ZOOZAQ

Staff Blog

スタッフブログ

2014/09/22 Monday

とある動物園の空気銃(エアーガン)(3)

 


ただいま、サルの定期健診シーズンです。休園日を主に、一部屋ずつサルたちを眠らせて、いろいろな検査をしています。サルは人間に近い動物なので、お互いに伝染する病気の種類も多いのです。そこで天王寺動物園では、定期的にサル類の健康診断を行っています。

今回はアフリカの希少大型サルのドリルの健診をレポートします。

まずは動物に見えないところで麻酔銃を組み立てます。


狙撃手の獣医と着弾、注入の確認獣医とで、射線を確認し、

安定した狙撃姿勢をとります。

まるで旧ザク(ザクT)ばりの狙撃姿勢!


敵もサルもの、死角に入ろうとカベに密着したり、標的であるおしりや太ももを隠すように位置取ります。サル類は知能が高いので、撃たれるたびに、どんどん新たな安全姿勢を学習していくんですね〜。

おしりや太ももが狙えないので、今回は、太い腕に注射することにしました。大型のサルなので、十分な筋肉量があります。が、外すと胸にあたる危険もあるので、慎重に狙います。

見事に着弾?アレツ?狙いは良かったのですが、角度が悪かったのか、刺さってすぐに跳ね返されてしまいました(写真で床に落ちているのは、エアーガンで打ち出した注射器)。

これでは、十分な鎮静薬の注入ができていません。
しばらく鎮静効果が出ているかどうかを確認しますが、やはり必要量が注入されていないようです。

再度チャレンジ!当たりました。

鎮静剤が効いてきたので、次は麻酔薬を撃ちこみます。先に鎮静剤を使ったので、麻酔薬の量を減らしてより安全に眠らせることができます。

麻酔は60分程度持続する量で調製しましたが、検査は手早く行います。

必要な健診が終了したら、動物を寝室に戻して、

安全なところから覚醒剤を注射します。

これは鎮静剤のはたらきを中和する薬で、麻酔から起こすことができますが、急に覚めて襲ってくることもあるので、気をつけて投与します。今日は槍形注射器(ヤリがたちゅうしゃき)で、離れたところから注射しました。

1分後にはシャキーンと起き上がりました!

ちなみに槍方注射器の中は、分解するとこんな感じ。

圧縮ガスを使うエアー吹き矢銃と異なり、動物の体に刺さったら、さらに押すだけのシンプル設計。(↓手で押してみたら液が出た)

動物園ではこうした特殊器具に支えられ、安全に動物のケアを行っています。

前回記事はこちら

記事へ | トラックバック(0) | とある動物園の空気銃(エアーガン) / ドリル / 治療
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/zoo_tennoji5/trackback/86/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません