愛犬手帳
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- 10 - むだ吠え 「吠える」ことは、犬の感情表現、コミュニケーションの一つです。 しかし、玄関先によその人が来ただけで、火がついたように吠えて騒ぐ、室内飼いなら来訪者に申し訳ないし、玄関先でも鳴き続けられれば、近所迷惑で苦情の原因にもなります。 このような「むだ吠え」の悩みや苦情は決して少なくないのですが、犬からすれば、「むだ」に吠えているわけではありません。「むだ吠え」とは、我々がそう表現するだけで、正当な理由があるはずです。その理由を人が見極め、吠える要因を減らさなければ改善しません。 犬はなぜ吠えるのか? 最も多いのが、「なわばり」にかかわるものです。防衛本能に起因するもので、なわばりを守るための正常な行動です。例えば、新聞配達、郵便配達が戸をたたいたり、庭に入ったりしたときなど、その「外敵」に対する警戒、警告です。 また、何らかの要求(お腹がすいた、遊んで欲しい、散歩に行きたい、オシッコやウンチがしたい、等)を訴えるために吠えることも、よくみられます。 飼い主の対応が「むだ吠え」を助長 「泥棒には吠えて欲しいが、お客さんに吠えては困る」「昼間はいいが、深夜や早朝は困る」と人間側の理屈や基準を押し付けても、犬には理解できません。また、吠え始めても最初は制止せず、耳障りになって初めて注意していませんか?これは飼い主が無意識とはいえ、吠えることに対して「OK」を出しているということです。 むだ吠えの予防 ポイントは前述のような「例外」をつくらない事、あるいは「このぐらいなら、いいか」と安易な妥協をしない事にあります。 また、子犬の社会化期に、人好き、犬好きに育てることが大切です。 分離不安 飼い主に強い愛着があり、飼い主の不在時に不安になり、悲しげにほえたり(近隣の苦情の原因となるような過剰なむだ吠え)、物を壊したり、不適切な場所での排泄をしたりする心の病気です。飼い主と犬の間にある過剰な愛着のため、精神的に未成熟に育つため起きるといわれています。飼い主と犬との過剰な愛着を断ち、犬の精神を発達させて、お互いの関係をより自然なものにすることが重要です。 世界獣医行動学会で推奨された行動療法 <外出時> ① 出かける30分前から犬を無視する。具体的には、話しかけたり見たりしない。食事もさせない。 ② おもちゃや飼い主のにおいのついたものを置いていく。 ③ 外出するようなそぶりを見せて外出しない。 <帰宅時> ① 犬が静かになるまで無視し、静かになったら呼び寄せる。この時食事を与えるのもよい。 ② 不在中の破壊行為や不適切な排泄に対しては一切無視する。

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