平成22年11月4日 大阪市長会見全文

【環境局河川事務所での不祥事案について】

緊急の会見にお集まりいただきまして、ありがとうございます。おととい、環境局から河川事務所における不祥事案についてご報告させていただきましたが、各報道機関で大きく取り上げられているところでもあり、また環境局から報告は受けていたものの、衝撃的な放送されましたビデオの内容に、私自身も非常に驚き、緊急に会見をさせていただきたいと申し入れたものです。本市を取り巻く厳しい状況の中で、市をあげて不祥事根絶に取り組んでいる最中に、このような事態を再び発生させ、市民の信頼を著しく損ねましたことは誠に申し訳なく、心から深くお詫び申し上げます。それとともに、本当に不祥事根絶に懸命に取り組んでまいりました私としても、非常に残念な思いでありますし腹立たしくもあります。
これまでの経過をまとめましたので、ここでご説明いたしますと、去る9月24日、民主党の議員の方から、環境局の河川事務所に関する内部告発について私に相談がございました。その内容は河川事務所職員が河川清掃中に拾い上げたものを再利用している。また、中には現金も拾得物としてあり、それを職員で分けているという内部告発でございました。その時には私と環境局長と2人がそのお話を伺っておりました。これは議員の方だけです。で、告発者本人は、議員の説明によりますと、自分が告発したことがわかると職場にいられない。また身の危険を感じるということであり、本人が特定されることはもとより、河川事務所、職場からの告発とわかるようなことのない、そういう配慮をしながら調査をお願いしたいと、これがご本人の、告発者本人の強い申し出でございました。で、環境局につきましては、ご存知のように、斎場、木津川事務所と続いて不祥事が発生しておりまして、この件についてもきっちりと調査してほしいという、市議から、市会議員の方からの要望を受けました。お話を受けて、やはり一番守らねばならないのは、こういったことを告発してくれた人の保護ということでありますので、それに留意し調査するように環境局長に指示したところでございます。で、環境局では、その告発者が特定されないように、河川事務所の職員全員を前にして調査趣旨を説明することが、逆に告発者の保護につながるといった考えから、その説明を行ったうえで職員1人1人から順次、事情聴取を進めたところでございます。一方で、事前に調査に入ることを予告するというような方法は、私は、一部指摘がございますように、証拠隠滅につながりかねない可能性もあるというふうに考えております。そういった点について、今後、原局の対応に問題がなかったのか、あるいは他局でも、そういった事例がないのかといったことを厳正にチェックしていきたいと、このように思っております。本市において、不祥事が度重なっております中で、市会議員の方を通じて状況を告発者に通知はしてきております。つまり、状況っていうのは、我々がやっている調査内容については、告発者の方に市会議員の方を通じて連絡はしてきていますが、告発者の身に危険が及ぶ可能性など、この間のそういった動き、先程も申しました調査方法などの動きが、告発者の心理的不安、これを募らせたことから、ビデオが市ではなくて、マスコミに提供されるということになったのではないかと、これはあくまでも推測でございます。最初に、9月24日の段階ですけれども、こういう事案があるから調査してほしいという話を聞いた時に、すぐに私としてはこういった案件に関しては、本市にある公正職務審査委員会を通じるように、そういった方法が一番いいかたちとして存在しているというふうには申しましたが、その段階でも公正職務審査委員会を通じないかたちでの調査をお願いしたいというご本人の意向があったと聞いております。で、そういった経緯から今回、市の調査を行いました。
放映された内容でございますが、公務員としての自覚や倫理観とかいったものを、はるかに超えているものでありまして、悪質極まりない行為でございます。決して許されるものではありません。今後、映像の提供も求めまして、徹底した調査を行うとともに、警察のお力も借りて解明してまいりたいと思っております。このような重大な不祥事を引き起こしたこと、改めて深く反省するとともに、告発者の保護に注意を払いつつ、厳正に対処し、徹底した調査を行いたいと思っております。私からは以上です。

質疑応答
記者
今、「警察の力も借りて」ということでしたけれども、これは告発をするということもあるということですか。
市長
あるというんではなく、映し出された映像が事実としますとですね、これは明らかな犯罪行為ということですから、是非、提供していただいて、警察にも見ていただくというかたちになるのが普通だと、私は思っております。
記者
今の確認なんですが、告発をするということでよろしいんですよね、正式に。刑事告発という。
市長
当然のことだと思ってます。あれだけ、もちろん私は放送されたビデオしか見てませんので、マスクがかかっていたり、ぼかしが入っていたりということなのでわかりませんが、あれは放送局のほうで加工されたものだと思いますので、オリジナルはおそらく鮮明に映っているものだと思います。そういったことから、告発者の方にビデオ提供を求めて、それを警察にお願いをして、いっしょに見ていただくなり、あるいは分析をしていただくなりしようと思っています。
記者
市はこれまでですね、例えば不祥事根絶プログラムを策定したりなど、そういう不祥事をなくす動きにかなり力を入れてきたかと思うんですけれども、それでもなお、こういった不祥事がですね、続発していると。この前も、教育委員会のほうでも、いろいろ停職処分などもありましたけれども、まだこれだけそういう不祥事が続発する理由について、市長は改めて今、どのようにお考えでしょうか。
