平成21年12月9日 大阪市長会見全文

【副市長人事について】

本当に突然お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから、本議会に副市長人事を上程しないということを決めたいきさつ、それから、そのバックグラウンドについて、皆様にご説明申し上げます。
市長就任以降、この2年間、党派のいかんにかかわらず、市民福祉の向上、これを第1に、市政の安定的運営を図ることに、私、力を尽くしてきたつもりでございます。今回の副市長人事に対する、まあ、今日、新聞で報道されております、一部議会の対応は、理解に苦しむところでございます。副市長人事につきましては、十分な検討期間を確保するために、条件付けられました10日前ルールを尊重し、それよりもさらに前の11月20日に市会の3派に通知し、それ以降、ご理解をいただくための最大限の努力を重ねてまいりました。一部、新聞に報道されておりますように、議会同意が困難な状況にあるということで、それは私にも伝わってまいりました。ゆうべのことでございます。これにどう対処すればいいのかということで、ずっと検討を行ってまいりましたが、議案を上程するしないについて判断するにあたり、まず、今回の人選に対しまして、色々と力を尽くしてくださいました企業人、また、ご本人に状況を説明したうえで、ご意見を伺うべきであるということから、昨日の夜、順次、関係者と意見交換を行わせていただきました。
(庁内放送が流れる)
ちょっと待ちます。
大丈夫ですか、これぐらいの音なら?いいですか?じゃあ進めます。もう終わる?こういう時に限って、長く感じるんですよね。
(庁内放送終了)
はい、ちょっと戻ります。今回の人選にあたりまして、ご尽力をいただきました企業人、そしてご本人に対しまして、
(再度庁内放送が流れる)
ごめんなさいね。自分自身が、やっぱりメディアで育ちまして、放送で育ってますんで、こういう音が鳴ってるときのコメントを集中してできない性格になってますんで、申し訳ないですけれども、非常に大事なことを、今日、記者会見させていただいてますんで、止まったことをお許しいただきたいと思います。
(庁内放送終了)
戻ります。
今回の人選にあたりまして、ご尽力いただいた企業人、また、ご本人に状況をご説明申し上げ、ご意見を伺うべきであると考えまして、昨日の夜、順次、関係者と意見交換を行いました。その意見交換を行う際に、この間、私どもが、「なぜ、今、この方を」ということをご説明したいという意思を表明したにもかかわらず、その説明を聞くということすらしていただけなかって、昨日の議員団総会ですか、それで一定の方針をお出しになるということを申し上げましたところ、異口同音に絶句されまして、いかような結論であっても、私に判断を委ねるというふうに言っていただきました。田辺さんご本人も、市長の熱意に応える思いで副市長就任を受諾したものであり、市長に全てを一任する、いかなる事態となっても異存はないという決意を、昨日の夜、お電話でお話をさせていただきました。
関係者のご意見を踏まえまして、この会見の直前まで、なぜ反対なのか、本会議場で各派に問う覚悟で行動することを決意しておりましたが、私に全てを任すとまで言ってくださった方、また、私に全権を委ねていただいた企業人の方を、結論の分かった事態にみすみす巻き込んでしまうということを本意といたしません。
私自身は今でも、田辺さんご自身は副市長にふさわしいと思っており、今の市政が必要としている、今の市政というのは、私の市長としての市政にとって必要な人であるという思い、これは全く変わっておりません。この間の、本来なら各会派、まあ、聞いていただけなかった市会議員の皆さんの前でお話すべきであった、私がなぜ、その田辺さんという方に行き着いたのかという、この間の経緯を、時系列を追いながらご説明申し上げたいと思います。
まず、柏木副市長でございます。私が市長選挙に当選したときには、關前市長の副市長として、財政のプロフェッショナルとして活躍されている柏木副市長、井越副市長、その陣容の中で、私自身、副市長とお会いして、辞表を提出されました。その辞表を提出された特別職の皆さんに、私自身、全く知らない大阪市役所の中に入ってきて、舵取りをしていくうえで、是非、お力をお借りしたい、任期一杯、務めていただけませんかということで、お願いを申し上げましたところ、快く辞表を撤回してくださいました。
