1.日時
平成22年2月9日(火)9時00分
2.場所
3.出席者
(委員)
委員長 平松 市長
委員長代行 森下 副市長
委員 山本 政策企画室長
村上 総務局長
井上 財政局長
平田 健康福祉局長
山田 健康福祉局理事兼生活福祉部長
稲森 総務局行政部長
宮﨑 健康福祉局生活保護制度担当部長
谷川 天王寺区長
浅野 浪速区長
林田 西成区長
幹事 政策企画室 岩橋 政策企画担当課長
総務局 髙野 行政管理担当課長
総務局 岸本 法務担当課長
総務局 朝川 人事担当課長
財政局 田中 財務担当課長
健康福祉局 今里 地域福祉企画担当課長
健康福祉局 出海 生活保護担当課長
健康福祉局兼総務局 平澤 生活保護調査担当課長兼法務調査担当課長
天王寺区 日塔 保健・生活支援担当課長
浪速区 畠山 保健福祉担当課長
西成区 北野 生活援助担当課長
4.議題
- 適正化推進チームの取り組み状況について
- 大阪市の当面の取り組みと国への提案について
5.議事要旨
(委員長挨拶)
- 今回の会議は、生活保護の実態を市民に知ってもらい、大阪市が何を国に訴えかけようとしているのか、そして大阪市が国に対して具体的な施策提案までしようとしていることを、広く知ってもらいたいという思いから公開にした
- 生活保護は、「自立を助長する」という原点に立った上で、真に生活に困窮する方には適切な保護を行うことは基本であるが、働くことができる方には収入を得る努力をしてもらわないといけない、そうすることで一日も早く生活保護から抜け出していただきたい、という方向性を提示したい
- 今年度、200億円をはるかに超える大幅な予算不足が見込まれており、市の財政への負担はますます重くなっている
- 日本全体にとっても、巨額の生活保護費が税金から使われており、一方で勤勉であるといわれた日本人の労働に対する意欲が様変わりしているという現状を、基礎自治体が声を大にして言っていかなければ、住んでいる地域のみならず、国がわけのわからない方向へ進んでいくのでは、というおそれを感じている
- このプロジェクトチームの取り組みを、国を動かす、そして国を支えている一人ひとりの市民を動かす大きなうねりとしていきたい
(資料説明)
- 適正化推進チームの取り組み状況について(資料1に基づき説明)
- 大阪市の当面の取り組みと国への提案について(資料2に基づき説明)
(主な意見)
【委員】
- 現在の保護申請の状況はどうなっているのか
- 現在地主義徹底の要望について、もともとの居住地、つまり生活の拠点があったところでないと申請できないところまで進めたらどうか
【委員】
- 他都市からの流入については、例えば九州から何人、近畿から何人、といった流入が激しいという状況を定期的に公表したい
【委員】
- ケースワーカーが担当ケース(被保護者)を多く抱えている現状があり、就労支援の枠組みを作っていく際には新たな枠組み・体制の整備をお願いしたい
- テレビで西成への片道切符という放送がされていたが、現実的にはあのようなケースは存在している。今回、(移送費を)出した自治体へインタビューをしてもらったが、このような状況を公表していって欲しい
- 他都市から流入した人と地域との間で軋轢があったし、民生委員はずっと地元に住んでいるが被保護者は転入してきた人であり、民生委員も一緒にやろうという思いは持ってくださっているが、他都市から来た人の面倒をなぜ見ないといけないのか、という思いも持っておられる
- ボランティア参加だけではなく、公的な就労支援枠を設定していくことも必要であると思う
- ボランティア活動への参加については、西成でやった例があるが、時間がかかった
【委員長代行】
- 敷金、家賃を要素別に横にまとめているが、縦に切ってみると、何か典型的な事例があるのか
- 貧困ビジネスについて、事業者の主張はどうなっているのか、敷金の必要性は何なのか、だから制度的にはこうしようという立て方になっているのか、そのあたりを教えて欲しい
- 被保護者の社会参加への意欲やニーズを把握しているのか、生活保護を受けていることで地域から孤立しているといわれるが、地域協働の可能性があるのであれば知りたい
- 短期的な取り組みとして、「被保護者・事業者・実施機関の間の議論」と、「国と地方の間の制度全体に対して信頼を取り戻す議論」という二本立ての議論になっていて、さらに生活保障制度という長期的な展望を要求するという、短期・長期と主体別の議論が入っているので、そのあたりを整理して欲しい
【委員】
- 西成区内の2地区で、高齢被保護者のボランティア促進事業を実施している
- これらの方々はもともと参加する意欲がなかったが、嘱託職員とケースワーカーが精力的に説得をするといった話し合いをして、地域に連れて行ったというのが現実
- また、ボランティアは女性が中心で、被保護者は男性が多いこともあり、混乱が生じたこともある
