平成21年12月24日 大阪市長会見全文

【萩之茶屋地域における本市管理道路上の屋台等の不法占拠物件の撤去完了について】

皆さんこんにちは、よろしくお願いします。
早いもので、今年最後の定例会見となりました。途中、東京出張等、色々と予定が重なったりして、この定例会見をとばしたことも何回かありました。申し訳ございません。
まず、最初の項目です。これまでもこの場で何度か申し上げておりますけれども、西成区の萩之茶屋小学校周辺道路上の屋台をはじめとする47件の不法占拠物件につきまして、全件の撤去が完了いたしましたので、ご報告させていただきます。
去年の11月に屋台で火災がありました。そして、その屋台に隣接している萩之茶屋小学校の窓ガラスが割れるなどの被害が発生しまして、私もちょうど1年前になりますか、現場を見に行きました。
これまでも「子どもが通学する道なので、なんとかしてほしい」という地元の方からの一日も早い環境改善を求める声があったんですけれども、抜本的解決を図るために、今年の2月に関係8つの所属からなります『萩之茶屋地域環境改善特別チーム』を立ち上げました。6月以降30名体制の現地指導班を編成いたしまして、屋台店主の方と自主撤去に向けた話合いを進めてまいりました。その結果、一昨日、22日をもちまして、最後の物件の撤去が完了し、当初の想定よりも早く全件撤去を達成することができたわけでございます。
これ、現場の様子です。こちらが萩之茶屋小学校になりますが、で、これは撤去前の現場の様子でして、是正指導に入る前、ちょうどこのあたりが、火災が起きた場所でございました。
で、ここがですね、こういう撤去後、このような形になっております。撤去跡に、ご覧いただけますように、ここに鋼板塀を暫定的に設置しておりまして、本市職員による巡回パトロール、それも実施しまして、再度の不法占拠の防止に努めているという、現在の状況はこうなっております。
この間、物件の関係者の方々のご理解とご協力もいただいたうえで自主撤去に応じていただいたということもあるんですが、やはり何と申しますか、一日も早い課題解決に向けて、私どもの特別チームが一丸となって粘り強く説得し、そして交渉にあたったと、取り組んできたということが功を奏したと、私は考えております。そして、それに加えて、地元の皆さんのご協力、そして大阪府警、西成警察署、この全面的なご協力があればこそ、このように長年にわたって放置されてきた環境を、まず一段階、前へ進めることができたというふうに思っております。大きな混乱もなく無事に作業を終えることができましたことを、この場を借りまして心から感謝申し上げる次第でございます。
今後の道路整備なんですが、今、ご覧いただきましたように、鋼板塀が今、無粋にも、こう、道路を市役所が占拠してるやないかと言われるかもしれません。これ、暫定的な措置でございます。このまま放置するわけではなくて、一日も早くこの囲いがとれて、誰もが安全で気持ちよく道路を利用していただけるような、そんなまちづくりをしたいと思っております。その実現のために、地域の方々のご意見もお聞きしながら、より良い道路環境のあり方について、現在検討中でございます。
長年にわたる行政の怠慢により見過ごしてきた不法占拠の屋台というふうに、以前の会見で申し上げた記憶ございますが、今回、この不法占拠物件の撤去が無事に終了しましたが、これですべて終わったわけではございません。今なお、あいりん地域には様々な課題が山積しております。これからも地域の方々といっしょになり、府警本部、西成警察署にも引き続きご協力をいただきながら、さらに、この問題を契機に、労働行政を担う国や大阪府にも提携を訴えて、ひとつずつ課題を解決し、行政としての責任を果たしてまいりたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

【生活保護のケースワーカー業務に従事する任期付職員の募集について】

次の項目です。生活保護行政のケースワーカー業務に従事する任期付職員を、平成22年度春からの配置をめざして採用していきたいと考えています。
一般的に、任期付職員というのは3年以内の雇用とされておりますが、この任期付職員の採用に係る人数や受験資格、試験の方法、日程などの詳細につきましては、人事委員会に承認をいただいて以降、速やかに公表いたします。採用人数は百人を超える予定でございます。年明けの早い時期に募集を開始できるように、現在、最終の準備を行っているところでございます。
