平成20年7月3日 大阪市長会見要旨 |
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皆さん、こんにちは。よろしくお願いいたします。
【『OSAKAエンタフェス IN 地下鉄』について】
まず、『OSAKAエンタフェス IN 地下鉄』についてでございますが、お手元に、本日報道発表しております『OSAKAエンタフェス IN 地下鉄』をお配りしております。
大阪を元気にするというプログラム、いろいろと考えてもらっているわけなんですが、今回は、昨年の7月に、大阪経済大学の学生から、地下鉄の利用促進に向けた提案をいただいております。この提案自体は、地下鉄の空間を利用してライブをやったらどうやとか、いろいろ調査をしていただいたうえでの提案をいただいたわけですが、それをきっかけとしまして、交通局が「地下鉄の駅のにぎわい」、「まちのにぎわい」、そして「地域に身近な駅づくり」につながるものとして、実現に向けた検討を進めておりました。今回、7月12日と13日なんですが、午後4時から4時半までと、5時から5時半までの30分ずつ、大道芸人によるパフォーマンスを行います。 大阪市では、一定レベル以上の技量を有する大道芸人の方に、ライセンスを授与しまして、大阪の観光スポットでありますとか、あるいは集客イベント等で実演できる機会を提供するという「大阪パフォーマー・ライセンス制度」、これを実施しておりますけれども、今回は、この制度に登録しておられる大道芸人の方、お二人に、ノーギャラで、パフォーマンスをしていただこうということが実現いたしました。 地下鉄の駅は、毎日、たくさんの方に利用していただいていますが、駅の空間を利用した、このような取り組みは、大阪市として初めての試みでございます。公共の場所でのパフォーマンスということで、そこを通行される方に支障が出ないかとか、いろいろと難しい面もあるんですが、一方で、こういったパフォーマンスがいろんな場所で見られるんですよということで、まちの賑わいという面も出てくるんではないかと思っております。今回は、テストランといいますか、試行ということで、今回の結果などを検証して、「ここで自由にパフォーマンスをしていいですよ」というような、今後の仕組みづくりを考えていきたいと思います。 御堂筋線から鶴見緑地線への乗り換えの、ホームよりちょっと上のところにスペースがございます。
【『第1回なにわ元気アップフォーラム』について 】
続きまして、今度は『なにわ元気アップフォーラム』についてでございますが、お手元にお配りしております「第1回なにわ元気アップフォーラム『わがまちみなとフォーラム』を開催します」という資料について、ご案内させていただきます。この「なにわ元気アップフォーラム」というのは、公開フォーラムの形で開催するという「元気アップ会議」のなかでは3つ目、3番目になりますが、3つ目の形の「元気アップ会議」ということになります。
毎回、市政に対して貴重なご意見を直接いただいております、「なにわ元気アップ会議」を、より多くの市民の皆さんの前で公開フォーラムという形で開催することによりまして、幅広い市民の皆さんに市政に対する関心を持っていただき、これからのまちづくりは、市民が主役となって進めていくんだという機運の醸成でありますとか、あるいは盛り上がりにつなげていきたいと思っています。そこから「市民が主役のまちづくり」を私ずっと言っておりますけれども、それを着実に進めていきたいという思い。その第一歩としていきたいというのが「なにわ元気アップ会議」、これで3つ目の形ということになりますが、この形は今年度、8回程度開催したいと考えております。 その第1回としまして、次の日曜日、7月6日の午後1時半から、港区弁天2丁目にございます港区民センターで、「わがまちみなとフォーラム」と銘打ちまして、港区におけるさまざまな団体や人々の新たな交流と市民協働のきっかけとなるよう、情報公開室と港区役所が共同で主催、開催するものでございます。このフォーラム全体予定では、13時半から17時、(午後)5時までになっておりますけれども、私は午後3時50分くらいまでは、ここへ参加させていただこうと思っております。 スケジュールは、午後1時半から、関西学院大学人間福祉学部教授の、コミュニティワーク論と地域福祉論がご専門でございます牧里毎治先生から、「協働と対話のまちワーク」と題しまして、基調講演をしていただきます。その後、2時半から、現在、港区におけるまちづくり活動に積極的に取り組んでいただいている方たち、団体の代表の皆さんとのパネルディスカッションに参加させていただこうと思っております。 4時になりましたら、港区民の皆さんの関心が比較的高い「にぎわい・交流」「環境改善」「防災」という各テーマについて分科会を開催する予定です。分科会は、港区で住み、活動する方が共に交流する場として、今後も、5〜6回開催してまいり、具体的なアクションについて話し合っていくということで、市民協働の芽というもの、各地でいろんな形で芽生えてきております。それをさらに行政として一緒になりながら盛り上げていく一つの機会に、ぜひしてまいりたいと思っております。多数の市民の皆さんに参加していただけるオープンフォーラムでございますし、私が常々申し上げております、「市民協働によるまちづくり」を強力に進めていくためにも、はりきって参加したいと思っております。メディアの皆さんにも、ぜひ、取材にきていただきたいと思っております。 【『なにわ元気アップ会議』について】
