平成21年12月10日 大阪市長会見全文

【『大阪市におけるレジ袋削減に関する協定』の締結について】

皆さんこんにちは、よろしくお願いします。
最初はレジ袋削減に関する協定でございますが、8月6日の会見になりますけれども、大阪市で年間約8億4千万枚のレジ袋がごみとして出されております。この8億4千万枚を、製造から焼却まで、CO2(二酸化炭素)がどれぐらい出るかといいますと、5万1千トンだそうです。で、その5万1千トンを大阪ドームに換算しますと16個分、そして366万本分の杉の木が1年間に吸収するCO2に相当する量だというようなことも申し上げたと思っております。
さらに、そういったことから、いっしょにレジ袋の削減に取り組みませんかという呼びかけをさせていただき、『レジ袋削減協定』を結んで取り組んでいただく事業者を募集するというご案内を申しあげました。
本日報道発表しておりますけれども、今回、イズミヤさん、おおさかパルコープさん、グルメシティ近畿さん、ダイエーさん、阪食さんの5つの事業者からご応募をいただき、また市民団体の『なにわエコ会議』さんにもレジ袋削減に協力いただけるということで、『レジ袋削減協定』を締結することになりました。お知らせいたします。
この協定では、各事業者には、平成23年度末に向けて、マイバッグ持参率などレジ袋削減目標値を設定していただいて、目標達成に向けて取組みを促進していただきます。また、市民団体は、その活動を通じて市民の皆さんに、マイバッグ持参やレジ袋削減を呼びかけるとともに、協定参加事業者のレジ袋の削減活動にご協力をいただこうというものです。
大阪市でも、レジ袋削減の取組みについて協定参加事業者と協働し、市民の皆さんにも協力いただきますよう、積極的に宣伝を行って、普及啓発につとめてまいりたいと思っています。
協定で事業者に設定いただきました平成23年度末のレジ袋削減の目標数が、730万枚、重量に換算しますとおよそ73トンになります。
これもCO2の発生量に換算いたしますと約445トン、これは3万2千本の杉の木が1年間に吸収するCO2の量だそうです。
この削減目標は、大阪市が出しております、ごみとして出されているレジ袋総量と比べるとほんのわずかではございます。しかし、この協定の締結をきっかけとして、レジ袋を断るであるとか、あるいは買い物袋を持参するなど、市民の皆さんの日々の行動が、あるいは事業者の皆さんの取組みが、ごみ減量に対する一層の理解、意識の高揚や、ひいては地球温暖化防止対策への取組みのきっかけになればと考えているわけでございます。
この目標に関わらず、『大阪市民はレジ袋もらわへんらしいで』という、地域特性が全国に広がっていってほしいというふうにも思っております。『いっしょにやりまひょ』、ここでも言わせていただきますが、そういう思いで進めてまいりたいと思います。
締結式でございますが、12月12日の土曜日、協定にも参加していただきます市民団体の『なにわエコ会議』と大阪市が主催で例年実施しております『地球温暖化防止パートナーシップフェア』において行います。
この、『パートナーシップフェア』には、例年数多くの市民の皆さんにお越しいただいており、そうした機会に『レジ袋削減協定』の締結式を行うことを通じて、御来場いただいた市民、事業者の皆さんとともにレジ袋削減に向けて、連携・協働して取り組んでいく第一歩としたいと考えているわけでございます。よろしくお願いいたします。

【平成21年度『咲くやこの花賞』の受賞者の決定について】

次にまいります。 本日発表させていただきました、平成21年度の『咲くやこの花賞』の受賞者決定のお知らせでございます。
大阪市では、創造的な芸術活動を通じ、大阪文化の振興に貢献し、かつ将来の大阪文化を担っていただける、そういった方々に対して、一層の飛躍を期待しまして、毎年、40歳以下の方を対象にした『咲くやこの花賞』を贈らせていただいております。
この賞は、昭和58年に創設されました。58年度に創設され、今年度で27回目になります。これまでに130組の方が受賞され、大阪のみならず、国内、国際的にも広くご活躍になられている方が多うございます。