ケースワーク業務というのは、対人援助業務でございます。コミュニケーション能力が求められるだけではなくて、専門的な知識も必要とされています。市民の皆さんと直接接する機会の多い基礎的自治体におきましても、特に最前線で困っておられる方を手助けする仕事でございます。大変やりがいのある仕事だと思っております。社会福祉を学んでこられた方はもちろん、社会福祉に意欲のある方、あるいは関連する仕事のご経験のある方など、幅広く応募していただきたいと思っております。詳細につきましては、決まり次第、またお知らせいたします。
雇用状況が大変厳しいと言われております。是非、多くの方に応募していただきたいと思っておりますから、よろしくお願いいたします。

【『OSAKA光のルネサンス2009』について】

さて、今日が今年最後の会見ということで、明日、25日でフィナーレを迎えます『光のルネサンス』についての状況のご説明をさせていただきます。
12月12日からメインパフォーマンスが始まりまして、今年新しくなりました中之島公園から中央公会堂の『光絵画』、『フランス・デ・ルミエール』、そして西エリアでの鳥取市の『砂像』、さらに市役所周辺の『イルミネーションストリート』と、冬の中之島、光にあふれております。もちろん橋下知事肝いりの『御堂筋イルミネーション』ともあわさって、各会場、本当に多くの方々にご来場いただいております。ありがとうございます。
今年は、市役所から公会堂にかけての中之島通では車両交通規制を導入したこともありまして、たくさんの方々に、安全にゆったりとイベントをお楽しみいただけていると思っております。歳末の忙しい時にもかかわらず、大阪府警に全面的なご協力をいただきまして、これも感謝しております。
点灯式や本庁前で、すばらしい演奏を披露してくれました大阪桐蔭高校の吹奏楽部の皆さんも、公会堂、さらには市役所前がサンタさんのコスチュームで真っ赤にそまる大変ロマンチックな演出もしていただきました。たかじんさんの主催によります『大阪あかるクラブ』も多くの寄附を集めていただきました。ほかにも『光のルネサンス』は、光で大阪を元気にしようということで、多くの方、企業、グループにご協力いただきましたことを、この場をお借りしてお礼を申しあげます。
おかげさまで、昨日までの入場者、来場者でございますが、およそ225万人ということで、このまま今日、明日、最終日を迎えると、250万人を超えて、去年の138万人の倍に迫るという勢いです。本当に、師走のこの不景気な日本の中で、多くの方々が御堂筋のあかりをご覧になって、そしてこの市役所周辺のあかりをご覧になって、笑顔でお帰りになっている姿を何度も見せていただいたことだけでも、良かったなあという思いでいっぱいです。で、これだけ多くの方が来ていただいたということも、やはり大阪府の『御堂筋イルミネーション』、そして大阪市が7年間やってまいりました『光のルネサンス』、そして今年は特にルネサンスの中でも、色々なフードテントでありますとか記念品のテントでありますとかという、ゆっくりと楽しんでいただけるようなしつらえをしたことによって、多くの人びとの笑顔も増えたのではないかなという気持ちでおります。
市役所、大きく変わったと思います。本庁1階を完全開放いたしました。『おもてなしカフェ』と大阪芸術大学の多くの音楽家によります『シティホールコンサート』を開催したこともありまして、12日から昨日までにこの本庁舎に来られた方は、およそ19万人にのぼりました。あまりの多さに、当初1階だけで対応しようとしていたトイレは足りず、2階のトイレも開放させていただいております。これまで、イベントがありましても、ほとんど休みの日はいつも閉まっておりまして、入れなかった市役所でしたが、『水都大阪2009』と『光のルネサンス』で多くの市民の方に市役所に来ていただけたと思っています。ここまで開放されることは、今までなかったことでございます。市民の方からも「市役所、ちょっと変わってきたんちゃうか」というふうに言っていただけると思っております。職員ボランティアも頑張ってくれました。そのほかの職員もこれだけ多くの方々に来ていただいたということに喜びを感じていることと思います。
これからもこの本庁、シティホールの活用を始め、知恵を出し合って、色んな意味で開かれた市役所をめざしていきたいと考えております。
大阪の冬の風物詩、大阪の『光のルネサンス』、大阪人は、つい、略す癖がありまして、市役所の中では「ヒカルネ」と言っております。これが来年以降も継続して、そして多くの人々に親しまれる素晴らしい冬の風物詩をめざしていきたいと思っておりますので、皆様、ご協力ありがとうございました。そして、あと2日、無事にこのイベントが行われますように祈りながら、クリスマスを迎えたいと思っております。ありがとうございます。
