2018年版 大阪の経済
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Ⅱ-1 製造業Q.大阪市の製造業の特徴は?Q.大阪市の製造業の長期的な傾向は?A.①基礎素材型工業が多い 製造業を「基礎素材型」、「加工組立型」、「生活関連型」の3つに分類すると、大阪市は他都市と比較して、「基礎素材型」における製造品出荷額等の割合が高く、中でも化学工業の割合が突出して高い。②高付加価値型 付加価値率(製造品出荷額等に占める付加価値額の割合)が東京都区部に次いで高水準で、全国の水準を大きく上回る。③高密度な集積地域 市内の工業集積地である東部地域(東成、生野、城東、平野の4区)の事業所数、従業者数、製造品出荷額等は、1k㎡あたりの集積度が全国トップクラス。全国有数の工業集積地である東大阪市や東京都大田区を上回り、高密度な工業集積を形成。A.良い操業環境を求めて市外流出等が続き、全国シェアは長期減少傾向 製造品出荷額等、付加価値額は持ち直しの様相。事業所数、従業者数は長期にわたって減少傾向。全国シェアで見ても、各指標ともに緩やかに下降しており、2014年の製造品出荷額等のシェアは1.2%で、大阪市の人口シェア2.1%を下回る。大阪府内での工場立地件数は、10年以降、低水準で推移。26Ⅱ大阪市の産業動向〈大阪市の基礎データ〉( )内は全市に占める割合事業所数:1万8,467ヵ所(9.7%)従業者数:22万8,246人(10.1%)資料:総務省「経済センサス-基礎調査」2014年製造品出荷額等:3兆6,348億円付加価値額: 1兆4,529億円注:対象は従業者数4人以上の事業所。付加価値額に関して、従業者数29人以下の事業所は粗付加価値額。資料:経済産業省「工業統計調査」2014年生産額:1兆8,789億円(9.8%)資料:大阪市「市民経済計算」2014年度〈概況〉・事業所数は長期的に減少傾向が続いている。製造品出荷額等、付加価値額は、金融緩和などの影響で持ち直しの動き。・大阪市の付加価値率は、全国平均や他都市と比べて高水準。・大阪府内への工場立地件数は、2010年以降、低水準で推移。
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