鷲見康夫/作品

1961年(昭和36) 油彩・エナメル,カンヴァス 162.0×130.5cm

鷲見康夫/作品

作品解説

鷲見康夫は、嶋本昭三との出会いがきっかけで吉原治良を知り、1955年(昭和30)に具体美術協会に加入しました。「具体」での活動の初期には、金網に古布を貼り付け、上からエナメル塗料を施した作品も発表していましたが、今日よく知られるのは、ソロバン、櫛、下駄、番傘、バイブレーターなどの道具を絵筆代わりにした絵画作品で、1950年代から長きにわたって取り組んでいます。1961年(昭和36)の第10回具体美術展の出品作である《作品》もこうした手法によるもので、目の粗い櫛のようなものに絵具を付けて描いたと言われており、ソロバンで描いたものにも似ています。様々な太さの平行線が、時に長く、時に切れ切れに、曲線や円弧を描きながら走る画面は、リズミカルで活気に満ちています。

作家紹介

鷲見康夫 SUMI Yasuo 1925–2015

1925年(大正14)、大阪府に生まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大阪市の中学教員になる。中学の同僚であった嶋本昭三に勧められて、1954年(昭和29)に第7回芦屋市展に出品。この時に吉原治良を知り、彼に師事する。1955年(昭和30)に具体美術協会に加入し、1972年(昭和47)の「具体」解散まで在籍した。第1回(1955年)から最終の第21回(1968年)まで、全ての具体美術展に出品している。2000年(平成12)、自著『やけくそ・ふまじめ・ちゃらんぽらん』を刊行。1975年(昭和50)創設のアーティスト・ユニオン(AU)にも参加している。

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