質疑応答
記者
不法占拠屋台の撤去についてですね、道路の再整備をされるということなんですが、これはちょっと具体的なビジョンがよく分からないんですけれども、どう整備をされるおつもりなんですか、道路を。
市長
いやあの、本来、道路であったところが道路でなくなって何十年経ってた訳でございます。で、この道路の整備っていうのは、この地域独自の問題というのもございますから、やはり地元の方たちの熱い思いで今回こういう形の一応その撤去は完了しました。今後はやはり、地域の方々と、それから警察とのご協力を得ながら、例えば西成区で始まった事業としまして、種から育てる花づくりという、これも略して種花、種花と。これが色々と大阪市内の各区に広がってきているという、そのオリジナルが西成にございます。そういった西成に住んでおられる方々が、今までまちに対する思いというのを本当にしっかりと持っておられる方々がたくさんいらっしゃいますから、そういった方々と警察と我々行政が絶えず連絡を密に取り合いながら、この道路はどうあるべきか、やはりあの、いうても小学校の横ですからね、お子さんが安心して安全に通学できるというのはもう大命題であって、具体的な絵はなるべく早い時期に描いていきたい。ですから、そういう体制ができればあの囲いが取れる。あの囲いが取れた時には大阪市の思い、もちろん囲いが取れる前に一定の方向性は出しますけれども、今、話し合っていく、ようやくそういう段階にきたということでございます。はい。
記者
あとですね、西成のあいりん地区の問題はですね、屋台だけではなくてですね、失業者の方もたくさんあそこにあふれて生活されてると思うんですけれども、将来的にですね、あの場所をですね、大阪市としてですね、どのような都市といいますか、まち・地区に持っていくっていうようなビジョンをお持ちでしょうか。
市長
はい。これについて、この定例記者会見の短い質疑応答でお答えできるほど、私、簡単な問題やないというふうに思っております。先程、課題が山積していると申しました。老朽化しているこのあいりんセンターの問題であるとか、それから申しましたように国と大阪府の関与、国に対しましては、この間の雇用対策、これをそのあいりんという地域が持つ歴史的な経緯であるとか背景であるとか、そういったものを踏まえたうえで国がこういった施策、行政をどうされるのか、あるいは本来、労働施策というのは国並びに府の、府県の仕事でございます。で、今回のこの屋台の撤去に関しましては、大阪市と大阪府警、西成警察署、地域の方々とやってまいりましたけれども、今後の新しい具体的なまちづくりは我々やらせてもらいますが、それより先にある雇用であるとか、まちにあふれておられる失業者であるとか、そういった問題にはしっかりと府に関わっていただかないと、これは済まないというふうに思っております。
記者
あとちょっと話変わりますけれども、先日、小沢(民主党)幹事長とですね、ワールドカップのスタジアムについてお話されたと思いますが、どのようなお話をされたんでしょうか。
市長
これは、ワールドカップの話が、まだ直接は私どもにJリーグからも日本サッカー協会からもきておりませんが、内々伝わってきているという状況です。その状況をお知らせすると同時に、もちろん、あの北ヤードの土地に国立競技場をというお願いでございますから、それが具体的なお願いとしてきた時には、是非、国立競技場ですから、国の支援がないとできない訳ですが、ワールドカップの招致については閣議了解の席で、閣議了解は得たものの新たな国費の投入はしないというふうにおっしゃってますんで、そこを、国費投入しなければできませんから、是非この大阪駅北ヤードという土地が持つ魅力と、これから先の環境というものを大事にする、世界の中における260万人の乗降客があるターミナルでワールドカップの開会式、決勝戦ができるなんてのは、これは世界にも大きなメッセージになるというふうに申し上げまして、是非応援をいただきたいというふうに申しましたら、頭に入れておきますというふうに答えていただいたということでございます。
記者
頭に入れとくっていうのはどのように解釈されましたでしょうか。
市長
