平成21年9月25日 大阪市長会見全文

【大阪市西成区萩之茶屋地域の道路上の屋台等の不法占拠物件の撤去について】

皆さんこんにちは、よろしくお願いいたします。
本日はまず、西成区の萩之茶屋小学校周辺の環境改善の項目から進めさせていただきます。
萩之茶屋小学校周辺道路上の屋台をはじめとするおよそ50件の不法占拠物件、学校の横という立地条件にある中で、約30年以上にわたって市道を我が物顔に占拠してきた、行政の怠慢により見過ごしてきた不法占拠の屋台につきまして年度内を目標に解決を図りたいと、こういうふうにこの記者会見でも申し上げておりました。
6月以降、8つの所属が横断的に対応していく組織、『萩之茶屋小学校周辺環境改善特別チーム』が現地指導班30名体制で、自主撤去による解決を基本方針として是正指導など、関係者に何度もお会いして、十分に時間もかけて話を続けてまいりました。大阪市としましては、関係者の方が概ね違法性の認識をお持ちであることを確認のうえ、9月末を自主撤去期限として粘り強く撤去要請をしておりますけれども、自主撤去に応じていただけない場合は行政代執行による解決を含めまして対処することを、トップとしては決意しております。私は地元の児童でありますとか、地域の方々が安全で安心して暮らせるように、行政ができることをきっちりやるという、そういう断固たる決意を持って進めております。
10月以降、行政代執行を視野に入れた具体的な法的手続きに移行することにしておりまして、今後、関係先と協議を進めてまいりますが、実施時期については年明けを目途に考えております。仮に行政代執行を実施した場合は、それに要した費用を法令の規定に基づき徴収することにもなりますんで、屋台関係者の方には是非ご協力をいただいて、早急な自主撤去をお願いしたいと、かように思っております。違法状態を一日も早く解消して、地域の方々にその成果を実感していただけるよう、大阪市一丸となって不退転の決意で臨んでおりますが、この問題の解決には、当初から大阪府警本部にも協力を要請し、そして府警本部、西成警察署と連携を取りながら作業を進めてまいりました。今後も色々な困難が予想されますけれども、引き続き府警本部そして西成署と連携を図りながら、行政としての責任を果たしてまいりたいと考えております。
市民協働という大きな柱を目標に打ち立てて、そしてその市民協働をやはり実感していただく中で、多くの課題まだまだございます。しかし、1つずつ色々な対応を具体的に積み上げると、そういう手法っていいますか、「私のやり方やなあ」と自分でも今思っておりますんで、是非ご理解のうえご協力もお願いしたいと、かように思います。

【『すみよし博覧会V』について】

次は、お知らせが3点ございます。 1点目は『すみよし博覧会V』のお知らせでございます。このまうしろにあります。古代から歴史の記憶が蓄積され、「ひと」と「まち」の豊かな魅力を多くの方に知ってもらおうと住吉区では、平成21年10月2日から4日まで、住吉大社周辺および帝塚山地域などを中心に、『すみよし博覧会V』、『すみ博V』を開催いたします。
皆さんは、『すみ博』ってご存知でしょうか?今年で3年目になるんですけれども、このイベントにつきましては企画段階から地域の皆様方に参加していただいて、まさに地域の方々と区役所が協働してつくった住吉区の「まちぢから」が結集されたイベントで、回を重ねるごとに広がりも出ております。ここにパンフレットございますけれども、お手元にチラシ、パンフレットございますが、期間中は町全体をまるごと「生きた博物館」あるいは「博覧会場」と見立てまして、神社、お寺、お店、ギャラリーなどが皆様をお迎えするということになっております。住吉大社五月殿でのコンサート、それから万代池公園では『帝塚山音楽祭』に参加されている方々によります手作り雑貨フリーマーケットの開催、区民ボランティアのガイドによります住吉観光ツアーも、住吉大社周辺及び帝塚山地域や熊野街道の油の町として栄えました遠里小野(おりおの)でありますとか、厄除けで有名な『あびこ観音』のある我孫子・依羅(よさみ)地域を巡る5つのコースがありまして、住吉区の「おいしいもん」の紹介なども含め楽しみ満載でございます。10月3日、大阪を代表するお月見、住吉大社の観月祭も行なわれます。期間中2日は宵待月、そして3日は仲秋の名月、4日が十六夜(いざよい)と、お月様がきれいな秋日和の『すみ博V』、住吉を体感するイベント盛りだくさんの3日間、是非お出かけいただきたいと思います。

