平成24年8月13日から14日及び8月18日の大雨の状況と今後の取組みについて（第1報）

 　平成24年8月13日から14日及び平成24年8月18日に発生した大雨により、浸水被害に遭われた市民の皆様方に心よりお見舞い申し上げます。

　大阪市では、概ね10年に一度発生する1時間に60ミリの大雨を対象に、大規模な幹線やポンプ場の新増設など、抜本的な浸水対策事業を進めています。

　加えて昨年8月27日の記録的な大雨による浸水被害を受けて、雨水ますの増設や管渠の部分的な取り替えなど、被害発生地区における局地的な浸水の軽減対策を検討し、順次実施しているところです。

　こうした中、本年8月におきましても、昨年に引き続き、大阪市内の広い範囲において、本市下水道で整備目標としている1時間60ミリを超える大雨により浸水被害が発生しました。

　今回の大雨の概要と浸水被害及び今後の対策の考え方について、現時点の取りまとめ状況についてお知らせします。

　大阪市建設局が下水処理場・抽水所（ポンプ場）に設置・所管している雨量計と、大阪管区気象台の雨量計による今回の大雨の記録及び浸水被害状況（現在、調査確認中）は、添付資料のとおりです。

　平成24年8月13日から14日は、市域の北東部において、また、平成24年8月18日は、市域中央部の南北にかけて、大阪市の浸水対策の計画降雨である1時間60ミリを超える大雨が観測されました。　

　いずれも、1時間の合計で60ミリを超えていなくても、10分間10ミリを大きく超えるような短時間に集中して強い雨が降った地域で浸水が発生し、また、1時間の合計で60ミリを超える降雨のあった地域で多数の浸水が発生しました。　

　昨年8月27日の大雨でも、1時間合計で60ミリを超える降雨のあった市の中心部と東部の他、10分間で10ミリを大きく超えるなど、短時間に雨が集中して降った地域でも浸水が発生し、これら各所の被害を合わせて約1,800戸の浸水被害が発生しましたが、今回の大雨による降雨の特徴（1時間雨量、10分間雨量）と浸水被害の関係についても、降雨の分布状況に違いはあるものの、昨年8月27日の大雨と同様の傾向が見られました。

　また、本市の雨量計で、井高野抽水所では1時間83ミリ（8月13日から14日）、中之島抽水所では1時間94ミリ（8月18日）と、計画降雨60ミリを大幅に超える雨量を記録したことも今回の大きな特徴の一つです。

　大阪市では、昨年8月27日の大雨で浸水被害を受けた地区ごとに、詳細な現地調査を行い、局所的に雨水が集中する際の雨水桝の不足、道路・地形に起因した排水の偏り、下水管が古くなったことによる排水能力の低下など、浸水発生地区内における局所的な被害の原因特定を行うとともに、一部地域では、昨年のような大雨の場合、地区周辺の下水が短時間に集中したことが原因であったことについても確認しています。

　現在、こうした原因分析の結果を受け、緊急的に浸水被害の軽減を図るための局地的な浸水対策として、雨水桝の増設や管渠の部分的な布設替などのピンポイントで行う対応について順次進めており、枝線管渠のネットワーク化や貯留施設の設置などのやや規模の大きな対応について、具体的な対策の検討を行っています。

　今回の大雨による浸水対策についても、こうした昨年8月27日の大雨による対応と同様に、浸水被害地区における現地調査により浸水被害の原因分析・検証を行い、行政区又は地区ごとに検討を進めながら、今回のような大雨に対する浸水被害の軽減対策を実施してまいります。　

　（参考）

• 平成23年8月27日の記録的な大雨と大阪市の浸水対策の取組みについてはこちら