平成21年4月1日 大阪市長会見全文 |
【新年度にあたって】
皆さんこんにちは。いよいよ平成21年度が今日からスタートいたします。新年度最初の会見を行います。
質疑応答新年度ということで、本日、新たに所属長になった局長級もいっしょに会見をさせていただいております。後ほど、簡単に抱負、それから意気込みなどを含めまして、自己紹介もさせていただきたいと思っております。 今年、そうですね、新たな部局といたしまして、組織といたしまして、病院局を新設いたしました。医療環境の変化に迅速に対応し、市民の皆さんに安心・安全な医療サービスと効率的な病院経営を引き続き行なってもらいたいと思っております。 予算でございますけれども、平成21年度予算、先週、成立いたしまして、皆様方には夜遅くまで取材していただきまして、ありがとうございました。私といたしましては、最初の編成からたずさわった予算ということになりまして、一部修正を加えて成立させていただいたと思っておりますが、修正はされたと思っておりますけれども、そうですね、今まで、予算というものに対して、提出する、正式に提案することすらややタブー視されていたきらいがある敬老パスの問題について、見直したいという私の気持ちに対して、今回は認めていただけませんでしたが、この問題は、もうやめるんだと、全部無くなってしまうんだよという形じゃないということをもっとしっかりと言っていければ良かったかなとも思っておりますし、制度を残すために、皆さん、もう一度しっかり考えていただけませんかということを、また再チャレンジしたいなと思っております。やはり、大阪市の現在置かれている状況がどういう状況なのか、あるいは他都市との比較でどういった状況なのか、そして受益と負担ていうのはどういうものなのかといったことを、きちんと市民の皆様と話し合いをしながら、是非、納得のいく制度というものをめざしてまいりたい。もちろん市会の諸先生方にもご協力をいただきながら、議論を深めてまいりたいと思っております。一定前進したのではないかというのが私の気持ちでございます。 去年、市長になったばかりの時に、「情報公開というものを柱に情報公開室、作りたいねん」ということから、20年度のスタートにあたりましては、「情報公開室ができました」というのを私の柱に据え、なおかつ『市民協働チーム』、そのチームといっしょに走りますよという予告をさせていただいたことから、「まちに出ます」という動きをしました。「多くの市民の皆様の声を直接お聞きしたい」、あるいは「その声を市政に生かしていきたい」と、「前向きに市政を進めたい」ということを、前出しって言いますか、前面に押し立てて1年、走ってまいりましたが、去年の4月1日で、4月1日の時点、この場で言わせていただいたことを、1年間で、元気アップ会議、サプライズ訪問、ウエルカム元気アップ会議、フォーラム、4種類で合わせて122回、できました。この122回やったということが、やっぱり自分の中で、多くの市民の方に、もちろん一部、それでも一部でございます。大都市大阪の中では一部でございますけれども、多くの市民の方に直接お話をうかがえた、あるいは大阪市の思いをお伝えすることができたということから、自分の中の大きな政策の柱であります市民協働ということを、堂々と言っていけることができる、できたという思いがしております。そうしたことから敬老パスの問題でありますとかも、きっと市民の皆さんに分かっていただけるやろうという形で出させていただきましたが、まだまだちょっと早いという感じの判断をいただいたかなとも思っております。 今年度ですけれども、市民協働チームの動きでございますが、さらなるパワーアップをめざしてまいります。主に協働チームとそれから市民の皆さん、区役所にお世話になってという形でしたが、今年はさらに区役所にも前面に出てきてもらって、いろんな形を継続的に動けるというようなものにまで高めていかないと、本当の意味で市民協働は根付かないだろうと思っております。各所属長にも、そういったあたりをこれからお願いしていきながら、縦割行政、その弊害、大きな弊害をいかに早く無くしていくのかというのを、大阪市、巨大な組織でございますけれども、巨大なるがゆえに、やりがいもあるというふうに私は思っております。市民協働の2年目、そういった職員それぞれが、市民協働の新たな動きをやっていくということなんですが、市民の皆さんには、「おっ、大阪市、変わってきたんちゃうか」と思ってもらえるような、そんな動きを是非したいと思っております。 