生誕100年記念 吉原治良展

展覧会は終了しました。

生誕100年記念 吉原治良展

◆会期 平成17年10月29日(土)~11月27日(日)
◆会場 ATCミュージアム

◇主催 大阪市教育委員会(近代美術館建設準備室)、朝日新聞社、ATCミュージアム
◇特別協力 芦屋市立美術博物館
◇後援 財団法人大阪都市協会、財団法人大阪21世紀協会
◇出品内容 約190点
油彩・アクリル作品など:約140点、素描・水彩など:約50点

 20世紀後半のもっとも重要な美術運動の一つとして、国際的に評価の高い「具体美術協会」。本年は、この「具体」のリーダーとして名高い吉原治良の生誕100年にあたります。指導者としてのイメージが先行する吉原ですが、画家としても各時代にわたり日本の前衛美術界をリードしつづけ、優れた作品を残してきました。没後20年展以来13年ぶりの大回顧展となる本展では、戦前・戦後の主要展覧会に出品された代表作を中心に、最初期の作品やこれまでほとんど紹介されたことのない戦時中の素描など初公開作品をあわせ、約190点の作品で、前衛美術のパイオニア・吉原治良の全貌を展観しました。
 1905年、大阪・淀屋橋南詰に生まれた吉原治良は、北野中学校、関西学院高等商業学部在学中に独学で油絵を学び、1928年、大阪朝日会館で初の個展を開催、「魚の画家」として注目を集めます。藤田嗣治との出会いでオリジナリティーの重要性に開眼した吉原は、デ・キリコ風の絵画から純粋抽象へと展開、二科展で初出品にして初入選を飾り、その後も特待賞を受賞するなど、中央画壇でも華々しく活躍しました。1938年には二科会の前衛作家たちと「九室会」を結成、大阪支部代表をつとめ、戦前の抽象美術界を牽引しました。疎開を余儀なくされた大戦下でも、乏しい材料で独創的な素描作品を数多く制作、飽くなき探究心はいかなる状況でも尽きることがありませんでした。戦後一時期、鳥と人間をモティーフとした具象画を手がけますが、1950年代には線的抽象から次第に激しい筆致や創作の行為の跡を残すアンフォルメル絵画へと転じます。1954年の具体美術協会結成後は、「他人の真似をするな」という信念で若き芸術家たちを導く一方、自らは明快な輪郭にかたどられた単純にして多様な円の表現へと到達しました。
 時代に反応しながら多様に変化を続け、各時代に決定的な仕事を多く残してきた吉原は、20世紀という美術の激動の時代を駆けぬけたアスリートと言えるでしょう。本展は、画家・吉原治良の前衛への挑戦に焦点を当て、その画業の全貌を明らかにするものです。

 

生誕100年記念 吉原治良展 関連イベント: 記念トーク、講座・見学会

イベントはすべて終了しました。

 

記念トーク「吉原治良-その人と芸術」

◇日時 11月12日(土)午後2時より
◇会場 ATCオズ南館
◇講師 乾由明(兵庫陶芸美術館館長)
◇聞き手 熊田司(大阪市立近代美術館建設準備室研究主幹)

 

講座・見学会 「日本前衛美術のパイオニア 吉原治良―その変革の軌跡 「生誕100年記念 吉原治良展」によせて」

(大阪市立近代美術館建設準備室・大阪市立難波市民学習センター共催事業)

◆講座
 〈日時〉11月8日(火) 午後7時より
 〈会場〉難波市民学習センター
◆展覧会見学会
 〈日時〉11月13日(日)午後2時より
 〈会場〉ATCミュージアム
◇講師 高柳有紀子(大阪市立近代美術館建設準備室学芸員)