平成22年5月14日 大阪市長会見全文

【セレッソ大阪を応援しよう!!「東住吉区民デー」を開催します】

市長
はい、こんにちは。よろしくお願いします。本日はお隣に森島さんいらっしゃいます。サッカーの話題からお届けいたします。元日本代表選手でセレッソ大阪のアンバサダーを務めておられます、森島寛晃(もりしま ひろあき)さんでございます。よろしくお願いします。
セレッソ大阪アンバサダー 森島氏
よろしくお願いします。
市長
東住吉区では、地元のJリーグチーム「セレッソ大阪」を応援するため、セレッソ大阪と協働しまして、来る6月9日の水曜日です、「東住吉区民デー」、これを開催してくださいます。長居スタジアムでの「FC東京」戦です。ワンコイン、高校生以上が500円玉1枚です、ワンコイン。で、小中学生が100円玉1枚、100円。幼稚園以下が無料でご覧いただけるということでございます。東住吉区のキャラクターの「なっぴー」ですとか、東住吉区民の皆さんが試合をお手伝いしてくださるということでございます。
東住吉でお勤めになってらっしゃる方、あるいはお住まいになってらっしゃる方もちろん、あるいは「学校、東住吉にあるねん」という方、その東住吉とかかわりがあるという証明が要るそうでございますんで、それをお忘れないようにお持ちいただいて、6月9日、東住吉区民、長居競技場に集合してください、というお知らせでございます。
セレッソ大阪では、今後も各区と協働して、区民デーを開催していただけるということになっております。今回の「東住吉区民デー」は、その第1弾として開催されますので詳しくはお手元の資料をご覧いただきたいと思います。

【FIFAワールドカップ ウェルカムキャンペーンについて】

次は、FIFAワールドカップ ウェルカムキャンペーンについてでございます。
本日、2022年FIFAワールドカップ日本招致委員会がFIFA本部へ招致ブックを提出に行かれております。また、5月17日の月曜日には日本招致委員会主催の「ワールドカップを日本へ!」トークバトルが中央公会堂で開催され、ここで招致ブックがお披露目されることになっております。
これから12月2日の開催国決定まで、大阪・日本での開催実現の機運を高めていきたいというふうに考えておりました時に、大阪府サッカー協会の藤縄(ふじなわ)専務理事でありますとか、セレッソ大阪の藤田社長から、「子どもたちも大変楽しみにしており、招致実現に向けて一緒に盛り上げたい」というお申し出をいただきました。
そこで、FIFAの大阪視察が予定されておりますのが、今のところ7月20日だそうです。この日に向けまして、2022年の開催時と言いますと、今から12年後でございますから、子どもたちはひょっとしたらその時には選手としてピッチに立っている可能性もあるという、そういう子どもたちを中心に、市民のみなさんに参加していただいて、ウエルカムキャンペーンを行なって、子どもたちの夢をFIFAに届けたいということでございます。
それではここで、アンバサダー森島さんに一言お願いします。よろしくお願いします。
森島氏
はい。みなさん、こんにちは。セレッソ大阪のアンバサダーの森島寛晃です。 私自身も2002年に日韓ワールドカップという素晴らしい、ほんとに子どもの頃からのあこがれの舞台、夢の舞台というのを、ここ大阪の地で経験させていただきました。
ほんとにこう、プレーをする中で、大阪市全体のこの盛り上がりといいますか、サッカーファンのみならず、みんなが日本をあげて、大阪の街をあげてサッカーを盛り上げていただいたこと、今でも頭の中に残っております。
そういった意味でもですね、もう一度、2022年にこの大阪の地でワールドカップが行われ、そしてまた大阪のみんながひとつになって盛り上がれる、そういうことが実現することを私たちも願っておりますし、私自身もいろいろな形で今後招致に向けて協力させていただきたいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
市長
はい、よろしくお願いします。
森島氏
よろしくお願いいたします。
市長
今日はありがとうございました。

