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第4章 施策体系 ~大阪の生涯学習のこれから~(3)

[2009年7月27日]

3 大阪の歴史・文化・自然環境を活かした「まなび」のネットワークづくり

  • 大阪は、古代難波宮の時代から、日本の玄関口として、国内だけでなくアジアを中心に世界に開かれた国際交易・商業都市として発展し、その後、大坂本願寺の寺内町、豊臣時代には城下町としてさらに発展を続け、17世紀以降は「天下の台所」と呼ばれる生産・流通の拠点、また国内最大の経済都市として栄えました。この経済力を背景に、町人文化が開花し、近松門左衛門、井原西鶴、富永仲基、山片蟠桃、木村蒹葭堂、緒方洪庵などの文人や学者を輩出しました。明治以降も、日本一の近代工業都市として、数多くの近代建築物が建てられ、豊かな文学や芸能文化を育んできました。また、早くから都市化が進んだ大阪にも、上町台地に残る社寺林、多くの魚介類が生息する淀川などの豊かな自然が残されています。
  • わたしたち大阪市民は、これらの大阪の歴史・文化・自然環境に育まれて成長してきたことを忘れず、これらの資源を十分に活かした「まなび」のネットワークをつくる中で、次の世代を育んでいかねばなりません。

(1)歴史・文化資源や自然環境・生活文化の再発見と発信

  • 史跡や歴史的建造物をはじめ、伝統芸能や祭事、地域社会にまつわる歴史、大阪の人やことば、食などの生活文化に関わる有形・無形の歴史・文化資源の保存と再発見、大阪の自然や産業・科学技術の掘り起こしを行います。
  • 「あきない」や「ものづくり」、食、多文化が共生する「まち」そのものの魅力を、市民や大阪を訪れた人にわかりやすい形で紹介し、楽しんでもらえるよう、市民主体の歴史・文化資源や自然環境・生活文化の再発見の取組みを支援するとともに、人々が文化遺産にふれる機会を拡充することによって、次世代への継承を促します。
  • 美術館や博物館においては、より多くの人々が訪れ楽しめる施設をめざして、国内外の施設や企業・団体とのネットワークの活用やマスメディア等との連携強化を進め、常設展示のいっそうの充実に取り組むとともに魅力的な特別展・企画展を通して、展示魅力の向上を図り、多様な芸術文化に触れる機会を提供します。
  • 博物館・美術館・市民学習センターなどが連携して、共通テーマのもとで企画展を計画的に開催するとともに、市民が市内各地の歴史・文化資源や自然環境をわかりやすく紹介するガイドブック作りやリーフレット作りなどの情報発信(広報)活動を支援します。
  • 博物館施設という「点」から、市内各地に「面」として存在している歴史・文化資源や自然環境に、市民のみならず市外から大阪を訪れた人が触れることができるよう、大阪観光ボランティアなどのボランティアやNPOと連携し、「大阪歴史再発見事業」の内容を多様化するなど、博物館を拠点に「まち」を回遊しながら地域社会の魅力を知り体験できる市内探訪などのしくみづくりを進めます。
  • 公園や河川、海辺、ビオトープ、農園などにおける自然とのふれあいを通じ、大阪の自然に関する学習を推進し、自然のすばらしさとともに、活動のなかで人間関係づくりについても学べるような機会を、野外活動施設等とも連携して提供します。
  • エコミュージアム(*43) に取り組もうとする地域を、区や生涯学習関連施設と連携しながら支援し、歴史・文化・自然環境を軸にした地域社会づくりを支援します。

(2)大阪の歴史・文化資源や自然環境などに気づき、活かすためのしくみづくり

  • 博物館施設の機能を活かし、総合生涯学習センター・市民学習センターをはじめとする生涯学習施設とのネットワーク化を図りながら、さまざまな文化・芸術活動を通して大阪の魅力を発信する市民を支援するなど、大阪の歴史・文化資源や自然環境・生活文化に気づき、活かすためのしくみをつくります。
  • 大阪城周辺や市内の旧跡、また、河川や海辺の水辺空間や公園など、大阪の歴史・文化資源や自然環境を活かせるエリアを、芸術文化やエンターテインメントの場として活用し、楽しくにぎわいのある環境を創出するとともに、市民や大阪を訪れた人に対して、大阪の魅力を伝えます。
  • 生涯学習ルーム事業参加者や市民学習センター利用グループなど市民が、美術館や博物館の学芸員、民間の専門家やNPOなどと協働して、大阪の歴史・文化資源を活かした芸術作品(オブジェやモニュメントなど)を作成したり、歴史・文化資源や自然環境をテーマにした探訪ツアーを実施できるよう支援します。(*44)

(3)「まなび」のネットワークづくり

  • 図書館や博物館などの施設が人・物・情報の連携を構築し、豊富な学習資源を活かした情報提供機能や相談機能の充実を図り、教員や生涯学習関連施設職員の資質向上に努め、市民の自主的な学習や取組みを支援します
  • 市民やNPOによる大阪の歴史・文化資源や自然環境・生活文化などをテーマにした研究・発表などの取組みについて、博物館などの施設が連携・協働するとともに、ボランティア・コーディネート機能、芸術文化関連諸団体との連携を強化するなど、市民との協働による「まなび」のネットワークを構築します。(*45)

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