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大阪市立近代美術館整備計画

[2010年1月1日]

モダンアートを通じたふれあいの場を大阪に


大阪市では、東西に「文化」と水や緑の「環境」が連なるシンボル軸「海の御堂筋」の中心エリア・中之島に、近代美術館の建設を計画しています。

都会的な進取の気性にあふれる市民の中から生まれてきた大阪の美術を、発掘・蓄積し検証/顕彰する装置として、また21世紀の未来思考を先取りし、20世紀の精神を形づくってきた近・現代美術の名作と対話できる空間として、近代美術館は「水辺の文化都心 中之島」の中心施設となるでしょう。

成熟社会の地域住民にはかけがえのない癒しとなり、創造的なものづくりの心に元気を吹き込む知的刺激となり、次代を担うこどもたちに豊かでしなやかな感性をはぐくむアートを通じて、市民が協働しふれあう場となることを近代美術館はめざしています。

近代美術館の現状と活動実績

コレクション


近代美術館建設準備室では、山本發次郎コレクション(※)をはじめとする寄贈作品に購入作品を加え、すでに4000点を超える優れた美術作品を収集しています。これらの収蔵作品のうち3000点以上が寄贈によるものです。

  • (※)山本發次郎コレクション: 大阪の実業家、山本發次郎(1887-1951)がみずからの審美眼をたよりに収集した質の高い美術コレクションで、墨蹟や三輪田米山の書、佐伯祐三作品などが中心。昭和58年(1983)、ご遺族から大阪市に染織作品を加えた約570点が寄贈された。質量ともに日本一の佐伯祐三作品コレクション(40点)をはじめ、日本近代絵画や墨蹟にも優品が多い。


作品収集は次の方針に基づいて進めています
 ◇佐伯祐三を中心とする近代美術の作品・資料
 ◇大阪と関わりのある近・現代美術の作品・資料
 ◇近・現代美術の代表的な作品
 ◇生活の中の芸術作品
 ◇図書・資料


☆コレクションの主要作品リスト(一部画像も)を公開しています: 近代美術館コレクション紹介

コレクションの公開・活用


近代美術館のコレクションは、公の美術館が開く企画展に多くの作品を貸し出してきました。貸出先は国内にとどまらず、ニューヨーク近代美術館やパリのポンピドゥーセンターといった世界トップクラスの美術館を含め、海外へもひんぱんに貸し出しており、コレクションの価値の高さの証明となっています。

また、教科書や一般書などの出版物にも数多く掲載され、こどもたちや愛好家に親しまれています。


コレクションの展覧会貸し出し実績(平成20年3月31日現在)
 ◇作品貸し出し展覧会数     363展覧会 (うち、海外展は24件)
 ◇作品貸し出し点数     1750点 (うち、海外へは32点)
 ◇作品貸し出し館数   延べ 518館 (うち、海外は延べ31館)


※近代美術館のコレクションが展示された、世界の主要美術館

  • 【欧州】レイナ・ソフィア国立現代美術館(スペイン、マドリッド) 国立近代美術館ポンピドゥーセンター(フランス、パリ) パリ市立近代美術館(同) 国立ギャラリー・ジュ・ド・ポーム(同)  スクデリエ・デル・クイリナーレ美術館(イタリア、ローマ) トリノ現代美術館(イタリア・トリノ) ハウス・デア・クンスト(ドイツ、ミュンヘン) レンバッハハウス(同) ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館(ドイツ、デュッセルドルフ) ストックホルム近代美術館(スウェーデン、ストックホルム) ルイジアナ近代美術館(デンマーク、コペンハーゲン) テート・モダン(イギリス、ロンドン)
  • 【米国】ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク) グッゲンハイム美術館(同) ホイットニー美術館(同) シカゴ現代美術館(シカゴ) デ・ヤング美術館(サンフランシスコ)
  • 【アジア】台北市立美術館(台湾、台北) サムスン美術館(韓国、ソウル)

展覧会・教育普及活動


近代美術館建設準備室では、美術館開館に先立ち、これまでに収集した美術作品をコレクション展という形で毎年順次市民に公開してきました。コレクション展以外にも、美術全般の普及をめざして種々の展覧会を行ってきました。近代美術館建設準備室主催による展覧会はこれまでに40回以上を数え、のべ100万人以上の方々に見ていただきました。

また、より多くの方々に近代・現代美術に親しんでいただくための教育普及活動も積極的に行っており、展覧会関連の解説会をはじめとする各種イベントを開催してきました。

平成16年10月からは大阪市中央区に「近代美術館(仮称)心斎橋展示室」を開設し、都心という地の利を活かしてより積極的な作品の公開等に努めています。


☆これまでの展覧会・イベントの一覧を下記で公開しています: 過去の展覧会  過去のイベント

近代美術館(仮称)心斎橋展示室


近代美術館建設準備室では、より多くの市民の方々がコレクションに親しみ、また近代美術館で予想されるさまざまな活動の一部を体験していただくため、平成16年10月、中央区南船場3丁目に大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室を開設しました。
心斎橋展示室では随時テーマを定めて展覧会を行っています。