【「夢洲・咲洲地区活性化に向けた大阪市の取り組み状況」について】

市長
次は、今年度の重点課題でございます、夢洲・咲洲地区のまちづくりについての大阪市の取り組み状況をここでご報告いたします。フリップを。

去年2月に公表いたしました、まちづくり工程表に基づきまして、平成21年度はペデストリアンデッキ整備などに約11億円、失礼しました、ここの部分のペデストリアンデッキでございます。このペデストリアンデッキ、それから平成22年度は夢洲コンテナ埠頭整備などに、約57億円を計上しまして着実に進めております。
まず、交通アクセス改善・地区内の環境改善の推進についてでございますが、咲洲トンネル、これですね、咲洲トンネルでは、去年10月に普通車通行料金を200円から100円に減額しており、22年度、今年度ですけれども、平成25年度の無料化に向けて現地調査を行なっております。ペデストリアンデッキの整備ですが、5月末にもコスモ駅からの約350m、この部分が完成いたします。
また、渋滞対策なんでございますけれども、3月末までに、咲洲から夢洲へのコンテナ航路の移転や車両待機場の整備などを実施いたしました結果、これ、咲洲の西側、ここにATCがあるんですけれども、このATCの前などで発生しておりました、一番ひどいときには1kmに近いという渋滞のコンテナの列があったんですけれども、それはかなり緩和されております。咲洲の渋滞緩和が一定進んだという我々の認識でございます。今後も、荷役効率の向上のための各種の具体策を実施して、待機車両を減らし、渋滞をなくす努力を続けるつもりでございます。
夢洲・咲洲地区への企業誘致、産業振興等の推進につきましては、6月頃予定しております国際コンテナ戦略港湾に選定されるかどうか、そのための動きが当面最大の課題になるなあと思っておりまして、今週の初めにも国土交通大臣にお会いしてお願いしてまいりました。
具体的には、内航フィーダーの強化などの戦略の具体化、これを図るとともに、リチウムイオン電池など先端産業が集積しております関西の優位性、これをぜひアピールしてまいりたいと、国土交通大臣等への要望活動、全力で取り組みたいと思っております。
また、企業誘致にはずみをつけるため、大阪市では夢洲・咲洲地区を「成長戦略拠点特区」と位置づけまして、3月末の国への構造改革特区提案に続き、規制緩和や税制上の優遇措置等を総合的に講ずる経済特区の実現に向け、全力で働きかけていきたいと考えております。
防災対策・環境対策の展開については、咲洲トンネルの耐震補強が3月末に完成しております。それから夢咲トンネルは、もうできた当時から耐震は完全にできておりますんで、内陸部から咲洲地区へのアクセス道路の耐震化、これにつきましては完了したということが言えます。今後は、津波等によります浸水防止対策を積極的に取り組んでいきたいと、このように思っております。以上でございます。

【大規模太陽光発電(メガソーラー)の事業企画提案募集について】

こうしたまちづくりを市として全力で進めているわけでございますけれども、ホットな情報としまして、夢洲におけますメガソーラーの設置についてお知らせいたします。
今年の2月、今年度予算の重点的な取り組み事業の中でご説明しましたように、夢洲に、一番これは奥のところになりますが、15ヘクタールの用地を提供いたしまして、民間事業者による取り組みとしては日本最大級の10メガワット以上の規模でのメガソーラーの導入を検討しておりますけれども、いよいよ今月の17日、来週の月曜日です、今月の17日から事業企画提案の登録を受付いたします。7月下旬に企画提案書を提出していただくことになりますが、その後、外部有識者による審査を経まして実施事業者を決定し、メガソーラーの設置実現をめざしてまいりたいと思います。

10メガワットのメガソーラー、これは外国での設置例だそうなんです、この写真が。これが実現いたしますと、およそ3,000世帯のご家庭でお使いになれる電気、これをまかなうことができるということでございますんで、また、二酸化炭素の排出量っていうことで言いますと、年間4,000トンの削減効果があるということでございます。
大阪市といたしましては、この取り組みを、臨海部を環境・新エネルギー産業の集積拠点とする第一歩といたしまして、今後の企業誘致、産業振興につなげていきたいと考えております。以上につきましては、大阪府に対して報告をさせていただいております。

【夢洲・咲洲地区活性化に向けた府・市共同チームの設置について】

で、最後に、夢洲・咲洲地区の活性化に向けた府・市共同チームの設置についてお知らせいたします。府議会の契約案件が認められれば、7月の1日には府・市共同の「夢洲・咲洲地区活性化共同チーム」をWTC内に発足させたいと考えております。また、経済団体に対しましては共同チームへの参画も含め、事務所の移転など拠点設置について、5月13日付けで大阪府知事と大阪市長の連名で要請いたしました。この件につきましては、府・市同時に報道発表しております。

