平成22年12月27日 大阪市長会見全文 |
【『大阪市観光振興戦略』(中間とりまとめ)を策定しました】
皆さんこんにちは。本日はまず、『大阪市観光振興戦略』の中間とりまとめについてご報告いたします。10月に発表いたしました『大阪市経済成長戦略(中間とりまとめ)』で、私は集客・観光というものを、最重要テーマの1つに挙げております。その具体的な方向について、具体的な方向について今回、中間とりまとめをしたということなんですが、ご覧いただきます。
今後10年間で達成する数字目標になるんですが、大阪市を訪れる外国人の数を625万人、市内での宿泊数1.7泊、さらには延べ宿泊者数690万人、この数字をめざしていこうというものでございます。現在、大阪市を訪れている外国人が、2009年実績で年間160万人ということですから、これはかなり高い目標にはなっています。この高い目標をどうやって達成するのかということなんですけれども、やはり関西としての相乗効果、それをつくりあげていって、関西全体を盛り上げるというのがポイントになると思っています。関西4つの政令市があります。京阪神、堺、それぞれの都市圏が連携して、関西という大きな観光資源をつくる、そういうムーブメントを経済界といっしょにつくっていきたいという思いでございます。この12月の京都、神戸、大阪3都市の光のイベントでも、3都市と鉄道会社が共同でPRもさせていただきました。そういう連携を強めていきたいというふうに思っています。大阪商工会議所では、中国語で観光を意味する「旅游(りょゆう)都市化構想」を掲げておられます。この構想については、今年7月に私と会頭の合意を受けて、本市も協議に入らせていただいているわけでございますが、大阪城周辺をより一層、観光資源として活用できないかというような検討を、国への働きかけも含めて、大商さんとすでに進めているということになります。これをさらに進化形としてとらえた時に、やはり京都市や神戸市、さらには堺市と、それぞれの商工会議所との連携も進めて、それぞれの市長と商工会議所の会頭による関西観光戦略会議、これを開催したいと考えております。地理的にも大阪がちょうど真ん中にありますんで、私からお声がけをさせていただこうと思っております。今回取りまとめました『大阪市観光振興戦略』は、そのような展開への第一歩となるわけですが、キーワードは「これまでの都市間連携をさらに強化する」、「大商さんをはじめとする民間との協働」、この2つでございます。今回の取りまとめが、新たな観光行政に踏み込む、そういう意味では大きなステップになればというふうに私は思っております。具体的な戦略としましては、5つの作戦と、3つのエリアを打ち出しています。内容は、担当部局からご説明したと思っております。観光を盛り上げていくために、そうですね、商店街、学校、さらにはボランティアの皆さんなど、市民の協力が欠かせません。「人」が大阪の観光の大きな目玉やと私は思っておりますんで、是非、皆さんのバックアップをお願いしたいと思っております。今回の戦略は今後10年間を展望したものですが、当面の2、3年が勝負どころと思っています。そういった強い思いを持って、この戦略の進捗管理もしっかりと行いながら、全市をあげて、あるいは関西の4政令市をあげて取り組めるという体制に持っていきたいと思っております。 【クルーズ客船を積極的に誘致していきます】
次にまいります。観光に関連しまして、具体的な取組みをご紹介いたします。「クルーズポート2011」についてです。実は、来年は大阪港に、世界的な豪華客船をはじめとして、世界中からクルーズ客船が次々とやってまいります。大阪市ではそういった客船の誘致を積極的にやってまいりましたが、来年はその成果が見え始める年になりそうです。まず第一です。
