自律神経って分かりますかね。自律神経、自分で整える、自分をコントロールする、セルフコントロールという言葉ですね。 自律セルフコントロール神経、これがある程度健康業界に関わっている方、交感神経と副交感神経、この2つで言われてきたんですよ。 交感神経は何か緊張したり、興奮したり、頑張る。副交感神経っていうのはリラックスしている。 こっちは脳波でいうとベータ波というのが出て緊張する。こっちはアルファ波というのが出てリラックスする、睡眠を取ったりする準備ができると言われてきたんです。 なのでだったら健康をここで広げていきたい研究とかの話になると、何かどうやらリラックスができたらいいでしょうというふうに考えがちなので、その考えがちに乗っかって、 このポリヴェーガル理論というのを、最初に提唱することになったステファンポージェスというロンドンにいる先生がいるんですけど、博士がね。 ステファンポージェス博士が副交感神経の数値化できる計測器を作りたい、研究が始まったんです。 そうすると、その副交感神経の計測をするために、計測の色々神経の何か色々調べて数値を出して、そういうのを繰り返しされている時に、ドラマのコウノドリ、未熟児をどうするか、 未熟児って今言わないのか、未発達児とかいう言い方なんでね。早産の子どもをどうやって育てるかとか、生まれた時点の子どもの病気をどうするかとか、 その専門のドクター達からポージェス博士が副交感神経は0歳児の数値をあげたら死にますよと言われちゃった。だから先生副交感神経が増えたらいいと思わないでくださいと指摘された。 副交感神経の計測器を作ろうと思っているのにそんなこと言われたら、先生はえっーてなるじゃないですか。先生が何なんだってもう今度そっちに気持ちがいっちゃったんですね。 研究で副交感神経の安全性をどうやったら、いいことやと思っていたのに、0歳児は副交感神経があがったら死ぬ 。0歳児の呼吸で何か死んじゃうやつ、名前忘れました。 それは副交感神経があがった時になるんです。リラックスするはずの神経が高まった時に、呼吸不全が起きて死んじゃう。乳幼児突然死症候群でしたっけ、何かそんな名前だった。 ステファンポージェス博士がそこにこだわって調べてくれたせいでわかったんです。副交感神経があがったら 0歳児は駄目なのか、3歳ぐらいまでかけてゆっくりゆっくり出来上がっていく副交感神経の中に もう1個あったんだ、これがわかったんです。どうやらすぐに生まれた時からある副交感神経と1歳2歳3歳と発達していきながら出来上がる副交感神経と2つあるんだと。要するに0歳児はその1個がないんです。 元々ある方を背側迷走神経、1歳2歳3歳と育つに従ってできてくる神経が腹側迷走神経。これすごい発見だなと思うんです。 この腹側迷走神経が私たちホモサピエンス、霊長類ヒト科以外にないんです、あんまり。 人間というのは、腹側迷走神経が発達した動物だったんだ、こいつがすごいんです。これをポリヴェーガルというんですよ。 ポリというのは、多重、多いっていうんですね。ヴェーガルというのは迷走のことです。 腹側迷走神経、多重迷走神経、腹側迷走神経理論をポリヴェーガル理論というんですけど。 このポリヴェーガルが、私たちが言っているリラックスと思ってたやつ、副交感神経が高まったらいいと思ってたリラックスはこれのことだったんだ。 大人になるまでに出来上がってくる副交感神経のことです。これが活性化すると、どうやら体を調整して休んで気楽になってそういうことができるらしい、 これがない状態で背側迷走神経ばかりが上がると、これ急ブレーキなんです、急ブレーキ。自動車でいうとサイドブレーキ。だから呼吸止まっちゃうんです。 これは爬虫類の身を守る時の神経なので、爬虫類ってどうやって身を守るかというと死んだふりです。爬虫類のやる死んだふりはどういう死んだふりかというと、本当に呼吸とまります。 