【5月11日の指定都市市長会について】

続きましてお知らせです。5月11日、相模原市で開催されました指定都市市長会議に出席いたしましたので、その概要について3点ご報告させていただきます。
まず、1点目です。指定都市として、府県から独立した「特別自治市」のような構想を今後とりまとめて提案していこうという方向を確認いたしました。指定都市は、市民生活から都市活動まで、歴史的・総合的な責務と役割を果たしております。この提案は「基礎自治体優先の原則」にかなうものであると思っております。
次に、2点目でございます。指定都市で3つの部会を構成し、今日的な課題の研究や要請活動を重点的に行なおうということで、私は、市民生活・都市活力部会の部会長に就きました。他には神戸、岡山、広島、福岡がそのメンバーになっております。市民の活力が都市の活力であるという、そういう基本的な考え方、認識のもとで、生活保護制度の抜本的改正の国への働きかけでありますとか、あるいは大都市における市域内分権のあり方についても、より力を入れて取り組んでいくつもりでございます。
次に、3点目です。広島市2020年平和オリンピック招致を、指定都市全体で応援する「決議」をしようと、私から呼びかけをいたしましたところ、全会一致でご賛同をいただきました。また、ワールドカップの日本招致につきましても同様に決議していくことで、ご賛同をいただいております。こういう指定都市全体のムーブメントでありますとか、府県域を越える都市間の結びつきというもので、日本全体を元気にしていきたいと願っております。
会議では各市長から、基礎自治体として市民の活力を大切にし、市民に身近な施策もしっかりと進めるということが、都市の強みにつながるんだという思いもお聞きできました。私も発言させていただいたんですけれども、地域から市政を変える、そして、基礎自治体である大都市が総合的な役割を果たし、そして水平連携を行なって、圏域や国にも影響を広げていくという私の思いが、全国指定都市の各市長と全く同じであるという思いを感じました。
市民の活力が都市の活力であるという、そういう考えのもとで、市民生活部会長として取り組んでまいりますし、都市の活力という点では都市内分権が今、すごく重要であると考えております。

【区政改革について】

そこで、大阪市の改革についてでございますが、今年の予算発表の際にも申し上げましたが、「地域力の復興」というものを、一つの大きな、私どもの今年度予算の柱にしております。地域の力を高めていくために、そして市民サービスをきめ細やかに行なっていくためには、一番身近な区役所の役割というのが大変重要でございます。区役所の改革、区の行政の改革というのは、2年間、まちを走りまわらせていただいた私の実感として、どうしてもやりたいと言い続けてまいりました。市政改革も5年目に入りました。22年度予算でも一定の方向性をお出ししております。
大阪市は長い歴史を通じまして、役所だけではなくて、市民のほうからむしろ役所を使ってつくり上げてきたまちだということを、私常々機会あるごとに言わせていただいておりますし、そういった意味からも、まあ、今、橋下知事が区長公選ということをおっしゃっておりますけれども、区長が公選でないから、あるいは区議会がないから自治が阻害されているという主張は、大阪市民のまちに対する気持ちでありますとか、心意気や今まで歴史的に取り組んできた、そういった実態をよくご存じではないからではないかという気がしてなりません。
私は常々、市民がそういうまちをつくりあげてきたんだということの大前提に乗って、そういう大阪市の伝統を受け継ぐ中から、本当に疲弊している、大阪市だけではない、日本の全ての基礎自治体の中で、そういった市民に恵まれている大阪市こそが、地域から住民主体のまちづくりを進めていけるのではないかという思いを強く持っております。市民協働に、そういう意味でも取り組んできたわけでございますけれども、その市民協働の動きも実際に目に見える効果につながりはじめているというのが私の認識でございます。
区長という、そのものにつきましてでございますが、区長はやはり行政の中立性でありますとか効率性を考えて、公選制をとるということは、私はしたくございません。市民の立場で考えて行動する、そういう区長をぜひとも育てていかなければならないと思っておりますし、1年以上前からそういった方向性の指示を出し、人事異動も行なってまいりました。区の行政運営全体につきましては、実質的に区民の皆さんの意見を区政に反映し、チェックもしていただけるように、組織や仕組みをつくっていこうと、今年度予算作りの段階から作業を始めております。
具体策としては、「区政会議」を新たに設けることを考えております。この会議は、行政協力団体の代表でありますとか、その区選出の議員の方、そして市民の皆さんに公募で就任していただく委員で構成していただければいいのではないかと現在は考えております。地域の意見を、区で実施される事業の企画でありますとか、あるいは区の予算編成に反映させていこうというものでございます。
さらに、区の事務事業の成果を評価していただくために、「区役所評価制度」を新しく設けることも検討しております。住民ニーズに応える区役所、区民のための区役所をめざさなければいけませんが、この制度は、そのことがちゃんとできているかどうか住民の方々に評価していただくものでございます。評価の結果は、区政の改善や区長への評価にもつながるということであります。また、区長の就任期間なんですけれども、現在の平均が約3.5年という結果が残っておりますけれども、原則4年を基本にして考えていきたいなというふうにも今思っております。
これらのことを、今後議会におはかりしまして、意見をいただきながら前向きに検討を進めたいというのが今の気持ちでございます。