【『ベイ&リバーサイドパーティOSAKA 2009』について】

お出かけ行っていただきたいというところばっかりの案内なんですが、2点目は『ベイ&リバーサイドパーティOSAKA2009』開催のお知らせです。
水都大阪を代表する資源である川と海、「海の御堂筋」と言っておりますけれども、地元の歴史や観光資源を活かして、ベイエリア及び都心部と川でつながった福島区、此花区、西区、港区、大正区、住之江区、この地域の皆さんが地域資源を活かし、創意工夫を凝らして取組むまちづくりイベント『ベイ&リバーサイドパーティOSAKA2009』を、10月の3日、4日の2日間開催いたします。
まず3日ですが、それぞれのイベント会場を船で結ぶ『ウキウキ船さんぽ』11コース、およそ200便を運航いたします。『水都大阪2009』会場の八軒家浜、中之島公園とも結んで、中央卸売市場前の船着場や、8月に開通しました『夢咲トンネル』を通ってコスモスクエア舞洲を結ぶ無料のシャトルバスもコースの1つとなっておりまして、大阪の水辺一帯を満喫できるコースを準備しております。それぞれの船着場では地域の特性を活かした趣向を凝らした楽しいイベントも行なわれますが、各会場を結ぶ新たな取組みとしまして、『リサイクル品回収スタンプラリー』、これは、リサイクル品を持ち込んでいただいたら、抽選で豪華な景品が当たる応募券をお渡しするという初めての試みでございまして、これもかなり人気になるんではないかなあというスタンプラリーでございます。「環境スタンプラリー」とこのパンフレットに書いてございますが、さらにコスモスクエア地区で開催します『姉妹港フェスティバル』では、地元の子どもたちに加えて、生野区や東成区の子どもたちも参加して姉妹港にちなんだ国、地域の歌を披露するプログラムも予定されております。
10月4日は大阪城から大阪南港コスモスクエアに至る「海の御堂筋」クルーズを運行します。わかりやすい解説とともに、安治川沿いに設けられた地元の皆さん制作によるアート作品を眺めていただきながら、水都大阪の歴史と文化をたどることができます。この日しか体験できない水辺のクルーズを楽しんでいただくとともに、地域の市民の方と協働してつくり上げた楽しいイベントに是非ともご参加いただきたいと思います。水都大阪の良さをまた新たな視点から感じ取っていただけるイベントになると感じておりますので、よろしくお願いします。

【大阪城とエッゲンベルグ城との友好城郭提携の締結について】

もう1つ、3点目は大阪城とオーストリアのエッゲンベルグ城との友好城郭の提携と記念事業のお知らせです。
平成18年9月に、オーストリア第2の都市グラーツにございますエッゲンベルグ城で、豊臣秀吉が亡くなる前後の大阪城と城下町の様子を描きました、国内的にも非常に貴重な屏風絵『豊臣期大坂図屏風』が新たに発見されております。この屏風は、エッゲンベルグ城の中の壁画を飾る装飾として壁にはめ込まれておりまして、これによって貴重な屏風が今日まで残されることになりました。大阪城とエッゲンベルグ城では、この屏風の発見を機に、両城、「両城」って初めて使う言葉ですね。2つのお城の文化、学術的な交流を図るとともに友好を深め、多くの人々に大阪城とエッゲンベルグ城、それぞれの都市の魅力を発信していくため、友好城郭の提携を結ぶこととなりまして、10月2日金曜日に西の丸庭園にございます大阪迎賓館で調印式を行うことになりました。