平成21年10月7日 大阪市長会見全文 |
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【台風に関する情報発信についての協力のお願い】
皆さんこんにちは、よろしくお願いします。
台風18号、近畿地方に接近、あるいは上陸の恐れもあるということで、動きが気になります。メディアの皆さんには台風に関する情報発信を行なっていただいているところでございますけれども、このあともどうぞよろしくお願いいたします。 【緑のカーテン・カーペット 市長と子どもたちによるサツマイモの収穫について】
それでは、本日の項目にまいります。
この夏大阪市では、本庁舎・区役所・学校など多くの施設で、ヒートアイランド対策の一環として、ゴーヤやアサガオなど緑のカーテンづくり、そしてサツマイモによります緑のカーペットづくりをやってまいりました。以前会見でも、「秋には収穫祭ができるように立派に育ってほしい」ということを申しあげましたけれども、多くのところで立派に育ってくれたみたいでございます。ゴーヤなどは、生徒や、あるいは地域の方に配られたりしたということも聞いています。 この中之島の市役所本庁の屋上でもサツマイモが一面、緑のカーペットを敷き詰めたようになっておりますが、本日報道発表しておりますように、来る10月14日に本庁舎屋上で収穫祭をやることになりました。どれぐらい育っているのか非常に楽しみでございますが、今回も、苗植えをいっしょにやってくれました住吉区の藤保育園の子どもたちといっしょに収穫を行ないます。 収穫されましたサツマイモやツル、葉は、藤保育園の子どもたちから天王寺動物園のゾウにプレゼントいたします。そして、そのゾウが食べてくれましたら、当然、糞が出ます。その糞から有機堆肥をつくりまして、この堆肥をまた花や緑のまちづくりに再利用することで資源のリサイクルにも取り組むことにしております。 実際、緑のカーテン・カーペットのヒートアイランド対策としての効果がどんなものであったかということを検証してまいりましたので、皆さんにここでご紹介したいと思います。
建物の日射をさえぎるために、まあ普段、よく使うのが簾(すだれ)でありますとかよしずなんですが、よしずや簾ですと、それ自体が熱くなってしまいます。けれども緑のカーテンは、カーテンそのものが冷たいままということですから、この違いは大きいと言われております。 次は緑のカーペットの効果でございます。
先ほど、葉っぱからの水蒸気を出して周りの温度を下げるという、その蒸散作用でございますけれども、植物の中でもサツマイモは、葉っぱが大きくて幾重にも重なりあうことから、蒸散作用の効果が高いということで、本庁舎の屋上で水耕栽培の、これ屋上ですが、水耕栽培のサツマイモ、緑のカーペットの蒸散量、いったい水をどれぐらい蒸発させているのかというものも調べました。
以前にも申しあげましたけれども、市役所の屋上でサツマイモを作るのが目的ではございません。市民の皆さんにヒートアイランド現象を始めとする環境問題に、是非、関心を持っていただきたいと、いかに見える化をするかということの1つの検証がここでできたんではないかという思いです。 意外と簡単で効果も高いということでございますから。サツマイモやゴーヤも収穫できるというもう1つの楽しみもあります。来年は是非「いっしょにやりまひょ」ということで、市民の皆さんにもご家庭で取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 【『大阪ウオーク』詳細についてのお知らせ】
次です。
質疑応答いよいよ『水都大阪2009』も残すところあと5日となりました。こちらも台風の影響で今日と明日、中之島公園のプログラムを中止させていただいております。 『水都大阪2009』のフィナーレの時期にあわせまして、秋のスポーツシーズン真っ只中の10月10日、11日という、土曜日、日曜日の2日間、ツーデーウオーキング『大阪ウオーク』につきまして、その詳細が決まりましたのでお知らせいたします。 本日発表の報道資料とあわせ、『大会公式プログラム』、『コースマップ』をお配りしておりますのでご参照くださいませ。 まず、大阪芸術大学の学生にデザインしてもらいました、大阪城天守閣がペットボトル片手に歩いている大会マスコット、このマスコットですが、この愛称を募集しておりましたけれども、94通の応募の中から実行委員会で『天守君(てんしゅくん)』。見たままやなと。すみません。『天守君(てんしゅくん)』というネーミングになって、もちろん手に持ってるボトルは『ほんまや』やと思ってますが。
大阪ウオークの参加記念品、今、先程ご覧いただきました参加記念品が、このレジャーシートでございます。歩いてゴールされた後、このレジャーシートを西の丸庭園の芝生に広げてステージを楽しんでいただければと思います。 ウオーカーの方々には、出発前には、ウオーミングアップやストレッチで十分な準備を行っていただきますが、今回の取組みといたしまして、万一に備えてチェックポイントや給水所にAEDを配置するとともに、ボランティアや協賛企業の協力を得てAEDを自転車部隊が現場に搬送する体制も整えております。またコースでは、地域や商店街の方の暖かいお迎えをしていただけるコースもあるということで、当日の参加申込みも受け付けております。是非ご参加いただきたいと思います。 まちを知り、水を感じ、歴史とともに歩む『大阪ウオーク』、スポーツの秋を満喫していただいて、さわやかな汗を流していただけることと思っております。どうかよろしくお願いいたします。 私からは以上です。 記者
