。また、倒産件数は10年以降、減少基調にある16Ⅰ大阪市の経済構造〈概況〉・人口は転入増で増加傾向・有効求人倍率は高水準・外国人入国者数が大幅増加・ホテル客室稼働率(大阪府)は高水準・工業生産指数(大阪府)は下降基調が持続・倒産件数は減少傾向〈各種機関による2017年度見通し〉日本経済:名目:1.4%     実質:1.1%関西経済:名目:0.4~1.0%     実質:0.8~0.9%資料:(公財)日本経済研究センター「ESPフォーキャスト調査」2016年12月、(一財)アジア太平洋研究所「関西経済の現況と予測」同11月、㈱日本総合研究所「関西経済の見通し」同12月、三菱東京UFJ銀行「関西経済の現状と見通し」同12月

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