これ、『クイーンメリー2』でございますが、3月10日に、大阪港天保山に初入港をいたします。 そして、これが『レジェンド・オブ・ザ・シーズ』でございます。4月27日に、中国人観光客を乗せた客船、上海から初めて大阪にやってきます。この客船は来年、つごう合わせて9回、大阪港に入港する予定になっております。このほかにも飛行機とクルーズ客船を組み合わせた「フライ&クルーズ」で大阪に寄港するフランスの客船『ル・ディアマン』号など、来年1年間で合わせて21回、外国客船が大阪港にやってまいります。今年の外国客船が6回ですから、大幅な増加といえます。21回合計での乗員乗客数はおよそ4万6000人の見込みです。このような動きを踏まえまして、来年2011年を新たなクルーズ時代の幕開けといたしまして、クルーズポート元年、「クルーズポート2011」ですね。そう位置付けております。そして、市民の皆さんや、経済界、観光業界等との連携を強化し、客船受入の充実とプロモーション活動を行っていきたいと思っています。大阪市をあげて、おもてなし大作戦を展開しようと思っておりますので、今いろいろとアイディアを、こう出てくるのを待ちながら頭をひねっていきたいなと、楽しい頭のひねり方になるかなと思っておりますが、『クイーンメリー2』初入港歓迎行事が、クルーズポート元年のキックオフになるわけです。3月10日ということになります。続いて『レジェンド・オブ・ザ・シーズ』が初入港しますが、それに合わせて中国人観光客向け広報ツールを充実させるなど、当面、特に中国向けのプロモーション活動に力を注いでいこうと思っております。今後、アジアのクルーズ・ハブ・ポートをめざしまして、官民各方面との連携を図りながら、引き続きクルーズ客船の誘致に積極的に取り組んでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。 【市民協働 3年間の市民との対話の成果について】
次ですが、今日が今年最後の会見となります。その最後の項目ということで、やはり、この1年を振り返るということになるかと思いますが、この1年、地域から市政を変えるということを言い続けてまいりました。私は、今年の年頭のあいさつの締めの言葉で「市民を巻き込んで一体となって、大阪市こそがまず地域主権のモデルとなる宣言をしたい」というふうに申し上げておりました。そのことを受けまして、今年はその準備をきっちり整えることができた1年であったというのが、この1年を振り返っての感想です。そして、今年もまちの中を駆け回りまして、市長就任以来ということで数えますと369回、現場で市民の声を聞いてまいりました。市民が大阪市のために動いてくださっている、そういった現場に飛び込んで、どれほどこのまちを大切に思い、いいまちにしようと努力していただいているのか、その素晴らしい動きを目の当たりにすることもできました。そのような場で市民の皆さんから生でお話を聞いたり、あるいは肌で感じたりすることで得た情報ですとか、あるいは感覚といったものが、私の方向性といいますか、判断をサポートしてくれた大きなものであるというふうに言えます。現場に参りまして、あるいは様々な方と意見を交わす中で、私は、担当部署に「これ、なんでこないなってんねん?」とかですね、「どうしてこれが先にすすめへんねやろうなあ?」、さらには「この方向で動いたらいいのにね」っていうようなことを言い続けてまいりました。担当部署は、そういった私の言葉に、しっかりと反応してくれた、もちろん行政ですから、それなりの時間というのはかかっているのかもしれませんけれども、確実に変わりつつある現場というものを、あちこちで私は肌で感じております。今、お手元にお配りしております資料というのは、3年間市民の皆さんの声に基づいて、実現させたり、あるいは改善したりした成果の事例をまとめたものでございます。資料にありますように、この3年間、「市民の立場に立って物事を見ようやないか」、あるいは「出来ることをどんどんやっていこう」という一貫した観点で取組みを進めてきたと思っております。こういう中から本当に市民のための市政というものが立ち上がってくる、そういうふうに信じてますし、さらには縦割り行政の弊害もなくすことができるであろうと考えております。一方で、大阪市成長戦略で示しましたように、大都市や関西全体の発展のための仕掛けも、本日の集客、さらには観光の戦略のように、しっかりと組み立てていかないといけません。地に足をつけた着実な政策と、それから大きな戦略、この両輪がきちっと働いてこそ、市民の力が結集し、そして歴史ある大阪市の行政ができると、私は確信しております。来年度には、「地域活動協議会」、「区政会議」といった地域主権の動きも立ち上がってまいりますし、このような市民の動きに、区役所・市役所職員がともに汗をかいて、いっしょに走っていかなければなりません。ますます現場感覚を研ぎ澄まさなければならないという思いと同時に、私も職員の先頭に立って走るために、時間の許す限り現場に飛び込んでいきたいという思いは、いささかも変わっておりませんし、より一層強くなっております。本日は以上です。
質疑応答 記者
今日のですね。関西経済同友会のほうから梅田の北ヤードの第二期開発について「緑化したうえで公園とすべき」という提言が出されました。その大阪市がサッカー業界といっしょに計画するスタジアムを、今後含めてどういうふうに受け止めてらっしゃるかお願します。
市長
今回いただきました関西経済同友会の皆さまからのご提案というものは、大阪市に対していただいたご提案で、確か5つのいろいろなプランというものが出されております。単なる公園というものでなく、やはりビジネスなどの民間施設と、それと環境という一大コンセプトで、二期の計画を進めていこうという大きな流れに沿ったかたちでお出しいただいたというふうに思っております。ただ、計画決定をするのが私や大阪市ではありませんので、いただいた提案というものを非常に大事に読ませていただき、吟味もさせていただきますが、これを協議するのは協議会、まちづくり協議会の場がございますので、そこでしっかりとした議論をさせていただくいい材料をいただいたと思っています。それからサッカー場の件につきましても、これは私、大阪市が先頭に立ってつくるんだというのは一回も言ったことはございません。今後、日本サッカー協会、あるいはスポーツ関係の施設をやりたいと思ってらっしゃる民間の方の提案があれば、そういった方向も、その協議会の席で協議することになるだろうというふうに思います。非常に何年前でしたかね、2年前かな、同友会さんからいただいた最初の提案の時よりさらに具体性を持って、ビジネスとそれから環境という、さらに残された最後の一等地という部分で、あらゆることをいろいろなプランにまとめていただいたのを頂戴した、ありがたいと思います。
記者
スタジアムの計画については今後、協議会で議論していくという理解でいいのかと、あと利用地を売却した売却益をですね、公園の整備費用に使うべきじゃないかというような意見も提言の中でされているようですが、その点についてはどのように思いますか。
市長
まずサッカー場に関してましては終始一貫して、あの土地は大阪市のものではないので、是非、民間の、あるいは最初は国の国立の競技場と、球技場として整備して欲しいという思いで、訴え続けてまいりましたんで、そういった方向性プラス、その市の財政というものをしっかり考えていただいたかたちのプランが出てくれば、それも1つ協議会での協議材料になるというふうに思ってます。で、未利用地の売却代金を北ヤードにあてるのかどうかっていうのは、それはこれから先、大きな方向性を探る時に大阪市の未利用地が、そんなに未利用地売却代金がそこまであの全域を整備できるほどの代金にはならないとも思いますし、我々にとって今、予算案ちょうど今つくっておりますけれども、未利用地の売却代金なり、過去の大阪市の資産というものを処分したものが、今の非常に苦しい財政上の運営の1つの土台にもなっておりますので、土台としてあてざるを得ない補充財源となっておりますので、そういった部分が、今からこれで森をつくるために使うんだというふうに特定はできないと、むしろそう思います。はい。
記者
今日の朝刊で書かせていただいたんですが、子どもの国民健康保険証の問題です。大阪市では11月の更新時に子どもに、更新時から12月中旬に至るまで3000人近い子どもに1ヵ月半保険証が渡っていませんでした。確かに取りに来ない親が悪いと言ってしまえばそれまでなんですが、やはり子どものことを考えたら市としても、どうやって子どもに保険証を届けるのか、まだまだ改善の余地があると思います。大阪市はこの問題に先進的に積極的に取り組んでこられた自治体でもあるので、今後どういった対応を考えておられるのかお聞かせ願えますか。
市長
はい。本当に申し訳ありません。この記事を見るまで、そういう状況であるという認識、現状把握ができておりませんでして、この記事を見せていただいて今日も担当といろいろ話をしましたが、子どもの短期証ですよね。これはもう「送付しなさい」という指示を出しました。ですから、すでに今年の10月で切れている分については、申し訳ないですけれども、12月はじめから15日くらいまでの間に送付をし終わっているはずです。これは来庁関係なく、やはり年末年始、区役所が閉まっておりますんで、それをカバーする意味で送付をさせていただきましたが、次に切れるというような時には、逆に子どもの分はちゃんと送付をして、それが我々がここ一歩踏み出した、言っていただいたように理念でございますので、それはやります。なおかつ、一方でそういった親御さんに対する、滞納しておられるとか、いろんな条件があるという親御さんに対しては来庁してくださいというのは後でもずっとフォローすれば、収納対策ということになるはずですから、これが逆にこういう指摘をいただいたことで、大変申し訳ないなと思うと同時に、その方向でやりますから、是非ご理解いただきたいと思います。
