平成23年8月4日 大阪市長会見全文 |
【市長が中国深圳市・香港を訪問し、トッププロモーションを行います】
皆さんこんにちは。今日はこちらからは、1件でございます。
7月12日に報道発表させていただいておりますけれども、8月11日から13日までの3日間、中国深圳市へ出張いたします。去年のちょうどこの時期になるんですが、上海万博のあと、深圳市を訪問いたしまして、私と許(きょ)市長との間で「友好的協力と交流に関する覚書」を調印いたしました。その際、「ユニバーシアード競技大会が1年後にあるんで、その時は是非来て下さい」と深圳市側から言われておりましたが、その正式招待として、今回お招きをいただいたわけでございます。今回は特に、投資意欲が旺盛な現地企業のトップの方と直接意見交換を行う場も用意してあると聞いてますし、大阪への進出実現に向けたアピールに努めたい、考えております。また、ユニバーシアード開会式には世界各国や中国の要人も参加すると聞いております。この機会を捉え、先のアセアンと同様、できるだけ多くの方々に、「元気な大阪・関西」をアピールしてきたいとこのように思っております。もちろん深圳市との友好関係、信頼関係を深めることも目的の一つでございます。 1年前に覚書を締結して以降も、大阪市と深圳市の動きでございますけれども交流が活発になりつつあります。例えば去年9月には、共産党委員会の王書記が来阪されまして、大阪港などを視察されましたが、その際、埋め立て技術に特に高い関心を示されて、今後、担当副市長の派遣も検討されていると聞いております。また従来東京だけを訪問されていたビジネスミッション団なんですが、10月に初めて来阪されて、大阪企業との間で活発な商談会が開催されました。一方我々大阪市のほうも、12月に深圳市で観光プロモーションを行っております。今後も引き続き大阪商工会議所を中心に、継続的にミッション団の派遣や受け入れを行っていくということが検討されております。それと出張中のスケジュールなんですけれども、深圳に入る際、ルートとして香港経由、香港にも寄ってまいりますんで、この機会に香港EGLツアーズ社の袁文英(えんぶんえい)CEOと会談いたします。EGLツアーズは、香港発日本行きのツアーの最大手の旅行会社で、年間10万人以上の観光客を日本に送り込んでおられます。震災後、日本へのツアーを香港で最初に復活させてくれたところでもありまして、被災地へ、EGL社とそれから袁社長個人分を合わせて1億2千万円にものぼる多額の義援金もいただいております。そういったお礼を申し上げるとともに、これからもますます日本へのツアーのお客様を送り込んでいただくよう、京都、神戸、堺、大阪、4市長連名の親書を私が代表してお持ちします。(お願いしてこようと思っています。)なんで4市長ということになったかといいますと、先日USJでこの4市、さらには旅行会社、さらに商工会議所等が一緒になって、海外のメディアの方を招いて、日本、大阪、関西から元気をということをやりました。そのときに袁社長お越しになってました。少しお話ししました。日本語が堪能でノリのええおっちゃん、おっちゃん言うたら怒られるかもしれませんが、でございます。「袁さんと呼んで」って、いっつもそれを合言葉にされている方で、きっと前向きの話で盛り上がることだと思います。ということで、8月11日から3日間、深圳、香港に行ってまいります。 本日は私からは以上でございます。 質疑応答 記者
子ども手当が今後廃止されることになったと。それで合意に至ったようなんですが、どのように受け止めていらっしゃるかお願いします。
市長
まだ細かい連絡は来ていないようです。今日の朝刊に大々的に報じられておりましたし、テレビニュースでも見ましたけれども、児童手当っていうかたちに収斂されるということなんですが、これ子ども手当が導入された時に、児童手当とのどういう棲み分けをするんだと、非常に我々現場としてはややこしい。ややこしいと言うと怒られるかもしれません。どういうふうにするんだ。結局、並存したまま行ってたんですが、それが混乱が解消されるという点については、望ましいというふうに思っておりますし、一方で制度設計について、是非地方の意見も十分に聞いた上で混乱を生じさせないように、国民の周知、国民への周知ですね、これをしっかり図っていただきたいと思っております。本市といたしましても、そういった情報がしっかり国から届いた際には、市民に周知徹底を図り、来年2月になるんですかね、2月支給に向けて事務を淡々と進めていきたい、このように思っております。
記者
守口市長選についてなんですが、藤川さんて元教育長の方に市長から為書きを送られたと思うんですけれども、その経緯といいますか、依頼があったのか市長の側から送られたのか、どちらでしょう。
市長
今回、藤川さんのほうに為書きを送らせていただきました。これは私の事務所からというかたちで。もうお一方が大阪維新の会の支援を受けるということでございまして。都構想自体が争点にはなってないということなんですけれども、是非地方自治を守るという立場から頑張っていただきたいという思いで支援の為書きを送らせていただいたということです。
