平成19年9月13日    大阪市長会見要旨
 

【世界陸上大阪大会のお礼について】
世界陸上が終わってから、定例記者会見としては今日が初めての会見ですので、まず世界陸上大阪大会が無事終了できたことについて、改めてこの場をお借りして市民の皆様、ご協力いただいたボランティアをはじめ色んな方にお礼を申しあげたいと思います。
IAAFのディアック会長から、非常に良い大会であったというお礼の手紙を頂きました。ディアック会長も子どもプロジェクトは非常に良い考え方だと言っておられましたが、多くの子どもたちにも世界陸上を観戦していただきました。ディアック会長の意見ですが、陸上競技というのは「走る・跳ぶ・投げる」これはあらゆるスポーツの基礎であると。世界陸連の会長として、世界の小中学校の体育の時間の中で、陸上競技のウエイトを増やしたいというような、そういう運動を始めたいということもお聞きしました。私も子どもと一緒に、同じスタンド、同じ場所で競技を見たりもしましたが、非常に関心を示しておりました。子どもたちにもスポーツをやることへの動機付けになったのではないかと思っています。
本当に多くの方々のご協力により大会を終えることが出来ました。長居スタジアムにきていただいた約36万人の方々。初日と最終日の男女マラソンを沿道で応援をいただいた延べ約75万人の方々。さらに、観客の誘導・案内・沿道警備、周辺の清掃、選手村等での対応、通訳など、様々な業務で大会を支えていただいた多くのボランティアの方々。こういう方々の力がなければ、大会運営があれほどスムーズにはいかなかっただろうと思います。担当により長居競技場に行かれなかった方も多くおられます。そういういわゆる縁の下でのボランティアの方の支えも大変大きかったと思います。本当に献身的にやっていただきました。開催市の市長として、ご協力いただいた多くの皆様方に心からお礼を申しあげたいと思います。ありがとうございました。

【サンフランシスコ訪問帰朝報告について】
次に、「大阪・サンフランシスコ姉妹都市提携50周年記念事業」で、6日から11日まで、サンフランシスコ市を訪問してきました。市民応援団の方8名も一緒に訪問しました。
この50周年というのは両市にとっても一番長い姉妹都市関係です。2月に来られたサンフランシスコのニューソム市長も、現地の新聞でも報道されましたが、1957年はまだ第二次大戦後の空気がまだ残っている中で、当時の大統領のアイゼンハワー大統領がそれまで敵国視していた両国が本当に友好を深めるのには、いわゆるパブリックのセクターだけではなく、都市と都市、あるいは市民同士というプライベートなセクターの交流をやってはどうかという提案を当時のサンフランシスコ市長のジョージ・クリストファー市長にされ、クリストファー市長が大阪市を選ばれました。今でこそ、都市間の交流というのは非常に大事ですが、50年前にすでにそういう見方をして姉妹都市交流が始まりました。なぜサンフランシスコ市のクリストファー市長が大阪市を選んだのかは、どっちもポートシティ。港から出発した都市、港を持っている都市ということであったみたいですが、いずれにしても、大阪市を選ばれて、こちらもそれに即対応して、50年間途切れることなく交流や事業を一緒にやってこられたということは非常に大きい意義があるとあらためて思いました。
現地では、サンフランシスコ市長を表敬訪問したほか、大阪の都市再生・創造都市をテーマに「大阪セミナー」を実施しました。 また、2月に来られたときに50周年を記念して、ニューソム市長が「OSAKA WAY」という通り名を付けるということで、その通り名の標識の除幕式にも参加しました。
その日はちょうどサンフランシスコの秋の盆踊りで、全米最大の盆踊りらしいのですが、その盆踊りにも参加しました。非常に友好的な中で、良い集まりができたと思います。
こちらからはロボカップで、4年連続優勝しているTeam OSAKAのロボット「VISION」型のタイムカプセル、身長120センチぐらいで実物よりはちょっと大きめですが、レセプションの壇上でニューソム市長に渡しました。
このタイムカプセルには、両方の都市の子どもたちが、これからの50年をどうしようかというようなことについての手紙を入れることになっております。それから、もう一つは、2月に来られた折、サンフランシスコ・ジャイアンツのユニホームをいただきました。50周年で、背番号50、SEKIと書いたユニホームですが、それを着て、サンフランシスコ・ジャイアンツ球場に行き、ジャイアンツのジュニアチームの子どもたちに、子ども用の野球道具一式、キャッチャーミット、ファーストミット、グローブ13個、バット15本、ボールを5ダース。向こうの少年野球の規格に合わせた野球道具をプレゼントしました。そのセレモニーをサンフランシスコ・ジャイアンツ対ロサンゼルス・ドジャーズの試合開始前にすることができました。子どもたちにも大変喜ばれました。
そういうことで、タイトなスケジュールでしたが、非常に意味のある4日間の訪問であったと思っております。
サンフランシスコの報告は以上です。

【ミュージアムウィークス大阪2007秋及びクリエイティブ大阪アワードについて】
次に、市役所の庁舎の玄関で「ミュージアムウィークス大阪2007秋」の案内をやっております。その2階のバルコニーで「クリエイティブ大阪アワード」のポスター受賞作品の展示も行っております。2階のバルコニーをギャラリーとして使ったのは初めてです。車椅子の人でも行けるように工夫もしております。ギャラリーとしての雰囲気も悪くないなと感じました。まだご覧になっていない方は是非見ていただきたいと思います。