- 嘱託職員とケースワーカーが仲介し、地域との対話を繰り返すことで、やっと落ち着いて、参加してくれる方が20名となっている地域もあるが、1~2人しか参加しない地域もある
- ボランティア参加をすると、明日のことを考えることが生活の中で定着するので、それは被保護者にとって有効ではないかと思う
【委員】
- 就労支援について、現状として「仕事が無い」というのがケースワーカーの率直な感想であり、就労意欲のある方もいるが一年探しても見つからない状況である
- 量的な問題として、全国のハローワークで把握している求人数は現在約38万人。かつては80万人以上だったということだが、ここが最大の問題だと思う
- また、こういう量的な問題だけでなく、質的な問題もある
- 窓口にこられる方は、派遣・日雇いの仕事をしていた人であり、仕事がしたいと思っても自分ができる仕事がなく、あったとしても条件の厳しい仕事なのでそれなら生活保護の方がいい、という状況が生まれている
- その中で、国への提案について、今の職業訓練の制度はハードルが高く、そのまま拡充するのではなく、これらの人がこの制度に乗るように変えてもらわないといけない
- 稼働年齢層が労働市場に出て行けないひとつの原因として、労働能力の基本的な問題があることを国が認識したうえでこの制度を拡充し、全ての人を乗せて、労働能力を高めて市場に戻していく制度として生活保護の中で活用できるよう、そしてこの制度を活用した方がトライアル雇用に繋がるよう、トータルなものとして提案すること、そして国の責任においてきちんとやって欲しいと提案していかなければならない
- 次の問題として、働く場がないからギャンブルに一日を費やす、という実態をなくすためには何をしたらいいのか、大阪市としての仕事を準備するとか、強制ではなく義務として社会参加するなどを、今すぐしていかないといけないし、市の方針として出していかないと
- 貧困ビジネスについては、NPOと称する人が来るが、昨今のマスコミ報道の効果なのか、いったんは収まっている傾向にある。こういった社会の監視の目は重要であり、被保護者の不正受給について発信していくことに抑制効果があるのではないかと感じている
【委員長】
- 現場(申請窓口等)で、NPOが来る件数は減っているのか
【委員】
- 目立たなくなっている
- 一時に比べて鈍化している
【委員長】
- 市の中で見るとそういう動きがあるが、国の中で見ていくと、他のところへ行っているおそれは十分あると思う
- 早く国に対して、こういう対応をしている、こういう現実があると訴える一方で、隣接市でも、大都市に近いので受給者が増えつつあり、そういうところへ流れていないか、そういう情報を共有できるような、データベースや冊子を作りたいと思っている
- 貧困ビジネスへの毅然とした態度と、他都市との情報共有、困っている人は助けるという、三本立ての体制でしっかりやっていかないといけない時期に来ている
【委員】
- (貧困ビジネスについて)より巧妙になっていることは否定できない
- 適正化推進チームで取りまとめをしており、こういった内容は取りまとめた段階で公表していく。また、隣接市に流れていないか、情報提供のやり方を考えていきたい
- プロジェクトチーム委員会は5回目になり、行政の取り組みで始めているが、生活指導の問題も含めていうと、地域の方々の協力を求めていく部分もみえてきたのではないかと思っている
- 先日、民生委員にも状況を説明した。
- このままでいくと、財政状況含めて大阪市だけではなく国も大変な状況になるということと、今後生活保護業務が増大していく中で、民生委員は被保護者への指導も本来の仕事であり、今一度民生委員の業務のありようについても議論していきたいと話してきた
- 民生委員も他都市から被保護者が流入しているという実感を持っておられ、大阪市の方向性は理解していただいており、全国的な制度として立て直していく必要があるのではというご意見をいただいている
【委員】
- 他の自治体との協議に至った27件は、どういう内容でどんな結果になったのか
- 国への提案をする際に、国に対して、どこがダメなのか、どういうことができるのか、大阪市の提案のどこが問題なのか、具体的なレスポンスをきっちり出してオープンで議論する形にしてもらうほうが良いのではないかと思う。単に提案として渡して検討します、で終わらないような、そういう提案の仕方を考えたほうがいいと思う
【委員】
- 府外からが15件、府内からが12件です
- 大半は窓口に来られたということで、大阪市の取扱にならざるを得ない状況である
【委員長】
- 国に対する提案については、その方向で、単なる提案という形ではない、情報を同時進行で公開できるような方向で、やっていただけるのであればやっていただきたい
- 全額国庫負担であれば、市民も生活保護を受ける人のために税金をおさめているのではない、という言い方にならずに済む
