平成22年4月8日 大阪市長会見全文

【中央区内の自転車駐車場(駐輪場)情報の携帯サイトでの発信について】

こんにちは、よろしくお願いします。
まず、本日最初の項目は、違法駐輪の、自転車の問題でございます。政策推進ビジョンで重点的に取り組むことといたしました放置自転車対策、項目が2つございます。
まず最初、中央区役所での取組みなんですが、中央区内の13駅の有料駐輪場のマップを携帯画面で見ることができるサイトを立ち上げ、運用を始めております。これをご覧ください。
これは、携帯の画面がこういうふうに出てくるんですけれども、この、例えば谷町六丁目、ここをクリックしますと、こういう地図が出てくるということで、駅周辺の駐輪場の場所に加えまして、この駐輪場が一時利用できる、定期利用両方できますよという情報が入っているという、その場所ごとの情報も入っております。これが中央区役所が考えてくれたあぶらとり紙、グッズでございますけれども、この啓発グッズにも裏をご覧いただきますと、ここといっしょのQRコードですね、携帯で簡単にアクセスしていただけるようなQRコードも埋め込んでいるということでございます。このサイトは駐輪場がどこにあるか分からないという方にお届けしようということで、サービスを始めたということでございます。しっかり、第1歩でございますんで、「あっ、あそこに駐輪場があるんや」という、場所を覚えていただくというきっかけに使っていただきたいと思います。で、是非、自転車でお出かけの際には心に留めておいていただきたいと思いますし、そうは言いましても台数に限りがございますんで、「行ったけど、とめられへんかったやないか」という、お叱りの声も出ることもあるかと思います。でも、これは駐輪場の場所というものを、しっかり、まず広報していきたいという立場からつくらせていただきました。一方で、駐輪場もしっかり整備していきますよということと同時に、これも放置自転車の中央区がつくった、ここにQRコードがあるチラシでございますけれども、このチラシのこちら側見ていただきますと、そうは言っても、まだまだ数に限りがありますんで、歩いてもらうのが一番いいですというような形になっております。是非、不要不急の方は健康のためにも歩いていただくという方向を是非ご理解いただきたいと思っております。

【キタエリアでの駐輪場の一部オープンについて】

一方、今度はですね、「とめられないじゃないか」と、「強制撤去ばっかりしてあかんやないか」っていう声もあるんですけど、その一方で「まちがきれいになってきた」っていう声も寄せられるようになってきました。キタエリアの放置禁止区域で、初の有料の駐輪場がオープンする項目でございます。
まず、これをご覧いただきたいんですが、これは、北新地・堂島エリアでの取組みでございます。北新地本通りの、今年の2月12日午後5時、233台の違法駐輪がありました。で、4月7日に写してまいりました。これが午後5時、同じ時間帯でございまして、この時点で44台まで減っております。一方こちら、これは堂島アバンザの近くでございます。もう本当に違法駐輪の多いとこでした。684台、2月12日の午後5時現在でこうなっていました。それが39台、4月7日の午後5時、こういう形で確実にまちがきれいになって、歩きやすくなって通りやすくなってるということを目でご覧いただけると思います。盛り場近辺ということですんで、午後5時では実像を表していないというふうにお叱りになる方もあるかもしれませんけども、夜になると確かにここ増えるそうですが、それでも全く何もしてなかった時と比べると、はるかに変わってるというのは現場にいらした方が実感できるものだと、私、思っております。