そして、任期満了を迎えるにあたり、今年の9月の19日でございましたが、柏木副市長とお会いして、本当にこの2年間、お支えいただいたことに御礼を申し上げると同時に、柏木副市長が私にくださった様々のご意見や、あるいはアドバイスというものを大事にしながら、今、私が一番考えている、要するに、大阪市役所に入って、一番、これから先、市政改革を進めなければならない分野、大阪市役所の中をきちっと分かっていただけるような、外部の目線を持った方を、副市長として登用したいという思いであるというふうに申し上げて、柏木副市長の再任という方向性については、申し訳ないけれども、ご納得いただきたいというお話しをさせていただきました。その席上、柏木副市長からは、是非、その市政改革、より一層の改革を進めるためにも、外部の方の登用をお願いしたいという言葉をいただいて、その日は別れました。
そのあと、9月の下旬に、いよいよ、私、動かないといけないと思いまして、財界の中でも中小企業、大阪は中小企業のまちでございます。その中小企業を束ねる大阪商工会議所、中小、中堅企業、大企業ももちろん入ってらっしゃいますが、大阪商工会議所という私たち大阪市にとって一番、業界としてきっちりとお互いの意見交換をしながら、経済復興に取り組まなければならない大商の野村会頭に、「実は、私、2年経って、これからいよいよ、今まで分からない大阪市役所内の人事、労政、あるいは総務、そういった部門をきちっと市民に分かりやすく説明するためにも、その分野をずっとやってこられて、なおかつ、市民感覚をはっきり持たれた方の推薦をお願いしたい」というふうに申し上げました。
10月の初めに候補者リストをいただいた時から、1カ月ほどかけて、色々と人選をさせていただいて、もう、この人であろうという思いで、まず、関経連の理事をされておりますけれども、ダイキンから行っておられますので、ダイキンの井上会長にご相談申し上げ、そして、その後、11月の13日でございましたが、田辺さんにお会いして要請をさせていただきました。それから4日後ですか、に、田辺さんから、当初はずいぶん固辞されておりましたけれども、私のその市政改革にかける思いをお伝えしたところ、聞いていただけましたので、内諾って言いますか、受諾、私の依頼を受けていただくという回答を受け、その翌日に、関経連の理事をされておりますので、関経連の下妻会長に電話でお願いをさせていただきました。と言いますのも、関経連の現役の理事でいらっしゃいますんで、今後の関経連の運営に支障が出てはならないという思いがあったからでございます。
20日に野村会頭へ報告をさせていただいて、そして下妻会長にも、その日に夕方に記事が出るという情報をつかんでおりましたので、報告をいたしました。
そして同じ日、午前中に各派へ説明をさせていただこうという動きもしましたが、なかなか午前中にはその情報が伝わらなかった部分もありまして、20日に、しかし20日には、各会派へ説明をいたしました。
そして11月24日、下妻会長に正式にお会いして、要請をしたという経緯でございます。
このように、何で、じゃあ、田辺さんに行き着いて、田辺さんだと思ったのかというのは、人事面での長いご経験、さらにダイキンという、大阪を代表する製造業の1社でございます、そこで大きな人事改革をおやりになってきたというご経歴、そして我々が今かかえております夢洲・咲洲という、このまちづくり。さらには北ヤードのプロジェクト、これを成功に導くためにも、そしてリーディング産業の育成を推進していく上でも、行政と経済界の密接な緊密な連携というものが不可欠であるという、そういう観点から、幅広い人脈をお持ちの民間人材として、田辺さんが最適であるという結論に至ったわけでございます。
こういった私の思いを是非、今日、こういう会見をする前にお聞きいただきたい、お話だけでもさせていただきたいということを、副市長、あるいは理事(者)を通じて、各会派にお願いしましたけれども、残念ながらお聞き届けいただくことはできませんでした。