具体的にどういったことに取り組むのかということでございますけれども、昨年も宣伝させていただきましたが、この、今日、一斉に各新聞に折込み等で出させていただきました『(大阪)市政だより』でございます。今年も、本日発表の『大阪市政だより』4月号の宣伝も兼ねまして、内容をご紹介いたします。 トップページ、ご覧いただきますと、もう皆さん、よくご存知の『ロボカップ(ジャパンオープン)』でございますね。この5月に行われます『ロボカップジャパンオープン』の話と、こちらにございますのが、『国際グランプリ陸上大阪大会』の案内をしております。それから、めくりますと、まずこちら2ページ目ですが、この2ページ目には、4月からの予算で取り組んだ『妊婦の一般健康診査の公費負担拡充』などの制度の変更の紹介をしております。さらに、真ん中のこの見開きの、カラーページになりますけれども、4ページ、5ページには、21年度予算で掲げております「『元気な大阪』をめざす政策推進ビジョン」、『市民協働と地域のまちづくり』『雇用創出』でありますとか、あるいは『防犯・防災対策』『放置自転車対策』『ごみ減量』といった課題についてご案内しております。こういったものは、必ず前に進めていくんだという決意を持って、市民の皆さんといっしょに前に進めていきたいと思います。そのほか、掲示板とか情報も掲載しておりますが、最終のこの8ページ、こちらには、文化に関しまして、4月25日、大阪城西の丸庭園で行なわれます大植英次さん指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団の星空コンサートなど、音楽関係の文化行事のご案内をしております。このほかにも、ランチタイムコンサートでありますとか、関西フィルの弦楽アンサンブルの夕べでありますとか書いてございまして、やっぱり、市民の皆さんといっしょに文化を楽しみながら文化を守っていきたいという思いで、去年、私、この星空コンサートに行かせていただきましたが、多くの皆さんの前で素晴らしい演奏を見せていただきました。今年も行くつもりしております。楽しみにしております。是非、市民の皆さんにも参加していただきたいと思います。 この市政だよりは、毎月1日、最初にも申しましたように、新聞の折込みという形で各家庭にお届けしておりますけれども、最近、新聞を月極購読されておられない家庭もずいぶん多いというふうに聞いております。そういう方は、是非、各区役所でご登録いただきますと、ご自宅にお届けするということになっておりますので、是非、まだ登録されていない方は、遠慮なく区役所に「市政だよりがほしい」というふうにおっしゃっていただいて、登録、お願いしたい。多くの皆さんにこの『(大阪)市政だより』をじっくり読んでいただきたい。本当に大阪市、いろいろなことを前向きに、さまざまな試みをやっておりますので、お読みいただきたいと思っております。 さて、それでは新所属長から自己紹介と簡単に抱負、意気込みなど、ご挨拶をさせていただこうと思っておりまして、私の左から順番によろしくお願いします。 危機管理監
危機管理監、横山隆文(よこやまたかふみ)でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。危機管理全体を統括する職であります。災害、大規模な事故、事件によりまして、万が一、市民の生命、身体、財産に重大な被害が生じるという恐れが出ましたときに、緊急事態が発生しましたときには、各局を指揮いたしまして、全庁的な総合調整を行い、全市を挙げて迅速な総合的な対処措置を行うことができますよう、平生から万全の備えをしていきたいと考えておる次第であります。全力で取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
こども青少年局長
こども青少年局長 森啓(もりはじめ)でございます。こども青少年局と申しますのは、子どもさんが生まれる前から子ども青少年期に至るまでの非常に幅広い施策を担当しておるところでして、私もまだこれから勉強していかねばなりません。全く今までかかわったことのない分野もございます。それと何よりも、部長時代と違いまして、私の上はもう、意思決定の時にですね、副市長、市長しかおられないということで、数日前から非常なプレッシャーを感じております。是非とも皆様方の温かいご支援のほどよろしくお願いいたします。精一杯がんばりますので、どうか、よろしくお願いいたします。
会計室長