大阪城が海外のお城と友好提携を結ぶのは初めてのことです。そして友好城郭提携を記念しまして、10月3日と4日には、天守閣前広場で『秀吉の聴いた音楽祭』(正しくは『秀吉が聴いた音楽会』)などのイベントを開催するとともに、10月2日から11月23日まで複製されたこの屏風を展示公開する特別展や、世界遺産グラーツとエッゲンベルグ城を紹介する写真展を天守閣内で開催します。この機会に是非大阪城にご来城いただきまして、エッゲンベルグ城やグラーツの歴史、文化に触れ、豊臣時代の大阪城と大阪のまちを描いた屏風が、はるばる海を渡りましてヨーロッパの古城に残されていたから、逆に大阪市と大阪城とこのグラーツ市、エッゲンベルグ城がこういう友好提携を結ぶことができたという非常に不思議な感覚も、私、しております。400年の縁(えにし)に想いを馳せていただければと思います。
ただ今ご紹介しました、3点、3つのご紹介なんですが10月最初の土曜日、日曜日に集中してるんです。すみません、体がいくつあっても足りないということになりそうなんですが、大阪城から都心と海をつなぐ「海の御堂筋」で大阪南港へ出てもらい、そしてそこから『すみ博』へ足を伸ばすこともできますし、『水都大阪2009』と合わせて、どちらも魅力あるイベントになっていると私思っております。是非皆さんよろしくお願いしたいと思います。私からは以上でございます。
質疑応答
記者
昨日のですね、官房長官との面会の件なんですけれども、実際会われて補正予算の執行をお願いするということを要請をされてですね、確約はですね、もらえなかったということなんですけども、ただ、国としては地方の事業の基金に対しては、「これ対象除外ですよ」ということも言ってはおりますけども、昨日面会されてですね、現時点でこれで市長としてひとまず財源確保に関しては安心と言えるのか、「いややっぱりまだちょっと不安が残るな」と言うのか、その現時点でのお気持ちをお聞かせください。それとですね、あと、今回のその面会なんですけども、これは議会の附帯決議の中にあった「政治責任」というところを意識して行かれた点もあるのか、そこも合わせてお伺いしたいです。
市長
はい。まず官房長官ですが、官房長官にお会いして、大阪市の補正予算のこういう形で補正を組みましたという資料も全てお渡しし、そしてこういう方向性で緊急経済対策に臨みたいと思っているから、この予算を執行させて欲しいというお願いをいたしました。で、それに対しまして、官房長官は、今10月2日の集約に向けて各省庁で取りまとめを行っている最中なので、具体的にこれができるとかできないとかっていうのはまだ言えないと。ただ、大筋では、鳩山総理大臣をはじめおっしゃっておられますように、国民生活、市民生活に影響の出るものに関しては、執行停止を(しない)、見直しの対象にしないという方向で指示を出しているという、今まで報道されているのと変わりはございません。変わりはございませんけれども、今までは国の中央に対して、そこまで細かい、一(いち)基礎自治体がこの補正予算をどういう組み方をしたかっていう情報をこの段階でお届けするっていうことはおそらくなかったのではないかと思います。ですから、具体的に我々がこういう思いでいるということをお伝えできた、しかもそれが10月2日という日を待たずに、我々の思いをお伝えできたということは、私、大きな一歩になるんではないかという気でおります。私の本音といたしましては、「分かった。全部やる」と言っていただければこんな嬉しいことはないんですが、国の、中央を司る官房長官がそういう約束をされるという甘い考えも持っておりませんので、今の我々の思いをきっちりお届けできたというつもりと、官房長官は官房長官として、「地方の思いをきっちりと受け止めさせていただきました」というふうに答えていただいたことで、私は納得して出てまいりました。