【子ども手当の申請状況について】

続きまして、今年の6月から「子ども手当」の支給が始まります。これまでの「児童手当」は0歳から小学6年生までで、所得制限がございましたが、「子ども手当」は、対象が中学3年生までに広がるとともに所得制限がなくなっております。
これによる受給者の数につきましては、お手元の資料にございますように、新たに対象となる世帯がおよそ5万世帯、対象人員は約8万人と見込んでおります。これまで「児童手当」を受給していた方は、原則として申請が不要でございますが、所得制限を超え、あるいは子どもが中学生であったため、これまで「児童手当」を受給しておられなかった方は、新たに申請をしていただく必要がございます。
4月末現在で、新たに対象となる方のうち約3分の1の方が申請をされております。6月前半までに手続きがお済みになれば、6月中に支給できるということでございます。
4月下旬からは、保育所、幼稚園、小・中学校などを通じて、保護者の方に周知ビラをお配りするなど個別にお知らせをしておりますので、申請が必要な方は1日も早くお住まいの区の保健福祉センターで手続きをお願いいたします。
なお、新たに支給対象となる方は、9月末までに申請していただければ、4月にさかのぼって支給されるという経過措置がございますから、申請漏れとなる方が出ないよう、個別勧奨などを今後実施してまいりたいと思っております。

【街頭犯罪発生件数(速報値)について】

最後に街頭犯罪の4月現在での速報が出ましたんで、まだ正式発表というか、速報段階でございますけれども、大阪市が前年比22.5%減らして、名古屋市との差が216件と、全体でなってまいりました。それから、ひったくりが369件、前年比で217件減っています。これも、ワースト1を脱却したまま、快調に市民の皆さんの協力で、大阪府警の頑張りで、進んでおります。4項目だったものが、現時点では5項目、ワースト1を返上しつつあるということを速報として、最後に一言申し添えさせていただきました。
私からは以上でございます。