平成21年度の受賞者は、現代美術の淀川テクニックさん、柴田英昭(しばた ひであき)さんと松永和也(まつなが かずや)さんによるアートユニットでございます。そして、ソプラノの石橋栄実(いしばし えみ)さん、文楽人形遣いの吉田一輔(よしだ いちすけ)さん、落語の桂ちょうばさん、作家の万城目学(まきめ まなぶ)さんの5名の方々です。
現代美術の淀川テクニックさんにつきましては、どのような芸術かちょっと説明させていただきますと、今年行なわれました『水都大阪2009』、まだ記憶に新しいと思いますけれども、淀川などのその川に捨てられていた廃棄物などを使った巨大な魚のオブジェを覚えていらっしゃる方、きっと多いと思いますが、『金チヌ』というこの作品が、中之島公園のバラ園の入り口付近で展示されておりました。多くの来場者の方々が写真にいっしょにおさまっているところを、私も何度もすれ違いましたけれど、こういった多くの皆さんに楽しんでいただける作品であったと思います。それをおつくりになったんが、淀川テクニックさんということです。
『咲くやこの花賞』の贈呈式、来年2月13日の土曜日午後2時から中央公会堂、大阪市の中央公会堂で行ないます。贈呈式は、これまでの『咲くやこの花賞』受賞者によるコラボレーション公演も開催することになっておりまして、今年のコラボレーション公演では、千住明(せんじゅ あきら)さんの作曲、松本隆(まつもと たかし)さん作詞の詩篇交響曲『源氏物語』を、田中修二(たなか しゅうじ)さんの伴奏で、松本薫平(まつもと くんぺい)さんが光源氏の台詞を歌い、市川右近さんが歌舞伎のしぐさを取り入れた朗読をするという内容となっております。
贈呈式、有料になっておりまして、前売り券は1,000円で12月20日から、ローソンチケットとチケットぴあで販売することになっております。
こういったイベントを通じまして、『咲くやこの花賞』受賞者の方々が受賞年度や部門を越えて交流する、そうしたことにより、新たな芸術文化のネットワークの構築、そして創出が図れるのではないかと大きな期待を寄せている次第でございます。また、受賞者の活動の発表機会を提供し、市民の皆様に鑑賞していただくことで、大阪の文化芸術の輪が広がるとともに受賞者の方々の応援にもなればと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

【学校支援学生ボランティア事業について】

次ですが、私が常々こだわっております市民協働と情報発信に深く関わる事例が、今回、元気アップ会議でございましたので、是非皆さんにもご紹介したいと思い、ちょっとお時間をいただきたいと思っております。
先日、12月4日(正確には12月5日)に城東区でなにわ元気アップ会議を開かせていただきました。その中で、区内小学校に在籍している障害のあるお子さんをお持ちの保護者の方から、次のようなお話をお聞きしました。「私の子どもは、日常の学校生活において、介助が必要で、そのために、子どもの学習や介護の補助をボランティアの方にしてもらっている」というものでございました。しかし、この方のお子さんが入学前に学校に相談したところ、対応ができないと言われ、十分な対応ができないと言われ、どうしようかと悩みに悩んでおられたということなんですね。で、たまたま、知り合いの方にボランティアを頼んだところ、快く引き受けてくださって、学校もそのボランティアを受け入れて、お子さんの学校生活を非常によく支援していただいているということでございました。
この話をお聞きしまして、市民ボランティアが学校の教育活動を支援できているすばらしい例であり、これこそ私のめざす市民協働の姿だと思った次第であります。このような形での教育活動の支援を、ほかの学校園に通う子どもたちに対しても広げ、広げていくべきではないかと思いまして、早速、教育委員会に聞いてみました。