それから、2つ目のご質問の「政治責任をかけて全額確保」という附帯決議にあるその表現でございますけれども、この表現があったから私が行ったとかいうもんではございません。もちろん国の大きな流れの中で、補正予算、既に決まっている補正予算を、我々はその方向性に則った補正予算、市の補正予算を立てた訳ですから、「執行されて当然である」という思いを持っております。それが具体的に何かが停止になるといえば、当然、それに対して何らかの行動を起こすべき立場に私はおりますから、同じ行動を起こさせていただいただろうなと思います。ですから附帯決議あったから行ったとかいうもんではございませんが、今我々にできる意思表示として最適な方法として、官房長官にお会いできたのは大きいと思っております。
記者
今の新政権の質問に関連してですけれども、まず、上京、昨日されて、新政権のこの動きっていうものを目の当たりにされたかと思うんですが、そこの意味での市長のご感想、「ああ、やっぱり代わったんだな」、「政権代わったんだな」っていうことを何か感じられたことはあるのかということが1つと、その中で、具体的に各省庁が、色々、今もう休日返上で動いてますけれども、厚生労働省の動きの中でですね、消えた年金というか消された年金問題があると思うんですが、それに対して、名古屋市であるとか、神戸市は、「自治体が独自に社保庁の調査の部分をやりましょう」というようなことを既に表明していらっしゃいますけれども、大阪市もかなりの量があるかと思うんですが、市長としては、この問題についてはどのようにお考えでしょうか。
市長
はい。まず新政権のイメージっていいますか、官邸、新しい官邸、古い官邸は昔行ったことがあるんですけれども、新しい官邸に入ったのは初めてでございまして、それはセキュリティの厳しさ、当然なんですが、それから出来て7年ぐらいですか、非常にまだまだ新しくて、そういう雰囲気しか見えませんでした、残念ながら。で、官房長官にお会いして、官房長官のお部屋、執務室で30分程お話をさせていただきましたが、市長になって初めて官房長官とお話ができたということでございますので、新政権になったからこういうことができたんだろうというふうに思いますし、それから今までは、私が民主党推薦の市長だということで、なかなか自民党さんともお話ができないという、中央ですが、状況がございましたけれども、それに関しては、非常に大阪市長としてお話はしやすくなったのは事実でございます。間違いございません。だからといって、じゃあ、自民党さん、公明党さんと何も話をしないのかではなくて、私はやっぱり国民の代表としておられる国会議員の方たちと、あらゆる機会を通じて地方の思いを聞いていただくという方向を探りたいという思いをより一層強くいたしました。ですから、これからは今まで以上に上京の機会も増えるでしょうし、なおかつ東京事務所を持っております。東京事務所がそういった大阪市にとって、今、中央がどう思っているかという情報をいかに早く効率的に取ってきて、なおかつ、それが全部局にきちっと行き渡るというような、そういう情報の伝わりやすさ、伝導性、伝達性の良さをめざしたい、そういう気になりました。
さて、その消えた年金の問題ですけれど、河村(名古屋)市長は、この問題を公約に掲げて当選されまして、それが9月の15日ぐらいですか、14日か15日ぐらいに「やるんだ」という表明をされたということで、それに続いて神戸市も名乗りをあげられた。私は「遅れた」と。「大阪市として遅れたなあ」という思いが正直なところです。やっぱり、基礎自治体がこの消えた年金問題で、単に上からの指示を待つんじゃないよと。今まで年金に対して調査をしていく過程で、どうしても返ってこないもののデータを中央が持っている。それを名古屋では4000件ぐらい、神戸では2000件ぐらいということなんですが、大阪市が問い合わせたところ、なかなかその数字すら中央からはいただけなかったという現状があるようですが、ようやくその数字を手にしてみましたら4200件程。4200でよかったかな?
