現代芸術創造事業 「ブレーカープロジェクト 絶滅危惧・風景」

展覧会は終了しました。

現代芸術創造事業 「ブレーカープロジェクト 絶滅危惧・風景」

◆会期 平成23年2月26日(土)~3月21日(月・祝)

◆会場 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室

◇主催 大阪市

◇助成
財団法人地域創造/文化・芸術による福武地域振興財団

◇企画・運営
ブレーカープロジェクト実行委員会/財団法人大阪城ホール文化振興部

 ブレーカープロジェクトは、大阪市が推進する文化事業のひとつで、2003年より新世界を中心に現代美術家と共に行う市民参加型のアートプロジェクトです。人の表現行為としての芸術は、もともと日常に近いところにあったという視点からアートを捉え、地元住民と関わりながら作品を制作します。従来はその発表をまちなかで行ってきましたが、今回は美術館で行うことで、芸術と社会、芸術と「ハコ」の関係を再構築していきます。

 大阪市の新世界および西成区(山王・飛田・太子地区)は、都市の中心部にありながら、昔ながらの町並みや人情、たたずまいが残る地域です。この地域は、地域住民の高齢化や建物の老朽化などの理由でこの数年で様変わりしてしまうことが予想されています。今年度のブレーカープロジェクトは、下道基行(したみちもとゆき)氏、西尾美也(にしおよしなり)氏という2名の若手アーティストを迎え、まちに潜在する魅力や資源を再発見し「失われつつある風景」を作品化していきます。また昨年度、同タイトルで実施したプロジェクトにて制作したトーチカ、パラモデルなどの作品もあわせて紹介します。

 作品制作は、フィールドワークや地元住民へのリサーチ、ワークショップなど、地元と関わりながら展開されます。制作プロセスをアーティストと市民とが共有することで、芸術と社会をつなぎ、表現者と鑑賞者の活きた関係を形成し、双方にとって有効な創造の現場を創出します。

 大阪市が中之島4丁目に整備を計画している近代美術館は、名品展示にとどまらず、市民が積極的にアートに関わり、市民とともにつくる美術館をめざしています。今回は、地域に根ざした作品を生み出す実践を通して、アーティスト、地域住民や関わるすべての人々の間に新たな対話や交流が生まれ、市民が多様な価値観を獲得し、それぞれの想像力、創造力が育まれることをめざします。この展覧会が、失われつつある大阪の風景から新たな可能性を再発見していただく機会となれば幸いです。

ブレーカープロジェクト ホームページ

 

出品作家 (敬称略)

下道基行

(したみち・もとゆき) 写真家

1978年岡山県生まれ。2001年武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業。日常に潜む創造的な営みを再編集し作品化していくことで、見過ごされている価値を掘り起こしていくアーティスト。代表的な作品として、2005年に発行された写真集『戦争のかたち』(リトルモア発行)や『日曜画家/Sunday Painter』など、フィールドワークという手法で作品を制作する。2007-2008年Cite International des Arts 滞在(フランス・パリ)、2010-2011年Tokyo wonder site Aoyama 滞在中(東京・青山)。近年の主な展覧会に2010年「RIDER HOUSE」Mac AOMORI(青森)・かじこ(岡山)、「日曜画家/Sunday Painter」水戸芸術館クリテリオム79(茨城)、「TOKYO PHOTO 2010」(東京)、「岡山美の回廊」岡山県立美術館(岡山)、「共鳴する美術」倉敷市立美術館(岡山)、2009年「Air/空」梅香堂(大阪)、「第一回 所沢ビエンナーレ美術展『引込線』」西武鉄道旧所沢車両工場(埼玉)など多数。

下道氏ホームページ

 

西尾美也

(にしお・よしなり)現代美術家・西尾工作所代表

1982年奈良県生まれ。 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程在籍中。装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目し、市民や学生との協働によるプロジェクトを国内外で展開する。2009年には西尾工作所ナイロビ支部を設け、アフリカでのオルタナティブなアートプロジェクトに着手している。近年の主な展覧会に2010年「レゾナンス共鳴」サントリーミュージアム[天保山](大阪)、「『Overallプロジェクトinナイロビ』帰国報告展」AITルーム[代官山](東京)、2009年「コスチューム・イン・プレイ」松本市美術館(長野)、「From Laboratory to Project」New Museum Weimar(ドイツ)、「越後妻有アートトリエンナーレ2009」(新潟)、「ESTUAIRE2009」Saint-Nazaire(フランス)、「Self Select in Nairobi」RaMoMA(ケニア)、2008年「日常の喜び」水戸芸術館現代美術センター(茨城)など多数。

