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久本寺番神堂 1棟

2018年5月19日

ページ番号:430784

久本寺番神堂

くほんじばんしんどう

分野/部門

 有形文化財/建造物

所有者

 宗教法人 久本寺

所在地

 大阪市中央区谷町8

紹介

久本寺は大阪城南側と四天王寺の間にある寺町のひとつである谷町筋八丁目寺町の中ほどに位置する日蓮宗寺院である。番神堂は境内の除厄守護の諸神を祀る堂。1間社流造りで、正面に千鳥破風・唐破風の向拝を付ける。17世紀後半の建築であり、建物の各部を飾る彫刻などの装飾が特徴である。向拝の正面を飾る兎を彫刻した蟇股、その両側に配された唐獅子は建物の正面性を強調し、その奥の身舎部分に配された蟇股や、向拝柱よりも幅を狭めた高欄はパースペクティブな効果をあげている。その他、妻飾りの鬼面を彫刻した大瓶束や孔雀を彫刻した蟇股、龍・象・獅子・浪などの木鼻の彫刻、支輪の彫刻なども華やかさを演出している。多種多様な装飾を破綻なくまとめた技量は極めて高いものであり、この時期における大阪大工の到達点をしめすものということができる。
久本寺番神堂/写真
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久本寺番神堂

用語解説

流造(ながれづくり) 切妻屋根の前面を長く延ばした、神社本殿形式の一つ

破風(はふ) 屋根の切妻についている合掌形の板

向拝(こうはい) 社殿や仏堂で、正面の階段上に張り出した屋根部分をさす

蟇股(かえるまた) 建築部材の一つで、梁上で屋根の荷重を支える。蛙が股を拡げたような逆Y字形をしている

身舎(もや) 庇(ひさし)に対する、家屋の中心部分の呼び方

妻飾り(つまかざり) 屋根の妻部分(側面の三角形の壁面)の装飾部分

大瓶束(たいへいづか) 梁(はり)の上に立てる瓶子(へいし)の形をした装飾物

木鼻(きばな) 建築で、頭貫などの先端が柱の外側に突き出るようになり、その部分に彫刻などをほどこしたもの

支輪(しりん) 社寺建築で、天井を支える湾曲した竪木(たてぎ)

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