健康福祉局生活福祉部保険年金担当課長代理
4200です。
市長
4200。4200件程あるそうです。これについて私は、やっぱり地域主権とかですね、地方分権とか言ってる主体がですね、一番困っているというか、本来受け取る資格がありながら、社保庁のいいかげんな仕事によって、受け取られなくなっている人たちに対して、そういう人たちの情報に一番近いところにいる役所が、それにかかる経費であるとか、そういうものをまず抜きにして動くことが先決やというふうに思いますんで、今後は名古屋市、あるいは神戸市に対して協力をお願いすると同時に情報交換をしながら、国に対しても、色々、課題はあるようですから、国に対しても、「我々はこういう形で協力をしたいと思っている。是非、それに対して適切な情報を渡していただきたい、あるいは情報の共有という形をはかりたい」と、そういう意思表示をしていこうと思っています。はい。
記者
基本的にやりたいということでいいんですね。
市長
というか、もう「やる」と。
記者
「やる」ということで。
市長
はい。大阪市も「やる」。それは、今色々と、特に昨日も官房長官とお会いした後、記者の皆さんに色々質問を受けました中で、地域主権の主体っていうものが何かっていうことを、我々はやっぱり今、基礎自治体、しかもその中でも大きいと言われているまち、そこがリードしていく自覚を持たないと、本当にその国の形っていうものが変わっていかないのではないかという思いをしています。で、民主党政権も地域主権っていうのをはっきり言っていただいている訳ですから、それとその色んな情報交換をしながら、本当にいい方向はどうだっていうものをメディアの皆さんにしょっちゅうお見せしながら、それをきちっとチェックしていただくというのも大事ではないかと思いますから、必ずやらせていただきたいと思ってます。はい。
記者
WTCに関して2点。府議会で今日再提出ということに、運びになりましたので、市長として、それに関する思いを改めてお聞かせいただきたいのが1点、それから3月の時点と比べまして、市長がこの件に関してより積極的になったという受け止めをしているんですけれども、その積極的になるに至った理由といいますか、きっかけといいますか、ちょっと振り返ってどういうことがあったのかというのを、ちょっと改めてお聞かせください。
市長
昨日の知事の記者会見で、その感触等もおっしゃったようにも、新聞に書いてあった情報では。私、直接会見を見ておりませんので分かりませんが、いよいよ、いつ採決になるのかっていう話になりますが、この間、中井管財人から「市として府に府庁移転の対象として働きかけてほしい」と言われたことで全力を上げてやってまいりました。で、万全を尽くしたかと、もう何もかも全てやり終えたかというと、まだまだやれることはあるという思いであります。本当に採決に至るぎりぎりの日まで、私にできることがあれば何でもやっていくと。それほど、やはりこのエリアが持つその重要性を『まちづくり協議会』という形で発表させていただいて、協力をいただいている訳ですけれども、その中心に府庁が来ることの持つ意味と、それから、当然それと対になる大手前の再開発、さらには知事はそれ以外の場所も色々とおっしゃっておりますけれども、当面この府庁が移転するとなると、咲洲地区、夢洲、あのベイエリア、さらには中央の大手前地区、大阪城の横の大手前地区という形になりますから、具体的に本当にそういう場所にどういう絵を描けるのかということも模索していかないといけないでしょうし。それから、先日の1回目の協議会では経済界の方からは、ざっくりした感覚、具体的なものはあまりいただけていなかったようにも思いますんで、ベイエリアのまちづくりに関して具体的なお話でありますとか、情報交換みたいなものもできるような機会があればと思っています。第2回を、これ日程もう出たんでしたっけ?
