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- 生涯学習大阪計画 ~自律と協働の生涯学習社会をめざして~ 大阪市2006-2015
- 第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(2)
第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(2)
[2009年7月27日]
2 「まなび」を基本としたコミュニティづくり ~小学校区を中心に~
- 子どもの「生きる力」の育成をめざすという教育改革の理念は、学校、家庭、地域社会が連携・協力して実現するものであり、地域社会の中で子どもを見守り育てる「教育コミュニティ」づくりへと発展させることが必要です。
- 学校を拠点として、子どもとおとながともに学習し、交流できる学習機会の充実を図るとともに、地域社会の歴史や伝統をテーマとする学習機会や、地域社会の課題を共有し解決するための体験型・問題解決型の学習機会の充実などにより、学習の成果を活かした市民主体の「教育コミュニティ」づくりを進めます。
- これまでそれぞれの事業ごとに行われていた市民ボランティアの養成や組織づくりのみならず、各事業の連携・協働を図りながら、より効率的かつ効果的にそれぞれの力を集中させ、地域社会における人材確保を図るとともに、市民一人ひとりが、日常的に直面するさまざまな課題解決に向けて、自分たちでものごとを決め、ともに解決にあたるという「市民力」を身につけ、意思決定過程への関与をはじめ、市民が参画する「教育コミュニティ」づくりへと発展させていくことが必要です。
(1)地域社会で実施されているさまざまな事業・活動の連携・協働
- 市民にとって最も身近な場である小学校は、さまざまな事業等により市民が集い学ぶ場となっています。現在テーマ別に運営されている事業のそれぞれの充実や効果的な運営、人材の確保などを図るためには、よりいっそう事業間の連携・協働を図る必要があります。
- 「教育コミュニティ」づくりを進めるため、「小学校区教育協議会-はぐくみネット-」事業はもとより、大阪市が小学校区で行っている生涯学習関連事業について連携・協働を促進します。人権啓発推進員とも連携しながら、人権教育の視点をふまえて、市民が参加しやすい事業づくりに努めます。
- 連携・協働を図る事業については、市民に対する各事業の説明会を協働して実施したり、事業ごとに組織されている運営委員会や地域単位の協議会(ネットワーク)が、地域事情に見合った組織・形態で柔軟に運営されるよう、関係部局が相互に連携・調整を図りつつ進めます。
- 将来的には、「教育コミュニティ」づくりを通して培われた「市民力」をもとに、健康・福祉・スポーツなど、幅広いコミュニティ施策に関わる各事業との連携・協働を進め、市民が自ら考え、学習し、行動するネットワークを活かした、「持続可能なまちづくり」をめざします。

(2)学校を拠点に子どもとおとながともにまなび活動する場の充実
1)活動の充実・発展
- 学校を拠点に市民の自主的な生涯学習の活動を支える基盤となる生涯学習ルーム事業を、より主体的な取組みとなるよう、充実・発展を図ります。
- 「はぐくみネット」による学校・家庭・地域社会のネットワークを活かして、市民一人ひとりの学習の成果を学校教育や地域活動などに還元できるよう支援を行います。
- 生涯学習ルーム事業への子どもの参加を促進するなど、子どもたちが、地域社会において、おとなと交流し共通の体験をする機会や、自らの地域社会の行事に関わる機会づくり、自主的に企画・運営する事業の実施などに努めます。
- 特に、中学生・高校生が地域社会で活躍できるよう、中学校や高等学校との連携を図ります。
- 育児に関する知識の普及や、子育て仲間との情報交換の場づくりを図るとともに、家庭教育に関する学習機会や親子で楽しめる体験機会の提供など、家庭教育の支援に取り組みます。
- 生涯学習ルーム事業や「はぐくみネット」の活動のなかで特色ある取組みや、総合生涯学習センターなどの中核・拠点施設で開発した新たな学習プログラムを紹介するなど、各小学校区での活動の充実を支援します。
- 生涯学習ルーム事業で結成されたグループ、PTA活動から生まれたグループなど、さまざまな場所で子どもの読書活動を支援するボランティアグループと図書館との連携・協力を図ります。
- 子どもたちの読書活動を豊かなものとしていくうえで、学校と図書館の連携による蔵書の効率的な運用が重要であり、大きな課題です。学校図書館間及び図書館との資料提供の相互協力推進のための条件整備を図ります。また、学校図書館の運営にかかわる相談や情報交換、司書教諭の研修の充実など、学校と図書館の円滑な連携等を促進し、学校図書館への支援体制を整備します。