放置自転車を規制する一方で、キタエリアで、約1000台分の有料駐輪場の整備を、順次進めております。来週、4月12日に、その内の約600台の駐輪場を開業することになりました。場所は阪神百貨店周辺などでございます。残る約400台については5月中には開業できるように準備、整備を進めております。駐輪場といいますと、民間事業者が管理運営することになっておりまして、利用料金はエリアによって違うんですが、キタエリアでは自転車の場合、駐車後1時間から2時間の無料時間帯、これが設定されています。その後、課金されて、24時間とめても最大150円というのが決まりになっております。一方、ミナミエリアのほうなんですが、高島屋周辺に535台の有料の駐輪場を、去る4月5日にすでにオープンしております。今後も放置自転車、撤去するばかりではなくて、幅の広い歩道などを活用して駐輪場を増設していきますので、是非、自転車でお出かけの方は駐輪場を探して、駐輪場におとめいただくようにお願いしたいと思います。

【資産の有効活用の新たな取組みについて】

次にまいります。特に発表はしておりませんけれども、先日、関西経済同友会から「大阪市は政策遂行力を強化するために、保有資産を総動員すべき」との提言をいただきましたので、この機会に大阪市が新たに進めている資産流動化の取組みをご紹介したいと思います。
大阪市では、様々な工夫を行いながら、未利用地の処分・有効活用を図ってきた結果、4年間で900億円強の未利用地売却を行うなどの成果につながっておりますけれども、平成22年度予算の議論の中でも、本市財政が極めて危機的な状況にある中で、持続的な都市であり続けるためには、一層、資産の有効活用を図らねばならないという思いを強くいたしております。もちろん、売却など処分にあたりましては、地域にとっていかに良い結果をもたらすかという観点を忘れずに、しっかりと考えていかなければなりません。具体的には、これまで資産流動化プロジェクトとして、用地と施設の2つのチームに分かれて取り組んできたんですけれども、全ての保有資産について最適となる活用方法を検討するために、資産流動化の合同検討体制を立ち上げることとし、先月末からすでに取組みを開始させておりますのでお知らせいたします。
それから、提言でご指摘いただいた資産台帳についてなんですが、土地の筆数(ふですう)にして9万筆(ぴつ)、施設数にして4千を超える不動産を管理し、すでにデータベース化してございます。で、現在は公開に向けての取組みを進めているという現状でございます。データベースにつきましては単なる情報が載っているというだけではなくて、機能的かつ有効なツールとして活用できるものにするということが重要だと思います。なかなか、市役所にやってまいりまして、データベースがどうなっているのかっていうのを聞きましても、局単位によりソフトウェアが違ったり、大変な思いを、木村IT監(大阪市総務局IT改革監)にお知恵を借りながら改良に改良を重ねている現状がございます。そういったデータベースをきちんと活用できるものにしながら、交通・水道なども含めた全市的なアセットマネジメントが可能となるよう機能拡充を図りたいと、こう思っています。データベースの見直しを反映させることで、バランスシートなど財務書類の精度も向上させてまいります。
なお、提言の中に、大阪市が市内で保有する土地が市域全体の25%にも相当するというふうに書かれてございました。この25%の市が持っている土地の中には、道路や公園、緑地、学校など、今すぐ活用、ほかに転活用できるというものではないものが約6割ぐらいございます。差し引くと残りは約10%ということになります。この市有地ということで言いますと、単に市有地ってだけで言うと、名古屋市の場合でも26%ぐらいあるということですから、政令市の大阪市が突出して、その市有地が多いじゃないかっていう指摘が25%という数字に依拠したものであるとすれば、少し違うというふうにも思います。そうは言っても、25%が全て活用できないとは言っても、この提言、いただいた提言には非常に有用なご指摘をいただいてるというふうに思っておりまして、すでに取組みを私どもも始めておりました。と言いますのも、同友会さんが提言を出された際にも、何しろ各局ばらばらで持っている資産を、一体どこに何があるのかいうものを出すだけでも、ものすごく時間がかかったとおっしゃっておりましたが、私、市長になってから、一体どれが市の資産でっていうものをチェックするにあたって、本当に実像がなかなか分からないという状況に苦慮した思いもございましたので、そういった取組みを進めてもらっていたことでございます。タイミング、そういったことも触れていただいておりまして、タイミングよく盛り込まれていると思います。応援をいただいたという感覚で、この同友会さんからいただいた提言、新たな取組みについてということを、しっかりと受けとめまして、その動きを進めていきたいですし、期待に応えたいというのが今の気持ちでございます。