あわせて『なにわ元気アップ会議』の開催でございますが、お手元にお配りしております『第10回なにわ元気アップ会議を開催します』という資料です。第10回の『なにわ元気アップ会議』につきましては、7月5日の土曜日、午後1時から2時半までの間、東成区で菅笠などの菅細工の材料となる菅を育てる田んぼ、菅田を南深江公園の一角に復興いたしました、深江菅田保存会の皆さんと意見交換をする予定です。この深江地区では昭和30年代まで菅が栽培されておりまして、東成区の伝統文化であります菅細工を支えてきたんですが、都市化に伴って姿を消してしまったそうです。菅田保存会の皆さんは、伝統文化を復興させるとともに、地域の活性化も図ろうと頑張っておられるということでございますので、また、興味深いお話が聞けると楽しみにしております。こちらの方の取材も、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
質疑応答私からは以上です。 記者
まず、先日判決がありましたWTCの関係で、市長、調査チームを発足させるというようなご意向だったようですが、その詳細をですね、どの時期の何を対象に、いつごろをめどにというようなことを、お聞かせいただけますでしょうか。
市長
はい、前から申し上げておりますけれども、特定調停に至る経緯、それについての、表に出ているようで、出ていない情報があるんではないかと、当時の新聞記事をいろいろとひっくり返したりはしておるんですけれども、どうも、誰がそういうことを言ったのかとか、いうものが、はっきり出てきていない部分があります。それで、前から、市民にきちんと、この特定調停は、なんでこういう形になったのかというものを、分かる限り、お話ししていきたいと言っておりますので、そういった側面で、チーム(を作り)、それも部局横断という形でないと、当時の人がそのままのセクションにいるということでもないですし、いろんな形でいろんな情報を集めてもらう。個人からの聞き取りも含めて。そこには、私も当然、一緒に、時間があれば、一緒に取材をさせていただきたいと思っています。森下副市長に人選を頼んでおりまして、近々、スタートをさせたい。それも、定期的にというか、なるべく密度を濃く、いろんなところに話を聞きに行くという形にしていきたいと思います。ある程度まとまった時点で、メディアの皆さんに、この調査委員会っていいますか、このチームでこういう事が明らかになりましたということを、お時間をいただいて、こういう定例記者会見ではなく、お時間をいただいてですね、お話しできる機会を設けたいと思っています。チームっていうか、調査に関しては、やっぱり特定調停の不透明な部分を明らかにしたいという思いでございます。なるべく早くやりたいと思っています。
記者
そうしますと、最終的にこの調査チームが何を目標としているのかについて、お願いします。
市長
それは、説明責任という部分で、私自身が絶えず言っておりましたことを実現させてほしいという思いでございまして、そこで、何が明らかになるかによって、対応の仕方は変わってくると思いますが、いろんな方に、当時かかわったいろんな方に、生で、私自身がお話しを伺いたいとも思っております。
記者
そうしますと、調査チームの陣容ということになりますと、なかなかこれ、複雑な…。
市長
当事者が入るっていう可能性が十分にございますが、それも、一対一でお話しを聞くわけではございませんから、何人かで、その時にどうであったのか、何を思ってそう動いたのかっていうようなことまで、もし、表出しにできるようであれば、市民の皆さんに表出しにすべき事柄ではないかと思っております。当然、その金融機関、特定調停ということは、その金融機関が何をどう判断しという話にもなると思うので、当時、その金融機関と交渉にあたった市の職員でありますとか、そういった証言を得ると同時に、その金融機関に、果たしてどこまで話していただけるのか分かりませんが、私はお話を伺いたいとも思っております。話していただけるかどうか分からないですが。
記者
そうしますと、市の職員の方からすれば、それは、処分というようなことにつながる可能性はあるんですか。
市長
そうですね、例えばそこで、本当に、何て言うんですか、不正な行いがあったとか、ということであれば当然、処分にはなるでしょうが、行政としての判断がこうであったという、その裏打ちが、市民に向かってきちんと説明できるということであれば、その結果が間違っていたからといって、処分になるかどうかは別だと思います。その当時の行政判断としてはそうであったと。それがきちんと説明できるということであれば。不法行為があれば、それは当然、処分の対象になると思いますが、果たしてそこまで、あったとしたら、見つけられればいいなとは思いますけれどね。また、そういう情報がございましたら、ぜひ、教えていただきたいと思いますが。