質疑応答
記者
区政会議関連で、ちょっとお聞きしたいんですが、橋下知事が声高に主張している公選区長に関して、平松市長は明確に反対なのか、あるいは考える余地はあると思っているのか、もし明確に反対なのだとすればその理由っていうのはなんなのかというのをお聞かせいただきたいんですが。
市長
えっと、区長公選制とおっしゃっているのは、例えば漏れ伝わってきております大阪市を8区に再編した上で、そこで区長を公選されるというのか。
記者
一般論で。
市長
一般論の区長公選制というものでお答えするというのは、私自身、大阪市の今の行政体の中で、この2年半、本当に区政改革というもの、区役所改革を含めてですね、取り組んでまいりました。これは、市政改革検討委員会等でも、タスクフォースを作って実地に小学校区での検証等を行ないながら、地域住民の力、市民協働というものの中から築き上げていくものが、今後の大きな形での区役所を作っていくであろうというふうに思っておりますので、その段階で選択肢の一つとして、私は考えておりません。はい。区長公選制というものを。はい。
記者
なぜ考えられないのかというのをお聞きしたいんです。一応、区役所改革されるということは、問題意識は持っていらっしゃると。で、区政会議という選択も出されたと。で、当然それと並ぶものとして、公選区長のメリット・デメリットというものも検討するなり、されてしかるべきかなという気はするんですが、そこを考えられない理由というのは何でなんですか。
市長
要するに、何で、じゃあ、逆に申しますと、なぜ区長公選制が必要なのかという、その、知事が声高におっしゃっている部分がですね、単に区民の意見が反映されていないということだと思いますが、我々はその動きをですね、もう数年前から、実際に小学校区、あるいはもうちょっと広い単位で言いますと中学校区、ずっとやってきておりますし、その経過は全て市民の皆様に公開しながら、学識経験者、学者の方、そして民間の方も含めてやってきておりますので、経済界の人にも入っていただいて。
こういった動きの延長線上に、公選制を想定していないということでございます。つまり、今、我々がやろうとしている地域主権というものが、あくまでもその市民の中から盛り上がってくるものをいかに大事にしながら、その区その区独自の動きをつくっていっていただくところに、大阪市役所がどれだけの力を認めていき、なおかつ権限を委譲するのかという形なんです。
ですから、その選択肢の中になぜ区長公選制を認めないのかという質問に、どうお答えしていいのかわからないというのが正直なところで、我々はここまでこれだけのことを積み上げてきましたよ、ということを市民の方にお分かりいただきたい。で、それがもし届いていないとすれば、我々の努力不足でありましょうし、今、知事がおっしゃっている区長公選制というものは、おそらく大阪都構想の中における区長ということだと思うんですけれども、そうでないと整合性が取れなくなってくるんですよね。違いますかね。
記者
あの、橋下知事が言っている話としては、平松市長との大都市圏州との間に重なる部分も非常に多いと。ただ、区長公選制ということに関して、平松市長がどうなのかというところを一番はっきりしたいんだというふうに言っていて、それはその、大阪都という区割うんぬんということは関係ないというふうに橋下知事は言っていると。
市長
それはすり替えじゃないですかね。やっぱり区長公選制というからには、今ある区を大前提にしてね、特に今、大阪市の中で問題になっているとすれば、知事が問題にされようとしているんであれば、大阪市24区の区長を公選にすべきだというのが主張なのか、そういうことだと思うんですけど。
記者
そこに関しては話し合う余地はあるというのが知事のスタンスですけれども、その、平松市長がおっしゃりたいのは、区役所に問題意識があって、それを過去の市政の中で積み上げてきたと。で、それに関して成果が出ているから、その延長線上で進めたいんだという、そういうご主張と理解していいのですか。
市長
はい。これはね、ですから、今、区長公選制に例えば向かうにしても、そのかかる期間、あるいはどういった形で公選するのかといったこととか、かかる費用でありますとか、時間のことを考えますと、私はこの2年数ヶ月積み上げてきたつもりです。で、なおかつそれまでも、大阪市政改革の中で、これはまあ、上山先生が指導した市政改革の中で区役所改革っていうものが具体的なスケジュールにも載っておりますし、我々が出している資料にも全て出てますから、大阪市が何も進んでいないかのようにおっしゃるのは、まあ、知事のいつものやり方ですから、それに対してということではないなら、私は今やっている、この積み上げている努力というものの成果を、ぜひ自分の目で見てみたいという気持ちがございます。