そうしますと、教育委員会では、学校支援学生ボランティア事業を、平成14年度から開始しておりまして、平成14年から始めており、幼稚園・小学校・中学校・特別支援学校・高等学校の教育活動におきまして、教職をめざす大学生や教育研究に携わる大学生を中心に、学生ボランティアとして参加してもらっているとのことでしたが、そのことが、この保護者の方をはじめ、市民の方々、この保護者の方はあるボランティアグループに所属しておられますんで、そのボランティアグループの皆さんも含めてご存知なかったんですね、こういった事業を大阪市がやってるということを。これは、明らかにおかしいのではないかと思いました。
常々、「届いてない情報は情報公開してるのかどうか」ということを絶えず言うんです。なかなかあの難しい面もあるんですけれども、教育委員会はやっているつもりでも市民の皆さんは知らないという事実を追及できるのも、元気アップ会議が持っているアンテナ機能の1つだと私思っております。
本日お時間をいただき、私からも、お手元に『学校支援学生ボランティア事業について』(PDF:177KB)という資料をお配りしておりますが、この制度の概要をご説明申しあげますと、平成14年度当初は2校の大学との提携でスタートしたのが、現在では28校の大学・短期大学と提携しており、ここ数年は、毎年年間延べ200人以上の学生の方が学生ボランティアとして学校教育活動に参加し、活力ある学校園づくりを進めてくださっています。支援内容も、障害のある子どもへの学習、学校生活への介護補助だけにとどまらず、理科実験、体育実技の指導補助やパソコンを使った授業の補助のほか、休憩時、放課後の遊び支援など、学校教育活動全般にわたっております。
例えば障害のため、支援を必要とする子どもたちがいる。学校園の通常の体制で支援できることには、どうしても限界がございます。そこに、その子どもたちの手助けをしようというボランティアがいて、その仲立ちを行政、学校園がする。私はこれを聞きまして、改めて、これこそ市民協働であり、教職をめざす学生にとってもいい経験になるし、若い力を学校へ導入するというすばらしい取組みであると思いました。
参加いただいている28の大学、短期大学には心から感謝申しあげます。
しかし、先ほど申しあげた保護者の方はそれをご存知なかったということと、学校もこういった制度のことをお伝えしなかったということが、やはり一番問題であり、反省すべき点であると思っております。
確かに、この事業は、実際に活用されるためには、学校が必要とする支援と学生が提供できる支援の内容がマッチングするということが条件とはなりますが、まず学校なり教育委員会から保護者に対して適切に情報を提供したうえで、お子さんの支援についてよく話し合うべきだったのではないかという思いがしております。
今後、学校教育の場での市民協働をさらに広げていくためにも、もっと市民の方にこういった取組みについてお知らせをしていきたいと思いますし、教育委員会に対しても、こういった制度の内容をきちんと市民に伝える情報発信をするようにという指導もいたしました。
是非とも、今後もたくさんの大学生に学校支援学生ボランティア事業に参加していただいて、できるだけ多くの、未来ある子どもたちと、夢を持つ学生とのコラボレーションで、若い力を教育現場に注ぎ込んでいただいて、また、地域ぐるみ、社会ぐるみで子どもを育てていく、そういう暖かい手や眼差しが、社会を支え動かしていく、『いっしょにやりまひょ大阪』、この精神で元気な大阪にしていきたいと思います。
こういったことも、私、元気アップ会議の収穫の1つであると思っておりますし、これからもまちに出て、市民の声を直接聞いて、現場感覚、市民感覚を市政に活かしていく市民協働でありたいという思いでございます。
会見項目には入っておりませんでしたが、是非ご紹介させていただきたいと思い、お時間をいただきました。ありがとうございます。私からは以上でございます。
質疑応答
記者