本日付で、会計管理者兼会計室長を拝命いたしました三浦周治(みうらしゅうじ)と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。記者皆さん方、ご公称のとおり、私ども会計室というのは、本市全体の会計事務を統括している部署でございます。市民の皆様からお預かりをいたしております貴重な財産でございます公金等を、適正にですね、出納保管する組織として、支出事務の審査でございますとか、あるいは各局、各区に対する実地調査、指導、または職員の研修等を不断に実施することによりましてですね、そのチェック機能を従前以上にですね、万全に行ってまいりたいと、かように存じるしだいでございます。初めての職場でございます。まだまだ微力、未経験でございますけれども、どうぞ、皆様方のご協力を得てですね、職務を全ういたしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
消防局長
消防局長を拝命いたしました岡武男(おかたけお)でございます。最近の災害ではですね、先月、群馬県の老人ホームで10名もの貴重な命が失われる火災がありました。また、皆さんご記憶に新しいところですが、昨年、大阪市におきましては、個室ビデオ店で15名もの犠牲者を出すというような、そういういたましい火災がございました。これらの火災といいますのは、市民生活の安心・安全に大いに脅威を与えるものでございます。市民が消防に寄せる期待、要望はますます大きくなっているものと考えております。こうした中で、市民の生命、身体、財産を守るという重要な任務につく消防職員、一人ひとりが持てる力を十分発揮できるような明るい職場環境の形成に向けてがんばってまいりたいと思っております。消防局のこれまでの輝かしい歴史に恥じることなく、市民の盾となって、全力を尽くして、市民生活の安全確保に向けて取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
病院局長
病院局長を拝命いたしました巽(たつみ)でございます。市民病院は、本日から病院局となりまして、大阪市の中の組織ですが、従来より独立性を持った組織となります。病院の職員が今まで以上に一体となりまして、目まぐるしく変化する環境を的確に把握し、問題解決をはかり、市民の皆様方のニーズに応えていくっていうことが、病院局となった意味と考えております。市民病院の果たすべき役割につきましては、高度専門医療、救急医療、感染症医療、小児・周産期医療など、民間医療機関では対応が困難な医療を中心に、安全・安心な医療を提供することであると考えております。医療環境を取り巻く状況はまことに厳しい中、市民病院が将来にわたって、このような役割を安定的、継続的に果たしていけますよう、医療を支える人材の確保をはじめとする病院事業の改革に取り組んでまいりたいと思っております。市長に褒めていただけるよう、市民に安心していただけるよう、職員が誇れるよう、病院局を作っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
監査・人事制度事務総括局長
監査・人事制度事務総括局長の深尾(ふかお)でございます。どうぞよろしくお願いいたします。監査委員の事務局とそれから人事委員会の事務局を担当しておりますけれども、監査委員の事務局といたしましては、市政のチェック役というのが使命でございますけれども、私としましたら、いろんな局をまわってきまして、監査を受ける立場であったということもふまえながら、不適切な事務を指摘するということだけではなくて、こうしたらこういういい仕事ができるんじゃないかということを提案しながら務めてまいりたいというふうに考えております。また、人事委員会の事務局でございますけれども、公正な人事事務の確保ということが使命でございますけれども、私としましては、これから大阪市を担う新しい職員の方々の採用につきまして、単に、知識だけじゃなくて、やる気のある、気概性のある、こういう方々を大阪市に採用できるよう、工夫してまいりたいと思っております。いずれにいたしましても、市民の皆さん方の市政に対する信頼の回復ということを軸足におきまして、微力でございますけれども、精一杯務めたいと思っておりますので、なにとぞ、ご指導、ご支援いただきますよう、お願いいたします。
北区長