今、申し上げてまいりましたように、私は折り返し点を迎えようとしておりますが、この2年間、本当に市民の皆様の中に入って、すごいやりがいを感じながら、市政運営をやらせていただいてまいり、なおかつその市政運営をやる中で、やらせていただく中で、等距離ということを申し上げ、会派の皆さんにも色々と協力をいただきながら、お話をすれば分かっていただけるんだ、あるいは、あっ、この方には私のこの思いというものを理解していただけたんだという、民主党以外の会派の方も、何人もいらっしゃいました。そういった中で、この、なぜ、今、私が田辺さんという外部からの人材を得たいかという思いを、聞く機会すら与えられずに不同意という結論ありきの議会の対応に対しまして、一部議会の対応に対しまして、全く理解に苦しむものでございます。
しかし、大阪市政の発展のため、あるいは、まあ、大人の判断をしろという意見も周りから色々ございました。それとやはり、これから本格的に市政改革を市民に分かりやすい形で進めなければならない大事な時期に、一刻の停滞も許されないと。自分の思いだけで挑んで行って、混乱に陥れることは避けるべきである、しかもそこに、その、外部の方をテーマとする内容で、こういった議論の深まりを期待するということが本意ではないと先ほども申しましたが、やはり今後、粘り強く、今回お話を聞いていただけなかった議会の皆さんに、会派の皆さんに、機会をいただいて、じっくりと議論を重ね、市会も議会も改革していかなければならないと、それが私の使命であろうと、市民が私に市長をやれと言っていただいた部分であろうという結論に至った次第でございます。
ご本人やご協力いただいた企業人に、これ以上ご迷惑をおかけするわけにはまいりません。そして、今後の市政と議会改革を進めることが、私の使命であるという考えのもとで、苦渋の決断をさせていただきました。今議会には、副市長人事を上程いたしません。今から上程して、17日に議決の見通しもないという状況判断をしたからでございます。
田辺さんを諦めたわけではございません。それについては今後、またじっくりと会派の方たちとお話をする機会を持ちたいと思っておりますし、今後、副市長人事につきましては、現段階で反対されている議会各派に対し、協議のテーブルについていただけるよう、私自ら出向いて、要請してまいりたいと思っております。
本当の意味で、大阪を改革したいと思ってますし、その思いは、私があちこちで出かけた、そして、大阪市のために動いてくれる市民の皆さんには、分かっていただけると思っております。
今日はお集まりいただきまして、ありがとうございました。
質疑応答
記者
今、市長、田辺さんを諦めた訳ではないとおっしゃいましたけれども、いったんこの提案を見送るという事態になって、田辺さん自身も、そういう敬老パスとか、事務事業ではない、生身の人間ですから、心が折れてしまうとかそういうことも懸念されると思うんですが、そのあたりについて、次の機会ということも田辺さんは了承されてるんでしょうか。
市長
先程お電話いたしました。で、「全てを市長に一任しております」というふうに言っていただいたんで、私が本議会に上程を見送るという結論をお伝えした時も、非常に爽やかに受けていただいて、「田辺さん、まだまだ協力してくださいね」ということも申しあげましたし、ダイキンの井上会長と直接お話はできておりませんが、井上会長も「全て市長の思うとおりやっていただいて結構です」と、「全部一任してます」というふうに言っていただいているというご報告をいただいてます。ですから、今後どういう展開になるかは、それこそ主導権を持っておられる会派の皆さんのご意見等を集約する中から方向性を選んでいくことになろうと思っております。あと、関経連の下妻会長とはまだ連絡が取れておりませんので、今日このあと、お電話しようという気持ちでおります。現役の理事を何とかうち(大阪市)にいただけないかということで、随分、ご理解を示していただいたことに対して、お詫び申しあげないといけないなと思っておりますが。やっぱり、自分にとって一番納得できへんのは、門をたたいても開けていただけなかったということですね。何度も何度も日にちありましたから、何度も何度も、せめて私の思い、この、なぜ田辺さんに至ったか、しかも、柏木さんを更迭とかそういうんじゃなくて、柏木さんのやっていただいたことをきちっと評価したうえで、今、我々に、あるいは私の市政にとって欲しい方という部分と、さらにその方が持っておられるネットワークが大阪市にどう寄与するのかというものは、お考えいただけたのではないかと、お話する時間さえあればという思いは消えませんね。