副市長人事の件なんですが、先程、自民党の議員団総会が終わりまして、幹事長が言うにはですね、またこれ伝言ゲームになってしまって、どこまで真意が伝わるのか分からないですが、昨日の会見の意味が理解できないと。幹事長がね、言うにはですが、意味が理解できないと。こちらは筋道をつけて話したかったんだけれども、話の順番が食い違っていたと。で、門戸を開くためにどうすればいいのかが伝わってなかったと。それは間に立った方がちゃんと伝えてなかったんじゃないかということも言ってらっしゃいまして、民間人を否定している訳でもなく協議をしようとしていたと、我々としてはというふうにおっしゃってるんですね。これ全て伝えられなくて、ずっとこういう伝言ゲームになってしまうと、市民としてもどこをどう理解していいのかっていうのが分からないと思います。市長、そのあたりお聞きになっていかがですか。
市長
私の思いは、昨日の記者会見で全てお話したとおりでございます。ただ、メディアの皆さんにもきちんと伝えていただきたいという思いと、それと同時に、そうは言いましても、紙面や時間には限りがある放送・新聞の世界でございますから、どういう伝わり方をするのかという部分でやや心配もしておりましたが、それは、今日の午後5時以降に大阪市のホームページで昨日の私の記者会見を動画でご覧いただくことができるようになりますんで、それで全ての内容がお分かりいただけると思います。で、私が今回、議会の皆さんに対してしっかりとお話したかったという思いをお伝えしたかったんですよね、しっかりお話したい内容をね。で、それについて副市長、そして横におります政策企画室長、この2人に頼んで、実際に(自民党の)野幹事長、それから公明党の幹事長にも、もちろん、市長と話をしていただきたいと、市長の思いを聞いていただきたいということを、ですから昨日は水面下の調整というような言葉も使いましたけれども、そこでこれだけの話をさせていただく機会さえ与えていただければ、さらに、そういった内容を踏まえたうえで議員団総会で一定の方向性をお出しいただいたんであれば、私は議会改革であるとか、そういう言葉をおそらくは言わなかったであろうと思います。つまり、何も市民に情報が伝わらない形のまま、一定の方向性だけが出てしまうという事態に対して、私はこの間の動きを昨日かなり細かくご説明申し上げたのも、どれだけ用意周到に、しかもこれからの大阪が市政改革と同時に発展という方向性も、経済界のご協力をいただきながら進めていかなければならないという思いでやってきた動き、これは当然その初動段階では表に出る動きではございません。しかし、本人のご了解を得た段階から表に出るだろうなということは、自分の中である程度、覚悟したうえで進めたつもりでございます。でも、まさか入り口を、その水面下の調整の入り口を開いていただけないということはないだろうと、それが非常に残念だったので、昨日ああいう形で申し上げました。ですから、筋道をつけたいという思いとおっしゃるのは、筋道っていうのは、じゃあ、昨日上程していて、そっから先だったら話を聞いたったのにということなのか。今まではずうっと事前に10日前ルールっていうのを、自民党さん、公明党さん、おっしゃってます、民主党さんも。で、その10日前に重要案件は議会にやっぱり提示しなさいよという、これは不文律と言っていいんですか、暗黙の了解と言っていいんですか、そういう中で確か9日上程ということから逆算しますと、29日なんですが、29日は休みの日でしたから、27日が我々にとってはその10日前ルールのリミットであろうと思ってました。で、20日に記事が出るということで、逆にその20日の段階で私どもはお願いに、お話をさせていただきに動き始めた訳ですが、当然、関係者もたくさんいらっしゃることですし、こちらもきちっと用意周到な準備をしたうえでやりたいと思っていたものが、逆に言いますとゆっくり考えていただける、その時にお話さえさせていただければ、じっくりと考えていただける時間をお持ちいただけたのにという思いがございます。ですから、間に立った方がっていうのは2人しかいませんので、森下副市長とそれから政策企画室長が私の思いをきちんと伝えなかったというふうに自民党の野幹事長がおっしゃっているということなんですかね?そういうことになりますが。
記者
逆に向こうの思いを市長にちゃんと伝えていなかったということも含めて。
市長
いや、要するに、扉はいつでも開いたよというふうにおっしゃってる訳ですか?