市長
今回の映像につきましては、まったく想像を絶するとしか言いようがありません。公務員として働きながら、公務員として給料を得ながら、ああいったことをしているということが克明に事実としてビデオに記録と残っているのであれば、言語道断、それもどの程度続いていたのかという膿が、今まさに出た段階やと思います。これまでも私、市長になってからずっとあらゆる機会を通じて、職員の服務規律、あるいは本当に大阪市のためになる職員であってくれという発信はやってまいりました。その発信が届いていないというご指摘は、私は受けざるを得ないと思いますが、しかし、その中で前向きに動いてきてくれている職員も数多くいますので、まだまだ、そうですね、一斉に根を一気に絶つっていうことになると、これは難しい部分はあるかもしれません。我々の想像を絶することが行われていたということでもありますんで。でも、やるしかないし、で、徹底的にこういったことを手を抜かずきちんとやることによって、市民の信頼回復、前向きの動き、市民の方たちに向けて、大阪市のいいところ、いい動きっていうものを、前向きにどんどんどんどん、出していかなければ信頼回復はありえない、そのために頑張りたい、そういうつもりでおります。
記者
市長が把握している中で今回の金額、一番上はおいくらぐらいを着服したというのが入ってますでしょうか。
市長
これは、調査の段階で先日の記者会見の状況、えっと、あれは火曜、火曜日?
情報公開室市民情報部報道担当課長
2日の日です。
市長
火曜日?
情報公開室市民情報部報道担当課長
はい。
市長
火曜日の午前中にした記者会見の段階で聞いている内容というのは、必ずもう確認が取れた内容だけです。それ以外にいろいろと出てきたということは、すでに何回か報告を受けておりましたので聞いております。ただ、あの時点で確認できているという部分についての報告を、火曜日にさせていただいたということですから、数十万円というものがあがってきた。というよりも、調査の段階で本人から、本人っていうのは、第三者なんですけれども、から聞けたが、それが何人もいっしょに乗ってるわけですから、相互に確認を取らないと一方的な情報になってしまう。その情報の確認が取れない部分も含めると、いろいろ出てきてます。ですから、徹底的に調査をしようというようなことを、中で言っている矢先のことでしたので、正直、映像を見て驚きました。はい。
記者
金額に関する確認なんですけれども、金額としては、今、数十万円という。
市長
1回に出てきた金額っていう意味では、数十万円という、それはどうですか?環境局。
環境局長
1回で出てきたものっていうふうな意味で言えば、職員1人が20万というふうなんは出てきております。
記者
ありがとうございました。
記者
その金額は、以前から把握されていたわけですよね。
市長
以前っていうのは?
記者
以前というか、今日、昨日の話ではないですよね。火曜以前ですよね。
市長
はいはい、です。
記者
にもかかわらずですね、火曜日に配られた発表の文書には、小銭とかですね、ジュースとかですね、あと、かばんをあさる理由について、犬や猫が入っているケースもあるから確認をしているとかですね、これを問題の矮小化と言わずして何を矮小化と言うのか、と思えるぐらいの記載がなされているんですね、発表に際して。で、質疑応答に際しても、ことさら小銭だと強調したりですね、執拗に追及されて、ようやくお札の話を出してきたりですね。そのことについて、どう思われるのか。市長の何かしらの指示とかあったのか、ちょっとお聞かせください。
市長
はい。まず時系列で言いますと、火曜日の午前の会見の際には、我々は、ああいった内容のビデオが放送局に届けられているということを知りえません。で、なおかつ、その時点でも、告発者の特定をされないというために最大限の努力を払うということを、一番大きなテーマとしていました。その一方で、私が聞いている範囲ですが、一部の報道機関で、この事案、つまり河川清掃に際して、何らかの不正があるのではないかという事案が報道される可能性があるということを聞いたことによって、環境局が午前中、午前中でしたかね、記者会見することになったというふうに捉えておりますので、その時点ですべてを出すことが告発者の特定につながる恐れを感じるという部分で、ああいう会見になったんだと、私は理解しています。それをね、今、首をかしげてらっしゃいますけれども、事前に我々もビデオを見ていたのであれば、違うかたちに、展開になったのだとは思いますが、しかし、それと同時に厳密に調査を進めていますし、この聞き取り調査に関しては、言っている本人、それを見咎めたかもしれない人、というものの証言のチェックというのが、聞き取り調査の限界ですから、ですから、それが確定できるものだけを出すとなると、本人に、告発者の方に危害が及ばない、あるいは告発者の方の特定ができないというようなかたちの段階の結果しか出せない、そう思いますけど。
記者
小額であると告発者の保護につながって、大きな数字、数十万円という数字を出すと告発者の特定につながりかねないという趣旨に聞こえたんですが、それは違いますか。
市長
そうではないですね。そうではないです。
記者
ではまず、告発者というのは、非常に矮小化されることを嫌っていてですね、今回の件に関して。とても強く嫌っていて、しっかりとありのまま伝えてほしいと、金額等も含めて、そういう意向を持っているようなんですね。そのことに鑑みても、ことさら小銭にこだわった発表だとかというのは、不自然でならないんですけど。で、市長の先程のご説明も、ちょっとピンとこないというか。
市長
あっ、じゃあ20万円というものがね、出ているということなんですが、これは確証は得られてるんですか?