記者
そうしますと、藤川さんのほうから依頼があったというわけではないということですか
市長
はい。それちょっと私自身は細かく、最近事務所のほうと連絡取ってないのでわかりませんけれども、送らせていただいていいですかっていうようなことは、問い合わせたと思いますよ、当然。はい。
記者
今、地方自治を守る立場から支援されるということなんですが、為書き以外の何か、応援演説など含めまして、支援というのはお考えでしょうか。
市長
そうですね、今のところ先方からの依頼もございませんので、それは今までの色々な選挙ございましたが、それと同じスタンスで行こうと思っています。積極的に応援に入るかどうかというのは現時点では決めておりません。
記者
やはり維新の会に対抗するということで、藤川さんという。ご面識があるとかそういうところでは
市長
いえ、そういうことではなくて、橋下知事が批判されておりますが、既成政党がみんな支援するという、一応そういう思って、政党がじゃなくて、市会議員の方ですかね、現職の会派の方達の応援があるということで、相乗り批判というものをまたおやりになるとは思いますけれども、私は民主主義っていうのは、やっぱりいろいろな違いを乗り越えて、1つのいい自治体をどう築き上げていくのかっていう話し合いがしっかりなされるべき土壌がないといけないというふうに思っていますんで。維新の会さんは思ったことは何でも通すというような動きにも見えますんで、それに対しては明確に反対をさせていただいてるっていうのが私の立場ですから。
記者
先日交通局の職員がですね、薬物使用で逮捕されたということがありましたけれども、これに対して市長はどう受け止めてらっしゃるのか、お考えをお聞かせ下さい。
市長
受け止めるも何も、非常に残念な思いと、それと市民の皆さんに申し訳ないという思いと、やっぱり許せないという思いが非常に強いです。あのあとすぐに、交通局とも色々話をしながら、どうして、というよりもこれ、公務員がどうのこうのという問題以前の問題です。まず、社会人としてあってはならない覚醒剤使用。それが、またあってはならない公務員であり、なおかつあってはならない人の多くの命を預かっている交通機関の、しかも運転手であるという、とんでもないことが重なっていることに愕然としました。昨日、交通局長のほうから今後の対応策等もはっきり言わせていただきましたので、その方向に沿って粛々と、我々の使命である、本当に輸送ということに関しては、人の命をどれだけ安全に目的地へお運びするかということに則って、当たり前のことを当たり前に進めていきたい、そう思っています。 記者
昨日の交通局のレクで乗務員対象に尿検査すると、そして今後も抜き打ちでやっていくという発表ありましたけれども、それは市長のほうから指示をされたのか。
市長
いえ、もちろんどういうことをやるんだっていうことは聞きましたが、それは逮捕されたっていう段階から交通局のほうで自主的に考えてくれて、その方向性を皆さんにお示ししたということでございます。
記者
ありがとうございます。
記者
海外出張の件なんですけれども、今現状ですね、例えば円高であるとか節電の問題であるとかで、逆に日本とか在阪企業が流出するんじゃないかっていう懸念の声もある中で、深圳でどういったアピールをされようと思っているのか教えていただきたい。
市長
深圳というまち、私は1回だけ、去年行っただけですけれども、本当に短い歴史の中で巨大な成長を果たし、なおかつ平均年齢、深圳市人口の平均年齢が非常に若い。なおかつ先端企業をどんどん集めたいという国の方針で、大きく成長し続けているまちだという認識を持っています。そこへ私達が行ってやれるプロモーションというのは、やはり大阪市が持っている技術の集積、あるいは先端企業の情報といったものをお示しするプロモーションをやると同時に、私達が今、うめきたやあるいはベイエリアで展開しようとしている経済特区も含めた都市開発、それが今の日本の危機を救うかたちで動いてもらえるような展開をしたいという思いで、現地の企業の方達とお話をしたいというふうに思っておりますし、そんな中で日本に、あるいは大阪に事務所を構えようかというような企業が出て下されば、まあ電力問題とか色々ありますが、これを乗り切っていかなあかんのは、みんなわかっていることですし、乗り切るためにいかにアイデアを出し、力を発揮するのか。そこに賭けてみたいなというふうに思っています。
記者
今回の出張がおそらく1期目で最後の海外出張になると思うんですが、
市長
ああ。そうですね。そういえば。そうなるんでしょうね。このまま行ったら。
記者
で、この1期目の在任中に、これまで今回を含めて7回出張に行かれることになると思うんですが、これまでの海外出張のですね、市長の基礎、基本的なスタンス、何を最優先に行かれてきたのかということとですね、その成果としてどういったふうに市政に活かされてこられたのかお願いします。
