【指導者用】普通救命講習実施の手引き
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・27ページをご覧ください。 ・乳児に対しては応急手当を行う人の腕の上にうつ伏せにのせ、頭を少し下げて背中の真中を叩きます。 ・乳児に対する異物除去の方法としては、背部叩打法のほかに、胸部突き上げ法があります。これは、応急手当を行う人の腕の上に仰向けにのせ、手のひらで乳児の後頭部をしっかり支えて、頭を少し低くなるようにします。もう一方の手の指2本で両乳頭を結ぶ線の少し足側を目安とする胸骨の下半分を力強く数回連続して圧迫します。 ・心肺蘇生の胸骨圧迫を腕の上に乳児をのせて行う要領とよく似ています。 ・28ページをご覧ください。 ・出血が多い時には、なるべく早く手当をしなければなりません。 ・私たちの体には体重の約1/13の血液があるといわれています。 ・例えば体重が60kgの人は、およそ4.6ℓの血液があると考えられます。このうち、20%(約900ml)の血液を急速に失うと出血性ショックという危険な状態になり、30%(約1400ml)を失えば生命に危険を及ぼすといわれています。そのため、出血量が多いほど、止血を迅速に行う必要があります。 ・止血の方法としては、出血しているところを直接圧迫する直接圧迫止血法が基本となります。 ・直接圧迫止血法は、出血している部位に直接清潔なハンカチやガーゼを当て、その上から指先や手のひらで強く圧迫する方法です。また、大きな血管からの出血の場合で、片手で圧迫しても止血できないときは、両手で体重をかけながら圧迫してください。 ・止血を行う場合に注意すべき事は、応急手当を行う人への二次感染です。ビニール手袋や、スーパーのポリ袋などを使用し、直接血液に触れないようにしてください。 ・次にやけどについて説明します。 ・すみやかに水道の流水で痛みが和らぐまで10分以上冷やしてください。氷や氷水で冷却すると、かえってやけどが悪化することがあります。 ・やけどの範囲が広い場合は、できるだけ早く医師の診察を受けてください。この場合、冷却し続けると体温が極端に下がることがあるので、過度な冷却は避けましょう。 ・水疱(水ぶくれ)は傷口を保護する効果をもっています。水疱ができている場合は、つぶれないようにそっと冷却し、触らないように保護してください。 ・靴下や衣類を着ている場合は、着衣ごと冷やしてください。

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