政策企画室長
まだですけども、今調整しています。
市長
調整中。
政策企画室長
はい。10月の半ばで。
市長
10月の中旬までに第2回、そこでもう本当に取りまとめができるかどうか、一生懸命、今、事務方では調整してくれております。何とか府庁移転というものが実現できて、あのエリアが活性化できればという思いでいっぱいでございます。
で、積極的になっているというふうな話でございましたが、これはもう私どもとしては、というよりも私個人、市長として市民負担の最小化っていうことをずっと言い続けて、なおかつ皆さんから批判もいただきましたが、なぜ特定調停を選んだかの調査というものも、本当に自分自身が確信に迫れないもどかしさみたいなものも感じながらやってまいりました。ただ、これはもう長年、大阪市あるいは行政というものが、情報公開というものとは無縁の状況の中で、しかも前の責任は取らないというか、そういう風土が行政に占めていたことによって追究しきれなかった部分、やっぱり自分自身で残念に思っている部分ありますんで、それに対する1つの答えとしては、このエリアが持っている能力というものが本当にどれだけのものであるかというものを、単に大阪市だけの知恵ではない形で、全ての知恵をお借りしながら、常に言っておりますように、ベイエリアをものづくり、売りづくりの集積としたいし、それに対して大阪駅北地区、北ヤードを知の集積、これは最先端技術あるいは環境技術、今一番注目されている技術に向けての2つの拠点を我々は今同時につくろうとしているという思いで色んな知恵を集めていきたい。そういうことを考えると、やっぱり積極的というよりも燃えざるを得ないというか、勝手に燃えてくるというのが正直なとこです。
記者
同様にWTCの問題ですけれども、なかなか実際、可決されるかどうか、まだ不透明なところがあると思うんですけれども、市長として今後、以前、「直接説明に行くことも考えている」とおっしゃってましたけども、そこらへん具体的にこう何か進んでいるのかどうかということが1点とですね、それと『まちづくり協議会』なんですけれども、先程市長がちょっと言われましたけれども、なかなか経済界として、主体的あるいは具体的な提案というのがなかったようにも感じたんですけれども、そのあたり、市長、率直にどのように感じられたのかというのを、もうちょっと詳しくお願いします。
市長
議会、どのタイミングで、私がお邪魔していいのかどうかっていうのは、これはもう府議会の方針、あるいは知事の要請という形によりますし、それから議論の展開次第という部分で、いつ頃どうしていきたいというのを私から軽々に申しあげる事柄ではないと思っております。それから『まちづくり協議会』での経済界の反応ということで言いますと、まあ1回目だから、これは私は「当然そうであろう」という範囲内でございました。ただ、あの時も知事から色々なご提案がございましたし、我々としても、今考えていること、それから今やっていること、これからやろうとすることはお示しした訳ですから、それに向かって、一体、それぞれの3団体が具体的に何をしていただけるのか、あるいは、あの時に下妻(関西経済連合会)会長が確か、経済界の動くための動機付けになるもの、それをきちんと、これは「公が保証しないと動けないよ」というようなこともおっしゃってますが、「果たしてそうだろうか」という思いがありますから、そういったところを、ちょっと現場で詰めてほしいなというふうには思ってます。ですから、単に言うだけで何も協力しないという経済界ではもうないと私は信じてますんで、あらゆるチャンネルで情報収集を図る。ここに今来たいと思っているような、例えば「新しい技術産業っていうのは何やろうか」とか、それから、「それがどういう形で北ヤードとリンクできるんだろうか」とかいうものを、ご本人はご存知なくとも、あれだけの経済界の情報ネットワークを通じれば、きっと集まってくる情報っていうのはあるだろうと、そういう形で動いていきたいと思います。それで、お示しいただいたところには、うちとか、あるいは大阪府とか、各個撃破していけば、撃破って言うのおかしいね、各個お願いに上がれば、色々な情報がまた私どもの中に蓄積されるというふうに思っておりますんで。1回目に関しても、別に「肩透かしだったな」という思いはございませんし、これは経済界の中でも、大阪市の今の提案に対して「まだ物足りんなあ」と思ってらっしゃる方もいらっしゃるようですから、そういうものが色んな形ですり合わせをさせていただく機会になったと思ってます。はい。
記者
話が全然違って申し訳ございません。21年度のですね、学力テストの、全国学力テストの結果というのを教育委員会が取りまとめられたんですけれども、無答率(無回答率)下がって、「でもまだ全国平均より低いですよ」ということかなあと思うんですが、市長はどういうご感想をお持ちになられたのか教えてください。
市長
そうですね、私が聞いている報告では、小学校に関して言いますと、大阪市、一定の効果は出ていると聞いてます。ただ中学校に関しては、まだまだやはり差がある。で、これはやっぱり何て言うんですかね、「なぜ、そこで小学校と中学校の間の断絶が起きているのかというものも含めて検証していきたいな」と思っております。今でも小学校で少し上がったと言いましても、平均正答率から比べるとまだ下になっています。ただ、少しは近づいたというふうに思いますんで。あと、無回答率とですね、正答率ゼロ(正答数ゼロ)という、この割合が去年よりも低くなってきたということは、私は一番望んでいる方向性ですので、もっともっとそこを頑張るようにという指示を出したいと思います。
 

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