環境局長
先程申し上げましたように、職員1人から20万円というふうなことがありましたけれども、ご案内のように、河川清掃業務自身は、各船に3人から4人の職員が乗りますので、そういうふうな意味で、高額なケースが出たとしたら複数の証言も得られるはずですから、そこの証言がその時点では得られてなかったので、確定的な発表としてはしなかったと。で、確定的な発表といたしましたのは、ものを採集をしているという約7割の職員がいたということ、また、現金に関しては約8割の職員がそういうふうな小銭を貯めてジュースに使用してると、そういうふうなことまでは、それぞれの証言として一致をしてますので、確定部分を中間的な報告として出しました。で、それ以外のところについては、引き続き徹底調査をして、改めて、先日のペーパーにもございましたように、全容解明をして改善策と合わせて公表するというふうな姿勢で臨むということで、先日の会見に臨みました。で、ただ、私もその時、会見に出たものから報告を聞いて、実際のところ、いろいろ証言内容としてあったことを、もう少し出すことによって、情報を提供することによって、ただ、ここは不確実ですっていうふうなことを明確にしてご理解をいただくという出し方は、私自身もその報告を聞いた時に、あったかなというふうに、話は部下職員にはいたしました。
市長
もう1点、私のほうから言わせていただいていいでしょうか。これを当初、9月24日に聞いてから、3回ほど進捗状況の報告も受けています。で、当初はバッグが浮いていたものを、真新しいバッグだったので使ったというようなことだったのですが、日が進むにつれて、そういった事案がぼつぼつ出てまいりましたので、私としては環境局に対して、より徹底的に調査をするように指示していた矢先でございました。
記者
2日の記者会見の段階では、今回の調査を始めたきっかけの説明として、斎場の心づけの問題があったから調査を始めたんだという説明だったんですが、そうではなくて、9月24日に市長のところに、その議員のほうから説明があったということがきっかけということ、そっちのほうが正しいという理解でいいんですか。
市長
つまり、私にそういう告発があったというかたちで調査に入ったということであれば、もう逆に告発者が特定されてしまうであろうというようなことから、この間、本当に現金を扱う現場でいろいろな不祥事が起きていたことでもあり、で、川面に浮かんでいるようなものを勝手に流用している疑い、疑いがあるっていうのか、流用している可能性もあるとみて調査に入るというようなことを言ったということですから。私自身、そうですね、24日にこういうことを受けて調査に入ったんですと言える、2日の午前中の状況ではなかったと。つまり告発者がいるということを特定されないために、そういう表現を使わざるを得なかった。ただ、その中で非常に不満に思うのは、10月1日でしたか?