だから、何をもって駄目とおっしゃったのかというのが、出されても否決するよという方向性に傾いたという情報で、傾いたというか、固まったという報道でございますし、そうなった時に、ほんとに今朝も揺れ動きながら市役所にやってまいりました。今後、色々な形で議会の方とお話をしながら、やっぱり市民にしっかりと説明していただきたいと。私の今、お話したような思いを、皆さんが報道していただくことで、それを、当然、その議員の方には支持者の方もいらっしゃる訳ですから、そういった方たちがご覧になって、どう説明されるのか。あるいは、もっと広く市民に向けて説明をしていただかないと。私があれだけ大きく取り上げていただいた新聞もございます。そこで私自身の思いもしっかりと述べさせていただきました。そういったものを、聞く耳持たずに否決という結論を出されても、承認しないよという結論をお出しになった理由は、やはり説明していただく責任があると私は思っております。
記者
先月20日にですね、田辺さんの起用について市長ご自身が「責任をかけて副市長にしたいんだ」とおっしゃられてたと思うんです。その責任というのは今回どのように取られるのかという点と、あと、今もなぜ議会が反対したのか分からないというご主旨だったと思うんですけれども、会派内には色々な、どうも財政難とかですね、何かそれこそ行政手腕が未知数じゃないかとかですね、そういう反発も聞こえてきてはいるんですけれども、市長ご自身はその反発の理由は一番何かと思ってらっしゃるのか。その、いわゆる民主ご推薦ということでの政治的反発と受け止めてらっしゃるのか。その点をちょっと教えていただけますか。
市長
正直言うて分からんのですわ。何を反発される材料が私にあるのか。この2年間動いてきた私の動きに対して、非常に分かりやすい、もちろん不祥事の山でしたけども、それもきちっと全部お出しするという姿勢を貫いてきましたし、財政再建というのは、これは大阪市単独で緊急経済対策を打って再建できるほど甘いもんじゃないというのは、皆さんお分かりになっているはずでございます。で、「市長責任をかけて」と申しましたが、これは副市長になられて、なられたその副市長としての人事を自分が任命した訳ですから、その任命した責任は私にある。全市長責任をかけてこの方を任命したいというふうに申したものが、それをかける前に駄目だと言われてる訳ですから、この件についての責任というのは、私は、現時点では無いと思っております。民主党政権とか民主党推薦とかいう部分でいうと、確かに、市長になってすぐは、しょっちゅう委員会でそればっかりおっしゃった方もありました。でもこの2年で、私はそういう方向を向いている市長ではないというのはきっとお分かりいただいているという、まあ自分自身の不徳のいたす所ではございますが、そういう認識でおりましたので、議会からもだいぶ前から、副市長には民間人をどうして持ってこないんだというやりとりも何度もされていたような記憶もございますし、自分自身としてもやっぱり分からない部分を、市の生え抜きの方に「これ本当にこれでいいんですか」と聞いた時に、「いやこうなってますからいいんです」と言われるよりは、「いや民間から見たらこれおかしいですよ」と。ただ、公務員というのは、そういう法律上そうなっているから、「ここはただ、改革の余地はここまでありますね」いうようなものをやっぱりしっかり捉えていかないといけないというのが、今の国の公務員改革でもめざされている方向ではないかと思うんですけどね。ですから、そういった人材を、地域主権と今、大きい声で言いながら、市の形の改革に取り組むためには、そういった外部の人材を欲しいと思った自分の気持ちは間違っていないし、それに最適の方であるという人選をさせていただいた理由を述べる機会を与えていただかなかったことに対する無念さはございます。
記者
先程市長は、門をたたいても開けてもらえなかった反対会派に対して、自ら、これから協議の場へお話に行きたいとおっしゃったんですけれども、具体的にいつどのような形で、これまで開けてもらえなかったものを、どのような形でやろうとされてるんでしょうかっていうのが1つです。
市長