ですから、区政会議というものも、今までの大阪市のこういうものの発表の仕方のスピードから言いますとね、早いです。なぜ早いかっていうと、区長公選ということが、今、記者さんがおっしゃるように、もう市民の中に区長公選こそが大阪市を変えるんだ、みたいな形でうつらそうという知事の思惑っていうものを感じますから、だから我々は、まあ、今までの我々の発表スピードであれば、もう半年ぐらいこれをしっかりこう、踏み固めた上で表へ出すという段階なんでしょうけれども、ただ、やっぱり、この、うちの取材をずっと続けていただいていればお分かりいただけますように、お分かりいただけると思っているんですけれども、市政改革検討委員会の中でのタスクフォースで、本当に、あの、市民協働というものを実際に積み上げてきている、この思いがありますから、区長公選という形でいったん後戻りするような感覚で区役所改革は進めたくない。で、なおかつおっしゃっている意味でいうとね、例えば区長の顔が見えないとかいう部分でいうと、確かにそういう部分が今まであったのかもしれないという反省に立ちながら、そういう意味で、その区長の任期を4年に設定しようと。原則4年に設定することによって、より一層その市民協働、市民のほうから一緒に大阪を盛り上げようという動きを一緒になって作っていける組織にしたい。それが区役所の、やっぱりあの、今、区役所言いましても、24区それぞれにいろんな思いがあって、いろんな色合いがありまして、その区役所が独自の方向性いうのをようやく出し始めたのが、去年、昨年度予算の編成ぐらいからです。昨年度予算の編成で初めて、区役所の直接のヒアリングをしながら、市長査定のときに出てきていただいたりっていう動きをやり始めましたんで。知事がおっしゃっているほど大阪市が進んでいないのではなく、大阪市が今まで積み上げてきた実績というものをしっかり、ぜひ査定していただくんなら査定していただいて構いません。もちろん、お聞きになって大阪市進んでないでしょうっていうふうに知事の言葉でお聞きになったら、進んでないいう人が多いかもしれませんけれども、それを前よりは少なくしているという自信はございますし、着実に進んでいるという思いがありますから、区長公選制というものを今は考えていませんね。はい。
記者
今は考えていないということは、区政会議をやってみて、課題が出てきたときに。
市長
はい、それはね、本当に例えば、住民の意見、市民の意見、あらゆるものが下から積み上げてきたもので区長は公選制のほうがいいという形に、市民協働の結果、なれば、それはそれでまた別だと思います。ただし、そのときにも、どの区の、区割の問題とかですね、私は知事がおっしゃっている区長公選制っていうのは、あくまでも大阪都構想という中で漏れ伝わっている区割の中の区の長という意味で聞いておりましたのでね、そういう捉え方をしますと、例えば、西成と阿倍野と天王寺ですか、確か、漏れ伝わっている案で、正式発表案ではないんで何とも言えないんですが、そこの1区の区長を公選するとか、そういうイメージで考えておられるのかなあと思いました。はい。
記者
わかりました。もう1点、ちょっと長くなって恐縮なんですが、市長が前々から会見などでもおっしゃっている大都市圏州の考え方で、これ、橋下知事が主張している大阪都構想と通ずるところも、まあ、我々も研究分析してみたところ、非常に多いなあと思う部分があるんですが、1点不明確でちょっと市長にお聞きしておきたいのが、大都市圏州があって、大都市を除く関西州というものがもし仮に将来出てきた場合、その関西全体の空港とか道路などの行政というのは大都市圏州が担当するのか、あるいは関西州が役割分担するのか、そのあたりはどういうイメージを持ってらっしゃるのでしょうか。
市長
広域交通手段、空港の、あるいは高速道路といったものは、私は広域だと思います。当然。それは、これからの道路をつくっていく上でも、一地域だけに利益になる高速道路ってのはありえないわけですから、これは大阪府だけでも無理ですし。むしろ、だから、橋下知事にはそういった、その、広域というものでお考えいただきたいと思ってますし、空港も同じことでございます。はい。 で、大都市圏州は、私たちが言っている大都市圏州っていうのは、それぞれその力のある京阪神の場合は、特に名古屋と横浜と大阪と3市でやりました、その、都市圏州、都市州の研究会では、最後に我々が言ったのが大都市圏州という思いでございます。それは資料読んでいただいたらお分かりになると思います。
横浜とも違う、名古屋とも違う、関西というものを考えたときに京阪神の旧五大市の3つの地から、更には堺市といった今、政令市になっている市が、当然その中心というよりも、兄貴分の役割を果たしながら周辺都市と連携をとっていくと。そのために、例えばこれからの都市圏州の核となるべきものが、今の大阪市の圏域だけ、市域だけかっていうとそうではないかもしれないという議論も含めた、私は大都市圏州っていう提案だったという気持ちでおります。
記者
そうなると、大都市圏州というものが何らかの形になった場合でも、広域の交通に関しては、あくまでも関西州という、もっと大きな関西州が役割を担うという。
市長
そのほうがきっと統一の、我々が提案いたしました大阪経済圏構想の中でも、高速道路のあり方ということで、経営が分離している部分をいかに統一する中で共通利益、地域全体の共通利益を担わなければならないと。これは、今週東京でもお願いしました国際戦略コンテナ港湾、これに関しても同じことであります。今までは大阪市がつくり上げてきた大阪港、国がつくり上げて神戸市が協力した神戸港というものの、競争関係にあったものが、兵庫県、大阪府、経済界を巻き込んだ形で阪神港という形になるわけですから、これも広域でしょ。そういうふうに思っております。
記者
今の話を全てお聞きすると、橋下知事の考えと平松市長の考えにはそれほど隔たりが無いんじゃないかというような印象も受けるんですが、知事とは、以前の親密な形の関係っていうのはもう戻りにくいといいますか、その、やり方っていうところに関しては、やっぱり違和感を今も感じてらっしゃるということなんでしょうか。それとも、連携っていうのを今後。
市長