【宝塚大学梅田キャンパスでの『看護学部』開設について】

もう1つ、ご報告でございます。大阪市では、昭和39年の『工場等制限法』によりまして、大学の新設・増設が制限されたことで、市内にあった大学の多くが郊外に移転していきました。最近は、大学のサテライトなどが、中之島などの都心に設けられるようになったりしてきておりますが、まちの中に大学のキャンパスがあり、多くの学生さんが色々と意見を交わしながら歩いている姿ってのは、うらやましいなあと思って見ておりますし、大事なことだと思っています。その意味でうれしいお知らせと言えると思いますが、今月、宝塚大学の看護学部、4年制で、今年の入学者は127人だそうです。北区芝田1丁目に新たに開設されました。今回のケースでは、大阪市の『都市再生重点産業立地促進助成制度』、これを活用していただきまして、適用して建設費・設備費等の5%を助成させていただきます。この制度を利用して4年制大学の学部ができますのは、平成19年4月に森ノ宮医療大学が咲洲コスモスクエアに開学して以来、3年ぶりのことになります。
また、芦屋大学も今月、この制度を利用して、北区小松原町に経営教育学部のサテライトキャンパスを開設されました。これからも大阪市内に大学のキャンパスが増えていってほしいと思っておりますし、そう願っております。大阪市としましても、そのために出来ることは何なのか、関係者と色々話をしながら、今後も情報を出していきたいなと思っています。
なお、看護学部開設に関連しまして、宝塚大学の西村武(にしむらたけし)学長から表敬訪問のお話もいただいておりまして、4月16日にお会いする予定になっております。本日、こちらからのお知らせは以上でございます。
質疑応答
記者
橋下知事の大阪の府市再編の話なんですが、昨日も知事は堺市の竹山市長と夕食をとりながら、基礎自治体はこれぐらいの数字がよかろうなんて話をお互いされて一致もみたという話なんですけども、隣の同じ政令市なんですけども、そういう市長と知事の動き、どう平松市長は今見られてますか。
市長
昨日、竹山さんとはキリンカップの高円宮妃殿下がお見えになった、そのお迎えをする時、ごいっしょにおりまして、その時に、そのあと知事にお会いになるっていうお話は聞きませんでした。最近、橋下知事の大阪都構想というのが、しょっちゅう出ておりますけれども、お互いに大変ですねという感想を漏らしたぐらいで、昨日の内容、その後の記者会見等でおっしゃったということで、直接には私聞いておりませんので分かりません。ただ、基礎自治体の長であり、それから指定市の政令市の市長ということで、やっぱり地域主権をどう進めていくのかというところさえしっかりしていれば、私は構わないと思います。どの部分が一致したのかというのがよく分からない。これ以上のことはちょっと現時点では申し上げられません。
記者
もう一問だけ。人口規模が3、40万人程度がいいんじゃないかというお話をされたようで、平松市長が、知事は周辺の自治体の動きを攻めてますけど、市長が竹山さんに話をするとか、そういったことは今後考えられますか。自分の思いというか、橋下知事の構想に対して竹山市長に話をされるのか。
市長
