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5.観光バスの駐車対策

2023年10月3日

ページ番号:5508

(1) 目的地での昼間の一時待機場所・乗降場所

1) 目的地での昼間の一時待機場所  

 観光バスは、目的地で乗客を降ろし、再び乗車させるまで、一時待機が必要となる。観光バスであっても駐車の場所は、本来、着目的施設で確保するのが原則であり、大規模集客施設等の設置の際には、利用客の特性に応じて、駐車場所の確保を働きかける必要がある。ただし、都市部の観光特性として、特定の施設のみではなく、街そのものが着目的施設となっていることから、一般利用可能な駐車場所の確保も必要である。

解説図

<整備目標>

 「3.観光バス交通の現状と駐車実態」より、平成11年における都心での一時待機の実態は、約150台/ピーク時と考えられる。しかしUSJの開業や国際集客都市としての大阪市の施策により、現在、都心での一時待機の需要量は増加していると考えられる。このため、既存の公的バス駐車場の利用の伸びや観光動向調査から平成13年は平成11年の約1.3倍、約190台のピーク時駐車実態があると考えられる。当面この現状の需要量に対応することを基本とする。
 一方、現在の大阪市の都心における、昼間の一時待機に対応できるバス専用の駐車場は約140台である。また、施設併設であるが、観光バス受け入れ可能な駐車場は約100台であり、それらを活用することができれば都心における需要はほぼ充足される。
 しかし、これらの駐車場は暫定利用のものもあり、また、今後のさらなる駐車需要の増加に対応する必要がある。      


<都心部の駐車需給バランス>

都心部の駐車需給バランスのイメージ図

* 平成11年自動車OD調査結果とその後の観光バス駐車需要の伸びを基に推計

** 一般公共の用に供しているバス駐車場容量

*** 施設併設のバス駐車場     

 また、臨海部における一時待機需要は分析結果から約60台/ピーク時あると考えられるが、臨海部の施設は、着目的施設が明確であることもあり、施設側で対応すべきものとする。    


<具体的取組み>         

  • 公園や公的施設利用者用のバス駐車スペースを、施設利用者の利用を考慮しながら一般利用の受け入れを図る。         
  • 市有地等で、平面式の普通車一時預かり駐車場として運用している駐車場を、バス対応可能となるよう運用変更する。         
  • 整備可能な用地が確保できれば、公的な駐車場として整備する。      

 これらの整備にあたっては、駐車需要等を検討した上で、既存駐車場の運用変更や民間駐車場の協力等により対応していくこととする。

2) 目的地での乗降場所    

 昼間の一時待機と同様に、観光バスであっても乗降場所は、本来、着目的施設で確保するのが原則であり、大規模集客施設等の設置の際には、利用客の特性に応じて、乗降場所の確保を働きかける必要がある。ただし、都市部の観光特性として、特定の施設のみではなく、街そのものが着目的施設となっていることから、一般利用可能な乗降場所の確保も必要である。
 よって、目的地の乗降については、路上等での乗降スペースの確保を検討する。

(2) 宿泊時の夜間留置き場所

 大阪市内には多数の旅館・ホテル等の宿泊施設がある。宿泊客対応の駐車場所の確保は施設側の責任であるが、宿泊客用のバス駐車スペースを確保している施設はわずかであり、また、バスが駐車可能な近傍の一般駐車場も少ない。このため、大阪市内に宿泊するバスでの観光は限られてくる。
 また今後、滞在型観光を促進していくためには、大阪市内を観光しているが宿泊は市外近郊で行っているような、大阪市に宿泊可能な潜在的な需要にも対応していく必要がある。
 しかし、既存の都心部の宿泊施設で観光バス用の駐車スペースを確保することは、困難な状況であり、施設側で全て確保させることは現実的ではない。よって、一般利用可能な夜間留置き場所としての駐車スペースを確保していく必要がある。

解説図

<整備目標>

 「3.観光バス交通の現状と駐車実態」より、平成11年における都心での夜間の留置きの実態としては、110台と考えられる。さらに現在、大阪近郊に宿泊する観光バスの需要の半分程度を大阪市へ呼び込むとするとその駐車需要は約50台になると考えられる。さらに、USJの開業や国際集客都市としての大阪市の施策により、現在、都心での宿泊時の夜間留置き需要量は増加し、既存の公的バス駐車場の利用の伸びや観光動向調査から平成13年は平成11年の約 1.3倍、約210台の需要があると考えられる。当面この現状の需要量に対応することを基本とする。
 一方、現在の大阪市の都心における、夜間の留置きに対応できるバス駐車場は暫定利用のものも含めて約110台、ホテルの駐車場も勘案すると約120台であり、約90台不足している状況である。


<都心部の駐車需給バランス>      

都心部の駐車需給バランスのイメージ図

* 平成11年自動車OD調査結果とその後の観光バス駐車需要の伸びを基に推計

** 平成11年自動車OD調査結果の潜在的需要とその後の観光バス駐車需要の伸びを基に推

*** 一般公共の用に供しているバス駐車場容量(夜間留置き可)     

 夜間留置きの駐車場の場合、宿泊施設の近くにあるのが望ましいという点も考慮に入れ、駐車需要等を検討した上で対応を行う必要がある。      


<具体的取組み>         

  • 夜間の利用のない施設併設のバス駐車スペースを夜間留置き場所として活用する。
  • 市有地等で、平面式の普通車一時預かり駐車場のバス駐車場化についても、昼間利用とあわせて夜間利用を検討する。        
  • 未利用地の市有地等を、アクセス経路や需要状況に応じて、暫定的にバス駐車場として運用する。      

 など、既存駐車場の運用変更や民間駐車場の協力等により対応していくこととする。

(3) 乗り継ぎターミナルでの乗降場所

  団体観光客は、出発地によっては、直接バスで大阪市内に乗り入れる場合もあるが、鉄道で大阪に到着して、市内観光のために観光バスへ乗り継ぐことも見られる。このため、梅田、天王寺、難波、新大阪などの主要ターミナル周辺に乗降場所が必要となる。

解説図

 今後、USJの開業や国際集客都市としての施策により、市内観光(集客)にかかる乗り継ぎターミナルでのニーズが高まり、乗降場所の確保が必要になるとともに、交通結節点での機能向上の面からも重要であると考えられる。      


<具体的取組み>      

 理想的には、駅前広場など鉄道駅の直近に確保することが望まれるが、現在の土地利用状況を考えれば、         

  • 当面は、暫定的な土地利用による、駅から徒歩圏内での確保を図る。         
  • 路上等での乗降スペースの確保を検討する。         
  • 今後進められる駅周辺の開発プロジェクト等に合わせて、スペース確保を図る。

(4) 観光バス駐車場に関する情報提供等

 既存のバス駐車場などの施設の有効利用を図るためには、バス事業者や旅行代理店、ホテル・観光施設など駐車場の利用者及び関係者に対する情報発信が不可欠である。このため駐車スペースの有効活用法策として、観光バス駐車場に関する情報提供を実施する。    


情報内容
:駐車場名、場所、収容台数、料金、営業時間、連絡先、予約など

情報媒体:インターネットなど 

 

 なお、対象とする駐車場については、当面は公的セクターの駐車場とするが、民間の駐車場への拡大も検討する。また、今後整備される駐車場及び乗降場所についても順次追加していき、情報提供内容・提供方法の充実を図る。
 また、駐車場の予約管理の一元化についても検討する。

 

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