いや、違和感だらけです。全て違和感だと言っていいと思います。やっぱり、地域主権っていうものは、あくまでも基礎自治体優先の原則っていうものがございますんで、基礎自治体の思いっていうものを、やっぱりきちっと積み上げてくる中から広域が見えてくるというのが、私はこれの、基礎自治体優先の原則の本旨、つまり地方分権が何からおきたかっていうと基礎自治体優先の原則というものからおきている、ということを考えますと、全て上からものを切り分けていくという考え方しか見えないということ、そうは思ってらっしゃらないかもしれないけれども、メディアで今回伝えられているところではそうしか見えないものに対して、私はやっぱりこう、地べたに下りてきて一緒にやれることを、府・市協調して二重行政でも何でも一緒にやれることやりましょうや、いうのは言い続けてますんで、一切私、変わっておりませんから。
で、それ、そういう話になれば、いくらでもお話できるし、お電話でもお話できると思うんですけど、今、ちょっと時期が微妙なんで。やっぱり大阪維新の会の代表になられたということで、ややこう、時期的にも非常に微妙な段階ですので、それ以上のことは言えないなあという感じです。はい。
記者
わかりました。ありがとうございました。
記者
すみません、放置自転車のことについてお聞きしたいんですけども、北新地のエリアは、今も放置自転車でもうごった返したような状態でですね、そのエリアに大阪市が新設する駐車場というのは、北新地のエリアからするとですね、国道2号線の南側に40台ぐらいしか停めれない新設、新設といってもですね、北新地のエリアからでいうと、近いところにはそこにしかないんですね、まあ、そういった状況で大阪市は禁止エリアを拡大するだけ拡大して、駐輪場が無いというような状況なんですけども、まあ、それでは解決には程遠いような気がするんですが、市長はどうお考えですか。
市長
はい、これはもうずっと私が言い続けている駐輪対策、違法駐輪をどう考えるのかという基本原則の話で、やっぱりきれいなまちにしましょうよ、で、なおかつ、例えば点字ブロックの上に置いてあるようなマナーの問題ですね、まず自転車に乗る方もマナーをしっかり守っていただきたいということからいいますと、駐輪場が無いのに違法駐輪やいうて撤去するのはけしからんというご意見があるのは重々承知しておりますが、やっぱりまずきれいにしてから駐輪場を作れるところには作っていく。ですから、今、おっしゃられているのは2号線の南っかわという話ですが、2号線の北っかわにはかなりの台数停められるエリアを整備いたしました。で、例えば駅前第4ビルの横のダイヤモンド広場っていうんですか?あそこの横に、今、有料の駐輪場を整備いたしましたことで、あのあたり見違えるように、ストリートがなっております。
ぜひ、その見違えるようになったまちを見ていただいて、将来こういう形にしたいよねっていうものを、市民の皆さん、で、北新地エリアっていうものは確かに住んでらっしゃる方、少ないんですけれども、商売をされている方でこのまちをきれいにしたいと思ってらっしゃる方、たくさんいらっしゃいます。ですから、そういった方たちと協働することによって、サイクルサポーター制度を導入しながら今後も続けてまいりますし、おかげさまでずいぶんきれいになったなあという声も頂いております。
で、わずか40台とおっしゃっているエリアは多分、あれどこになるのかな、あの、南っかわでも、前に、元気アップ会議で話になった、あの駐車場のとこ。駐車場っていうか、誰かわかる?今日いない?建設。ごめんなさい、具体的にどの場所かっていうのは、今度行きますんで、現場。
記者
利用者からすれば、ほんとに、その自転車のメリットっていうのは、例えば出勤している方だったら仕事場の近くまで行けると。で、それが、市長さっきおっしゃるように、2号線の北側のほうでは駐輪場がたくさんあるというのは、それは全然違う話で。
市長
そうかなあ。
記者
はい。要は、自転車のメリットが全く無くなるわけで、それだったら。
市長
すみません、2号線って距離なんぼあるんですか、あれ、幅。2号線て何メーターあるんですか。
記者
歩くと結構。まあ、それはあれなんですけども。だったらその北側にいっぱいあるから大丈夫だろうというのが市長の考えですか。
市長
いいえ、そうじゃありません。そうじゃありませんけれども、既に密集している北新地エリアの中で駐輪場を作れるスペースがあるのなら作っていきますけれども、そういうスペースを民間の方の協力を得られる方法はないかとも考えておりますし、あるいは、南っかわの川沿いの公園になっている部分なんですが、そこを何とかできないかとかですね、やれる方向を一所懸命考えてるのが現状です。でも、前よりもずいぶんスピードアップしてまいりましたし、その、撤去もしっかりする、しかし駐輪場もしっかり作るっていうことを、この間キタ・ミナミの重点エリアでは進めていますから。
違法駐輪の台数自体、19年度が4万台。で、21年度の秋の時点で3万8千台。5万台が4万2千台になり、で、速報段階でさらに4万台を切っているという状況を聞いてますんで、これは秋に発表されるらしいですけれど、やはりマナーというものに訴えていきたい。で、なおかつ国道2号線を横切るのが職場に、それ、国道2号線の幅、遠いやないかという苦情に対しては、すみませんがその分歩いてください、お願いしますとしか、ちょっと言いようがないという私の正直な気持ちで。大阪市民の方にそういった協力をお願いするというのが自分の姿勢ですんで、はい。ぜひ、そういった面も報道していただきたいなと思います。
記者
はい。わかりました。
記者