記者
いや、筋道というものをきちっとつけてからであれば、話し合うつもりだったというふうにおっしゃってますが。
市長
その筋道は、ですから、今までの筋道と違う筋道やったんですかね?いや、私は今までの筋道、これを水面下の交渉というような言葉を使わせていただいてますけれども、これはね、やっぱり2年間、大阪市会の議員の皆さんとお付き合いさせていただいて、本当に私のめざす市民協働というものを理解していただいて、自民党さん、公明党さん、党派を離れてね、色々な事業に応援をいただいたり、ご理解をいただいたり、そして、やはり副市長、民間から来た市長なんやから、副市長は民間から連れて来て欲しいというご意見も賜った中での、そして、任期満了に伴う新しい副市長はそういう形で選びたいという私自身の思いもございましたから、それを、どう筋道をつけるということだったのかが。で、なおかつ筋道をつけろと言われたことを僕に伝わっていないと、その意味が伝わっていないということであるなら、20日以降の動きの中で、幹事長、私どもは、私を代表してくれる、代理してくれる副市長と政策企画室長に動いてもらってますんで、そういう動きに対して、逆に野幹事長から、「市長、それは筋道がちゃうぞ」と、いくらでもご連絡いただける時間的余裕も方法もおありだったと思うんですね。何度も言ってますから、そういう場を設けていただきたいと、そういう私の思いをお聞きいただく、要するに、お聞き届けいただくじゃないんです。別にお聞き届けいただくのは、それは会派さんでお決めになるのか、個人がお決めになるのかという部分で違うと言っているだけですから、非常に意外な思いですよね。で、それが、伝わり方が違う、市長に自分たちの思いが伝わってないとおっしゃるのであれば、あれだけ何べんも時間ください、時間ください、時間くださいと言ってる訳ですから、それは、いくらでも、逆に、私のほうはいつでもチャンネルは開いてた訳ですから、という思いしますけど。
記者
そうなると、本当にこれ、筋道が違うという部分、違うというならばそれも含めて、市長はまず話をさせてほしいという意味に、今、理解したんですが、今後ですね、自民党のほうは、また文書を出すというふうに言っているんですが、市長としては、これ、埒(らち)があかないので、そういう色んなことトータルでひっくるめて、自民党さん、公明党さんとは話をしたいという思い、昨日もおっしゃってましたけれども、そういう思いでいいんですよね。
市長
はい。じゃあ、例えば、「重要案件は必ず市長が説明に来い」とおっしゃるのか、そういう筋道を議会としてお決めになるのかということになっていきませんか?私たちはこの間、昨日、ああいう異例の緊急記者会見をさせていただいたのも、こういった流れの中で物事が決まっていくというのを、やっぱり情報公開度という部分で言っても、市民の皆さんの分からないところで動いているという形をとりたくない。ただし、重要人事案件が決まっていくまでの間は、これは超極秘事項でございますし、ご協力いただいた方、あるいはご当人のプライバシーのこともございますんで、当然、極秘に動くことは当たり前のことですしね。その段階から相談が無かったというのか、そのへんのことが分かりません。私は、こういう方を選らばせていただいたけれども、なぜ、そういう方を選ばせていただいたのか、それは当然、柏木副市長の任期満了に伴う、私の2年目を過ぎ、半分折り返し点になったところの、皆さんから普段、協力いただいていたから、当然、お話を聞いていただくぐらいのことはしていただけると。別に、だからといって、これを話をしたからそれはお聞き届けいただかなくてはならないなんて、そんな傲岸不遜(ごうがんふそん)なことは考えておりません。ですから、あくまでも、入り口を開いていただけなかったということに対して、市民に対する情報公開、あるいは、議会の方たちのご説明が要るんではないかと申し上げた次第です。
記者
話題変わってしまいますけれども、指定都市市長会の会長選の話なんですけれども、今月末に選挙、今回から導入されるということで、神戸の矢田市長と名古屋の河村市長がですね、立候補届出されてるということですけれども、どういう方にですね、この指定都市、今ちょっと指定都市市長会、埋没してる部分もありますんで、どういう方になっていただきたいかっていうこととですね、あと合わせて関西の4政令市長会、連携とれてますんで、市長としては矢田さんを支持されるというか、推されるおつもりがあるのかどうか、そこをお聞かせください。
市長
はい。私としては神戸市長、矢田市長に引き続き指定都市市長会の会長になっていただきたいという思いでございます。はい。
記者
どういうところを期待してと言いますか、河村さんではなくて、その。
市長