- 西成区では来年度職員が約90人増えるということで、レイアウト変更の費用も生じる。こういうことも国がきちんと面倒を見る、ケースワーカー(人件費)も予算をつけてくれる、ということにならないと、この問題は終わらない
- 生活保護制度は、国庫負担の公平性、社会保障の制度として皆が認めている、という形で運用されないといけないし、それを大きく言っていきたい
- 生活保護は、高齢・病気で働けない人を助ける制度なのに、三世代で保護を受けている人がいる。三世代とも病気というケースもあるのかもしれないが、社会に復帰してもらうための制度となっていないのは、どう機能していないからなのか、データを集める中から、それを言っていきたい
- 「本来(生活保護)制度はこうあるべき」ということと、生まれ故郷で、例えば保護世帯が1‰もないような都市では恥の感覚で申請できないようなところから申請しやすいところへ流れることになるので、そういう感覚自体を国に変えていただかないといけない
- 生活保護は、憲法で保障されており、またあらゆる制度が絡んでくる
- 年金はこれで生活できるという水準を保障しているものではなく、金額だけを単純比較すると、年金はかけなくていい、という世代が育ってしまう。その矛盾を、単なる数字の比較ではないですよ、と訴えていかないといけないと思う
【委員】
- 全額国庫負担を目指してやっていくのはひとつの大きな目標であるが、大阪市が財政的にしんどいからそれを国につけかえたいと言っているのではないかな、とどうしても見られがちである
- そうではなくて、全額国庫負担にして初めて見えてくるものがあって、その問題を早くみんなに気づいて欲しい
- 大阪市で顕著に見えているもの、結局生活保護のボリュームが増えていっていることは、国民全体からみても大きな負担となっていることを、すでに先行的に大阪市で生じていることを通じて、何かを映していくというようなことをしないといけない
- 国と地方で財源の押し付け合いしていると矮小化されてしまうが、国であれ市であれ、税金でやっている施策であり、そのボリュームを抑えていくために、仮に国が全部負担したら、他都市の人にも負担になっているということが初めて見えてくる
- こういったことを国への発信の大前提として改めて書き込んでいった方がいいのではないかと思う
- あまりにも自明のこと過ぎて言ってこなかったことだが、その辺から固めないとなかなかわからないのではないかと思う
【委員長】
- あまりにも自明のこと過ぎて言ってこなかったことを何度も言う、ということは、生活保護行政に関しては非常に重要なポイントであろうと思う
- 国は地方にもっと押し付けようという動きがあり、生活保護費の地方負担が4分の1のままとどまった経緯はあるが、3分の1にならなくてよかったな、みたいな部分がどっかにあったのではないか。
- 本来であれば全額国庫負担であり、国は国として、自治体は自治体として、役割に応じたことをきちんとやる、そのうえで、制度の矛盾、社会が変わっているのに制度を変えようとしないことに国は早急に取り組んでいただきたい
- 生活保護はそれだけ多くの矛盾を抱えており、外へ出していくことで国に具体的な方策を考えていただくきっかけづくりとして、変えることに時間がかかるのであれば、トライアルをやらしてくれと具体的にどんどん強い調子でいっていくことが大事
- この間大阪市の市民税収入が下がっている、これは平均世帯収入が下がっているということであり、大阪市は豊かな資産を持っていたが、市民税収入だけをとりあげると、平均年収が低い人が住んでいる。高収入の人は、大阪市に住んでいると生保にお金をとられている、とショートカットされているという状況を変えていきたい
- 少しずつ都心回帰の動きが出ているが、不況でマンション需要が冷え込むというダブルパンチ、トリプルパンチの状況にあり、その中だからこそ言えること、ここをしっかりやらないと日本の国がおかしくなるよ、という立て方で、国も答えざるを得ないような提案の出し方に知恵を出して欲しい
【委員長代行】
- 広い意味でのセーフティネットの再生の中で、保険、年金、生活保護に関わる集権化、集権化と分権化をどう組み合わせるのかは大きな課題
- 生活保障的なものはナショナルミニマムとして集権化、制度の一元化を図り、一方で現物給付はどうしていくかは地方の問題として分権化していく、そういう立て方をセーフティネット全体について構築したうえで生活保護の問題を出していくことが必要ではないか
【委員】
- 国に対して、制度の矛盾と大阪市としての発信をやっていくことになるが、大阪市立大学の若手の学識経験者や、地域でいうと西成で活動している社会福祉法人や社会福祉協議会、民生委員などと一緒にやっていきたいと考えている
- キーワードは自立支援と地域福祉、市民協働であると思うが、地域福祉を押さえないといけない
- もう一方で、国への提案のもっていき方として、理論武装をして、やりとりの中で思いを伝えていくという形にしていきたいし、出せるものから出して、アピールしていきたい
