名画の理由―コレクションによる日本近代絵画の世界

展覧会は終了しました。

前期:西洋と日本のあいだで―明治・大正・昭和初めの日本画・洋画
(会期) 平成19年(2007)8月25日(土)~10月8日(月・祝)

後期:激動の時代を越えて―1930~50年代のモダニストたち
(会期) 10月13日(土)~11月25日(日)

名画の理由―コレクションによる日本近代絵画の世界

会場 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室
主催 大阪市(近代美術館建設準備室)、大阪音楽大学

 こんにち、名画とされる作品の数々。当初から賞賛を得た作品もあれば、批判を受けたものの、後に評価を確立した作品もあります。作品が名画と呼ばれるのは、その表現がわたしたちを魅了するだけでなく、それまでの作品と比べて革新的であったり、その後の美術に大きな影響を与えるなど、歴史的に見たときに更なる価値を見出されるためでもあります。名画は一日にして成らず。作品は生み出されたときから、表面には見えないそれぞれの歴史を背負っているのです。
 なぜ、これが名画とされるのか―本展は、それぞれの理由をひもとき、作品をコレクションする意義についても考える契機とします。出品作品約110点。

【前期・後期の展示内容】

◆前期:西洋と日本のあいだで
 ―明治・大正・昭和初めの日本画・洋画
明治以降から昭和初期の絵画が、西洋という新たな世界との出会いを経て、次第に「日本」を意識しながら、画家それぞれの個性を豊かに表現していく流れを紹介。明治以降に本格的にもたらされた油彩画は、日本の絵画界に技法的な革新を与えただけではなく、「西洋」との相対化により画家たちに「日本」を強く意識化させることとなりました。当初、西洋的写実表現によって「何を」描くか、画題を模索した画家たちは、次第に表現そのものにおいても、日本美術の独自性を意識しながら「どのように」描くかを追求し、新たな日本画・洋画の創出を試みます。
〔主な出品作家〕土田麦僊、福田平八郎、藤島武二、岸田劉生、佐伯祐三 ほか

◆後期:激動の時代を越えて
 ―1930~50年代のモダニストたち
1930~50年代の関西を中心に、第二次世界大戦の前後における前衛的表現に光を当てる展示。1930年代の日本では、西洋美術の新風であるシュルレアリスム(超現実主義)が、影響力を大きく広げました。一方で、「純粋抽象画」「幾何学的抽象画」とも呼ばれる、自然の模倣を離れた抽象絵画も、時代のトレンドとして受容され、シュルレアリスムと並ぶ前衛美術の主流となりました。シュルレアリスムと抽象絵画という、この二つの前衛的表現は、日本に根付く途上で戦争により中断されるものの、決して途絶えず、終戦後再び息を吹き返しました。戦時をまたいで連綿と続いた前衛美術の有りようは、自由を求める人間精神の写し絵でもあるでしょう。
〔主な出品作家〕吉原治良、前田藤四郎、池島勘治郎、靉光、三上誠 ほか

 

名画の理由―コレクションによる日本近代絵画の世界展 関連イベント:  終了しました。

名画のあるコンサート

展示作品に囲まれた空間で展示内容に関連のある音楽を演奏するコンサートを開催。「芸術の秋」に、目と耳の両方で芸術の粋を味わっていただきます。(「ミュージアムウィークス大阪2007・秋」参加イベント)

(Part1~3共通)
◇会場 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室
◇主催 大阪市(近代美術館建設準備室)
◇協力 大阪音楽大学

 

Part1 山田耕筰と橋本國彦の歌曲
Part2 信時 潔『沙羅』とその後の日本歌曲
開催概要(Part1,2)
 日時出演者曲目
Part1
「山田耕筰と橋本國彦の歌曲」
9月12日(水)
午後6時30分~午後7時30分
ソプラノ独唱 松田昌恵
ピアノ 林朋美
山田耕筰:嘆き(詞・三木露風)、曼珠沙華(詞・北原白秋)
橋本國彦:お菓子と娘(詞・西条八十) ほか
Part2
「信時 潔『沙羅』とその後の日本歌曲」
9月19日(水)
午後6時30分~午後7時30分
バリトン独唱 草野道広
ピアノ 岩佐明子
信時潔:歌曲集『沙羅』(詞・清水重道)
平井康三郎:平城山(詞・北見志保子)
團伊玖磨:舟歌(詞・北原白秋) ほか

Part1と2は、「名画の理由」展の前期展示「西洋と日本のあいだで―明治・大正・昭和初めの日本画・洋画」に合わせて開催。大阪や関西に深いゆかりがあり、美術家とも縁の深かった二人の作曲家、山田耕筰と信時潔の楽曲を中心に、日本歌曲の豊かな世界を披露します。

*出演者プロフィール(Part1,2)

 

Part3 ジャズ黄金期のサウンドを求めて
開催概要(Part3)
 日時出演者曲目
「ジャズ黄金期のサウンドを求めて」11月7日(水) 
午後6時30分~午後7時30分
木村知之カルテット
 河村英樹(サクソフォーン)
 柴田達司(ギター)
 木村知之(ベース)
 東敏之(ドラムス)
マック・ザ・ナイフ、ラウンド・ミッドナイト ほか 

Part3では、「名画の理由」展の後期展示「激動の時代を越えて―1930~50年代のモダニストたち」の展示空間で、作品が描かれたのと同時期に大きく進化を遂げたジャズの名曲を演奏。前衛精神に満ちた当時の空気を追体験します。

*出演者プロフィール(Part 3)