昨日ですね、国の補正の1次見直しの案が出ましたけれども、まずこれ、全部、詳細まだ出てない段階ですけれども、大阪市のこの今回の補正の事業にですね、影響が出るのか出ないのか、現段階で分かってる範囲で教えていただきたいというのとですね、あと今日、その見直し案の額がちょっと不足しているということで、前回除外されてた地方向けの交付金、1.4兆円の交付金についても、地方と調整するようにというような要請が出たというふうに聞いてるんですけれども、そこも含めてですね、今回の政府の見直し案の評価というのもひとつ教えていただきたいんですが。
市長
そうですね、やはり公約に沿った動きということで懸命に努力されている姿は感じておりますけれども、今、記者さんおっしゃったように、まだ細かい点が大阪市の方にも伝わってきておりません。公表されたのは全体額と省庁別の額などに限定されておりますんで、一体どの事業が対象になっているんだろうというのを、今、東京事務所を通じて色々と情報収集にあたってるというのが現状でございまして、具体的な事業が示されない限り、我々としては対処のしようがないと言わざるを得ません。いずれにしましても、この間、東京に行かせていただいて、補正、すでに執行されているもの、あるいはこれからもう準備段階に入っているもの、そして予算としてきちっと認めていただいたもの、ございますんで、是非その執行をお願いしたいということを、当面は言い続けるしかないのかなというのが現在のところでございます。それから、地方交付金につきましても同様でございまして、どういった部分を今後さらに上乗せされていくのかというところを注視しないといけないなと思っておりますが、その一方で、当初から政府がおっしゃっている、市民生活の、一番市民に影響が出るところには配慮するということをやはり信じて、具体的なものが明らかになるのを待ちたいというのが正直なところです。 記者
今日、一部報道で、小沢(民主党)幹事長に2期目の意向も伝えられたとありましたけれども、市長、どのように伝えられたのかというのをちょっと教えていただけますか。
市長
実は、新聞見てびっくりしたんですけど、正直。私、昨日も少しその取材を受けまして、「そういうお話はしておりません」ということと、それから、小沢さん自身もそれについてコメントを当然してない訳ですから、「されていません」というふうにお答えしましたんで。非常に大きい扱いで出ているのを見てびっくりした次第です。
記者
そういう意向はまだ話していないということでいいですね。
市長
はい。
記者
はい、分かりました。
記者
WTCの問題ですけれども、橋下知事が土地建物の先行取得について含みをもたせるような発言をしてまして、それと、これまで府議会の中で反対してた方の中にも第2庁舎なら容認するという動きも出てるようですけれども、こういった動きについて市長はどのようにみておられますか。
市長
はい。含みのある発言というのがどういうことだったのかというのが、具体的に知事の生のお話を聞いていないのでなんとも申せませんが、この間の流れを自分なりに考えると、要するに前回ははっきりと「そういうものは考えに入れない」とおっしゃったと。ところが今回はそれを否定されていないという、私の感覚で、それでよろしいでしょうか。で、確かに中井管財人も一部報道ではその先行取得という形に関しては、「管財人としては別に異議はない」というふうにおっしゃったということではありますけれども。これは知事も同じだと思うんですが、私にしてもやはり今回、府庁移転、これをお願いしているという、一番大きな方向性としては、あのエリア、咲洲・夢洲地区、あるいは舞洲というベイエリア、この全体像をどう考えるのか、その考える中心に府庁に来ていただければ。その府庁(について)言っても、例えば今もうしっかりと大きな庁舎が大手前にあって、まだ100年は大丈夫やというようなものがあってお願いしている訳じゃないですから。たまたまそういうタイミングで、府庁の建て替えもしくは耐震という大きな府民の税金、市民の税金が使われる時に、その1つの選択肢として知事が発想していただいた「WTCを府庁に」というものに、単に府庁の建て替え問題とか移転問題以上の可能性を感じるということから、願わくば府庁移転というものが実現していただきたい。そうすることによって、その周辺の動きっていうのは当然変わってくるはずですから。具体的な絵の描き方も、第2庁舎とそれから完全移転とでは少し違うのではないかという気が今はしておりますので。ただ、これも中井管財人が「それを妨げるわけではない」というふうにおっしゃったということですから、流れを見ざるを得ないかなあと。
記者
仮にその第2庁舎という形に、仮になった場合ですね、それについて市長はどう思われているかと。