北区長を拝命いたしました福塚(ふくつか)でございます。区役所経験は初めてでございます。市役所はサービス産業でございますので、営業部門の最前線の区役所が市民の信頼を勝ち取ってこそ市役所としての存在の意義があるだろうと思っております。区役所は、現場の市民の味方になってこそ、その存在があり、市民の生の声を淀屋橋に届け、市役所の変革のキーになっていきたいと、こういうふうに思っております。具体的に言いますと、元気アップ計画の3つ、放置自転車、ごみ減量、防犯につきましては、私、建設局と環境事業局におりましたので、この経験を生かして、市民協働の最前線である区役所で、市民とともに目標を達成するために最大限の努力をしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
市長
以上、新所属長からご挨拶を申し上げました。今年は大阪市政120周年という記念すべき年でございます。 そして、淀川改修100年を記念して、『水都大阪2009』というイベントが、先日も川びらきをキックオフといたしまして、8月22日から10月12日まで52日間、開かれます。大阪府、大阪市、経済団体がタッグを組み、さらに多くの市民、府民を巻き込んだかたちで、大阪全体を盛り上げてまいりたいと思っておりますので、是非、メデイアの皆さんのご協力もお願いしたいと思います。 もう一つ、年度当初にあたりまして、知事と私と、絶えず、府市協調ということを合言葉のように言っております。昨日も水道の協議、統合方向に向けてというのを公館でお話をさせていただきまして、多くの取材、ありがとうございました。今朝、報道もしていただいております。ありがとうございました。こういった大きな流れを、絶対に止めないんだというためにも、今後ともいろいろな形で力を合わせて大阪の元気アップのために、知事に協力をお願いしながら、進めてまいりたいと思いますので、是非、よろしくお願いしたいと思います。 私からは以上でございます。 記者
改めてということになりますが、新しい1年を迎えるにあたって、特にここはというところは。市民協働ということはもちろんなんでしょうけれど、特にその中でも、この部分については力を入れていきたいということがありましたらお願いします。
市長
やはり基本は安心・安全なまちづくりという部分だと私、思います。府警本部長、縄田本部長から新しく植松本部長におかわりになりまして、先日、本部長が市役所にお見えになったときも、「市長それから知事が、安心・安全のまちっていうものを言ってもらって、前にかなり積極的に進みはじめている」ということを言っていただいて、「これは、新本部長にもきっちり伝えてますんで、新本部長が着任しましたらすぐにまた前向きの動きを一緒にやっていこうという話になると思います」と言っていただいています。今までにない市、府、府警というこの3者の協力体制ができあがりつつあり、その中の一番大きな位置を占めるのが市民であるという部分を、私やっぱり、きっちりと分かっていただいたなという感じと、市民の皆さんにそういった形で、モデル区も作らせていただきましたので、今日からそのモデル区でどういった動きをしていくのかという形も出てくると思います。必ず3年以内に、23年度までに、このワースト1返上ということを達成したいという思いをより一層強くしました。つい先日も、HEP5(ヘップ ファイブ)のところで傷害事件が起きました。こういった辺りを、実は、昨日、大阪府警市警察本部の部長に来ていただいて、お話をして、そういう話をしたらもう、早速ですね、あの近辺、きちっと警らできる形をとっていただいているということです。安心・安全のまちづくりをまず基本として。今までもずっと言ってて、市民の皆さんの協力を得ていました。その協力を得ていた部分を、さらにより機能的に、それから連携をきちんととりながら、予算をきっちりつけるという形で進めますから、まあ見ててください。これはきっと成果があがります。そういった具体的な市民の皆さんの姿を見ながら、進めたいと思う自信をつけていただいた1年であったという気持ちがしております。
記者
府市協調なんですけれど、WTCがああいう形になって、水道がということでしたけれど、新年度に府市協調ということで取り組みたいテーマ、あるいは具体的な動きということが念頭にありましたらお聞かせください。
市長