何ていうんですかね、大阪都構想とかですね、それから大阪維新の会ですか、その構想と呼ばれるものの実態が私には見えません。それをはっきりと早くお示ししていただきたい。色々なところで、観測気球的な情報は上がってきています。それを報じておられるメディアもたくさんあることも存じています。ただ、その報じられている内容が全て今、知事が思ってらっしゃることなのかどうかの真偽の程を判定する基準を、私は持ち合わせておりません。そうは言いながらも、私どもにも影響のある、非常に影響のあることでございますから、申し上げるとすれば、「大阪都」という名前にしても、これは前に、私、前にも言ったと思いますが、府議会の本会議場で、スーパー指定市構想対大阪都構想という過去の本当に単に理論が先行しただけの無駄な話し合いを止めて、府市協調の路線に乗りましょうよということを確か言ったと思います。文言はきっちりはそうではないかもしれません。ただ府議会の中で、WTCをお買い上げいただきたいという意見を言わせていただく時に、まさしく大阪都構想というものが何かを変えるなんていうことは幻想にすぎないと私は思ってます。ただ、知事の言う大阪都構想が、昔言われた大阪都なのか。東京都に色々意見を聞きに行かれたり、区長さんにお会いになられたりしているみたいですけれども、東京っていうのは、日本の中で、だからシンガポールと大阪を比べるみたいなもんで、あれは都市国家、東京いうのは日本の首都。例えば大阪に首都を持ってこようという動きをされたうえで、都構想を打ち上げられるとかいうんであれば分かるんですけど、もっと橋下知事にお願いしたいのは、やっぱり何かせっかく関西州とかね、地方分権とかいう大きな流れができている時に、例えば関西州に向けて、府・県の首長さんばかりがもっと集まって、具体的に何ができるんやろかという話を、私どもは政令市長会の中の4市、近畿の政令市4市で具体的な取り組みを進めようっていう話をしております。あっ、思い出しました、竹山さんと昨日その話もしました。竹山さんとは「具体的なこと何か考えましょうね」って、「特に観光なんかいいですかね」って話もしました。そういう形で、いくらでもまだやれることがあるのに、要するに、この大阪の体たらくっておっしゃってるんですよね、どうしようもない閉塞感。これは日本のあらゆる都市に、東京以外の、東京にもあると思うんですよ、僕は。今、府政自体が非常に閉塞感に満ちていてと言われてて、要するに日本中がこの大きな経済の転換点の中で、閉塞感に襲われている時に、大阪だけが駄目だというふうに絞り込んだ議論をわざとされていると思えてなりません。ですから、早く何をされようとしているのか、大阪都構想は何なのか、大阪維新の会は何なのか、ワン大阪って何のこっちゃみたいなことが見えないと、具体的には言えませんが、私の思いっていうのは、やっぱり大阪をよくしたいという思いで市長になりました。知事も同じで、2人で何やかんや言いながら、いっしょに方向性を決めて進んできた時点もございましたんでね。「あっ、これはいっしょにやれるなあ」というふうに思ってた部分が大きいだけに、なぜ、そこへ急にいかれたのかっていうのが、なおかつ、ちょっと長くなりますけれども、知事の手法というものが、あまりにもワンパターンで、何ていうんですか、自分の意見を聞かないものは敵であるというかのような、に見えてしまうような手法をおとりになること自体が、本当に子どもの教育にとっていいんだろうかとか、様々なことを考えますね、やっぱり。だから早く具体案をお出しいただいて、それに対して議論をしっかりさせていただいたうえで、でないと非常に人気のある方です、ものすごい人気があります。これも先日の大阪場所の千秋楽、春場所の千秋楽で痛感いたしました。すごい人気ある方なんで、その人気を本当に大阪の活性化、ならびに関西の活性化の施策に結びつけていっていただきたいし、そこへ向かっての動きであれば、いっしょに走ることは全然苦にならないし、私自身がそれをそう思いながら走ってる訳ですから、是非そういった地点に立っていただきたいという思いが一番強うございます。
記者
どうもありがとうございました。
記者
市営地下鉄ですけれども、昨日ですね、過去3年間の2007年度から2009年度までの国交省に報告したトラブルを中心に、地下鉄で132件、バスで48件ですか、合計180件という結果を発表されたんですけれども、この件に関して、多いと見られるのか、あと内容とかもご覧になってですね、市長のご感想と今後どうしていかれるのかという思いも含めてお願いします。
市長