市長
まちづくり協議会、今度15日に開かせていただきますけれども、その中でより具体的に「このエリアをどうするんだ」とかというような、1回目とは違う方向、より具体的な方向性っていうのが出るはずでございますんで、それは府庁というものを中心に据えたまちづくりという方向性で描かせていただいているはずです。ですから、我々としてはあくまでも府庁移転をお願いしているという気持ちで臨んでおります。ただそこで、おっしゃってるように、結果的にどうなるかっていうのはまた別の話じゃないかなあと思いますけど。
記者
率直に言って、仮に、第2庁舎っていうところに落としどころにもっていかれたとすると。
市長
ですから第2庁舎というものが、府庁、この先に、例えば今はまだ3分の2得られないだろうというようなそういう見通しの中から2分の1で済むその買い取りという、そっちの方向性がより現実であるという選択肢を模索されているのだと思います。ただそれは、結果そうなった時に、私の思いっていうものをお伝えするでしょうけれども、今は私はやはり府庁の移転をお願いして、夢洲・咲洲地区のまちづくり協議会を会長として仕切らせていただいておりますんで。駄目だというんではないですよ、もちろん。それは管財人さんがお決めになることですから。私の手からは離れてますんで。
記者
やはり理想はその、あくまで庁舎移転ということで。
市長
そうでしょうね。これは知事も私も、話はしてません、この件に関して。昨日もお電話してないですから、話はしておりませんけれども、私が思うに、同じだと思うんですけどね、知事も私も。それはめざすべきところはそこでしょうと。それが一番あのエリアを活性化させるうえで有効であろうし、なおかつ大手前の再開発といった部分から得られる大阪全体の活性化というものにも結びついていく、そういう大きな流れをつくる1つの方向性で、どっちが強いと言われれば、それはもう府庁移転の方が強いのは皆さんもお分かりだと思います。ただ、どういう形になるかということで色々と方向性は探る訳ですから、今後、(府議会本会議で採決が行われる)26日に向けて色んな動きが出てくると思います。私自身は第2庁舎よりも当然、府庁に来ていただく方がいいと思っているのは確かですが。はい。
記者
市長、今ですね、推進協議会で1回目とは違う形というようなこともおっしゃいましたけれども、それは具体的にどういう方向になるんでしょうか。
市長
例えばインセンティブについてですね、どういったものが具体的に考えられるであろうとか、それが必要になるためにはどこへ働きかければいいのかとかですね、それから一方で、あれ何て言いましたっけ、チームを立ち上げて、企業誘致等の推進チームを立ち上げよういうことに、皆さん、協力していただけるということですから、その具体的手法について今、すり合わせをやっているはずです。それも多分、出てくるのではないかという気でおります。はい。
記者
何か大きく方向性が変わるということではなくて、前回提示されたものをさらに詰めた内容になるという方向での違いということですかね。
市長
そうですね、あれ以来の日数、まあ限られた日数でございますけれども、事務方でそのあたり、話し合いを続けてくれてるはずですんで、それが具体的に表に出てくるという形になると思います。もちろん、当然、1回目にお出しした内容よりも前進していないことには、府庁移転という大きなものに向かっての1つのメッセージにならないといけない訳ですから、その応援メッセージになるような形のものを出せるように、今、努力してるということでございます。
記者
すみません、大きく分けて2点なんです。1つはWTCなんですけれども、府の方では、相変わらず「市の本気度」、「本気度」という言葉が出てきてですね、市長もこのあいだの決算委員会で、「本気度という言葉が嫌いだ」というふうにおっしゃってましたけれども、なかなかやっぱり、今こういう情勢の中で、府も市も財政的に大きく、大きなものが打てないと。で、経済界も「府市が動かないと、儲からないところには乗りませんよ」という、まあ三すくみじゃないですけども、そういう状態だと、知恵を出し合って企業誘致といってもですね、なかなか難しい面があるんじゃないかと思うんですけれども、起死回生の一手というかですね、その辺についてどうお考えなのかというのが1点と、あと、ちょっと全然話題が違うんですが、先日、堺市長選がありましてですね、橋下知事が政党の相乗り禁止と言いますか、その辺を打ち出されて、推した候補が通られた訳なんですけども、そのあと、神戸市長選でですね、現市長が民主単独ということで踏み切られると、そういった動きがあったんですが、市長、民主単独で1期目当選されて、相当、議会の運営にもご苦労されていると思うんですけども、そのお立場からいってこの相乗り禁止という最近の流れについてですね、どういうふうにお考えなのか、その2点についてお願いします。
市長