- また、西成・あいりんの課題は大阪市的なものであり、例えば、いろいろな取り組みをしている人、社会起業も活用して進めていきたい
【委員長】
- 具体的な取り組みとして布団の現物給付が書いてあるが、これだけか、という感じが正直する
- 地域という話が出てきているが、NPOを名乗る人たちの存在も出てきている
- この間、大阪市でさまざまな施策をうちながら、NPOを育てようとしてきている動きがあり、それと地域とのかかわりをどうするかということも市民局を中心にやってきている。
- 例えば家賃や食事の提供を具体的にNPOにやってもらうとか、前に記者の皆さんの前で話したことであるが、貧困サービスを行政がかわってやるということで、布団というのもそのひとつであるが具体的な検討には入っているのか
【委員】
- 資料の7ページにあるように、国でも検討中であるが、他の自治体も法規制だけではだめ、支援を必要とする人が存在しているのであるから、住居を探すことなどを支援するなどが必要という意見を持っている
【委員長】
- このプロジェクトチームでは、行政の横の連絡もとりながら会議をやっているので、NPOの実態について情報や現場の情報を持っている局はあるはずなので、それが連動し始めないと、方策を立てたらここが問題だ、ということになる会議にしかならないのではないかと思う
- どんどん情報が表に出て行く中で、会議の結果を見て他の局から意見が出るような情報発信をして欲しい
- 縦割りを横に風穴をあけるだけでずいぶん変わってきていると思っており、国を大きく揺さぶっていくという認識のもとでやっていくので、情報交換や連携をもっともっと活発な形でやっていただきたい
- 指定都市市長会議にでたときに、特に大きい都市からは、先頭に立ってがんばってくれと言われているし、特に大都市と隣接している市では問題が大きいので、こういった方向性のデータや情報を共有化する、国に対してはっきりと要求し、国の反応を全ての生活保護行政をやっている自治体に届く形で届けてもらう、それで風通しも雰囲気も変わってくると思う
【委員】
- 生活保護費が膨らんできて、トータルで国家全体での税金が多く使われている状況であり、それをいかに縮減する努力が必要か、と究極的にはなると思っている
- 保護世帯数の膨らんだ数を見ると、任期付職員を雇用したとはいえ、現実には市職員だけですべてをやるのは無理
- かつては民生委員の力は大きかったが、今後の検討課題とはなっているが、民生委員や地域に具体の位置づけをして、地域の人が一番良く知っているのだから、現場の声を常に吸い上げるシステムを打ち立てることが必要ではないか
- 今の制度では、一度保護になると打ち切ることが難しく、常日頃の生活状況を地域から吸い上げることをシステム化することが必要ではないか
- 有期保護をしっかり打ちたてて、その時点で改めて状況を見たうえで保護を切ることも判断しないと、今のようにいったん受ければずっとそのままいけるということになれば、就労意欲も含めて自立への意欲が低下していくことがあると思うので、具体的な制度を提案していくことが必要である
【委員】
- 当面任期付職員で対応するが、今後長いスパンで見れば、業務が極端に縮減することは考えられないので、民生委員との協働は大切と考えている
- 民生委員の仕事が幅広くなってきており、拡散しすぎているという思いもあり、原点に立ち返って協力していただくことも大事であり、3年先、5年先を見据えた議論をこれからやっていく必要がある
- 各区で地域の民生委員が集まる会議もあり、こういうシステムを活用して地域の実態を吸い上げていきたい
- 有期保護については、特に稼働年齢層についてはきっちりやっていかないと、いったん保護を受けると打ち切ることはしんどいので、仕事出しの問題も含めて引き続き検討していきたい
- 今年度の差し迫った課題として予算不足の問題があり、急激な生活保護の増加により、二百数十億の補正を組まなければならない状況にある。こういった状況は大阪市だけの状況ではないが、突出していることもあり、当面の国に対する提案要望にあわせて、緊急に国に対して要望活動を行っていきたいと考えている
【委員長】
- (要望は)いつごろにするのか
【委員】
- 早急に、2月の下旬くらいには補正予算の提案をしていかないといけないので、間に合うように整理していきたい
【委員長】
- 12月に増加した生保世帯のうち、稼働年齢層は何人くらいか、また去年一年間の増加数を教えて欲しい
【事務局】
- 全体で言えば1%に満たないが、申請件数の内数については確認して後ほどお届けする
【委員長】
- 直近の特徴としては、稼働年齢層が垂直落下してきているといっているが、それは以前の保護人数に占める稼働年齢層と比較した違いが顕著に数字で現れているのであれば、出していきたい
6.会議資料
資料-1
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