環境局長
はい、1日です。
市長
10月1日に環境局から、そういった、今、私が申し上げたようなことを理由に調査をするという予告があったこと自体は、やっぱり、こういった放送された内容のように非常にひどい、深刻な現状というものを、管理職自身が認識していない、あるいは認知していない状況であったのだろうと。ただ、やっぱり、あらゆる不正に関して調査に入る前に、「調査に行きますよ」ということを事前に知らせるということは、普通の感覚では私、ありえないと思いますから、これは環境局に対して、かなり厳しく注意をしましたし、交通局でも前に、シートベルトの問題がありました、バスの。交通バスのシートベルトの着装しているかどうかの調査を事前に通告して調査に入ってる、もちろん日にち特定ではなく、期間ということだったんですけど、それでもおかしいというふうに言ったことを思い出しましたし、ただ、それが全局、あるいは大阪市役所の全員一致の見解として認識されていなかったという点では、私の指導力不足と言わざるを得ません。
記者
調査のやり方自体の、ちょっと時系列で説明していただけないでしょうか。9月24日に、市長のところに報告があって以降、事前にその当該の職員に対して、「調査します」というのを通告、調査っていうのはどういう手順でやられたのですか。
市長
はい。
環境局長
市長が申し上げましたように、9月の24日に民主党の議員のほうから、そういうふうなお申し出があり、我々のほうでそのことを聞き取りまして、申し上げましたように、告発者への配慮というふうなことを重点において調査をするっていうふうなことを、内部的に決めました。で、一方で環境局では先日発表いたしましたように、木津川事務所の、いわゆる勧告も受けておりましたので、8月の末から、そういった金品に関すること、あるいは業務が適正に成されているかどうかというふうなことについては、8月に私の名前で改めてすべての事業所に通知を出して、そういった実態をきちっと所属長、管理者として確認をしてください、それで不適当な部分があるんだったら報告をしなさいというふうなことで、一方で進めておりました。したがって、告発者への配慮というふうな観点と合わせて、そういうふうな調査の仕方をいたしました。それで、10月の1日に今、お話あったような趣旨で、すべての職員、おそらく告発人も内部の職員ですから、そういった職員もすべて含めて、それを前にして調査の趣旨について説明をいたしました。それで、10月の5日から事情聴取に入ったというふうな経過でございます。
記者
10月1日の説明自体は、どぶの中から金品をも着服しているという可能性があるというような内部告発があったので、というような。
環境局長
いえ、告発があったのでということは、一言も言うておりません。それを言い出すと、もう、もともとのところの本来の告発者の保護という視点が失われますので、それは申し上げてません。したがって、局全体と言いますか、そういうふうな事業所に対する服務の指示、業務の適正性の確認、それと金品の、そういうふうな関わりがあるのかないのか、そういうふうな視点で調査に入ります、というふうなことを全職員に申し上げました。で、そのうえで是正すべき点が出てくる場合は、局としてきちっと今後の方針を示しますっていうふうなことを、全職員に説明をして調査に入ったと、聞き取り調査に入ったと、そういうことです。
記者
一部報道で、今回の告発者ですね、その上司に対して再三、1年以上前から、やめるように進言していたと報じられてるんですが、それを上司が放置したと、その事実関係について教えていただけないでしょうか。
市長
はい。これも局長のほうから。
環境局長
私のほうからお答えをさせていただきます。この間、河川事務所の所長から何度か事情はヒアリングをいたしております。で、そうした中で、例えば現金ということについては、昨年の4月頃にそういう10万円程度を拾い上げたというふうなことを聞いたことがあるけれども、これは非常に所長の認識が低いというふうに、私自身思いますけれども、当時は冗談であると思い、そのまま聞き流してしまったと。だから、局のほうには報告なり、相談はしていないというふうなことが見られました。したがって、いわゆる所長の問題といたしましては、そういう作業現場を逐一把握できてない、あるいは、河川事務所の中で報告を受け切れてない、そういうふうな実態があるというふうに率直に感じました。それと、テレビ放映で言われた昨年8月以降に浮遊物の再使用や現金に関して、具体的に相談を受けたかっていうことについては、所長はヒアリングの中では受けたことはないというふうに言うてます。したがいまして、告発者のテレビ放映された内容と所長の、いわゆる証言が、この辺でも食い違っておりますので、このあたりは当然のことながら、今後、しっかりと調査をしていきます。以上です。
記者
この問題について、今後ある程度調査なさるというお話なんですけれども、調査というものは基本的に市ができるのは、聞き取り調査だけということですか。
市長
これは過去にも、斎場事案がございました。斎場事案につきましては、これも内部告発がありまして、確か数カ月かかって、告発された内容を警察に調査もお願いして、で、立件できるかどうかっていうかたちになって、それが前にも記者会見で申しましたけれども、立件できずということから、市の独自調査に入ったと。そこからの聞き取り調査というのが、斎場の事案でございました。付け加えること、あったら。
環境局長