まあ小沢幹事長の中で、この北ヤードというものを具体的にどうイメージされているかという部分は私には分からない部分です。ですから、そういう動きと、それから私がお伝えできたのは、きっと世界がこういう260万人もの人が1日に乗降するターミナルの歩いていける距離でワールドカップの開会式並びに決勝戦ができるというこのロケーションの素晴らしさ、なおかつそれが持つ環境というものへの配慮というものを複合化したコンセプトを提示できれば、大きなメッセージになりますよと、日本が環境に対する大きなメッセージになりますから、民主党幹事長として政権政党の幹事長として応援していただきたいというふうに、それを素直に頭に入れていただいたと。それを、「頭に入れておきます」というのを「分かりました、それを全面的に支援して何としてでもやりましょう」というふうにおっしゃったとは思っていません。はい。
記者
じゃあですね、建設費や維持費の問題があると思うんですけれども、国がですね、お金を出さなかった場合ですね、これは大阪市としてはどのように対応をしようとお考えでしょうか。
市長
大阪市としては、最初に第一報が出た時から、国費がなければ無理ですというふうに申しております。ですから、そこに建設費がいくらかかるのか、あるいは、土地も大阪市の土地ではございません。そういったその多くの権利者が絡んでいる問題ですから、そこに国費でなければ、やっぱりそこへ突っ込むことはおそらく無理と言わざるを得ないと思います。はい。
記者
ただですね、今回のタイミングっていうのを逃すとですね、巨大なストックをですね、あそこにつくるっていうですね、タイミングを逃してしまうということも懸念されるんですけれども。
市長
何のタイミングですか?
記者
ワールドカップ招致っていうですね、タイミングが、いいタイミングの時にですね、あそこに大きなものをつくるというのは、タイミングが合わないとなかなかできないもんだと思うんですよ。大きな建物をつくるには、何かチャンスがっていうか、そういうタイミングが必要だと思うんですけども。
市長
いや、ですから、要するに、まだ正式なオファーもいただいてませんが、それは確実にそういうオファーがあるという情報をつかんでおりますので、それを逃さず全面的に動きたいというのが我々の姿勢でございまして、かといってこの財政難の大阪市に今それだけのスタジアムを、自力で、土地も買って、つくり上げるだけの資力はないと、そういう現実はもう皆さんよくお分かりであって。だから申し上げているのは、多くの人たちにとってどれだけそれが魅力ある施設であるかというのをお分かりいただいたら、きっと応援していただけるんではないかという形でお願いをした次第です。
記者
じゃあ、あくまでも国でつくるということですね。
市長
あの、すみません、1社(だけ)と(の質疑で時間を使うわけにいきませんので)。またもしあれでしたら、別の時間でいくらでもお答えしますんで。はい。
記者
はい、分かりました。
記者
国の子ども手当に関する地方負担のことについて何点かお伺いします。国のほうで、子ども手当ての中にですね、現行の児童手当を残していくという形で、結果としては地方の負担というものが残るというのが、「初年度はそういうふうにしましょう」というようなことを総理もおっしゃっておりました。で、そのことに関して地方の自治体の長から、ぽろぽろと色んなお話が出てまして、橋下知事も中国からコメントを出されて、「国が全額負担すべきものであって、地方に負担を求めるべきものではない」と、「地域主権の考えに反する子ども手当の地方負担には強く反対します」というコメントを出されています。まず市長に、今回のこの件に関してどのようにお考えかということ、あと、大阪市に置き換えてもう1点、子ども手当になると今22万人の対象者が33万人に増えると思うんですが、それに関して事務事業も増えますし、また負担についても増えていくかと思うんですが、大阪市が具体的に困ったなという課題となる点はどういうとこなのか。また、支給時期に関してもですね、当初6月、来年6月ということになってましたが、これ定額給付金の時も同じようなことを聞いたかもしれませんが、パイが大きいだけに本当に6月にできるのかなというような気もしてます。大阪市として何が一番課題となってくるのかということを分けてちょっとお伺いしたいんですけれども。
市長
はい。そうですね、今回、児童手当との併存、暫定的に併存ということで、児童手当がなくなって子ども手当ができるという話ではなくなったと、ただし暫定であるということで、非常にこう「うん、どう判断したらいいのかなあ」ということで困る部分ではあるんですけれども、民主党さんの選挙にかけるマニフェストとして、その子ども手当を創設すること、これが第一命題としてあり、それを国庫負担でやるという方向はずっと言っておられて、総理もおっしゃってましたが、やはり現実的な財源ということを考えた時に、せめて児童手当分ぐらいは今までどおり出していただけないかという苦渋の選択をされたのかなあというのが率直な思いです。