記者
今のに関連して、調査はいつごろまでをめどに調査したいのかということが1点と、先日の委員会で、判決を機にですね、今後は金融機関との交渉についても、なるべくつまびらかにして、「今日、こういうことについて交渉しに行く」とか、「こういう結果になりました」ということも、言うというふうにおっしゃったんですけれども、交渉事でですね、そういうことが、なかなかそこまで出来るのかという疑問もあるんですが、それはどういうお考えでおっしゃったのかお聞かせください。
市長
まず、チーム、調査に関していつまでというのは、さっきのご質問にもありましたけれども、出来るだけ早くとしか答えられないんですが、時期的なめどというふうに考えますと、私、先日も市会で答えました、21年度予算の骨格が出来るくらいまでには何とかまとめて、表出しをしていきたいというふうに思っています。それから金融機関との交渉、これはですね、実は裁判の結果が、第一審の判決が出るまでは、なかなかいろんな交渉をするにしても先方は先方のお立場がございますし、こちらにはこちらの言い分というものがございます。そんな中で、確かに私自身も、特定調停という裁判所が間に入った形で、大阪市も金融機関も合意をした内容ですね、市会も通過している。付帯決議が付いておりますが、通過している内容が持っている重みというものを、一回お邪魔をして、ぜひ債権放棄をお願いすると言ったにしても、「はい、分かりました」という答えが(返って)くるとは思っておりません。今後は債権放棄、ほとんど門前払いに近い形で、とても銀行としても株主訴訟の被告になる立場にあるわけですから、経営責任を問われるということがあるわけですから、「軽々にそんなことはのめません」とおっしゃっているわけでございますんで、それ以外の方法も含めて、いろんなこと、例えば4つの再建策、6つの処理案というふうに10個のシミュレーションを出しました。そんな中で大方、新しいお金を入れられないということを考えると、6つの処理策に進まざるを得ないのかなぁと思いつつ、前にも申しておりますように、既に入っていらっしゃるテナントの方々の不安感をあおるようなことなく、大阪市としては、あのエリアを今後、民活、民間の力を活用して、何とかもういっぺん盛り上げていきたいという思いを持っておりますんで、WTCを宙ぶらりんのまま、いつまでも、いつまでも負の遺産であるというような形ではない形にしていきたいという気持ちでございますんで。金融機関との交渉については、「こんなこと、今日お話に行きたい」というのを、あらかじめ皆さんにも、それから市民の皆さんにも言ってから行こうと思っております。金融機関の方たちにいろんなアイデアをもらえれば、これは表出しできるアイデアであれば、先方の承諾を得て、必ず、「今日は表出しします。こんな話をしました」ということはやはり言っていくべきかなぁと。もう判決がいったん出ましたんで。この判決、まだ第一審ではございますけれども、それを受けて、何らかの動きを起こすタイミングであることは間違いないと思うので。21年度予算をきっちりと決めるまでに、大きな方向性を出すというふうに先日も市会で申しましたように、それに向けて一歩ずつ進んでいくというふうにお考えいただきたい。具体的に本当にお話できる内容に傾く、あるいは決めるというような段階になりましたら、必ず、はっきりと申しますんで。
記者
1点だけなんですが、21年度の予算の骨格が決まる時期は、具体的に秋ごろとか、年明けとか(いつごろですか)。
市長
私が経験したので言うと、年末から年明けぐらいになりますが、選挙が11月にございましたんで、ちょっと、いつもよりは1週間ぐらい遅れていたのかもしれませんが、20年度予算に関して、骨格を決める時期で言うと。だから、今年の年末、あるいは年明け早々じゃないかなと思っています。もちろんそれまでに、方向性等が定まれば表出ししていきます。
記者
ということは、先ほどおっしゃった特定調停の調査チームの報告というか結果・・・。
市長
それとは必ずペアで進むという気持ちではないです。
記者
それと、WTCを今後どうしていくかについても、どちらも見通しとしては年末から年明けにかけてぐらいですか。
市長
そうですね、リミットをどこに置くかという話になると、それくらいの感覚に置いといて、なるべく前へ、前倒ししていけるものはしていきたいと思っています。いつまでもいつまでも、何となく全然進まないなぁというような感じではなく、何らかの形は…。もう、ずるずる、ずるずる先延ばしとかという問題でもないですし。ほんまにあのエリアって、この何年間か、暗い影というか、覆ってたような感じがするんですよ。ところが、見方を変えますと、夢洲にコンテナが移動するという時期でありますとか、あるいはATCに前から言っておりますようにフェリーがR岸壁に入ってくる。今回、R5ですが、(R)3、4、5というような縦の位置でフェリーが並んでくれるというような絵柄でありますとか。そういうことを考えていくと、あのエリアにもういっぺん、自然と注目が集まってくると僕は思いますんで。WTCを見捨てるとか、そういうことではないということだけを、ぜひ、お分かりいただきたいと思います。