質疑応答

■記者
市長選挙に向けた公約はいつ発表されるのか。
■市長
9月3日に申しあげましたが、9月中に提示したいと思っています。
■記者
サンフランシスコに自民、公明各派の幹事長が行かれたと思うんですが、選挙に向けての話合いはあったのですか。
■市長
サンフランシスコでは、一切そういう話はなかったです。お互い行事を持っており忙しかったですし、夕食はレセプション付きの行事が続きました。一回食事を一緒にしましたが政治の話は全然出なかったです。また、ホテルに帰ってバーでお酒を飲んだりもしましたが、そういう話は全然出ませんし、しませんでした。
■記者
これからその公約の発表をしてから、(各派に)持っていかれるとおっしゃっていましたが。
■市長 
そうですね。これからきちっと固めて、公約というのは、やっぱり市民との約束ですから、できること、今一番大事だと思っていることを整理し直して、まずは、それを作るということが、今一番やるべき作業で、徐々にやっているところです。
■記者 
市長の会見の翌日に、橋爪教授が立候補する意欲を示されましたが、その点についてはどのようにお考えですか。
■市長
  新聞記事の情報くらいしかありませんが、橋爪さんの考えてることを言われたんだと思います。特別、私はそれによって、変えるということは全然ありません。橋爪さんは橋爪さんの考えをおっしゃったんだと思います。
■記者
7日に大阪市の財政の中期的収支概算が発表されました。市長は3日の会見の中でそのことをおっしゃって、また、それに基づくいろんなことを考えていかなければとおっしゃっておられたと思うんですが、概算の結果についてどのように思われているかということ、それを選挙向けのマニフェストにどのように反映されていくおつもりなのか、現時点での考えをお聞かせください。
■市長 
中期見通し、いつもは5年ですが、今回は10年間にわたる見通しを、財政局の方で作成しこれを公表したわけです。現実を直視したときに、大阪市の置かれている財政状況は非常に厳しい。 国も色んな指標を出しています。それも計算に入れ、それから負の遺産というか、特に阿倍野再開発とかそういうものを考慮に入れると、非常に厳しい状況にあるということは間違いないわけです。これに対処するには我々も覚悟を持って、少しでも無駄が出るようなことは絶対にないように、本当に必要なところへ、集中と選択をやってこの厳しい苦境を切り抜けていかなければならないと思います。それは当然職員の方も覚悟して、全職員が一致して対処していかないと乗り切れない状況だと思います。市民の方にもはっきり状況説明をして、ご協力をお願いもしなければならないと思っています。 財政的見通しというか、これをクリアしていくには、行革も並行してやらないと、財政の厳しい状況はクリアできません。負の遺産を整理しだした時、あるいはそこへ手をつけざるを得ない時には、非常に厳しいです。 しかし、これを乗り切ることが、次の大阪への展望が開けるわけで、当面この現実をしっかりと常に直視しながらやっていかねばならないと思っています。
■記者
それを踏まえて、選挙戦の公約に掲げるそういうことは。
■市長
もちろんそれは必ず考えなければならないでしょう。公約の中にはそういうことをカウントしたものでなかったら、私の公約としては意味がないという風に思っています。

■記者
15日に、民主党の府連の大会がありますが、関市長は出席されるんでしょうか。
■市長
民主党の府連大会ですか。15日の予定まだもらっていないが、出席要請があるかどうかです。まだそれを聞いておりません。
■記者
出席要請というか、まあ来てくださいということがあれば、市長としては。
■市長
それは、出席要請があれば、他の日程との関係もありますが。公式行事もあり、とにかくそれ見た上で調整がつくかどうか、その辺も見て決めたいと思います。安倍総理が総辞職もされたので。
■記者
今おっしゃった安倍総理が辞意を表明されたということについて、市長としてどうお考えですか。
■市長
私は第一報をNHKのニュースで聞きましたが突然のことでたいへん驚いている。いずれにしても手続きを踏んで次の内閣ができると思いますが、特に地方分権改革は内閣の大きい柱でしたから、それに対応してわれわれもやってきており、どなたがなられるにしても、地方の問題をきちっと対処していただきたい。当然されると思いますが、新しい内閣の方針を見ながら、我々も対処していかねばならないと思っています。

■記者
すでに市長選へ出馬表明されました。この9月10月と決算市会があります。市長が、推薦を依頼せねばならないかもしれない自民、公明、民主といった議員の方と対峙しなければならない状況にあると思うんですが、どういう風に議会運営をするつもりでいらっしゃるのか、どういう風に議会運営に望むつもりでいらっしゃるのか。市長選とのからみで、もし議会側が推薦をしやすくさせるようにということで、議案を人質にとられたりとか、そういうことがあった場合にはどう対処されるのか、どういう風にお考えになっておられるのかお聞きしたい。
■市長
公営、準公営の決算がまもなく始まります。質疑も始まりますが、こっちの考えをきちっと言うこと。これはまあ当たり前です。なるべく市民の皆さんに分かりやすい質疑になるように透明性も担保しながら、そういう質疑にしたいと思います。

 
閉じる
 

大阪市 Osaka City