本当に動かないんですね。カメレオンとかね、なんでそのままでいれるのか。ナマケモノは違うと思うんですけどね、呼吸していると思うんですけどね。 あっちは哺乳類、爬虫類の死んだふりは本当に死んでる、仮死状態、全く動かないから存在感が全くない。そうやって身を守るわけです。 でも爬虫類はいいんです、なぜかというと体が小っちゃい、酸素量がいらないんですあんまり。だから呼吸を止めている間、相当長いこと生きてます。 人間は駄目ですね、体が大きくなって酸素量がすごい必要で、この脳というやつにものすごい酸素を奪われますから、こいつがすごい酸素を使うんです。 そのせいで私たちは呼吸というものを5分取れないだけで死にます。呼吸とらなきゃ駄目なんです、だから背側迷走神経をバーンと効かせちゃったら、人間死んじゃうんです。 強く効かせすぎたらですよ、交感神経はアクセル、これは闘争か逃走かと言われているんですけど、戦うか逃げるか、集中して頑張ってていうほうですよ、一応アクセル。 こいつがすごくてね、腹側迷走神経ってまさしく愛着形成と言っているのは、神経学的にいうと、腹側迷走神経のことなんじゃないか、腹側迷走神経が安定していることを適切な愛着形成と いっていいんじゃないかというふうに、これはそこまではっきり言ってないです。そのように、最近専門家間で言われ始めています。恐らくそうだろうという話にはなっています。 腹側迷走神経が活性化すると、この背側とアクセルをコントロールするんですね。集中力が必要な時には足す、リラックスする時にリラックスする。 つまり何か心の扱いが上手い人、何かこうちょっとあっただけで後からガタガタガタガタってなっちゃって動けない、またはこう頑張るとすごくワーカーホリックになっちゃって、 すごく頑張っちゃって、躁うつでいうと躁になって、頑張れると思ったら休むことをしない。これはどっちもコントロールする力が欠けている。 セルフコントロール、このセルフコントロールをする神経がこれだったんです。腹側迷走神経、車でいうとアクセルとブレーキとドライブなんです。 つまり腹側迷走神経があんまり活性化できない状態で生きているということは、無人車です、危ないです。いっちゃうか、動かないか。これがポリヴェーガル理論で言う話なんですよ。 だからこの腹側迷走神経が活性化している人生が送れるかどうか、活性化している状態というのは先ほど書いている心理的安全基地の中で自由に探索している、 何かを見つけて集中して達成して成果物を得て、戻ってきて、人との社会交流システムという言い方もあるですよ、腹側迷走神経って。 人間の表情読み取りとか自分の表情作りとか、声のトーンを作ったり、人の声の響きだけで悲しいって思ったり、楽しいということを理解したり、 人間を理解して、自分も理解して、これをやるんですよ、腹側迷走神経。もうすごいです。 心理学がこれから伝えていかなきゃいけない神経学はこれだというふうに僕は思ってる。すごい理屈できたなと、やっとです。 日本において、ステファンポージェス博士のポリヴェーガル理論入門を翻訳し出版されたのは2018年とかじゃないかな、ここ数年です。 逆にもうこれで世界の子育てをどうしていけばいいのかが神経学的にわかるです。 腹側迷走神経が不活性をおこすとどうなる、これ大変なことになりますね。鼓膜張筋神経の制御が緩み鼓膜が張らない、鼓膜って太鼓なんです。 この鼓膜ってピーンって張っていないと人間の声って聞こえづらいんです。外の音は聞こえますよ、このブーンていうエアコンの音とか外の車が通った音とか、服のかすれる音とか、 そういう物理的な音というのは、わりと鼓膜が緩んでいても聞こえるんです。でも人間の声というのは、その太鼓の膜が、鼓膜が真ん中辺りまでピーンで張られていないと聞こえづらいんです。 人間の声のヘルツか、音域がね、ピーンと張ってないといけない。