今後の調査について、少し補足をさせていただきますけれども、いずれにしても、まず聞き取りというのは大事だと思いますので、先月10月に一度、全職員から聞き取っておりますので、今一連申し上げましたように、やはり証言の食い違いが出ておりますし、不一致も出てます。で、額や、例えばどれくらいの頻度でものが流れてくるかというふうなことも、いろいろまちまちですので、その辺を2回目の事情聴取の中で、いわゆる正していくと。ただ、その際には、もう、こういうふうに非常に不祥事として悪質極まりないというふうに私自身も思っておりますので、例えば斎場の時と同じように、「虚偽の証言は決して行いません」と、そういうふうな、きちっとした宣誓をさせたうえで、まず、証言を取りに行く。それと合わせて、先程、市長からもございましたように、映像、つまりDVDなりの、そういう告発者が、そこからの提供もいただいて、また、放送されてる内容、そういうふうなものも直接職員に見せて、事情聴取をしっかりとしたいと。で、合わせて警察にも相談申し上げて、アドバイスいただけるところあればアドバイスをいただくなり、あるいはいっしょに調査するなり、というふうな手をとりたい。それと、もう1つは頻度とか、浮遊物の頻度とかの問題がありますので、実は、今日も作業船には、清掃船にはうちの内部監察の職員を、環境局の職員を同乗させてるんですけれども、例えば、どういった頻度でそれが流れてくるのかとか、数日そういうふうなことをしながら、実態を徹底的に把握もしたいというふうに考えております。
記者
すみません、追加で引き続き、先程「宣誓をさせる」ということなんですけれども、その「宣誓」というのは、虚偽の発言を、証言をした場合は何らかの罰則があるとか、そういうことですか。
環境局長
はい。そういうことです。斎場の事案でもございましたように、虚偽の申告をしていた者については、いわゆる処分が非常に重くなっておりますので、そういう趣旨でございます。
記者
局長におたずねしたいんですけれども、事前通知をしてから入られた理由ですね、そこはなぜなんでしょうか。
環境局長
先程も触れましたけれども、いわゆる調査を、私どもの局の中で、どういったやり方をするかという時に、一番ポイントは告発者の保護というふうな観点を優先をいたしました。つまり、特定されないことを優先すべき。で、こういった内容については、職場の中の者しか知り得ないという、そういうふうな内容が含まれてますから、おそらくその職員も入っておるであろう、含めて全職員の前で説明をしたと。で、ただ、説明をしたことが、例えば一部指摘を受けてますように、証拠隠滅につながるのではないかと、あるいは調査が不十分になるのではないかというふうな指摘もございまして、それは私自身、調査方法としても、市長からも厳しくご指摘もいただきましたし、非常に重く受け止めております。今後、この事案については、より詳細に徹底した調査をしていきたいというふうに、今、考えてます。
記者
関連してなんですけれども、事前通知をすることは、局長はご存知だったんでしょうか。
環境局長
はい、当然、知っております。
記者
今のご説明ですとですね、告発者の保護っていうことと、事前通知の理由がちょっと、納得があまりできないというかですね、そこら辺、ちょっと。
環境局長
はい。もう少し説明をいたしますと、1人事情聴取を、仮にしていく、もう1人目に入った時に、「何でこんなこと急に聞いてくんねん」というふうなことで、「誰が言うてん」と、非常にストレートな言い方をしてますけれども、そういったことが職場の中で非常に、30人程度の狭い職場ですし、現在も問題点としてあるんですけれども、あまり人事異動もなされていない職場でしたので、そういうふうな危惧を、正直、一番強く感じました。それは、実務担当者からもそういうふうなことを、私も聞きましたので、まず、全体に調査の趣旨をしっかりと理解をしていただくというふうなことと、その告発者も含めた中で言えば、まさか、いわゆる中の者が告発したであろうというふうなことは想定されないのではないかというふうな考えから、そういった意味で告発者の保護という観点、というふうに申し上げたと。
記者
ちょっと、しつこいようなんですけども、それはよくわかるんですけれども、例えば、じゃあ、その趣旨をですね、説明してすぐに調査に入ればですね、証拠隠滅ということはないですよね。
市長
はい、おっしゃるとおりです。
環境局長
はい、その辺はおっしゃるとおりで、10月の1日の日に説明をしたと。で、実際に次の事情聴取に入りましたのが10月の5日でしたから、そのいわゆるタイムラグについては、私自身は、それは課長に強く、なぜすぐに入らなかったんやと、説明して、もう、すぐ入りますっていうような報告は聞いてましたので、そういうふうな意味では、私自身も、その点きちっと確認しなかったということの反省はいたしております。
記者
ということは、さっき事前通告すること、局長ご自身が知ってたっておっしゃいましたけど、課長の判断だったってことですか。
環境局長
局の判断です、それは。で、私が、そういうふうなやり方でよかろうというふうなことで、判断をした、それが先程から説明してますような中で、私としては最善だろうというふうに思ったところです。
市長
