大阪の経済2017年版
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Ⅱ-1 製造業Q.大阪市の製造業の特徴は?Q.大阪市の製造業の長期的な傾向は?A.①基礎素材型工業が多い 製造業を「基礎素材型」、「加工組立型」、「生活関連型」の3つに分類すると、特に製造品出荷額等や付加価値額に関して、大阪市は他都市と比較して、「基礎素材型」の割合が高く、中でも化学工業の割合が突出して高い②高付加価値型  付加価値率(製造品出荷額等に占める付加価値額の割合)が東京都区部に次いで高水準で、全国の水準を大きく上回る③高密度な集積地域 市内の工業集積地である東部地域(東成、生野、城東、平野の4区)の事業所数、従業者数、製造品出荷額等は、1㎢あたりの集積度が全国トップクラスで、全国有数の工業集積地である東大阪市や東京都大田区を上回っており、高密度な工業集積を形成しているA.操業環境を求めて市外流出等が続き、全国シェアは長期減少傾向 製造品出荷額等、付加価値額は持ち直しの様相。事業所数、従業者数は長期にわたって減少傾向にある。全国シェアで見ても、各指標ともに緩やかに下降しており、2014年の製造費出荷額等のシェアは1.2%で、大阪市の人口シェア2.1%を下回っている。また、大阪府内への新規の工場立地件数は、2010年以降、低水準で推移している26Ⅱ大阪市の産業動向〈大阪市の基礎データ〉( )内は全市に占める割合事業所数:1万8,467ヶ所(9.7%)従業者数:22万8,246人(10.1%)資料:総務省「経済センサス-基礎調査」2014年製造品出荷額等:3兆6,348億円付加価値額:1兆4,913億円注:従業者数4人以上の事業所。付加価値額に関して、従業者数29人以下の事業所は粗付加価値額資料:経済産業省「工業統計調査」2014年生産額(付加価値額):1兆8,083億円(10.4%)資料:大阪市「大阪市民経済計算」2013年度〈概況〉・大阪市の製造業の事業所数は減少傾向が長期に続いているが、金融緩和などの影響で、製造品出荷額等、付加価値額では持ち直しの動きがある・全国や他都市と比べて、大阪市の製造業は高い付加価値率を誇っている・大阪府内への工場立地は、2010年以降、低水準で推移している

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