記者
確認ですが、今回だけではなくて、例えば来年、再来年と更新のたびに子どもには無条件に郵送すると、そういうことでよろしいんですね。
市長
はい。子どもの保険証、短期証ですね、については、そのために一歩踏み出したわけですから、そうじゃないと。あと、いろいろ本当来ていただかないとね、実態調査ができないとか、実態把握ができないという部分は非常に大きい部分なんです、我々滞納世帯が多いまちにとりましては。だから、それをきちんとケアしフォローすると、親御さんにしっかりと来ていただくなり、理由を聞くという作業が必要となるいうことです。はい。
記者
水道局の取組みについてお伺いいたします。先月も水道局の職員の方がベトナムのホーチミンのほうで視察を行っているんですけれども、今、水道局の方が行っている海外展開についての市長の見解をお願いします。
市長
はい。ご存知のようにベトナム、ホーチミン市での我々の水道局、これは関西経済連合会と水道局と、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)を通じた事業として協力をさせてもらいました。フェーズ2まで進んでいます。来年以降のフェーズ3に向けても、何とかその事業を継続したいという思いでいます。というのも日本の自治体が持っている素晴らしい、その水の浄化処理技術、あるいは安定給水技術といったものが、アジアで水不足に悩んでいる、あるいは水の品質管理に悩んでいる人達にとって非常に大きな戦力っていいますか、大きな財産になると思って取り組んでいる自治体の事業です。ですから、前向きな気持ちで進めて、あるいは継続していきたいという思いです。
記者
すみません。引き続きなんですけれども、10月に荒木議長がベトナム、ホーチミン市で水道整備、大阪市は投資するとの意向を表明したとの。
市長
大阪市が?
記者
大阪市が水道整備へ投資すると。
市長
投資?
記者
というふうな報道もあったんですけれども、それに関しては。
市長
その報道は、どういう報道になりますかね。
記者
インターネットのベトナムニュースというところに出てたんですけれども。
市長
インターネットのベトナムニュースですか。実は荒木議長がベトナムを訪問された際に職員が随行しておりまして、そのお話を聞いて、確かにホーチミン市への取組みというのは我々、積極的に取り組んでおります。しかし、その会談のメモなんですが、「両都市の経済交流を踏まえた中で、今後とも協力できる部分については可能な限り行っていきます」ということをおっしゃったということで、投資っていうと金銭的な部分をすぐイメージしてしまいますが、そういう内容ではなかったということを聞きましたので、荒木議長おっしゃっているとおりだと思います。協力できる部分については、可能な限り続けていくというつもりで、この事業に取り組んでおりますんで。ただベトナムとはビジネスパートナーシティという非常にいろいろな面で、これからも協力していきましょうねというまちの1つですから、おそらく来年春に私、アジア各国何カ国か行かせてもらう中でも、ベトナムというのは候補に入ると思いますから、その時にも、もし誤解があるようでしたら解いてきますし、そうじゃなく協力体制とかお互いの発展に向けて「やれることやりましょね」というメッセージ交換になると思います。
記者
関連ですみません。海外での事業展開となるとリスクも伴ってくるかと思うんですけれども、地方公共団体がそういったことに挑戦していくっていうこと、あと収益のこともあって、そうせざるを得ない水道の収益減少があると思うんですけども、その2点に関してはどのようにお考えですか。
市長
今後どういうかたちで大阪市水道局、あるいは東京や横浜がやってらっしゃるように、その別会社。横浜も別会社つくったんかな、もう。誰か知ってる?つくったのかな?
