平成23年5月27日 大阪市長会見全文 |
【大阪市、近畿経済産業局、大阪商工会議所、公益社団法人関西経済連合会、関西国際空港株式会社、大阪観光コンベンション協会はアセアン諸国(シンガポール、ジャカルタ等)を訪問しトッププロモーション活動を行います】(近畿経済産業局長、大阪商工会議所会頭と共同で実施)市長
皆さんおはようございます。よろしくお願いいたします。座らせていただきます。
本日は、関西経済を引っ張っていただいているお二人にもお越しいただいております。
ご紹介申し上げます。近畿経済産業局の永塚局長でいらっしゃいます。
近畿経済産業局長
永塚でございます。
市長
そして、大阪商工会議所の佐藤会頭でいらっしゃいます。
大阪商工会議所会頭
佐藤です。どうぞよろしくお願いします。
市長
5月11日の定例会見で、「がんばろう!日本~大阪・関西から元気を!~」を共通スローガンに、オール大阪で、海外からの集客拡大に向け連携しましょうと合意したというふうにお伝えいたしました。それにつきまして、本日はその具体的な活動ということについてご紹介する記者会見でございます。大阪市と、近畿経済産業局、大阪商工会議所はじめ、関西経済連合会、関西国際空港は、この7月に、シンガポール、インドネシアなど、ASEAN諸国を訪問し、大阪・関西一丸となって、トッププロモーションを行います。ご承知の通り、東日本大震災とそれに伴う原子力発電所の事故は、外国人観光客の激減等、日本全体に深刻な影響を及ぼしております。この間、世界中の各国・各都市をはじめ、たくさんの方々から、物心両面での温かいご支援をいただいているわけですが、そういったご支援にお応えするためにも日本は、一日も早く復興するんだというその思いと同時に、それを皆さんにお知らせしなければならないというふうに思っております。その中で特にこの関西、大阪が果たす役割っていうのは、大変大きいものがあると言わざるを得ません。今回のトッププロモーションは、「元気な大阪・関西」「普段通りの大阪・関西」を官民一体となって、直接アピールしようというものです。あわせて、特に水・環境分野における交流促進を図ってまいりたいと思っております。中心となりますのは、シンガポール、インドネシアのジャカルタ、そして、ベトナムのホーチミン市の3カ所で開催いたします大阪・関西プロモーションセミナーでございます。それぞれの国ごとのプロモーション予定についてでございますが、訪問期間中、シンガポールでは国際水週間「水エキスポ」が開催されております。大阪市は、経済界と連携いたしまして、この「水エキスポ」に出展を予定しており、会場では、ここにございます、この度モンドセレクションの金賞を受賞いたしました「ほんまや」を来場者の皆様にお配りいたしまして、大阪の水技術をPRしようと、このように思っております。さらに、私自身は、国際水週間にあわせて開催される「世界市長フォーラム」というのがございまして、そこへ出席して、世界の地方政府のトップに対しまして、「大阪の元気情報」も発信したいと思っております。それから次の訪問地ジャカルタでは、インドネシア中小企業大臣や、ASEANの事務総長などを、皆さんと一緒に訪問させていただき、大阪・関西との経済交流促進を図ってまいります。そして、ベトナムホーチミン市では、特に水・環境分野での相互交流を促進するため、ホーチミン市人民委員会を訪問する予定になっております。ホーチミン市人民委員会等を訪問する予定になっております。ホーチミン市に関しましては、この4月に発足いたしました「大阪市 水・環境ソリューション機構」の活動の一環として、これまでの水道に加えまして、下水道分野においてもホーチミン市との具体的な協力、これを進めていきたい、このように思っております。この度、関西の企業チーム等と本市が企画いたしました調査提案が、国土交通省の水インフラ輸出の支援制度に採択をいただきました。ホーチミン市での浸水対策を柱とした下水道事業の調査活動に官民共同、官民連携で新たに取り組むことになりました。今回の訪問は、この調査活動をはじめとするホーチミン市と大阪の関係強化を図るものでございます。各団体はそれぞれ、現地のカウンターパートを訪問し、大阪・関西の健在ぶりをアピールする予定にしております。このあと、今日ご出席いただいているお二人から抱負などを述べていただきますけれども、日本の復興は「大阪・関西から」という思いを合言葉に、オール大阪体制で、全力でアピールしてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 近畿経済産業局長