今日発表された臨海部のまちづくりの活性化についての件で2点お願いします。1点は、21年度、22年度の活性化に向けた取組みということでこのように出てますけれども、この件に関して市長はどのように評価されているのか、ある程度成果出たと見ていらっしゃるのか、まだまだ足りないと思ってらっしゃるのかというところが1点と、もう一つは7月に今度設置される府・市共同チームですけれども、具体的に何をするのか。で、市長としてはどういうふうにこのチームを軸にして今後進めていきたいのか。で、今これを見ると、府のほうがお二人で、市のほうが11人というバランスになっているんですが、このあたりについて、もし教えていただけることがあればお願いします。
市長
はい。わかりました。まず、夢洲・咲洲地区、この進捗状況ということでございますけれども、具体的に府議会の議決を経て、契約が成ってという動きと、そういう動きを考えますと、我々やれることは前倒ししてでもやりますと、府議会でも確か私申し上げたと思いますが、その通りやらせていただいていると思います。ただ、見た目があんまり変わらへんやないかとかね、おっしゃる方はあるかもしれませんけど、それはやっぱり建物が建つか建たないかということに、特に咲洲エリアに関してはいえるんではないかと思います。
夢洲のコンテナは、非常に順調に夢洲に移動ができました。で、それによって咲洲の渋滞というものも昔と比べるとずいぶん緩和傾向にあります。今後もそういった動きを続けていくことで、まあ、当初府議会で議決を頂くまでは大阪市の本気度とか、本気度何べんも言われたんですけれども、本気度をしっかりとお示しできているというふうに現時点では思っております。今後もこのスピードをもって、府議会の議決を頂いたあとは更に一層進めてまいりたいというのが今の正直な気持ちです。
それから、府・市共同チームなんですけれども、確かにおっしゃるように見ている数字からいうと、府が2人で、市が11人でしたかね、ということなんですが、これは細かい現場の作業とかいうものは、やはりどうしても市の役目っていう形になりますので、兼務がかなり多いです、11人の中に。専任でいってもらうのはおそらく3人だったと思いますが、理事以下3人です。で、専属の職員は府と同じく、府は理事以下3人なんですが、大阪市は理事以下12人ということになるんですけれども、専属はやはり府と同じく理事以下3人でございます。
港湾機能でありますとか、あるいはその他、さまざまな具体的な現場の実務っていうものはやっぱり市が先導してやるんだろうということから、こういう配置になっています。で、一方でやっぱりこれから今後の動き方ですけれども、経済界の協力を得るということをかなり大きい、私、ウェイトを占めていると思いますから、府に主にそういったその経済界の動きであるとか、情報収集であるとかいったこともやっていただきながら、それぞれが得意とする分野で全力で走るという形になればいいのではないかっていう気持ちで取り組んでいきたいなあというのが気持ちです。
今わかっている段階でいいますと、企業誘致、政策企画室から出てもらいます。で、立地促進・開発調整は港湾局、事業振興・国際経済は経済局、環境施策は環境局、観光企画はゆとりみどり、こういったその、やっぱり横断組織で臨みたいということですから、府からお見えになる方にとっても、市の実働部隊と一緒に仕事をすることによって、より一層、府・市協調という具体的な姿が見えればいいなというような気持ちです。
記者
2点です。今の府・市共同チームですけど、最初、知事には確かもう4月からいけるんじゃないかみたいなお話をされていたこともあったと思うんですけど、若干遅れたのは何かあったんでしょうかとか、もしくは、まあ、何とか立ち上がってよかったなとか、そこらへんの思いがあれば。
全くもう1点は関係なくて、ちょっと選挙がらみなので、お答えできる範囲で。今日はちょっと、ある陣営のところで平松市長の祝電が読まれたのですけれども、5陣営に対してどこへ出されたのか、もしおっしゃっていただければ、というのをちょっと教えてもらえますか。
市長
はい。まず4月からいきたいというものが5月にも間に合わないということで、5、6、まあ、3ヶ月遅れたんですかね、3ヶ月、4ヶ月遅れたことについては、別に心配はしておりません。まあ、契約、どっちにしても具体的な動きっていうのが、本当に府にお買い上げいただくっていう動きになってから動くっていうつもりでおりましたし、で、内々、要するにどういう陣容でどういう仕事をしようというものは、4月前から府と、これは政策企画室、政策企画のほうで先方と打ち合わせをしておりましたから、きっちりとお出しする時期がこの時期になったと、こういうことでございます。
それから、補選で、その事務所開きのときの祝電ということですが、確か自民とそれから民主、このお二人の候補の事務所には祝電を届けていると、私の事務所から届けていると思います。
計画調整局理事
市長、ちょっとすみません、今の件で、協議会の。府・市共同チームの発足はですね、協議会を2月にやった段階で、秋にっていう行程になってましたのを、むしろ早める形で設置をしたということに、私らは理解しておりますんで。
市長
あっ、そうなん、ごめん、ごめん。僕は知事と仲良かった頃、しょっちゅう電話してた頃、4月にはいきましょね、みたいに言ってたから、自分の中ではそういうつもりでいたんで。ただ、本当に4月以降、4月以降っていうか、4月前ぐらいの段階から政策企画同士で打ち合わせしてるというのは聞いておりましたから。すみませんでした。はい。
 

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