今日ここまでお話をしたと、メディアの皆さんにお話をしたということは、当然メディアの皆さんにもご同席いただいた中で説明していただこうという思いで。まあ、立ちつくすことになっても、初登庁の日も立ちつくす場面もありましたし。ただ、要は、事を構えるというのではなく、この間、本当に、各会派の中で、この方すばらしい、大阪市のために本当に動いておられるという議員の方も何人も知ることができました。なのに、1つの結論にしかいかないという矛盾をですね、感じていまして、この間、やはりWTC問題で、橋下知事が府庁をWTCに移転したいという動きで、大阪府議会はかなりの改革をされたように思います。で、どうしても大阪市会と比べております。市民の方も、多くの府民の方も、あるいはそれ以外の方も、議会というものがどういうものかっていうものを、もっと情報を欲しいと思っていらっしゃるでしょうし、その開かれた議会というものがどういうものかというものを、やはり、これから私は、大阪市長としてきっちりと求めていかなければならないと思います。というのも、少数与党という大変難しい運営をさせていただきましたが、それなりに、本当に、この間、自分の思いが通らない部分もあったものの、分かっていただく方にはしっかり分かっていただいて、応援していただいている施策の山、あるいは今までに大阪市がやれなかったことをきっちりとやってきているという自負が自分にはございますので、そういった、今、市会議員をやっておられる方の中で、その思いに共鳴してくださる方をしっかりと掴んでいきたい、そういう思いがあります。いつ、どこで、何を、どういう形で言いに行くねんという点につきましては、必ず、報道課長を通じまして、「今から行きます」、「お手すきの方はご一緒にどうぞ」ということで行かせていただこうと思っております。
記者
すみません、もう1点。柏木副市長を再任しないとすると、再び、副市長が2人体制になるかと思います。今、民主党の新政権で中央も色々混乱している中で、この2人の副市長で、大阪市の市政運営に対して、不安であるとか、心配なところっていうのはないんでしょうか。
市長
ある新聞によりますと、この緊縮財政の折から、3人は多いんちゃうかというようなことをおっしゃっている方もあるやに、ただ誰とは書いておられなかったので、特定はできませんけれども。私は、3人欲しいというのを市民にはっきりと言っていきたいし、ただ、今回は無理だということですから、このあと色々な情報をお出ししながら、なぜ3人、特に大阪市のように、あらゆる事業をやっており、あらゆる市民に対する行政をやっているところが、2人の副市長でいいのかという部分は、認められている枠であれば、しっかりと確保させていただきたいという思いで臨みたいと思ってます。
記者
市長も再三さっきからおっしゃっているように、報道で知るところも随分あったと思うんですが、実際に、会派のほうからは市長に対してどういうふうに言ってきたのかっていうのを、各会派について教えていただきたいんですが。
市長
これは、私、直接まだ当たることができておりません。ですから、副市長と理事者に当たってもらってます。で、要は、「聞いていただけない」という答えしかかえってきておりません。 その各会派にお願いしていることは、要するに、この副市長人事について市長の思いを聞いていただく機会を、その上程までの間に是非とっていただきたいという1点でお願いしてまいったはずです。政策企画室長、そうやね。
政策企画室長
はい。
記者
聞いて欲しいというふうに各会派に投げて、上程までの間に、聞かないという答え以上のものは返ってきてないということですね。
市長
はい。要するにノーレスポンス、ノーリプライということでいいですよね?返事が無いと。
政策企画室長
はい。市長からご説明をしたいということについてはですね、説明を聞く機会は持てないということでございます。
記者
まだ諦めてないということですけども、もし次、田辺さんの人事を提案されるということであれば、いつ頃というのがもし頭にあればというのと、今ちょうど来年度の予算編成に当たられていると思いますが、こういうふうな議会とのですね、関係がこういう形になってますので、来年度の予算編成とかにですね、影響が出るとお考えなのか。市長はたぶん、こういう事態になるっていうことは想定されてなかったとは思うんですけれども、副市長人事を提案、こういう形でできないというようなことが、どうしてかっていうのが分からないっておっしゃってましたけど、もう一度そこらへん、なぜなのか、やっぱり。
市長