どうぞよろしくお願いいたします。着席させていただきます。この度、近畿経済産業局といたしましても、大阪市、大阪商工会議所、関西経済連合会、関西国際空港と連携・協力をいたしまして、ASEANトッププロモーション活動に参加することといたしました。近畿経済産業局は、近年の中小企業の海外展開ニーズの高まりに応えるために、その支援を強化をしているところでございます。特に、関西には環境・省エネルギー分野で優れた技術を有する中小企業が多数集積をしております。今後、アジアを中心として水関連ビジネス市場の拡大が見込まれる中、これら企業のアジア展開を積極的に支援をしていきたいと考えております。近畿経済産業局では今年の4月から大阪商工会議所と「関西・アジア 環境・省エネビジネス交流推進フォーラム」の水分科会を共同運営しております。今般、その会員企業をはじめとする関西企業がシンガポールで開催されます「水エキスポ」に出展される予定でございまして、これらの活動を官民で支援をすることとしております。具体的には、ジェトロが持っております、ジャパンパビリオンの中に出展のスペースを借り上げまして、ここに出展を関西の企業からしていただくというかたちでPRをしていきたいと思っております。今般、大阪市長、大阪商工会議所会頭とともに、トッププロモーション活動を行うことによりまして、より多くの関係者の皆様方に元気な関西、そして関西の優れた企業の魅力を十分にアピールすることができると期待をしているところでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
大阪商工会議所会頭
大阪商工会議所、「千客万来都市OSAKAプラン」というのを引っさげて、より具体的に中身を実施してるとこでありますけども、今回その主旨にぴったりであります水ビジネス、そしてまたインバウンド拡大という戦略、プロジェクト、5つのうちの2つを持っていくわけであります。そして何よりも行政と経済界一緒になって連携してやるってとこに値打ちがあるわけでして、今回の訪問、きっと大きな成果を生むだろうという期待を持っていきたいとこう思ってます。この前も中国行ってまいりまして、西日本は安全だからどうぞ来て下さいと、それが日本を支えるんだと励ましのお言葉を頂戴、いっぱい各方からいただきましたけど、実際に来ていただくということは一番の励みになるんですよということも訴えさせていただきました。今回また訪問させていただいて、訪問した場合そのことをまた強く訴えてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
記者
ホーチミンの浸水対策なんですけれども、将来的にですね、どういったビジョンを今後お持ちなのか。今回は調査だと思うんですけど、将来どういうビジョンをお持ちなのか、平松市長にお聞きしたいと思います。
市長
今朝、ある新聞に出ておりました。ホーチミン市のまちが持つ特性といいますか、海抜というんですか、非常に低地で浸水対策等に困ってらっしゃるということで、そういった意味で言いますと、私どもの下水道技術というのは、長年洪水であるとかと戦ってきた歴史っていうものを持ってまして、下水道普及率100%というまちならではの支援というものができるであろうと。なおかつそこに関西系企業が持っているノウハウというものをしっかりと力としてお示しできるのではないかという思いで手を挙げさせていただいた。これは一緒になって手を挙げたということでございますが、水・環境ソリューション機構として4月に発足して、その最初の取組みが国交省に採択されたということで非常に前向きな取組みを評価していただいたという思いです。それがたまたまホーチミン市という私どもがこの間水道局で取り組んできた事業と共通の水というものに関係している、水・環境ソリューション機構をつくりましたのもそういった関西系企業の持っているノウハウをいかに海外の方たちのくらしに役立てることができるのかというところに我々大阪市として貢献できるのではないかと、そういう思いでいっぱいです。
記者
水のときと同じようにビジネスにつなげていきたいと。
市長
これはビジネスという点で言いますと、関西系企業がそこでさらに大きなプロジェクトに入っていただくということに進んでいくように我々としてはバックアップする側になります。そういったバックアップをすることによって、大阪市が持っている技術力の高さ、トータル管理のありかたの高さといったものを海外にお示しすることによって、逆に大阪の都市格、魅力というものを上げることができるんではないかなというふうに思ってます。
記者
市長からの説明で、現地ではフォーラムへの出席や、あと大臣の訪問などの日程を発表されてたんですけど、それはもう基本的にはお三方が一緒に行動されるというイメージでよろしいですか。
市長
日程的に言いますと、ホーチミンまでは皆さん一緒に動いていただけると聞いてます。ホーチミンは、私たち大阪市と一緒に行きますけれど、ホーチミン市に関して、大阪市単独の動きになると、それまでは・・・関経連の方にはホーチミン市に行っていただきます。そういう動きになると思います。また細かい帯同メンバーといいますか、一緒に行く皆さんの動き等は資料でお知らせいたします。 記者
あとすいません。市長フォーラムですね、参加されて、大阪とか関西は元気であるっていうことを訴えられるとふうにおっしゃってたんですけど、具体的にこういった項目を伝えたいっていうお考えはあるんでしょうか。
市長