記者
それに関連してですけれど、咲洲の活性化策、グランドデザインというものを、いつごろまでにやるのか。どの程度、煮詰めたような策にしたい考えなのか、その辺を教えてください。
市長
WTCがどういう形になるのかということが、かなり大きい要素ではございます。ただ、あのまま特定調停、一緒にATCも特定調停やっておりましたし、今回家賃の変更ということでも、ATCも値下げということを言っております。それでもATCはなんとか持ちこたえるであろうという、この間の再建検討委員会のシミュレーションでございましたんで、なんとしてでもATCを軸に、WTCの方向性を考えていきたいと思っています。それと同時に、老朽化が言われておりますインテックスをどうするのかという問題とか、依然として空地になっておりますATCの前の土地の問題。2つ大きく空いているところがございます。こうしたものを森下副市長のリードのもとで、部局の壁を取り払った具体的な施策というものを出してもらおうと思っています。これも、時期的に言うと、年内にある程度のデザインを出していただかないといけないと思っていますんで、早急に取りかかってくれるようには頼んでおります。
記者
2点お伺いしたいんですけれども、その咲洲プロジェクトの関係でですね、民間主導で活性化するのか、それとも、あくまで大阪市が官主導で活性化するのか、というところでですね、もうすでにプロジェクトの大きな方向性が違ってくるかと思うんですけれども。あくまで市長は官主導でやりたいと思われているのかどうかという点とですね、それと先ほどの調査の件なんですけども、特定調停にかかわった方では、もうすでにOBになっている方もいらっしゃいますけれども、そこまで範囲を広げるのか。特に、關さんは、市長になられて最初の仕事がこの特定調停だったんですけれども、直接お話を伺える、伺うおつもりがあるのかどうかということをお願いします。
市長
はい、民か官かっていうことで言うと、私が言っている言い方だと官にもし聞こえるのであれば、そんなに潤沢なお金もございません。やっぱり、その先に何があるのかということを考えると、民間の力を借りないことには、私は描けないと思います。一方で、例えば、前にもある新聞に書いていただきましたけれども、広告規制等が、R岸壁、ATC側にあると。大きな広告が出せないとか、広告自体を出せないとか、つまり、本来、大阪の港の玄関であるにもかかわらず、そうした、そのイメージ的なものすらできないという状況を、変えていきたいと思っていますんで。まあ、どっちかというと、自分の頭の中では、民主導。それで、本当のインフラの部分で、官がしなければならないことをやっていくという形、ではないかと思っています。そういった意味で、あちこち飛び歩きながら、「ここなんとかなりませんかね」と。それはあのチームが出してくれる方向性に沿って、私は、シティセールスマンになりたい言うてるわけですから、あちこちセールス活動をしていきたいし、スポンサー探しもしたいと思っています。それから、調査チーム、その当時かかわった人たちの証言を、集めたいというからには、当然、その、お話いただけるんであれば、私は、サインをされた關さんにもお話を伺いたいですし、当時の助役の皆さんにもお話を伺いたいですし、可能であれば、ぜひ、お時間をちょうだいしたいと思っております。 記者
咲洲プロジェクトなりWTCの処理を進める上でもですね、議会の協力というものが欠かせないかと思うのですが、先日の予算説明会、ちょっと何か痛い目にあわれたような感じがしたんですが、今後の議会との関係改善はどのようにお考えでしょうか。
市長
自民党さんの国家予算要望で出席しなかったというか、出席できなかった件ですね。そうですね、それはまぁ、自民党さんのご都合といいますか、ということで、副市長が出てくれればいいと。なおかつ、これは国家予算要望と言いながら、自民党の市会議員団の要望というのが、まず前に来ているから、というのを私は聞いております。まだ、残念ながら一度も公の、まぁ、オフィシャルな席で、お願い事なり、お話なりをさせていただいていないという、まだそういう現状です。いろいろ東京へ行ったときに、議員会館等をお訪ねして、個々の議員の方とは、あの、何人かいらっしゃった方とは、少しお部屋の中でお話をさせていただいたりはさせていただいておりますんで。地道にそういったことを重ねながら、やっぱり、あの基本はね、大阪市会議員の自民党の方も、公明党の方も、民主党の方も、共産党の方も、大阪市民のためにという部分では、同じ土俵に絶対に乗ってくださると。「甘い」と言われるかも知れませんが、私は、それを信じておりますんで。きちんと、市民のためにこれが必要でしょうというものをお互いに考えませんかという形で、粘り強くいきたいと思います。 | ||||
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