水道局総務部企画調整担当課長
はい。
市長
というかたちで展開していくための会社が必要なのかどうか、外郭としては今あるわけですけど、水道サービスが。それは別に海外向けにつくったわけでもありませんので、どういうものが必要かというのは、その時々の情勢によって変わってくると思います。ただ、そのリスクを負っているのか今、大阪市は、というふうに考えると、まだそうリスクは負っていません。
記者
今は。
市長
今はね。一方でこれから先の展開を考えた時に、やはり国の新成長戦略で示されたように、パッケージ型インフラ海外展開、これを推進するというものをおっしゃってますから、我々行政としては、やはりそういった国の大きな方針のもとでリスクをいかに少なくしながら、自分たちが持っている技術を民間企業が海外で収益をあげるために使ってもらえるかというかたちで進むのが、やはり自治体としてのあるべき姿やないかと思います。水道局の職員にしてもやはり、例えば今回ベトナム行っているわけですけども、ベトナムで、あの「みおつくし」のマークがどっかに付いてるという思いでね、取り組んでくれているはずですので、そういった海外での協力というものをすぐに利益に結びつくんだという感覚ではないかたちでの協力と、一方では関西系企業がそういった浄水技術であるとか、膜、浸透膜ですね、逆浸透膜の技術であるとか、素晴らしい集積がありますから、そういった企業が伸びていってもらうために行政がここまで協力できますよっていうかたちでの身の乗り出し方っていうのはあると思うんです。そういったものを大阪市の職員が誇りを持って、さらには海外に自分たちの技術で貢献できるという、そういう思いを持っていくことは、私は大阪市にとって決してマイナスやないし、リスクでもないと思います。で、あと今後本当に、別会社になったものが東京とかですね、横浜とか利益追求のかたちになっていくのかどうかっていうものも、しっかり見極めていかないといけないんですけれども、もちろんビジネスの規模として、よく何兆円とかって言われますやん。そのビジネスの規模を自治体が全部取りに行くのかという話ではないと思うんですよ。今、自分達が持っている周辺の企業が、どこまで成長するかというものの、しっかりした下支えができるのが自治体や、みたいなかたちになるのが僕は一番理想やないかと思いますけれどもね。水道局、異論があったら、もし。
水道局総務部企画調整担当課長
今、市長申し上げましたとおり、我々としても海外に向けての取組みというのを進めております。特に私のほうから付け加えることはございませんが、よろしくご理解いただきたいと思います。ありがとうございます。
市長
ただ、リスクを取らなければならないみたいな時になったら、逆にそれはきちっと情報もしっかり出しながら分析して、できるだけリスクを回避するような動きをしなければならないのは、自治体の役目や思いますけどね。民間の方に、どんどん行っていただけるような環境整備であるとか、あるいは情報収集であるとか。
記者
収益減ということでいかざるをえない状況もあるというふうにも聞いたんですけれども。
市長
おっ。
水道局総務部企画調整担当課長
本市水道局の取組みとしまして、過去からずっと水道の収益、市内の大阪市内の給水収益というものは確かに減少しております。ただ、その減少分を100パーセント、海外での収益というようなもので埋め合わせをすると、そういうふうなところまでには、おそらくビジネス、今後どれだけの規模で我々やっていけるかというのもまだ未確定ですので、そこまでは至らないであろうと。ただやはり市内収益、市内の給水収益というふうなものが減少しておりますし、今後、日本の産業構造も含めて、なかなか伸びにくい、右肩上がりにならない状況もありますので、職員の技術、あるいは人材の育成という観点も含めて海外での事業を行っていきたいというふうに考えておるところです。
市長
府市水道協議というものがありました。統合協議というのがありまして、それがうまいこといかんというかたちになった時に、私は水道局に行きましてね、これからは海外に行こうと言いました。それは別に収益を目的やなくて、「みおつくし」を海外に翻したいという思いがどっかにあったんです。ていうのは、府市水道協議の最初っから「WIN-WIN-WIN」をめざすんやいうて、皆がええようにしよういうてやってたのが、大阪市が一人悪いみたいな最終的に言われ方をしてしまって、絶対そんなことはないですよ。今から資料ひっくりかえしていただいても、そんなこと絶対ないのに、一方的な言われ方がどんどんされてる。あの時に我々が思ったんは、確かにこれから水が減っていく、需要が減っていく、その中でこの設備をきちっと維持しながら、さらに職員を削減していきながら効率的な運営をすることによって、大阪市の持ってる技術を大阪府下全域に提供したい。そして、それで「WIN-WIN-WIN」と言ったわけですから。そういう意味でも今、水道局が言ってくれた方向性が、僕が水道局に乗り込んで「府市統合がもうほとんどだめになったよ」、「当面水道企業団ができるのでだめになったよ」みたいな時に行って、お願いしに行ったんですわ。海外で大阪市の持ってる技術を、このISO22000というのを持っている技術をやっぱり皆さんに知ってもらおうやないかという意味で言いましたんで。もちろんそれが税収増とかですね、そういうことにつながってくるかたちになればベストなんでしょうが、それよりも関西系のそういった企業に儲けてもらうという部分が大事や思いますし、それが、やっぱり自治体の役目やと思ってるんですけれどもね。
記者
すみません、先ほども出ましたけれども、同友会の北ヤードに対する提案なんですが、橋下知事が先程ですね、ぶら下がり取材に対して、賛成であると、大阪府としても財源を出す方向で考えたいというお話だったそうなんですが。
市長
あっ、そうですか。財源出しはるんですか?