はい。本気度ねぇ。記者さん自身おっしゃったように、何て言うんですか、大阪市、大阪府、ともにおかれている財政状況、それからその収支見通し、そういうものは、もう昔と違って全てオープンになっております。で、あらゆる情報で、先行きが不安定な状況の中で、具体的に何をもって「本気度」というのかということが私にはなかなか理解できないから、つい、「本気度が見えない」と言われると、やや、日頃おとなしい私でも感情的になってしまうのかなあと思う部分はございます。要するに、私が申しあげたいのは、経済界も確かに、今、下妻会長の言葉を引用されましたが、その通りおっしゃいましたが、逆に裏を返せば、知恵を使えば乗れるところは乗りますよという部分でも、私は、「ある」というふうに受け止めておりますんで、まさしくその、府、市、経済界があらゆることを話し合いながら、どこをどうすれば一番効果的な力を発揮できるのかというものを、今までは色んなしがらみがあり、なおかつなかなか話し合うこともできなかった、そういった時代ではないことから、あるものを生み出したいと思っているんですけれども、どうもその、議会は議会で昔からの、府と市が仲が悪い、あるいは議会同士もなかなか意思疎通ができない、職員同士も意思疎通ができないという、「府市合わせ(不幸せ)」と言われた時代のまま、名残りを引きずっているというのが、逆に、メディア、伝える側のメディアの皆さんの中にもありはしないんだろうかみたいに思う部分が、「本気度」に対する私の、ややセンシティブな反応になっているのかもしれないなと思います。で、「本気度はどうなんですか」って聞かれたら、「本気です」としかお答えできませんし、「どれぐらいですか」と言われたら、「100パーセントです」としかお答えできない。「今、考えられる、あらゆる可能性があることを全てやっていく」と、私、申しております。そのことで、「それでも本気度が足らん」言うたら、「何をしたらいいんですか。具体的に教えてください」っていう話に、多分、なるんじゃないかなと。それを、府民、市民の皆さんにお示しして、「こういうことをおっしゃっているんですけど、このおっしゃっていることに整合性はあるんでしょうか」という問いかけをすべきなのかなとも思っています。一方的に「本気度見せんかい」と言われるよりは、「じゃあ、そちらがおっしゃっている本気度というのは具体的にどういうことなんですか。それをやるためにはどういう条件が必要なのですか」というようなやりとりがあってもいいのかなっていう気はします。それから、堺市長選挙の相乗り禁止の流れということにつきましてですが、私自身は、確かに市長になった時は民主党の推薦、国民新党、社民党の応援をいただいて、市長になりました。なってから、皆さんご覧いただいているように、自民党さん、公明党さん、共産党さん。で、かといってじゃあ、民主党さんがおっしゃっていることだけをやっているかというと、そうではありません。「等距離で」、「是々非々で」というのをしょっちゅう言わせていただいておりますように、あくまでも市民の方向を向いて、あるいは市民の代表である議会の皆さんと対話を重ねながら良い方向を導きたいと思っております。ですから、今度、神戸市長選挙で現職の矢田市長が民主党の単独推薦という形になるそうですが、これは矢田さんのお考えでそれをお求めになって認められたということですが、これから先は市民がどう判断するかということであって、一概に、単に相乗りだけがだめなのかというふうには、私は思っていません。自分自身は、今も、つい先日も、今週ですか、東京へ行きまして、原口さん、原口総務大臣、小沢幹事長ともお会いしましたし、その前、官房長官、平野さん、お会いして、で、そういう今までにはできなかった動きができているのは事実ですが、これを、やっぱり大阪市が地域主権、地方分権というものをきちっと、基礎自治体、主体として、自ら方向性を探るという意味で、今、頻繁に東京に行かせていただいている訳ですから、是非そういった面でうまく動けるような形をつくりたいと、その思いだけですね。ですから、自分自身の選挙でどうのこうのとかいうのは、まだ何も考えておりません。 記者
堺市長選のつながりかもしれませんが、四つ橋線の延伸というのを、例えば堺市側から要請された場合、ベイエリアにつながるという話だと思いますが、その場合に市長としてどうお考えになるか、もしくは、大阪市側として反対に、四つ橋線を堺市側に延伸したいとかですね、もしくは、反対側の、北ヤード側というのもありますが、四つ橋線について、今後、どうされるとかありましたら教えてください。
市長
はい。具体的な、非常に具体的な話になりますと、手続き上の問題とか、今、現在、その四つ橋線の延伸というものがどういうステータスにあるのかというものをきちんと見ないといけないと思います。私が聞いているところでは、どちらかというと主導権は堺市にあると聞いております。で、堺市も、手にあったんだけれども、もういったん放してるというふうにも聞いてますんで。色んな線の、あちこちで名前が出始めてますけれども、その1つ1つをきちっと条件を精査しないと軽々に言う話ではありませんし、具体的な話としてあがってくれば当然、それは費用対効果の問題であるとか、検証しながら、どう動くかということだと思っています。はい。
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