ただ、この間、やはり原則は、あれだけ子ども手当とおっしゃったからには、総理が最初におっしゃってた、そしてつい最近もおっしゃってた全額国庫負担という形で、別の制度としておやりになるべきであろうなと思います。ただ、大阪の分でいいますと、結局今63億ぐらいが、大阪市の職員分もございますから、それも入れて50億プラス13億、50億5千万プラス13億かな、63億5千万ぐらいが実際にあるんですけれども、それについての事務がどうなるのかというのも、具体的に日程感が出て、今日こういう形で方針が出ましたんで、早速事務方と調整をしていかないといけないだろうなというふうに思っております。ただ、1点、やっぱり制度本来の趣旨がね、じゃあ今回は暫定で児童手当を併存する、つまり児童手当を飲み込むみたいな形で、所得制限があって今まで児童手当を支給していたところはそれに1万3千円、暫定半分の1万3千円上乗せされるのではなく、1万3千円の内数として児童手当の5千円が入るということですから、8千円が上乗せになる、その辺の事務作業と、それから今まで所得制限から外れてたところへは1万3千円いくということですから、この辺の作業の難しさがどうなのか。で、児童手当と子ども手当の性格的な違いみたいなものを、しっかりと国は国民に説明責任を果たしていただいたうえで、暫定措置から本格措置へ移っていくという形をとっていただかないと、現場としても混乱しますし、そういった混乱を一日も早く解消していただきたいという思いでございます。
記者
国に対して今後何か、政令市会なり市長会なり要望する、この前の22日とその前にももう何回もされているかと思うんですが、この件に関して何か今後、アクションを起こされるご予定ありますか。
市長
そうですね、全額国庫負担をお願いするということはずっと言い続けてまいりましたが、この間、一方で予算、閣議で決まった方向性みたいなのを見てみますと、その交付税についての総務省の頑張り、やっぱり地域主権、地方分権という大きな流れで、三位一体改革で削られてしまった地方の収入分というものを、原口総務大臣以下、頑張っていただいたなという思いがございます。ですから、そういったプラスの面とマイナスの面と、色々と政権交代の年にはこういったことが往々にして起こり得るんであろうと思いながらも、我々基礎自治体の運営にとって一番大きな影響を与えるようなところについては声を上げていきたいと思っています。具体的に事務作業でどういったものが出てくるのか、子ども手当に関してですが、それについての悪影響じゃないな、煩雑になる部分とかは、具体的に国にやはり「ここは問題ですよ」というのを言っていきたいとは思いますけど、出てくれば。はい。
記者
今、ちょっと多少触れたところもあるんですけれども、地方交付税が増額されるということとですね、暫定税率維持、結果的にそういうふうな形になってますけれども、こちらの国の動きに対してはどういうふうに評価というのをされておられますでしょうか。
市長
そうですね、地方の悲鳴というものをしっかりと受け止めていただいている部分であるというふうに思います。暫定税率につきましては、これは民主党さんにとっては、かなり大きい判断を今回されたと思います。で、今までは「暫定税率廃止、廃止」っていうふうにおっしゃってた部分を、やっぱり地方の悲鳴というものをしっかり受け止めていただかないと、「あれは(変える)、マニフェストを変える」と、「内容を変える」と言ってましたけれども、現実問題に直面した時に、これはこういうふうに軌道修正しますという、僕は勇気ある決断やと思いますけどね。で、地方にとってはその分、大阪市にとりましては99億でよかったかな、影響額は、99億ぐらいの影響額がありますんで、ややほっとしておりますが、今後これも、だから来年度予算ではなく、その次の予算の時にも当然また議論になりますんで、その行く末を見守らなければならないと思っております。で、1兆を超える、総務省ががんばってくれた交付税、これは素直に評価させていただいて、総務大臣にお会いすることがあれば、是非お礼を言いたいなあと思っております。
記者
放置自転車問題についてお伺いしたいんですけれども、今、北新地とかミナミで夜間にですね、放置自転車がピークを迎えているということで、路上の半分以上を埋め尽くしているような状態が続いているんですけれども、その状態を改善するべく夜間の撤去というのをですね、市長は行うお考えはあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。大阪市の5分の1以下の京都市、放置自転車の台数が、京都市でも2年前から夜間撤去をしているということで、実施している自治体もありますので、お願いいたします。