今の件に関しまして、私の思いは、当日集まってる前で言えばカバーできたであろうと。で、その証拠隠滅をしようとしてるのではないかとか、あるいは証拠隠滅に加担しているのではないか、あるいは事件そのものを隠蔽しようとしているのではないかといったものを、そういう憶測を防ぐためには、今からこういう理由でやりますと、どうぞ協力してください、おそらくそれで済んだのではないかと思うし、今後はそういうかたちで当然、やって当たり前だと思います。そこまで私自身が細かく承知しておりませんでしたので、今回その経緯を聞いて、やや愕然とした部分も先程の私のコメントの中で、含めたつもりです。
記者
いくつかあって申し訳ないのですが、まず確認ですが、当日の記者発表では、内部告発は無かったという説明がなされていましたが、それは実際はあったということですね。ただ、告発者を守るために違う説明をしたと。そして、調査に入った動機についても、他の斎場とかで不祥事があったので、係長級が事業所長である河川事務所においても不祥事がないか確認することになったということでしたが、これも事実は違って、内部告発を受けてということですね。この発表は、当日の記者発表の文書は違うということですね。
環境局長
調査に入った経過については、先日2日の日に発表させていただいた内容と、別に間違いはございません。係長級事業所については、先程8月の末からも実態の確認というふうなことで入っておりましたので、そういう流れの中に、いわゆる告発をいただいた部分のを配慮しながら、そこへ含めたと。で、したがって、経過の中で言えば、告発があったっていう、そういうふうな流れについては省かせていただいたと。それはご理解をいただきたいと思うんですけれども。
記者
あとですね、火曜日の発表にいたる経緯なんですが、先程、市長のほうから一部報道機関が報道するかもしれないという動きを局のほうが認識して、それで発表したのではないかという発言がありましたが、自発的に発表というよりも、報道機関の動きを受けて発表に至ったということですか。
環境局長
10月の中旬過ぎまで事情聴取についてかかりました。それと、月末までに、そういったことの整理をいたしまして、確実な部分と、いわゆる証言がまちまちで不確実な部分と、そういうふうなことを局の中で仕分けを行い、中間的に発表するっていうふうな時期を探っておりました。で、そういうふうな中で実は先日、合わせて発表いたしました11月の1日の日に公正職務委員会に木津川の事案の報告をいたしておりますので、そのことと合わせて発表させていただこうというふうに、2日については自発的な日の設定であったのは事実です。ただ一方で、一部報道機関から河川事務所の作業内容について取材をさせてほしいというふうな情報も入ってたのも事実です。
市長
ですから、2日の時点で我々が発表した内容というのは、現時点ではっきりとわかっている、その不正と思われる事案についてはこうです、今後、調査をよりいっそう深めます、というつもりでやりました。
記者
続けざまで申し訳ないんですが、先程の発表する金額の大小の問題ですが、先程、要は、小銭というのは複数の職員から証言が取れているので確実性が高い、だから発表したと。で、大きな額については1人しか証言が取れていなかったので、という趣旨に聞こえたんですが。
環境局長
はい、その通りです。
記者
それは環境局の立場としては、ほかのね、調査とか置いといて、複数の証言があれば確実性が高い、1人の証言だと不確実性が高いというスタンスなんですか。
環境局長
1回、それぞれの職員に事情聴取をいたしました。で、先程、申し上げましたように、その内容を非常に時間をかけて事情聴取をしてますので、整理に時間がかかったのも事実なんですけれども、先程、申し上げましたその中で、いわゆる、証言が一致をしている部分、それと一致をしてない部分というふうなことで、単純に言えばそういう仕分けを行って、で、確実な部分としてご報告をさせていただいたと。それが、7割の職員がものを再利用し、8割の職員が現金を見つけて、それを、いわゆる「私する」という、そういうふうなことが確実に確認できて間違いないというふうに発表できる内容として、申し上げたところです。
市長
ですから、その時点の内容と、今、我々の認識っていうのは、根本的には変わらないです。で、あとはやはり、ビデオ、映像を提供していただいて、しっかりした分析をさせていただいて、当人からの証言も得て、映っている人ですね。証言も得ながら、固めていくしかない、そういうふうに思ってます。
記者
続けざまで申し訳ないんですが、市長としてはですね、不祥事の根絶は非常に大きな命題だというふうに思うんですが、環境局の職員が言うにはですね、市長からの距離が非常に遠くて、特に現場の職員とかですね、局があって、末端までいくわけですね。非常に大勢の職員がいて、市長が何かをおっしゃってもですね、全然響いてないというようなことを言う職員が何人かいたりするんですが、不祥事根絶に向けた動きを主導するお立場としてですね、そういったことに関しては、どのように考えておられますか。
市長
はい。確かにそういう届いていないと言う職員も多くいることはわかっています。しかし、届いている職員もいるということもわかっています。これはもう言い続けるしかないし、そして、それこそ、それで変わっていくことこそが大阪市がもう一度市民に信頼される手段であると。これを何をもって届くのか。私がその全職員と1人1人と話すことで届くのか。あるいは10人単位で話すことで届くのか。そういったかたちではなく、こういった事案が出るたびに、私がもちろん先頭に立って解明をする、なおかつ、それを徹底して処分をしていく。さらに一方で、そういったことが二度と起きないような方策はないか。これは組織形態にあるのか、人事にあるのか。あらゆることを市長部局、全力を挙げてやっていくのが、大阪市役所の信頼を取り戻す方向やと思っています。ですから、現場の人でも、そういうことをおっしゃる方がいるというのも知ってますし、逆に、気軽に声をかけてくれる現場の職員がいるということも知ってます。はい。やるしかないです。