この鼓膜のピーンって張るのを制御する神経、これを作っているのがこの腹側迷走神経がつかさどる。 これが小っちゃい頃から鼓膜をうまく張れずに、人間の声をうまく聞き取れなかったら、言語発達が難しくなります、聞けない、人間って自分の神経でどうやって理解するかと言ったら、 聞いた言葉で言葉の認知を作って、その言葉を使って思うというやつを達成する自分の中に。気持ちを理解する、気持ちって耳なんです。鼓膜が張らないという現象が腹側迷走神経が活性化といっている。 これが病名になったやつがAPD(聴覚情報処理障害)と言います。 イヤーマフしている子いてますね、音が聞こえるときに嫌な過敏、あれはもうまさしくそうです。鼓膜がピーンと張らないので、ボワーンってなるんです。物理的な音が大きく響いちゃって、 人間の声は聞こえます、聞こえづらいんです、中音域なんで、人の声は聞こえない。物理的に音に過敏、物理的な音でももう心理的に脅かされるぐらい大きく聞こえちゃうんです。 なのに人間の声は聞こえない、非常に生きづらいんですね、なので割と近くにいったりすればわかったり、ちゃんと表情と一緒に口を見せてあげれば聞こえてくる。 APDもねまだ今診断できるクリニック、病院が少ないですね。耳鼻科でも、普通の一般的な耳鼻科に行ってもAPDについてはそんなに調べにくい、最近のやつです。 この聴覚情報処理障害(APD)というのはどういう疾患かというと、人間の声が聞こえない耳の病気です。完全に聞こえないんです、聞こえづらい、恐らく診断レベルだったかどうか分からないですけれども、 私小さい頃からAPD気味。なので体育館で先生の声がみんな聞こえてても、僕わからなかったんです、ちなみに私は一応、診断上発達障害です。 ASD&ADD、ADHDのHってハイパーアクティビティ、多動性がない、でも不注意の方があるんですね。 そのAPDがあるから傾向形成が難しかったり、それからこの発達障がいは先天的と書いていますけど、発達障がいは生来、生まれた時からこの腹側迷走神経がうまく活性化する成長がうまく進まない。 愛着障がいは先ほど言った心理的安全性の話ですけど、愛着障がいはこの心理的安全性の中で育まれる腹側迷走神経が、どうも環境要因によってうまく育てられる。 大人になってくると適応障がいという言葉ありますけど、これは腹側迷走神経がうまくいかない、適応障害という人の会社に行く時を思った時は、会社に行くことを考えただけでも、もうしんどくなる、 人間と触れることが怖い、腹側迷走神経が全然活性化できない。逆ですさっきの書いてあった上の方の交感神経、戦うか逃げるかになってます。 PTSDというトラウマのね、ポストトラウマティックストレスディスオーダーという言葉ですけれども、心的外傷後ストレス障がい、トラウマですね。 これも腹側迷走神経が不活性な状態、これら全て腹側迷走神経が不活性な状態。 今もそこまで言い切っていないですけど、だんだんね私達精神医療にいる人間はどうやらこの腹側迷走神経の回復を助ける仕事だったのかというふうに、私たちは今こうだんだん気付き始めている。 一番重要な話を言うと、この腹側迷走神経を育てるために必要なのは、今の状況そのものを肯定化されることなんです。 子どもにとって重要なのは、子どもはさっきから言っている通り、勝手にやりますから、勝手に覚えます、勝手に動きます、勝手にへまします、勝手に悪いことします。 これは悪いことということじゃなく、いたずらとか、悪いということではなく、これは本当に皆さんに捉えておいてもらいたいんですけども、子どもというか人間はそもそも悪意ってないですから。 悪意って存在します、これは悪意というやつがある気がするから悪意を殺さなあかんといってこう頑張るんです。叱るし、怒るし、探索しているだけなんで。