市長
7回目になるんですかね。1回目がね、釜山への日帰り出張やったんです。国際水都会議かな。世界水都会議に出るためということで、ああそうやもう7回になるんやなあと思います。私の思いというのが、都市プロモーションが主力になってる部分と、それから周年事業で出張する部分とあるんですけれども、いずれにしても1つの目的だけではなく、滞在日程にもよりますけれども、あらゆることを1回行ったらいろいろと仕組みを作ったりしていきたいというふうに思っています。例えば、近いところで言うと、先日もベトナムホーチミン市との覚書の締結もやりましたし、去年パリに行きました時に、やはりパリ市との人材交流の締結をして、既にパリからはロボットのアルドバラン社が大阪へ進出してくれておりますし、日本からは、大阪からは、デザインを研究するというかたちで公募をさせていただいて、この秋にお一方半年間行っていただくというかたちになっています。それから大阪大学に1人
政策企画室都市外交担当部長
はい。研究者の方向こうから。はい。
市長
来られているというかたちになっておりますし、そのほかにもご紹介することがあれば。
政策企画室都市外交担当部長
はい。基本的に今
政策企画室都市外交担当部長
少しだけ補足させていただきますと、深圳につきましては先程市長の記者会見のコメントの中であったわけでございますが、具体的に少し申し上げますと、深圳との覚書締結後10月には向こうから深圳の経済貿易交流団が来阪されておられまして、商談会の実施なんかが行われていることがございます。その時には約25社、お越しになっているということが事実としてございます。あと大きく去年でしたら、先程市長から申していますように、パリということでございまして、ロボットの、昨年の11月にはまず、フランスからロボットミッションが来阪されているという中で、そのあと、フランスのアルデバランロボティックス社というところでございますが、こちらのほうがIBPCの中のビジネスサポートオフィスのほうということで進出をしていただいております。で、そのほか今市長の申しましたような人材交流をやっているということでございます。アセアンはこの前行ってきたところでございますので今後色々展開していくということでございます。
市長
周年事業で今年の春にミラノへ行く予定をしておりましたが、残念ながら震災がありましたので、ミラノ出張を取りやめ、震災支援対応をずっとこっちでやっておりました。周年事業というものを単に外交的、外交儀礼の場として捉えて物見遊山で行くのではなく、そういった友好交流関係をより深めると同時に、具体的なビジネスの機会というものを、私達が持っている資源、これは中小企業の技術、あるいは産創館を基軸とした企業ネットワーク、こういったものをどう利用するのか、具体的な結びつきにできることはないのか、それが行政として一緒に、例えばミッション団と一緒に行くことによって生まれる信頼感とかですね、そういったものを裏打ちする動きもできますし、非常に有意義な出張をさせていただいてると自分自身思ってます。
記者
最後すいません。橋下知事のこれまでの1期目の海外視察をもってみるとですね、そういう経済発展、経済の発展途上をしている国への市場開拓とかですね、あるいはそういう都市の戦略を視察するっていう、なんかそういう色彩が強いように感じるんですけれども、で、平松市長の出張もそういう面はあるとは思うんですけれども、例えばオーストラリアとかフランスとかミラノは中止になったんですけど、そういう成熟した都市がいかに今後生き残っていくかっていう、そういう点を見ようとされてるのかなという印象があるんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
市長
ああ、なるほど。いや、別にそういう思いだけで行ってるわけではございませんが、確かに去年の秋、オランダのアムステルフェーン市の市長と会談をさせていただいた時には、オランダの都市間連携がどういうかたちであるのか、あるいはメガリージョン構想っていうのはもう関西でも、関西経済連合会が数年前に出しておられますが、メガリージョンというものが持っている、つまり今や大都市の時代と言われている都市の連携が具体的にどう進んでいるのかというのを見る上では、非常に役に立った部分があります。一方で、別に既に成熟している都市だから行くとか、開発途上だから行かないとかいうものではございません。それは先日のアセアンでもおわかりいただけてると思います。知事は何回行きはったんですか。
記者
ま、十数回、ちょっとまだ正確には確認してないですけど。
市長
それはそれでメディアの皆さんたくさん行ってらっしゃるので、逆にアピールっていいますか、アピール力おありになるから、そういうかたちのプレゼンを知事は知事としてやっていただき、私は私としてやらせていただくというのが力が合わさっていいんじゃないんですかね。これを二重行政って、なんかどっかで言いはったとか言わへんとかいう記事を読んだことありますけど、そんなことは全然思っていません。はい。