記者
まずちょっと、局長に確認なんですが、所長と何度か面談をしたということですけれども、それの時期はいつになりますか。
環境局長
所長から事情を聞いたのは、まず1つは日常的な情報交換は除きますと、正式なヒアリングっていうことで言えば、9月の末に1回。それから、昨日、一昨日来、放映されてるっていうふうなこともございましたので、改めてその内容も確認するために、昨日もヒアリングを行ってます。
記者
わかりました。これは市長にお伺いしたいんですが、実際、内部通報者といいますか、局員、じゃなくて、職員の方からですね、こういったことがあると、少なくとも、ご本人は所長に言ったというような報道も含めてありますけれども、そういった声を、現場で少なからず上がっていたにもかかわらず、それが本局、そして市長のもとにも、しばらくは届いていなかったと。で、最終的に議員さんを通じてというかたちになった。で、本人としても、なかなか実態が変わらないがために、最後の手段としてマスコミということもあったというように受け止めているんですけれども、そういうふうになってしまったこと、もっと早い段階でこの不正が止められなかったことに関して、市長の今の思いをお伺いしたいんですが。
市長
はい。議員を通じて9月24日以降の話になりますが、それまでは私はこういった事案そのものの存在を知りませんでした。9月24日以降、そういうことがあるかもしれないという思いで取り組むとともに、いかに告発者を守るのかということと、公正職務審査委員会へ最初の段階で持っていっていただいていれば、また違う展開になったかもしれないという思いはありますが、これも結果論なんで、例えば斎場事案でも、内部告発というかたちで公正職務審査委員会の問いを経ずして、あれだけの大量処分にいたるまでの調査、聞き取り調査をやる能力があると思っています。もちろん、それには強制権を伴わない調査ですから、当然限界はあると思います。しかし、その限界を乗り越える努力をやってくれている職員もいることは事実ですから。確かに届かなかったことは問題ですし、それを是非、今後の管理のあり方、それから、管理職の配置のあり方、職場の人事異動のあり方、あらゆるものにかかってくる、非常に重い命題として突きつけられたという思いと同時に、その告発された方がこの間、どれだけ内心不安感を募らせながら、最終的にメディアに送らざるを得なかったという状況を引き起こしてしまったことに関しては、大変申し訳ない思いでいます。はい。
記者
やはり、綱紀粛正ということをずっと伝えようとしてきても、今の段階ではそれが表に出ないで、内側だけで終わらせてしまおうという職場が、いまだに残っていたということになってしまうと思うんですが、今回のケースは。
市長
あのね、今回のケースでも、メディアの皆さんの伝え方の中で、やはり「隠蔽体質」という言葉が使われております。で、私は一切、隠蔽はするなと、何もかも整理をして出さないといけません。ばらばらばらばら、不確定な情報出すわけにいきませんので、何もかも情報は出していくということを、徹底してやってるつもりです。ですから、手順上、いろいろ問題があった部分はあるんだと思いますし、まだ現場の感覚として、そこまで染みとおっていない。どこか組織を守ろうという動きが、無作為っていいますかね、不用意に働いてしまうという部分があるのかもしれない。それはもう徹底的に正していかないといけない。そう思ってます。はい。
記者
今回のですね、川の清掃作業で拾い上げたものを山分けしているというのは、かなり全国的にも大きな衝撃を与えるニュースでしたけれども、環境局、これまでも不祥事が続いておりますが、このような不祥事でまた新たに発表っていうのが、これからもあるのではありませんか。
市長
本当に次から次から出てきますね。何とかそういった流れに歯止めをかけたいし、それが安全衛生面での市民生活につながる環境局のあり方ですし、これからの大阪がめざすべき、未来都市大阪、環境先進都市としての力になるべき部局であるはずですから、是非、環境局の猛省を促すと同時に、我々、管理する側の、省局、部局全体で、もういっぺん意思統一しないといけない、そういう思いです。はい。
記者
これからもこういった不正がないようにするのはもちろんだと思いますが、これまでを振り返ってみても、膿を出し切るということですか。
市長
はい。出てきてると思いますよ。今までにない出方があちこちでありますし。で、それはどんどんどんどん出てくると、きちっと調査をして出す。で、そういったものを絶やしていく。もぐらたたきのようですけれども、それをやっていくしかないと思ってます。はい。
記者
すみません、手を挙げそこなったので、最後かもしれませんが。先程20万円の金額が1人だったので前回の時には公表しなかったということなんですけども、私なんかからすると、20万っていう金額が出た時点でね、1人であったら、それをまず公表するために最優先にして調べるものかなあと。100円、200円とおっしゃるような小銭であれば、いろんな人の確認取らなければいけないけれども、20万という、1人から出たら、その周りをまず最優先で調べるものかという意識があるんですけれども、それはなかったんでしょうか。