はい。もう早速ですね、知事から幾つか言って来られてる、これまだ打診の段階ですので、言うと逆にまたそれだけが走るということになりますので。知事はわりと思ったことをポンとおっしゃるんで、その影響を考えて表出しをというのを、こちらからブレーキをかけながら。ただ、特に現場間の連絡、連携というのは、今まで以上の近い感じっていいますかね、今回のWTC、府市で都市構想を出させていただきましたが、この都市構想、いろいろ批判もありましたけど、これをつくるにあたっては、やっぱり今までにない動きっていうものを現場はやってくれてます。そういった現場の動きっていうものが、それこそいろんなセクションで広がることによって、必ず、今まで仲が悪かった部分ですとか、ぜんぜん話ができなかった部分っていうのは前に向かって進み始めますので、そんな中から、知事がおっしゃてるような大学問題ですよね。大学統合ということをこの前おっしゃたんですが、私はこれに対して、いや市大は市大でものすごい頑張ってますよ、府大も府大でものすごい頑張ってる部分があるから、その動きというものはきちっとそれぞれの府立大学の関係者の方、市立大学の関係者の方に、方向性というものはまず探ってもらう方がいいんじゃないですかっていうのが私の姿勢でございますから。そうですね、そのほかにも、いっぱいいろんなものが出てくると思います。先日、ちょっと知事と具体的に進めようっていうのが、まだ表出しにはならないと思いますが、やっぱり『水都大阪2009』だけにとどまらない府市の賑わいをどうつくっていくのかいう形で、具体的な話が今固まりつつあります。これは今週中くらいに、できるかどうかというのを検証する内部の連絡会をやりますので、具体的になりましたら表にドンと出していけると思います。賑わい創造、そうですね、大阪を元気に、笑顔いっぱいの大阪をという、知事の選挙の時のキャッチフレーズが笑顔で、私は元気でしたが、笑顔で元気な大阪をつくろうという、そういうことになると思います。
記者
環境局の問題で分割発注をしていたということで、月曜日にコンプラ委員会から勧告を受けているんですけれども、その件に関して市長はどのように思ってらっしゃるのか。また、今後ああいう業者との契約っていうのはあそこに限るものではないと思うんですが、何か調査をされるとかありますでしょうか。
市長
はい。正直言いまして、公正職務審査委員会の辻委員長に大変申し訳ない思いでございます。私もまあ騙されたことになる訳です。まさか、産休に入る前の職員が単独でそういう発注の仕方をしていたというような報告を最初に受けて、まさかそれが他のセンターでも同じようなことが行われている。その時期的なことを見ますとね、ちょうど去年、不適正資金の問題で我々が懸命に市民に向かって、市民の皆様に対してお詫びを申し上げながら、再発防止あるいは徹底究明ということを言っている時期に、コンプライアンスという意識からはかけ離れた動きをしているセクションが複数あると。これはやっぱりその組織の問題であるとか、あの時期に我々が本当に多くの市民の皆様から批判を浴びていた不適正資金の問題、まあ完全に不適正資金の問題とは違うという部分でも、手口的に手続きにはやっぱりコンプライアンス、お金をきちっと使っているのかどうかという部分でいうと言語道断であります。例えば環境局のみならず、水道局でも(職員が)逮捕されたことによって、私、緊急所属長会を開いて、他にもないか調べるようにっていう指示出しましたけれども、総務局に関係9局からなる不適正資金問題再発防止策連絡会議っていうものがありますので、今後、そのスキームを使って、その際に、外部専門委員としてお願いした佐藤弁護士でありますとか大西公認会計士にもまだ残っていただいてますから、ちょっとお知恵借りながら、チェックしないと。これはやっぱり市民の皆様に対する説明責任がありますので。自分自身が裏切られたという思いがあります。というより、どうも、別問題として整理してしまう悪い癖があるのではないかと。これはたぶん、組織的にあれだけいくつも出てくるということは「こういう時はこういうふうにしたらええねん」と。つまり「300万円くらいの工事を頼むのにいちいち入札かけてると、時間ばっかりかかるから、まあ間違いない金額であればこういう風にしたらええねん」みたいなことがもし、伝えられている、組織として継承されているとしたら、それはこの間もいろんな部分で「あかん」という風に言ってる訳ですから、その「あかん」と言ったことが、自分たちがやっていることと同じことだということに気が付いていないんです。気がついていたとしたら余計に悪質になるわけですから。ここはやっぱりもういっぺん風通しをよくしないといけないなと思います。いつも「よその局の問題やな」みたいなことで済ましてしまっている。「うちはこれでええねん」と。言語道断としか言いようがないです。でも、調べますので。全庁調査をやるかどうかというのは、これはまた別問題だと思います。そういう組織があるので。環境局に関しまして、きちんと公正職務審査委員会から、過去にわたって1000件ほどの再調査を命じられています。その調査の推移を見守りながら対応したいと思っております。申し訳ありません。ほんとに申し訳ないです。