いやいや、だから、それ分かったら教えてください。どうやればそれが解決できるかというその理由が分かれば、方法はある訳ですから。その理由が分からないから、今こういう形でお話をさせていただいてます。で、田辺さんについても、まさか話も聞いていただけないという状況であろうという部分は、やっぱり信じられない思いでお聞きになっていると思いますし、ご家族のことであるとか、周辺のことであるとかの対応を、私どもも、もちろんさせていただきますけれども、これから何日も棚ざらしにあいながら否決にあうというような状況の中でね、それよりも今後の方向性とかについては、またしっかりとお話する時間もございますので、それは今後のことにしたいと思ってます。諦めた訳ではないというのは今の私の気持ちですから。それが未来永劫続くかどうか、ご本人のお気持ちもしっかりと聞き、あるいは周辺のお気持ちも聞きながら進めないといけないので。やっぱりそれは、その時その時で判断はしたいと思います。
記者
市会運営に影響が出るかどうかっていう部分は。
市長
例えば俗な言い方をしますと、予算を人質にとるとかですね、色んな議会の今まで言われてきた通説の言われ方をしている、別に大阪市会っていう意味じゃないですよ、あらゆるパワー、力と力のぶつかり合いの中では、絶えずそういうことが交換条件として言われることがありますが、私は、あらゆることを、やっぱり情報公開が全てだという方向でいきます。ただ、この間、2年間は、私はあえて水面下の調整というものを否定しておりません。なぜなら、少数与党と言われる、2元代表制の少数与党に担がれた市長だと言われる中で、市政の停滞を(おこさない)、一刻たりとも停滞させないという思いで、大阪市役所が今まで従来持っていた、いわゆる『こなし文化』というものを、一方では認める方向で調整をしてもらってまいりました。今回もそのつもりで水面下の調整をさせていただくことが、これからの大阪市政改革にプラスになると思って門を叩き続けた訳ですが、開かなかったということでございます。ですから、こういった思いを聞いていただいていれば結論が変わったかどうかは別ですが、こういった思いを聞いていただくことによって、逆に、皆さんに今日、こうお集まりいただいて報じていただくことによって、議会の一部会派の皆さんは、反対の決定を出された皆さんは、市民に対する私の思いに対しての説明をしていただかなければならないと思っております。はい。
記者
その水面下の調整という点で、会派にはもう少し早い段階で、相談、説明、あるいはその根回しっていうのを期待してたようなふしもあるんですけども、そのあたり十分だったと。
市長
根回しっていうのはいつやるんでしょうか。つまり、私ども、これはもう最重要案件でございますし、なおかつ人事ですから、漏れてしまうということを、そのご本人のね、同意を得るまでは絶対に漏れることはないという形でやってまいりました。で、もちろん、それが逆に、ご本人の同意を得た瞬間に漏れてしまうという、その情報管理について不満をもらしておられる方もあるやに聞いておりますが。ただ、大阪市というこれだけ大きなまちの動き、動向については、ここにこれだけの記者がいらっしゃるように、あらゆるチャンネルで情報は今の世の中、取ろうと思えば取れるという前提に立ちましたら、完璧な情報管理をするためには、誰にも一言も話をしない、相談をしない、私1人で決めると、これでないと無理であろう。なら、それが出た時に、最善の努力をして、お互いに何をもって大阪市を良くするのだという基準でお付き合いしていただけるというふうに思っていたということです。
記者
確認ですけども、会派への説明っていうのは、これは全会派に対して打診をされて、全会派から断られたということですか。
市長
いえ。民主党さんにはきちっと幹事長にお話をいたしました。議長、副議長にもお話はしております。
記者
全会派のうち、民主党だけが一応受け入れてくれたという(ことですか)。
市長
受け入れてって言うか、幹事長がおいでいただいて、幹事長に「こういう形で、こういう理由で、私は、副市長をこの方にしたいと思う」ということは申し上げました。はい。
政策企画室秘書部長
最後の質問ですが、共産党会派にはしておりませんので、全会派と言いましても。
記者
打診そのものもしてないということで。
市長
してないです。はい。
 

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