- 読書支援活動ボランティアや、地域社会で子どもの読書活動の支援を行う人々、子育て関連施設や学校など子どもの読書活動支援にかかわる施設にとって、図書館が相談・支援センターとしての役割が果たせるよう取り組みます。
2)活動場所の確保と調整
- 学校施設の活用については、学校教育での利用を優先としつつ、特別教室の有効な活用を促進します。活用にあたっては、乳幼児から高齢者までさまざまな世代の市民が参加しやすいよう配慮するとともに、学校・家庭・地域社会の協力により、調整を行う組織づくりを進めます。
- 校舎建替え時には、子どもの安全確保を図りつつ、市民が学校を利用する際に使いやすいよう、各校の状況に応じながら、校舎および特別教室の配置等に可能な限り配慮します。具体的には、市民の利用が想定される多目的室や会議室、図書室、特別教室、講堂、体育館などを校門から近い場所に集中的に配置し、一般の教室とシャッター等で分離できるようなしくみをつくるなど、学校が「教育コミュニティ」づくりの拠点となるよう努めます。また、各小学校区や各区にある生涯学習関連施設等との連携を促進し、地域社会における「まなび」のネットワークづくりを進めます。

(3)文化・スポーツ振興を通じたソーシャル・キャピタルの向上
- 地域社会における文化・スポーツといった活動が活発に行われるよう支援することにより、人々の生きがいや健康、体力づくりはもとより、家庭や世代間のふれあいと交流の促進、地域社会の歴史や伝統、文化といった地域資源および無形の資産、社会関係資本の再発見・構築につながるよう努めます。
1)市民団体による学習の振興
- 大阪市における地域社会の学習活動の多くは、PTA、地域振興会、地域女性団体、青年団体、青少年指導員、子ども会、老人会、体育厚生協会、体育指導委員、人権啓発推進(協議)会、人権啓発推進員などにより取り組まれています。
- 今後、これらの地域社会における学習活動の充実や活性化を支援し、団体・指導者の養成に資するよう、学習方法やプログラムの提供、資料・教材・指導者・他団体活動状況の紹介など、きめ細かいアドバイスや情報提供に努めます。
2)市民文化の振興
- 青少年の育成、高齢者の豊かな生活づくり、勤労者の退職後の地域活動への参画にあたっては、趣味、文化、教養などの学習活動を媒介にして、地域社会のネットワークづくりの契機とすることが重要です。
- 市民一人ひとりが自主的に学習活動に取り組むうえで必要な、民間教育機関や市民団体の実施する講座・イベント等の開催情報の提供や、生涯学習ルーム事業における自主運営の学習活動の内容の多様化・豊富化に向けた助言指導などを行い、「まなび」を媒介とした「教育コミュニティ」づくりや個人の生きがいづくりを支援します。
- また、身近な地域社会において、だれもが優れた芸術文化に気軽にふれることができるよう、区生涯学習フェスティバルなどの市民文化祭的な催しや、区単位での生涯学習ルーム事業の活動成果の発表・交流の機会、小学校区でのふれあいまつりなどの実施を促進し、地域社会における文化振興と新しい市民文化の創造を図ります。
- 「教育コミュニティ」づくりの一環として、活動にかかわる幅広い世代の市民が、自らの「まち」の歴史や文化の掘り起こし・再発見を行い、その成果を物語やガイドブックにまとめたり、学芸員や民間の専門家の支援を得ながら芸術作品等として制作するなど、芸術や文化を媒介にした「まちづくり」や「まなび」のしくみづくりを進めます。
3)地域生涯スポーツの振興
- 大阪市では、「大阪市生涯スポーツ振興計画」を平成15年(2003年)に策定し、生涯スポーツを「市民一人ひとりが、生涯のあらゆる場面において、それぞれの個性やライフスタイルに応じて、楽しみや生きがいを持って、健康づくりができるような身体活動」と位置づけ、その推進を図り、「スポーツパラダイス大阪」の実現をめざしています。
- 幼少年期から高齢期にいたる人生のあらゆる場面において、自らの個性やライフスタイルにあったスポーツを選び楽しめるよう、情報提供・環境整備・機会提供・指導者養成・活動支援等の各具体施策を行い生涯スポーツを振興します。
- 身近な地域社会において、いろいろな年齢・世代の人たちが、それぞれの技術レベルや体力などに応じて、さまざまな種目のスポーツを気軽に楽しむことができる、市民が自主的に運営する「総合型地域スポーツクラブ」の設立とその活動内容の充実を支援します。
- 障害のある人や高齢者、定期的に運動を行っていない人が運動・スポーツを始めるきっかけづくりを進めるため、気軽にスポーツ活動を行えるようなイベントや教室の実施、適切にスポーツ指導ができる指導者の育成、既存施設の利用方法の工夫など、市民がスポーツに親しめる環境整備に努めます。
(4)「教育コミュニティ」づくりを支えるしくみづくり