いや、あのね、この間の政権交代の際に色々と指定都市市長会としての要望活動を緊急にしないといけないことが山ほどございましたが、たまたまその時期が神戸市長選挙と重なってしまいまして、会長である矢田市長が非常に動きづらいという局面がございました。で、その際も指定都市市長会として、私は指定都市市長会の副会長の方に色々とお話をしながら、「今動かないといけませんよね」というようなことから、国に対して、例えば大阪市であれば生活保護、これは大阪市が一番大きい問題を抱えてますから、もし「行け」とおっしゃっていただけたら、指定都市市長会の代表として、代表って言うたらおこがましいですが、指定都市市長会の要望をいつでも持って行かせていただきますという形で動きをさせていただいてます。ですから、確かに、「初動が鈍いかなあ」みたいに思われる部分が、全国市長会とか、あるいは全国知事会と比べてありますけれども、それは逆に言うとね、今、国の中にある制度、地方六団体という制度の中で、指定都市市長会を新たな国と地方との協議の場の1つの単位として認めていただきたいという動きをしております。で、地方八団体という形にしていただいたら、より一層指定都市の思いというものを敏感に反映できるであろう。で、その中で神戸市の矢田市長がずっと松原市長、名古屋市の松原前市長のあとを受けて指定都市市長会の会長としてご努力いただいてますので、私はこの間の関西の4都市市長会での矢田市長のまとめの手腕、あるいは、「色々なイベントを共同で応援しようね」という動き、そういったものの協調性という部分で是非、矢田市長にやっていただければと思っております。はい。
記者
また話題が変わって恐縮なんですが、関西の3つの空港の今後のあり方についてお伺いしたいんですけれども、まず、今ですね、関空会社を運営主体としてその3つの空港を一元管理してはどうかというような案も出ているようなんですが、そのことについて市長はどのように、賛成なのか反対なのか。また、そういうふうにもし賛成であれば、それはどういうふうなプラス効果を予想してらっしゃるのかというようなあたりのことが1つと、来週この3空港の懇談会が行われ、そこに市長もご出席になられるのではないかと思うんですけれども、今、大阪府と兵庫県の間での意見が対立していまして、その中で平松市長ご自身はどのように動かれるのかというか、どのようにこの懇談会に臨まれるのかというところをお願いします。
市長
はい。まず3空港問題懇談会ですか、これ自体の成り立ちと、それから、しばらく、どう言ったらいいんですかね、動きのない状態が続いていたものが、確か橋下知事が東京の関空に関する国会議員の皆さんにお話をした時に、伊丹廃港みたいなことをいきなりおっしゃって、そっからもういっぺん、こういった3空港の動きというものをどう捉えるのかということになったと思います。で、私自身はやはり、一元化という方向性が出るのであれば、一体管理という方向性が出るのであれば、その方向性でまとめるべきであろうというふうに思います。ただ、それぞれ性格が違う空港という形のものを一元管理する主体がどこだっていうような議論が、今後また具体的に、あれは14日ですよね、14日に行われる懇談会の席上で多分出てくるんだと思います。その懇談会に出席、今のところできるの?日程は?
市長秘書
委員会次第です。
市長
委員会次第。日程が許せば出席できるということですから、もしできなかった場合でも、自分の思いを伝えられれば伝えたいなあとは思っておりますが、この間、前原国交大臣が「国の空港としては、やはり伊丹、関空と、この2つ」という発言もされております。これ、かなり大きいポイントになってくるのかなという気がします。しかし、神戸市というものを考えますと、関空への出資者でもあるということを考えて、じゃあ神戸空港はやっぱり違う性格の空港になってくるのかなあと。で、それを一元管理する時の主体がどこやと言われたら、かなりこれは難しい問題は多分出てくるだろうと。3空港を一体管理、一元管理ということになると、あまりにも性格の違う空港の3つということですから。ただ、関西の広域航空圏とネットワークをどうするのかという考え方でもはっきりしているのは、関空は24時間オペレーションの世界基準の空港であるということですから、ここが中心になるっていうのが一番すっきりするんではないかというのが今の感覚です。ただ、懇談会に出ることができて、もし橋下知事と井戸知事あるいは矢田市長といった中で議論が沸騰するような場面があれば、またその議論を聞かせていただきながら、私なりの意見も言わせていただきたいなと思っています。はい。
記者
昨日、鳩山首相がスーパーコンピュータについて着実に推進するという発言をしました。まだ本決まりでないかもしれませんけれども、それに対する、1つは受け止め方。それから2つ目は、例えば神戸市長などとですね、いっしょに今後、何か働きかけをするのか、あるいは推移を見守るだけなのか、今後の動き方ですね。で、3番目は、仮定の話ですけれども、要望どおりその予算がついた場合にですね、どういうことを期待されてるのか。北ヤードをですね、スーパーコンピュータによるシミュレーション技術を可視化する拠点ですか、そういうものなどに対する期待、現状で伺いたいんですけども。