そうですね。やはり先程佐藤会頭もおっしゃいましたように、インバウンドの、アジアから多くの皆さんに大阪に来ていただきたいという思いは水フォーラムに確か80カ国ぐらいの方が見にこられるというふうに聞いています。そういった参加者の方に少しでも大阪・関西から、西日本から東日本大震災を乗り越える努力をできるんですよということと、都市の持つ魅力、さらには「ほんまや」も宣伝していきたいと、このように思ってます。
記者
少し細かい内容なんですけれども、各都市での活動内容のシンガポールのところで、最後にマリーナ湾地区の視察というのが入っているんですけども、ちょっとここの目的について教えていただけますか。
市長
はい。マリーナというと、最近開発が進んで、確か去年ですかね、カジノリゾートというかたちでできてるはずです。そこを見に行く予定にしております。で、シンガポール国を挙げて観光集客ということに非常に積極的に取り組んでおられますし、是非集客っていう中において、どういったものが今後大阪で考えられるのかというのを見てきたいなぁというふうに思ってます。
記者
ありがとうございます。
記者
すいません。今回ASEANの中でも特にシンガポールとベトナムとそれからインドネシアの3カ国なんですけども、これは何か深い意味というのがあるんでしょうか。日程的な問題。
市長
まず、「水エキスポ」というものが毎年、今年で4回目になるんかな、開かれている。で、大阪も2回目から「水エキスポ」には参加しています。ですから、それがまず軸になるということと、それと前からベトナム総領事からもですね、是非ベトナムに訪れてほしいというのも何度も要請を受けておりました。そのご要請に対し、ようやくお応えができるということでございます。ジャカルタはほんと1日しかないんですけれども、中小企業、大阪の持つ中小企業の魅力というものを売り込むというものが大きなメインになるんだというふうに思っております。「水エキスポ」とそれから水環境ビジネスということで大阪市が取り組んできたベトナム、そしてジャカルタという日程を、強行軍ではありますが、組んでもらいました。
記者
会頭にお伺いします。今回の大阪の中小企業の魅力を伝えるということですけど、どのぐらいの中小企業が参加してですね、それで先程行政と一緒にやることに値打ちがあるとおっしゃいましたけれども、行政のバックアップとして一番期待される部分というのを教えて下さい。
大阪商工会議所会頭
中小企業たくさん頑張ってるところ、会員、束ねてるっていうのが商工会議所でありますから、今回の先程永塚局長おっしゃってました水フォーラムですね、商工会議所の中の67という会社が登録されておりまして、その人たちの力をどう結集するかという、そこのとこが一番大切であると思っております。今回実際に参りましてから、そのあと情報をお伝えしたりしながら、より具体的に、実際に取り組めるような体制に持っていくということは一番問われると、こう思っております。
記者
行政に一番期待するところっていうのは。
大阪商工会議所会頭
ええ。ですから、連携で水フォーラム、局長のとこと共同で運営しておりますから、そうやって一緒になってやるということが一番大切だと思ってます。
記者
市長はこれまでですね、カジノには慎重でいらっしゃいましたけど、今回、カジノを視察される意図というのをもう一度ちょっと教えていただけますでしょうか。
市長
私はスタンスは変えていません。慎重であることは間違いありません。要するに、統合型リゾートと言われるものが、具体的にアジアの中でどういう展開をし、なおかつどういったお客様がお見えになっているのかというものも見る中で、やはり私が進めたいのは文化・芸術といった面で、単にカジノだけではなくてエンターテインメントっていうものはなにもカジノがなければならないというのがどこにもないわけですから。今後大阪が目指していく都市像という中において、今、昔のカジノというか、私、95年から98年までニューヨークおりました。その頃はアメリカのカジノっていうのは、ラスベガスや、見ておりますので、そういったものとの違いとかですね、実際に肌で感じたいなというふうな思いです。前から言っておりますのは、私は大阪府のほうでエンターテインメントの研究会議っていいますか、が去年から、去年かな、確か始まってますけれども、その中でもまずカジノありきっていう議論がなされているということに対しましては、私ども大阪市の参加している職員を通じましてですね、「いや、カジノありきじゃないでしょ。エンターテインメントを今後考えていく上において、ほかにも色々な選択肢があるはずだ」ということを言わせていただいてますから、やはり大阪が誇る貴重な歴史や文化というものを海外にどうアピールできるのか、それがより幅の広い集客・観光というものに結びつくであろう。千客万来都市というものに結びつくのは、より幅の広いかたちではないかという思いを持っております。そういったあたりも見てきたいと思ってます。
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