記者
という方向でということで。
市長
どれくらい出しはるんでしょう?
記者
それまではちょっとわからないんですが。
市長
いや、そっちが大事やないですか。
記者
知事としては賛成という意見を、考えを表明されたわけですが、平松市長ご自身は、この提案に対しては賛成の立場なのか、それとも。
市長
5種類出てますよね、プランが。それ、どれがいいとか、おっしゃったんでしょうか?
記者
おそらくそういうことではなくて、オープンスペース、公園を中心にまちづくりを展開していくという方針に対してということだと考えておりますが。
市長
はい。ですから、私もありがたいというふうに申しましたし、これに向けて、これが実現するかどうかというものと、それからほかにもいろんな提案が出てくるはずですから、具体的に。同友会さんだけではなくてね、出てまいりますから。それを協議会の席でしっかりと議論をしていく、あるいは研究会、研究会は、あれ、もう、まだ?計調(計画調整局)さん。
計画調整局大阪駅周辺等開発担当部長
二期の関係の委員会はもう一応、解散しておりまして、今、議論するのは協議会ということになります。
市長
だから協議会で、具体的な、出てきたプランを皆で話し合おうということになりますから、その時に大阪府がいくら出していただけるのかちょっと聞いてみたいと思います。はい。
記者
市長ご自身としては、このプランというのはどういうふうにご覧になりましたか。ありがたいというのは、いい方向だなという感想なのか、それとも。
市長
はい。方向性としては環境と、それからビジネスという部分両方考えていただいている部分もありますし、それについては非常にありがたいと思ってます。さらにはナレッジ部門もありますから。ですから、そういった方向で、進むのかどうかも含めて、それから資金的なもんがどっからどういうかたちになるんか。まあ、もういっぺんプロポーザルなるのかな、どうなる、手順的には?時間的には、まだだいぶありますんでね。
計画調整局大阪駅周辺等開発担当部長
具体的にどういうかたちでですね、議論していくかについては今のところまだ白紙でございまして、はい。以上でございます。
市長
はい。いろいろな案が出てくると思います。今回も5つ出てるのどれかとかという話ではなくて、同友会さんからあらゆるいろんな知恵を集めて、こんな案が出てきましたよということを頂戴したことは非常にありがたいと思っています。はい。
記者
この案の中には市長が先頭に立ってということではなくても、賛成という立場だったスタジアムに関しては一切ないわけですけれども、スタジアムに関しては市長としては今後も建設してほしいというお気持ちなのか。それともほかの周りの反応でということなのか。
市長
だから、スタジアムに関しては前提条件がいくつかあったわけですよ。国立であるということと、それと、もともとうちの土地じゃないんですから。そこにスタジアムをつくろうという動きがあったので、それに乗せていただいた。ですから、今後またそういう話が出てくるのかどうかによって違うっていうのも何度も申し上げています。ですから今回、こういうかたちが出てきたのはスタジアム構想、つまりワールドカップ用のスタジアム構想がワールドカップに落選したことによって消えたと。消えたあとに初めてこういうかたちで出していただいた具体的な案。ただ具体的とはいっても、これ資金的にどうするのかとか、あるいは、ここの開発主体がどこになるのか、土地代がどれくらいするのかといった、いろいろクリアしないといけない問題はあります。ただ大きな方向性として、こういうものを環境というコンセプトの中に、はまるかたちで提案していただいたことはありがたい、そういうことです。
記者
その提案のなかでですね、一番冒頭で。
情報公開室市民情報部報道担当課長
すみません、手短かにお願いします。
記者
はい。大阪市長のリーダーシップに期待したいこととか。
市長
ありがたいですね。ですから、同友会さんから大阪市宛にいただいたのも、まちづくり推進協議会の会長としての私に対しての提案ということでいただいたわけですから、しっかりと協議会の席で協議したいです。はい。