市長
はい。まず、鳩山総理大臣がそういう方向性をおっしゃっていただいたということは、非常に心強い思いでございます。ただ、要望どおりになるかどうかっていうのは、これからの話になると思いますし、その事業仕分けがされた中で、その事業仕分けが本来持っている機能という部分で言うと、その無駄をどれだけ発見できるのかとか、あるいは、単に廃止ではなくてですね、やっぱり説明をきっちりとしていかない(といけない)立場に科学者の方も置かれたんであろうし、それは、今まではなかなか入れない部分ではありますが、かと言って何もかもが金額で表せるものであれば、結果も見えてるはずなんですよね。スーパーコンピュータにどれぐらいのお金がかかるのかいうのは、一般には分かりませんから、世界最高のものをめざして日本で最高の知能を持たれた方々、あるいは技術を持たれた方々がきちっと仕事をしていただける環境とお金、それをやはり整備していただきたいという思いでございます。
で、神戸市とともにということで言いますと、当然、設置は神戸市、さらにそれのアンテナと言いますか、北ヤードのナレッジキャピタルに可視化センターをつくって、やはり、スーパーコンピュータがあればこういうことができるんですよという具体的なものを、色々な見せ方、見え方というもので、蛍町で去年でしたか、少しデモンストレーションがあったように聞いております。立体3Dホログラムの非常にスムーズな動きであるとか、そういったものが今後、どういった社会をつくっていくのかといった、そういうものは見てみたいという気持ちが非常に強いので、是非、神戸市長とそういう共同歩調がとれるようなことがあれば、とりたいと思います。
で、先に申し上げてしまいましたが、やはり、スーパーコンピュータ、世界の最高水準のものをつくっていただいて、そして、梅田北ヤードのナレッジキャピタルの1つの呼び物、呼び物って言うとおかしいですね、大きなその成果が期待できる中心のイベント、イベントでもないか、中心のものになるという期待をもって是非努力したいなと、私どももできる限りの努力をしたいと思ってます。はい。
記者
また話題変わるんですけども、先程も元気アップの話が出てました。そういう成果もあると思うんですけども、一方で、市長が行って、その市民協働っていう思いが区役所の職員にまで本当に伝わってるのかっていうのは、非常に課題になってると市長もご認識されていると思うんですけども、今時点のその課題、市長が思っている課題と、今後どうしていったら本当に意味あるものにもっと進化していくのかっていう部分を、ちょっと教えてほしいんですけども。
市長
はい。確か私の記憶では、城東が209回目の私の市民協働チームとの動きでございました。1年目が122回、そして87回、今年度ですね、やらせてもらってます。もちろん、わずか15分のサプライズ訪問であるとか、30分のサプライズとかも入れておりますけれども、それだけ回ったことで見えてきたものっていうもの、確かにありますし、気づいたものっていうのも確かにあります。そして今おっしゃったように、やはり職員の気づきというものがそれに追いついていない部分も感じつつ、特に2年目に入って、2年目の半分過ぎるぐらいから、「おい、これどないなってんねん」というようなことをさんざんレクチャーを受けながら、「それは私が始めたいと思った『元気アップ会議』とちがうやろう」というようなことで、さんざん議論を戦わせたこともございます。でも、そういった色々な試行錯誤を経ながら、まあ1年目が、私自身全く知らなかった、本当に大阪市のために動いていただいている市民の方たち、あるいは地域のために動いていただいている動きというのを肌で感じることができて、2年目は、これをじゃあ、行政としてどうとらえて、どう再構築していくべきかという課題として今、とらえつつあります。さらには今、岩崎先生(岩崎 恭典氏:大阪市市政改革検討委員会委員)にお願いしているタスクフォースとの動きとも絡めながら、今後の地域の主体性、あるいは地域主権というものの本当の意味での主体を探し出していく、その主体となるべき市民と、それに密接にかかわっていく区役所職員、そしてそれをきっちりとフォローできる本庁の職員と、そういう整理の仕方がですね、先日出しました事務事業の総点検による様々な重複しているような事業の今後の整理のあり方、それも単に上から目線から整理するのではなく、実際にそれに携わっている方たちのお話を聞きながら、あるいは、「いや、それは無理ですわぁ。だからこうしませんか?」っていうようなやり取りの中で、きっと今までにはなかった動きを皆さんの前にもお示しできるというような形に、やはり2年目のマンネリズムを打破しながら、今後は市民だけではなく市の職員の末端に至るまでの気づき、それをどれだけ刺激していくかというのが、今、私のテーマになってます。はい。
 

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