西尾氏ホームページ

 

※以下、平成21年度のプロジェクトに参加し、今回作品を展示する作家

パラモデル

林泰彦(はやし・やすひこ、2001年 京都市立芸術大学構想設計専攻卒業)と中野裕介(なかの・ゆうすけ、2002年 同大学日本画専攻修了)が2001年に結成したアートユニット。“極楽模型”制作をテーマに、アニメーション・絵画・立体・写真、また既製のおもちゃなども取り込み、様々な表現方法やメディアで作品を制作する。平成20年度「咲くやこの花賞」受賞。主な展覧会に2007年「森としての絵画」岡崎美術館(愛知)、「美麗新世界:当代日本視覚文化」(中国)、2008年「KITA!! Japanese Artists Meet Indonesia!!」 Selasar Sunaryo Art Space(インドネシア)、「アートで架け橋」大山崎山荘美術館(京都)、2009年「アジア・アート・ビエンナーレ」国立台湾美術館(台湾)、2010年「パラモデルの世界はプラモデル」西宮市大谷記念美術館(兵庫)など多数。

 

トーチカ

2005年ナガタタケシとモンノカヅエによって結成。斬新な手法でアートを手がけるほか、音楽PV・映画予告編・企業広告などで、パンチの効いたビジュアル制作を行う。空中に光の絵を描く「PiKA PiKA」は、まちの風景をバックにその地域の人々とのワークショップによって作品を制作する。2006年オタワ国際アニメーション映画祭特別賞、第10回文化庁メディア芸術祭優秀賞、2008年クレルモンフェラン国際短編映画祭Labo部門でグランプリ受賞するなど、国内外で評価を受けている。最近では、2008年「KITA!! Japanese Artists Meet Indonesia!!」Selasar Sunaryo Art Space(インドネシア)、「金沢アートプラットフォーム」金沢21世紀美術館(石川)、「赤坂アートフラワー08」(東京)、2010年「あいちトリエンナーレ」(愛知)など、展覧会やライブパフォーマンス、ワークショップなど精力的に活動。

 

藤浩志

(ふじ・ひろし) 美術作家・藤浩志企画制作室代表

アートの概念を美術史の中に位置づけるのではなく、「社会的に価値を認められていない存在(意識)を特別な存在として立ち上げるテクノロジー」として捉え、「地域資源、適正技術、協力関係」を活用した提案(デモンストレーション)型の表現活動を試みる。地域社会における対話と実験の現場をデモンストレーションという手法で立ち上げ、そこから発生するイメージの連鎖を重要視する。近年の主な展覧会に2009年「水都大阪2009」中之島公園会場・水辺の文化座(大阪)、2010年「瀬戸内国際芸術祭2010」豊島(香川)、「3331 Arts Chiyoda プレオープン記念展 見る前に跳べ」3331 Arts Chiyoda(東京)など多数。

 

「現代芸術創造事業 ブレーカープロジェクト 絶滅危惧・風景」展 関連イベント

イベントはすべて終了しました。

 

アーティストトーク

出品作家が自作について語りました。

◇日時: 2月26日(土)

◇講師: 西尾美也、下道基行、トーチカ、藤浩志

◇開催場所: 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室 展示室内

 

作品鑑賞+まち歩きツアー

アーティストが作品を制作したエリアを歩くツアー。美術館でプログラムディレクター(雨森信 氏/本展企画者)と共に作品を鑑賞した後、電車で新世界、西成(山王・飛田・太子)エリアへ向かう。

◇日時: 3月5日、12日、19日(いずれも土曜)

◇開催場所: 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室、新世界、西成(山王・飛田・太子)エリア

 

夜のまち歩きツアー

アーティストが作品を制作したまち、新世界、西成(山王・飛田・太子)エリアを歩くツアー。

◇日時: 3月3日、10日、17日(いずれも木曜)

◇開催場所: 新世界、西成(山王・飛田・太子)エリア

 

「現代芸術創造事業 ブレーカープロジェクト 絶滅危惧・風景」展 プレイベント

イベントは終了しました。

 

新世界・節分仮装行列

50年程前の節分の日に、新世界市場で行われていた「仮装行列」を再現。アーティスト西尾美也が制作した衣装(《家族の制服》シリーズ再現服)を着用し、三田村管打団?の音楽とともにまちを練り歩く。行列の模様は展覧会場でビデオ上映しました。

◇日時: 2月3日(木)

◇出演: 西尾美也(衣装制作)、三田村管打団?(音楽)、ほか一般参加者のみなさん

◇開催場所: 新世界市場内・工房(出発点)ほか、新世界エリア