はい。表に出ていないということで、やっぱり、数だけ見たら多いと思います。で、この内容をしっかり見ていく中で、重大な問題点っていうものは、信号をきちんと確認したのかどうか、これは我々が、私、子どもの頃に電車に乗ったりなんかすると、運転手さんの後ろでこう、眺めたりしていると、指差し点呼っていうんですか、ちゃんと声を出して安全を確認しながら、運行にあたっておられる姿を見ておりましたら、その基本を守ってさえいれば防げたという事故、事故っていいますか事案がかなりあるように思います。ですから、交通局長もここで、多分、記者会見で、申し述べたと思いますけれども、今後はそういった本当に基本の動作、当たり前の基本の動作をおろそかにせず、そこが出来ていない場合にきちっと指導していくという体制、それから指導をする側の資質も含めた、全面的な見直しというものが必要であろうと。こういう情報を外へ出していくっていうことも、大阪市がやったということで、京都市の地下鉄、京都市の交通局も同じように、情報公開の方向性を変えるという報道もございましたので、いい形で進めていきたい。やはり何といいましても、市民の足として、あるいは郊外にお住まいの方が大阪市に通ってこられる足としての安全性を確保するんだと、ここだけは譲る訳にはいかんということを、しっかり交通局職員が心の底まで叩き込んだうえで、対応してほしいという気持ちでいっぱいです。
記者
その関連の質問なんですけれども、トラブルがあった132件のうちですね、公表されたのが59件、公表されなかった事案っていうのは、市長は、これはご存知になってた事案っていうのはあるんですか。それとも、全部ご存知なかったということですか。
市長
これは、交通局長にはあがっておりますけれども、市長までにはあがってきておりません。で、重大な事案という部分では、過去にもあがってきておりますし、それから、今、私は、庁内的に問題にしたいということで言ってるのは、やはり、各局が、特に公営企業としてある姿はどうなのか。そしたら、当然その安全管理、危機管理、そして宣伝、広報体制っていうものが、大きな組織ですから、普通の企業と同じようにきちんと整理されていなければならない部分が、機能しない形のまま温存されているっていいますか、機能するような形に変えていく。ここは大事やと思っています。
記者
そのガバナンスっていう意味でですね、そんな細かいトラブルまで全部、市長が把握している必要は確かにないとは思うんですけれども、公表されてないのを一切ご存知なかったというのは、ガバナンスっていう点から、同じ大阪市の組織である訳ですから、それはちょっといかがなものかという見方もあると思うんですが。
市長
はい。そういう見方も当然あることは承知しております。ただ、今回をきっかけに必ずそういったものが整理できますんで、是非、これをプラスに転じるような、本当に市民にとって安心な輸送機関であると、胸を張って言えるような形に変えていきたいという思いが強ようございまして。で、そのガバナンスっていうことでいうと、交通局長ですね、交通局のトップがそこまでしっかりと把握したうえで、指導を徹底すれば、私は、それで大阪市としてのガバナンスは発揮できていると思います。はい。
記者
今日、広報いただいた駐輪場、あと放置自転車対策の件なんですが、こういった駐輪場を利用してもらおうという、そういった取組み、大変、利用者の方にはいいと思うんですけども、例えば今回ですね、キタのエリアで駐輪場オープンしたりだとか、そういう施策の広報の仕方なんですが、これは、せっかくこういう例えば中央区さん、こういった携帯サイトやられているようであれば、例えばキタの部分もですね、区という枠にとらわれず、そういった枠ではなくて、できるであるとか、そういった利用者目線ていう今後の改善の仕方とかっていうのは、市長はどういうふうに考えられますでしょうか。
市長
はい。まず、これを中央区の、区のほうからの「こういうことやってみよう」という思いと、それがうまくマッチして、「まず、やってみよう」ということで動きました。これは建設局と協力体制で。で、これがどういう利用実態にあるのかってのは、今、こういう携帯メディアを含めて、非常に実数が把握できるメディアでございますから、利用頻度をきちんと分析したうえで、もちろん北区で可能であれば、有効であり北区で可能であれば、広げるでしょうし、あるいは、それが全区に広がっても、私はいいと思っております。はい。その方向で、きちんと分析するための、まず、やらせていただくということでお取りいただければと思います。はい。