展覧会開催時のみ開館しています
展示内容は展覧会ごとに変わります。出品作品につきましてはお問い合わせください。
  モディリアーニ、佐伯祐三は、現在展示されておりません
コレクション展以外の展覧会を開催していることもあります


心斎橋展示室についての情報は、下記をご覧ください。 

近代美術館整備計画の経緯と現在


山本發次郎コレクションが一括寄贈された昭和58年(1983)、大阪市制100周年記念事業のひとつとして、近代美術館の建設が発表されました。平成元年(1989)に「構想に関する答申」を受けるとともに、美術品等取得基金を設置して購入をはじめました。

平成2年(1990)に近代美術館建設準備室を設置、翌3年(1991)から市立美術館やATCミュージアムで、収蔵作品展を毎年開催してきました。

平成10年(1998)には「基本計画に関する報告」を受け、その後用地の埋蔵文化財調査を実施。平成15年(2003)には大規模事業評価のモデル実施も終えましたが、経済情勢の悪化や市の財政難によって今日まで建設に至っておりません。

この間、平成16年(2004)には心斎橋展示室を開設し、コレクション展や企画展を年に3~4回開催。また主要コレクションである佐伯祐三作品と吉原治良作品を中心に、2度にわたる「佐伯祐三展」と「吉原治良展」を準備室で企画し、全国主要美術館で巡回展を実施しました。また、平成19年には、国立国際美術館、サントリーミュージアム[天保山]と共同で、近代美術館コレクションを中心に3館で「大阪コレクションズ」を開催、あわせて15万人の入場者にご覧いただきました。

平成21年度には、「基本計画」の理念を継承しながら、建物規模を見直し、建設・運営手法や民間活力の導入可能性を検討・調査する「近代美術館のあり方検討調査」を実施します。

100年に一度といわれる世界経済不況の逆境ですが、70余年前の世界大恐慌のさなかにアメリカで展開された第二期ニューディール政策(※)が、ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコなど、アメリカ美術のきら星のような巨匠群のゆりかごとなり、多くのアートセンターやギャラリーを全米各地に産み落として地域に芸術文化を根付かせ、世界をリードする戦後アメリカ美術繁栄の基礎を作ったことを、歴史の教訓にできればと考えております。

  • (※)第二期ニューディール政策:
    フランクリン・ルーズヴェルト大統領が大恐慌時に行った政策。1933年にはじまった第一期では、大規模公共工事や金融・証券制度の是正、銀行立て直しなどが主であったが、1935年には「フェデラル・ワン」と呼ばれる芸術・文化プロジェクトを含む、雇用政策や社会保障などが主体の第二期がスタートした。「フェデラル・ワン」は連邦美術プロジェクト、連邦音楽プロジェクト、連邦劇場プロジェクト、連邦作家プロジェクト、歴史記録調査からなり、連邦政府の強力な指導と支援によって、アーティストの雇用が広がり、地域に文化が根付いて大きく発展した。戦後アメリカ美術が世界に冠たる存在となり、ブロードウェイやハリウッドがめざましい繁栄をみせ、アメリカに文化資源を集積して莫大な経済効果を生み出したのも、すべては大恐慌下の大胆なプロジェクト「フェデラル・ワン」に起源がある。(出口正之氏の論文を参照させていただきました)

 

大阪市立近代美術館計画の経緯
年・月事項
昭和58年8月大阪市制100周年記念事業基本構想の1つ(近代美術館の建設)
昭和63年11月近代美術館構想委員会発足
平成元年4月大阪市美術品等取得基金設置(基金額30億円)
平成元年12月近代美術館構想委員会(近代美術館構想に関する答申)
平成2年1月近代美術館美術資料収集審査委員会設置
平成2年1月近代美術館美術資料評価委員設置
平成2年11月近代美術館建設準備室設置
平成3年11月近代美術館基本計画委員会発足
平成8年5月大阪大学医学部跡地の埋蔵文化財調査を実施し、船入遺構の石垣の列等を確認
平成10年3月近代美術館基本計画委員会より、「近代美術館基本計画」の答申を受ける
平成10年10月近代美術館建設用地として、大阪大学医学部等跡地のうち、南半分8,000平米を購入
平成13年2月大阪大学医学部等跡地船入遺構の現地説明会を実施
平成14年3月埋蔵文化財現地調査終了
平成15年2月北半分8,035. 22平米を国から購入
平成16年10月「心斎橋展示室」開設

 

建設予定地

近代美術館は、大阪市総合計画審議会で国際文化都市・大阪の中心的な文化ゾーンと位置づけられた中之島西部地区に計画されています。周辺には既に科学館と国立国際美術館があり、近代美術館はそのシンボル性を保ちながら、他の文化施設との連携により、文化的なにぎわいを創出します。

近代美術館建設予定地

 

☆基本計画(平成10年策定)の概要を公開しています

大阪市立近代美術館(仮称)基本計画 ―概要― (平成10年策定)

お問い合わせ

大阪市ゆとりとみどり振興局文化部博物館群担当近代美術館

住所: 〒559-0034 大阪市住之江区南港北1丁目14番16号 大阪府咲洲庁舎17階

電話: 06-6615-0654 ファックス: 06-6615-0699

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