記者
すみません。観光について2点ございます。毎度、同じ切り口で申し訳ございません。橋下知事が平松市長もカジノを視察してほしいというふうに先日おっしゃいましたけれど、それについて一言お願いしたいというのが1点と、あともう1点なんですけれども、クルーズの話で旅客の天保山ターミナルというのがあると思うんですが、私も行ったことがあるんですけれども、非常にぼろくて古くて汚いという、ちょっとこれは大阪の玄関口としてはいかがなものかなというふうなイメージがあったんですけれども、それについて改修するおつもりとか、そういうものがあるのかどうか、2点お聞かせください。
市長
はい。まずカジノ。最近のは行ったことないですが、私、何べんもあちこち行ってますんで、今から行くっていうことはしなくてもいいと思います。一方、天保山、これは何とかしないといけないという思いで少しずつ手直ししているんですが、おわかりいただけますか。
記者
これはちょっと予算をつけていただいているようなんですけども、ちょっとした手直しでは何ともならないものなのかなというふうなことが、素人考えで思うんですが。
市長
入港してきた時に見える建物が色を少し付けたり、それから「大阪」っていう字が見えるようにして、昔は幕しかはってなかったんですよね。「大阪」とか「海遊館」とか。これは考えます。でないと、そんな大きい「クイーンメリー2」とかね、来る時に、ここが大阪ですっていうものを、そんなにかけるお金はないとは思いますけども、やっぱりそれをめざすというからには、それなりの設備にならないと、リターンとかはなかなか得られないし、もう一方で、何て言うんですか、何度もしょっちゅう来ようというかたちにはならないと思います。そういうかたちになるようなものにしていきたい。それは思ってます。はい。
記者
観光振興戦略にある関西メガセールについてお伺いしたいのですが、来年2月は大阪市と神戸市でまずスタートということなんですが、この事業に対する市長の期待を教えていただけないでしょうか。
市長
はい。これはね、経済界、特に関空の福島社長からいろいろご提案もいただいているし、我々としても、これは乗っていきたい案です。で、来年2月春節の時に大阪市で、どの程度の規模でやれるかも今、懸命に考えておりますし、当然こっちだけで盛り上がっても仕方ないんで、そこへ来てくださいっていうセールスをしないといけないわけですよね。そのあり方とかを経済界さらには関空さん、さらに神戸市、我々、将来的には関西の4政令市でしっかりとした仕組みにつくり上げていければ、きっと、春節の時に日本で、あるいは関西で、春節は関西でというかたちでの誘導ができるのではないかなと思ってます。温泉、ショッピング、いろいろ関西にありますんで。非常にいいご提案に我々もいっしょにやれるところができたなあという気がします。
記者
市長、先程冒頭の挨拶で来年に向けた思いをおっしゃっておられましたが、来年の1年間にかける思いを漢字一文字に表したらどんなものかっていうものを、理由とともにお伺いしたいのですが。
市長
それ、1月 4日のために今、取ってるんですけれども。
記者
できればお願いしたいんですが。
市長
4日よね、新年互礼会。
情報公開室市民情報部報道担当課長
4日です。
市長
今日やったら、また違う字考えないかん。
記者
同じ字でもかまいませんが。
市長
いやいや、考えてんのは一字あるんです。考えてるのは一字あるんですけど、当日のお楽しみにということでこれは堪忍してください。
記者
それと、これも簡単な質問ですけども、冬休みのご予定をお聞かせください。
市長
ありがとうございます。なかなか、まとまった休みとれないんで、冬休みだけは5日間、30日から3日まで休みます、30日の朝から3日の夕方まで。連絡はいつでも取れますし、国内ですから帰っても、帰ってくるにはちょっと時間かかりますけども、お休みいただきます。堂々と休ませていただきます。はい。
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