記者
最初の大阪都の話に最後に1点戻るんですが、府庁では大阪都を目指したプロジェクトチームなどが立ち上がって、府庁にいると、どうも都をめざすメリットしか聞こえてこないんですけども、色んな情報がある中、市長が今お考えになる、大阪都になった場合ですね、デメリットというか、東京都と比較すると、財政など色んな面でも比較すると違うと思うんですが、市長の今、考える中でデメリットというのは何かおありでしょうか。
市長
まず、そこへ移行するまでの時間。何を法律的にどういったハードルがあり、どれぐらいの時間をかけたらそれができるのか。それができた時に、じゃあ関西州はどうなるんですかと、その間に関西州への動きを進めずに、懸命に大阪の中だけのことをおやりになるロスを考えると、私は直接行政をやり、なおかつ非常に問題の多い、なおかつ大変な矛盾をかかえている、しかし歴史も伝統もあるというこの大阪市を、何とか一歩ずつでも前に進めていきたいという思いで、日々やってるつもりでございますから、何ていうんですかね、やっぱり広域行政と直接行政の違いというか、それは私はそこにいっしょになって考えるだけの時間的余裕もないですし、それと同時に30万とかっていう数字で分けるということ自体が、やっぱり上から目線という感じがするんですよね。今、地域主権って、せっかく地域主権でやって、この間、市政記者クラブの皆さんにお分かりいただいていると思うんですけども、各区の小さな単位で、どういった思いが市民の皆さんの中にあって、その市民の皆さんの思いをしっかりと吸い上げて、そして市民協働、あるいは「いっしょにやりまひょ」と言いながら、新しい動きをあちこちでやらせていただいてますんで、これを進めることに全力を傾けたいと。それは必ず大阪の改革に通じると私は思ってますし、都市格をもういっぺんルネッサンスと言ってるように大阪のまちの値打ちっていうものを上げるという努力を懸命にこの間やってまいりましたし、それが数字になって表れてきつつある中で、どうして、そういう枠の議論になるんかなあというのが、理解できないところなんですよ。ですから早く出していただきたい。具体的に「これです」という方向性を政治家としてお出しになるんであれば、お出しになればいいんじゃないかなと思いますし。それが出て、きちっとお話し合いもさせていただいて、そのうえで自分の進む道みたいなものも、また考えたいと思いますけども、府ではそうですか?もう完全になったみたいな感じですか?府でも取材されててそうですか?
記者
「なった」というか、そういう雰囲気ですよね。橋下知事がそちらをめざされているので、それに向けて皆さん、色んな資料を集められているので、どうしてもメリットというか、いうのが、よく耳には聞こえてくるんですが。
市長
体制を変えることがメリットにつながるというのは、ある意味、目眩ましでしょうね。本当に変えなければいけない部分は、地域主権、地方分権というものであって、従来型の枠組みの中に取り込まれるかもしれないという動きをされないで、新しい方向性は道州制という形ではっきりあれだけおっしゃっていて、関西州をめざしておられるんですから、その動きであれば全面的に応援しますし、我々でできるところ、それはもうすでに京阪神堺この4市で「府県越えようね」っていう思いで動いてますから、実際にそういうものを、今後、具体的な行動として出していこうというのが、22年度の4市の共通認識でありますんで、是非そういった面も参考にしていただければなあと思います。市民の1人1人の思いとか、もちろん全ての人の思いを実現する訳にはいきませんが、より多くの方の願いとか、思いとか、暮らしとかをしっかりとつかんでいただいたうえで、大きな方向性に向かっていただければというのが、今言えることだと思います。
 

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