市長
はい、その報告、高額の金銭も出ていたようだというのを受けた時から調査の方法、それを強めるように私は指示はしました。
環境局長
そうしました中で、我々、今後そういうふうな調査をしていきますし、いわゆる20万の部分についても、先程、申し上げましたように、だいたい触れています。
記者
話長くなると思いますんで、先、言いますけど、それはわかったんですけども。
市長
いや、おっしゃること、わかります。
記者
普通なら、先にするほうをなぜしない、というか、そういう体質なのか。2日に発表、僕ら記者が言いたいのは、2日の発表の時点では小銭、小銭って言われたのに、じゃあ、その発表できる段階でするべきものを、あの段階で、小銭段階でして、1人からあったけどしないっていう、この感覚のずれは市役所的にはどうなんだと。
環境局長
当たり前ですけれども、隠すつもりっていうのは、まったく、私自身持ってませんし、事情聴取した者も持ってません。で、20万というふうな話を聞いた時に、いわゆる周りの職員で確認をしてるわけです。それでも証言が違うので、その辺は今後、いわゆる徹底した調査に、いわゆる第2次調査にゆだねたいというふうに考えたものです。だから調査を、20万って聞いたから、もうそれで聞いたっきりということじゃなしに、当然、いわゆる周りの職員に聞くのは当たり前ですから、そういうふうに聞いてますけれども、証言が食い違っているということなんです。
記者
それもさっきから聞いてたんですけれども、じゃあ、それを2日の段階で出さなかったということに関しては、やっぱり、それは市役所的には20万はたいしたことないっていう感じなんですか。
市長
ああ、それはちょっと違います。
環境局長
それは全然違います。これはね、20万であっても、例えば小銭であってもやっぱり、もう金額の多寡にかかわらず、こういった問題は非常に重要やというふうに思ってますから、その時に仮に20万の部分がきちっと我々のほうで確認をできておれば、当然、発表いたしますし、それは、そういうふうな考えで、整理できて確実なものを発表させていただいたという姿勢には、全然変わりありませんので。
記者
確認してから出すっていう気はなかったんですね。とりあえずその木津川に合わせて出そうという。20万っていうのを、多分、僕ら聞いたら「えっ」ってなると思うんですけれども、それを思っても出さないっていう、確認、確認、確認なんですか。
環境局長
そういうふうな意味では、いわゆる全職員に、人当たりっていうふうになりますけども、調査をしたというふうなところで、今、わかっているところを中間的に発表しようというふうなことで、やはり、私自身もこれは不謹慎かも知れませんけれども、いわゆるバッグとかを再利用する問題と、お金を、いわゆる「私する」っていうふうな問題は、やっぱりレベル的に全然違うというふうに思っておりますので、その辺は今後もきちっと調査をしていきますし、出せた部分について、お出ししたという、そういうふうに理解をいただければと思うんですけれども。
記者
もう1点だけですけど、結果として、市長、こういうかたちで出てきてしまったことによって、あれほど皆さんがおっしゃっていた内部告発者を守りたかったということが、守りきれてないような気がするんですけども、それに関してはどう思われますか。
市長
内部告発をしていただいた方との接触ができておりませんので、我々の調査の内容も、細かくは本人には伝わっていないと思います。ですから、先程も少し申しましたように、この間の我々の調査の仕方を見ていて、不安が増したとか、あるいは隠蔽するのではないかとか、おっしゃっているようですから、テレビ報道などを見ますとね、告発した方が市役所が隠蔽するんではないかというふうにおっしゃってるというような記憶がありますんで、そうではないということを、どっかの段階で、これは内部通報された方の、あれを守るわけですから、こっちからアプローチするわけにもいきませんし。で、守れたかどうかっていうと、特定されてしまったことは間違いないです。ですから、今後、今回そのビデオを提供された告発者に、何らかの悪影響なり、あるいは、周りからの影響が出ないように細心の注意を払うことが、当面の我々の責務であるというふうに思っております。
記者
「水都大阪」ということで、大阪市のブランドイメージアップにずっと取り組まれてきた中で、特に河川の清掃っていうのは重要な作業だと思うんですが、そんな中での不祥事ということで、改めて市長の思いを伺えればと思いますが。
市長
本当に、私もね、水都のイベントとか、あるいは、川ざらいのイベントとかで同乗したことありますし、実際に道頓堀川で網を持ってすくったこともあります。で、その時にいっしょに、例えば僕の手をひいてくれた職員が、そういうことに手を染めたと、染めていたという事実には、もう驚き以外の何物でもありません。テレビの報道等によりますと、運転免許証であるとか、身元がわかるものまで発見していたにもかかわらず、ご本人のところに戻す作業すらしていないという状況についても、最初に申しましたように、非常識とかいう言葉をはるかに通り超えてます。残念でならないのと、なぜこういった職場であったのかっていうのを、きちんと分析したいという思いです。はい。
 

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