市長
はい。私どもが放置自転車ワーストワンの返上に向けて大きく動いておりますけれども、この大きな動きの背景といいますか、芯になる部分は市民協働っていいますか、市民の皆さんにご協力をいただきながら、その地域でそういう動きがきっちりとできたところを面的規制をかけていくという手法をとらせていただいています。で、ご指摘のその箇所につきましても、面的規制がかかっているところとそうでないところとございます。私も何度か、特に梅田のターミナル近辺であるとか、夜間に歩いておりまして、「ここをなんとかできんのか」っていう話をしておりますんで、今後、地域の動きがしっかりできたらっていうか、あるいは、急遽そういう部隊を編成して、目に余る地域に関しては夜間の撤去もありうると考えていただいていいかと思います。また具体的にそういう動きが出る時にはお知らせいたしますんで、取材方よろしくお願いします。
記者
すみません、その部隊をつくられるっていうのは、具体的に例えばどういったエリアでとか、いつ頃からっていうお考えは。
市長
いや、部隊に関しましては今ある部隊で十分に対応できます。で、いつ頃からというのも、地域の動きということがございますから、具体的にそんなに遠くない、近い将来やりたいということはずっと言い続けておりますので。はい。
記者
夜間撤去もされる方向で動かれるということでしょうか。
市長
はい、やります。
記者
はい、分かりました。ありがとうございます。
記者
鳩山政権が発足後100日らしいんですけども、先程までも個別政策を色々評価しておられましたけど、総合的にご覧になって、どういう評価をされるのかということをお聞きしたいと思います。
市長
これは、要するに、私、大阪市長として見ておりまして、とても、国、これだけ大きな国で、なおかつ、長年にわたって続いてきた政権を選挙で変わったという政権交代は初めてのことですから、随分大きな混乱があったし、当然混乱は生じるだろうという目で皆さんご覧になっていると思います。国民も市民もやっぱり今まで以上の強い思いを持って選挙に行かれた訳ですから、その政権を判断するのにあたって、まあ100日でどうこう言えないというのが正直なとこです。ただ、大阪市長としては、はるかに、これは民主党さんだから自分の選挙でどうこうというのではなく、透明度っていいますか、それは増したと思いますよ。今まで全然見えなかったところとか、予算、もちろん色んな意見ありますが、事業仕分けの手法とかですね、財務省主導やないかとかいうご批判も十分、批判があるのも分かりますし、私自身もそう思う点も結構ありましたし、でも、その中でも1点、何とか国民に伝わる政治を心がけておられるなあという気はします。それはやっぱり、変わったからには、変わったという印象を与えなければ何の意味もなさないということだと思います。ただ、大きな流れができる前に、色々と我々は「国と地方の協議の場を早く、一刻も早く」と言っておりましたけれども、結局、予算がびしっとこう決まって出てくるまでには無理だったみたいで。でも、暫定であるとか期限付きであるとかという予算の形になるのかもしれません、暫定予算ではないんですけどね、という形になるのかもしれないので、まだまだやっぱり国と地方の協議の場、それをしっかりと持っていただいた中で、しょっちゅう言っておりますが、大都市制度というものをしっかりと位置づけていただく絶好の機会ですから、中央集権、一極集中といわれるものに批判的な民主党政権だと私は思いますから、是非、基礎自治体の中でも指定都市あるいは中核市とか、そういったものの、しっかりと意見を汲みあげる、そしてそれを力として進んでいくのが、中央集権、一極集中を廃して地域主権になる、それをずっと言い続けていきたいと思います。そこをやっぱり一番注目していきたいですね。
記者
すみません、話題、がらりと変わりまして、市長、冬休みのご日程、年末年始はどのようにお過ごしになりますでしょうか。
市長
29日が仕事納めになります。また南港の越年事業を視察に行きますんで。これが、朝、更生相談所を見て、西成で、それから南港に見に行って、その日もう1件入ってましたね、それが仕事納めで。冬休みは、30、31から3日まで、冬休みをいただいてますが、今回予算がどうなるか、越年するんではないかとか、色々言われておりましたんで、一切予定は入れておりません。3日だけちょっと予定が入ってるかないうぐらいです。こっちにおりますんで、なんかありましたらすぐ出てきます。
 

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