記者
知事とのメールの情報公開の関係で、先日、情報公開審査委員会の答申が出たと思うんですけども、結果的には非公開という判断は問題なかったという答申だったと思うんですが、削除した部分とかを今後は適切に取り扱うようにとかいうように、一部そういう指摘があったと思うんですけども、その答申の結果についてどういうふうに思われるのかということと、今後、メールの取り扱いをどういうふうにしていくかという部分を教えてください。
市長
はい。ご指摘に関しまして、私、市長としての個人が全くないんだなというのが、正直な感想です。自分の思いであるとか愚痴であるとかを、メールに託さずに相手に伝えないといけないんだろうというふうに思いました。もちろん内容によって非公開という判断をしてもらえるという余地はあるんですが、そういうところすらも見せたくない相手に、個人的にこういう思いだったんだということを伝えたいという場合もあるんですよね、やっぱり。でもそれを市長としてはやってはあかんのやろうなと。こんなことをやりましたよという形で、しかるべき判断をするセクションに渡さなければいけないとなると、やっぱり第三者の目に必ず触れるという形で、自分の気持ちを表現しなければならないということを考えますと、もうダイレクトで電話でお話しするのが一番だと思っています。ですから、知事とのメールは、あのあと、そうですね、1件あったのかな。それはきちんとしかるべき判断が出来るところへ回して、これは公開しないでもええかという形で判断してもらってるのは、もうすでに別のフォルダに入れているということです。あれいつ頃からですかね、こちらからはもうほとんどメールはしていないです。電話連絡だけです。
記者
先ほどの環境局のお話の関連ということになると思うんですが、以前、教育委員会でも分割発注したというか、他のところでも出てるわけで、それを踏まえて、やはり全庁調査になるのかわかりませんが、何らかの姿勢を示す必要はあるんではないかというふうに思うんですが、その点はいかがでしょうか。
市長
つまり、「100万円を超えないものについては入札しなくていい」とかですね、そういう、「日頃、常時発生する注文等に関して、いちいちその煩雑な手続きを踏むよりも、より市民のためになる形であれば、執行していいですよ」というのが筋なわけですから、悪用されたと言われても仕方がないですし、環境局の中で今後精査していく中で、本当、総額と見合っているのかどうか。あの手口を見てますと、300万弱の工事を100万を切るかたちでの工事にし、なおかつその他の架空工事としてトータルで300万近くになるように発注してますよね。そうすると、小口に分けてるのも、40万未満になっているというのを見ると、「それだけのことをやる手間があるんやったら、一括で申請すればいいのに」と思います。後は、その執行段階、それが執行される時、あるいは伝票が回ってきた時に、「99万8千円、これはおかしいぞ」とか、「39万8千円、これはおかしいぞ」というシステムがないのかなというふうに思います。悪気が無かったにしても、「コンプライアンスって何や」っていうことですから、決まったことはきちんと守りましょうということと、後は、あくまでも市民からの鋭い監視を受けながら、市民のために使うお金だから堂々と使える部分は記録に残せばいい。ですから全庁調査に関しては、1000件の調査を指示されていますので、今後の展開は、それによって考えさせてください。後は、そういったものがあるかどうかというものを各局の担当者に自発的に。全庁調査の形じゃなく自主申告だってできるわけですから、「これもおかしいかもしれんよ」っていうものを、自分の目の前を通ったことがあるセクションなり職員は、やっぱり、今、私どもに、市民に向かって明らかにする必要がある。必要があるというより義務があると私は思っています。それに気がつかないからこんなことが起きてしまうわけで、「この問題は他にもあるよ」って指摘を受けるかもしれないわけでしょ。それをわざわざ調べに行ってまた出てくるよりも、本当にあるとしたら今出すことが一番。それに気がついてくれるかどうかです。本当、残念としか言いようが無いですが、そういったものも少しずつ、少しずつではあるかもしれませんが、市民の皆様からまた「なまぬるい」言うて怒られるかもしれませんが、自浄能力が無いと決め付けられる前に是非そういった自浄能力を出してほしいと思います。
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