だんだんね、何をやったらいいのか、 駄目なのかというのは、発達障がいじゃなければ、愛着障がいでもなければ、何となく常識というものが身に付いて、こういうことやっちゃいけないなとかなるんですけれども、 発達障がいとか愛着障がいというのは、そういうところが何かこう空気を読めないと言われるんですけど、何か分からないですね。 周りがきっとそう思っているから、自分もそうしなきゃいけない、これがうまくいかない、これが発達障がいなんです。これとこのさっきのAPDとか関係しているんですけれども、うまく形成されたわけです。 人の気持ちを理解するためのコミュニケーション環境が。 愛着アタッチメントというのは、子どもと養育者の間に形成される情緒的な絆と、神経学的にいうとポリヴェーガルなんです。腹側迷走神経です。愛着です、心理的にいうと愛着です。 この安定した愛着を作るというのはね肯定するんです。 あるじゃないですかいろいろ、動けないなら動け、多動なら落ち着け、何かこう社会標準に入れたくなるから、ポリヴェーガルを育てるためにはこれは反対なんです。それでいい、それでいいんですよ、 動けないなら動けなくていい、動いちゃうんなら動いちゃっていい、これ皆さん、こうするとねどういうふうに思うか、何でそれを続けちゃいけないかっていう理由があるんです。 これは分かります、動かないやつを動かさなかったら止まったまんまやんって思うから動かしたくなるんです。動き過ぎるやつにそれでいいと言ってたら問題を起こすから止めなあかんってことになるんです。 あっています、その通りです。そこをあかんと言っているんじゃないんです。 私が言っているのは、大事なのは「それでいい」っていうボリュームを増やしていくと、その加減もしやすくなっていくんですよ本人が。 動けないやつにね、動けなくていいよって、そうすると一生止まっている、違いますよ。人間はそれでいいよと言ってたら一生を止まっているわけではありません。 さっき言ったように、心の安全性が出来上がってきて探索したい、動き回りたい、動き出すんです。動かなあかんコノヤローって動かないんです、逆なんです。 一生それでいいとか、何の刺激も与えちゃ駄目とか、そういう過剰なことを言ってるんじゃないんです。 そういう「それでいい」というエッセンスを、できたらボリュームをちょっと増やすことに意味がある。これがすごく大事なんです。 そうするとその、これが朗報ですね皆さんに。どのような子育てを現状してたとしてもすごく朗報です。「それでいい」を始めると、腹側迷走神経は回復を始めるんです、成長が始まるんですよ。 これは証明されています、日本の乳児院で、世界の孤児院で。DV受けても、ぼろくそ大変で、ネグレクトで、バイオレンスで、DVでもう無感情で、人と関われなくて、ちょっと何かしてあげようと思ったら バーンって、やめて、怖い、すごい脅かされる。これをね腹側迷走神経、ポリヴェーガル理論が分かった人がどういうふうに支援するかいうとね、バーンってやるでしょ。 「それでいい」、だってそうなってんだもん、陥ってそうなったんだもん、世界の防御の鎧、シールドなんです。そうだねって、で動かないでしょう怖いから。 せっかく手かせ足かせ外されたのにね、ほらやったらいいんだよ、やってみなさいよ。動かないですよ、孤児院、乳児の子どもたちね、トラウマにやられている。 それをこの理論を知った皆さんはね、今日から変わるんですよ。それにでいい、動かなくていい、だってそうなってそうなったんだもん、 動いたら危ないと思っているもん。 その通り、危なかったんだよあなたの何とかそうなっているんだよ。だからそれでいいよってね、それで動きやすくなってる、で何かちょっと勝手にやります。 うちトイプードル飼ってますけどね、もうおしっことかうんことか違うとこでするじゃないですか。こらーってね、動かないですねしばらく。相当怒ってますねトイプードル。 ちょっとチラっと何か言おうと思ったら、もういなくなりますね。そんだけ分かってるんならちゃんとすればいいのに、それが大事なんです。