- 学校・家庭・地域社会の連携を深め、「教育コミュニティ」づくりを進めるためには、生涯学習ルーム事業の企画・運営のほか、相談や情報提供、人材の発掘等、地域社会における生涯学習を推進する調整役である生涯学習推進員、「はぐくみネット」コーディネーターなどの市民のボランティアが、今後いっそう「教育コミュニティ」づくりの推進を担う中核的な役割を果たせるよう、支援を行う必要があります。
- そのために、総合生涯学習センターや市民学習センター、青少年会館、図書館、博物館施設をはじめとする本市の生涯学習関連施設・機関のネットワークのもと、各事業の調整役を支援し、その活動の基盤を支える体制を充実します。
- これまで、各小学校では、生涯学習ルーム事業や学校体育施設開放事業など、事業ごとに学校施設の利用のあり方が検討されてきましたが、今後、「教育コミュニティ」づくりをいっそう進めていくためには、各事業を包括して、学校施設の管理や問合せ対応、各事業の調整役や学校との連絡調整、日々の活動の記録などを担う「市民スタッフ」の養成・確保が必要であり、その方策についての検討を進めます。
- 総合生涯学習センターや市民学習センターなどの本市生涯学習施設を、各小学校区に対し情報提供や相談など活動支援を行う「教育コミュニティ」支援拠点と位置づけます。
- 「教育コミュニティ」支援拠点では、担当職員を中心に、「教育コミュニティ」において重要な役割を担う各事業の調整役や、学習活動の企画・運営の中心となる生涯学習推進員の研修や交流会の充実を図ります。
- また、小学校区において積み重ねた学習活動の成果をもとにさらなるステップアップを希望する市民に対しては、そのニーズに応えられるよう、区域・広域の生涯学習推進体制との連携を図り、より専門的・高度な学習機会や、「生涯学習インストラクターバンク事業」など学習成果を活かせる機会についての情報提供やアドバイスを行います。
- 区においては、生涯学習推進員区連絡会の活動支援を行い、生涯学習ルーム事業の充実・発展を支援するほか、区と区コミュニティ協会とが協働して、PTA協議会・地域女性団体協議会・子供会育成連合協議会・老人会・青少年指導員・体育指導委員等の市民団体との相互の連携を深め、それぞれの団体が地域社会でおこなっている学習活動についても連携・協働を図り、小学校区における「教育コミュニティ」づくりを支援します。
- 地域図書館は、地域の生涯学習を支える基盤施設として位置づけるとともに、市民に必要なさまざまな分野の情報や資料を提供する、総合的な情報センターとしての機能を充実させます。具体的には、保育所や高齢者福祉施設等に派遣する読書支援活動ボランティアの活動の拠点として、乳幼児、高齢者、障害のある人など図書館への来館が困難な市民の読書ニーズに応えるとともに、ブックスタート事業(*42)や「おはなし会」など、地域社会に根ざした読書支援活動を推進します。また、「はぐくみネット」で実施している読書活動支援の充実、拡充を図るとともに、生涯学習ルーム事業で結成されたグループ、PTAから生まれたグループなど、さまざまな場所で子どもの読書活動を支援するボランティアグループとの連携を図り、活動の支援を行います。さらに、青少年会館をはじめ子どもの読書活動に取り組む諸施設との連携・協力を進め、積極的な情報収集・提供など、地域社会における子どもの読書活動の相談・支援センターとしての役割を果たします。
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- はじめに
- 第1章 計画の策定にあたって(1)
- 第1章 計画の策定にあたって(2)
- 第2章 生涯学習の現状と課題(1)
- 第2章 生涯学習の現状と課題(2)
- 第3章 基本理念 ~「自律と協働の社会」をつくる生涯学習の推進~(1)
- 第3章 基本理念 ~「自律と協働の社会」をつくる生涯学習の推進~(2)
- 第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~
- 第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(1)
- 第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(2)
- 第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(3)
- 第5章 計画推進のしくみ(1)
- 第5章 計画推進のしくみ(2)
- 第5章 計画推進のしくみ(3)
- 第5章 計画推進のしくみ(4)
- 第5章 計画推進のしくみ(5)
- 第5章 計画推進のしくみ(6)
- 語句説明
第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(2)への別ルート