記者
ありがとうございます。
記者
先日、御堂筋の移管の関係で大臣に要望されて、それに対する正式、正式というか大臣からの回答が近々あるとか思うんですけれども、改めて大阪市が直轄することによって、今までではできてなかったことはこういうことはできるんだっていうことがあればということと、しばらく、当面は管理費の年間8000万円ていうのは市から持ち出しになると思うんですが、それでもなおかつ、市が直轄すべきだという理由のあたりをお願いします。
市長
これは前にも何度も申し上げてることなんですが、御堂筋というのを大阪市のシンボルロードと位置づけて、デザインストリート構想を打ち出したり、あるいは面的に、御堂筋の東側、西側の道路とか、あるいはそこにあるレトロな建物であるとか、都市魅力の創造という部分で、やはり市が関与させていただきたいというか、市が管理させていただきたいという思いはずっと持ってます。で、なおかつ地域の人々、これは御堂筋っていうのはご存知のようにブロックごとに表情が違います。ブロックごとにっていうと大袈裟なんですが、数ブロックごとに表情が違います。そういったものをより地域の人達が自分達の魅力を発信できるようなかたちで展開するためには、いちいちそのために国の許可を得るとかですね、そういうことをやってるよりも地域の皆さんと大阪市とが主体的に話し合うことによって、色々な展開ができる。で、その色々な展開っていうのは、社会実験として、例えば緩速車線を自転車道にしたりとかやってますけど、それは地域ごとに要望も違う、ブロックごとに違うというようなものを今後色々な議論の俎上に載せることでさらに地域の思いというものがより具体化になると思ってます。それと、費用の問題、今8000万とおっしゃっいました。これも先日大臣とお話しした時に、もともとこれは国が管理してる時の管理費用というものを、我々が委託して受けてた費用です。こういったものを国道の地方への移管というときには、当然それが税として措置されるということで、それを先取りするんだ、まあ早いほうが我々にとってはいろんな展開ができるということで、お話をさせていただいてます。それは先日も、国土交通大臣もそれははっきり、当然26年度でしたっけ、当初言うてた共同溝の工事が終わった時には、そういった費用面も含めた税の措置がされるという方向は聞いてます。
記者
先日、池田市の倉田市長がですね、「拝啓 大阪府知事橋下徹様」という本を出版されたと思いますが、その中で平松市長ご自身がですね、対談に応じられておられますが、全体としては、倉田市長からのですね、橋下知事と平松市長の仲を取り持ちたいというようなメッセージがあるのかなと思うんですが、対談を受けられた思いとですね、本の感想、それからメッセージをどう受け止められたかっていうのをちょっとお願いします。
市長
ありがとうございます。これ、読んでらっしゃらない方もいらっしゃるかもしれないんで、なかなか反応としては難しいんですが、倉田市長、池田市の倉田市長があの中に書いておられたように、同じ年代、同じ年の市長同士で普段思っていたことを思い切り言わせてもらったなあという感じです。1点、自分が意外やったんは、水道協議の顛末を巡って、暗躍されたんが倉田市長やったというのが、あの中に書かれていたのが、やや意外な、ああそうやったんやと思いながら。私自身は今でもあれを府と市でいろんな説得を重ねながら、もちろん大阪市に対する不信感とかね、色々おっしゃいましたけども、それはもうトップが変わってて、なおかつ情報公開あそこまでやって、2年もかけてやったことやから、橋下知事にしたら、もうこれ以上進めないわぁっと思いはった時に、なんか相談してくれはったら、解決策はあったん違うかなっていう思いが今でもあります。まあ、それはもう言っても詮無いことなんで、逆に今後の大阪府下の水道というものについてどういった話し合いがなされるのか、それは向こうが企業団?ができてますからそういった中とのいろんな話になっていくのかなとも思います。まあ、言いたいこと言わしてもらったっていうのが正直な感想です。で、一緒に大阪を盛り立てていく、あるいは日本を関西から盛り立てていくっていう動きについては、私はずうっと言い続けておりましたし、今でもそれを頭から否定するつもりはありません。はい。
記者
倉田市長がですね、この後どう動かれるかは全然わかりませんけれども、メッセージとして橋下知事と平松市長とを取り持ちたいという思いがあるのであればですね、何らかのアクションを起こされるかもわかりませんけれども、その辺はどう受け止められて。
市長
それは具体的にどういうアクションを起こされるかによって、こちらも対応できるかできないかっていう判断になると思います。
記者
最後すいません。思いは、じゃあちゃんと伝えられて、ちゃんとそれを本として出版されたっていうふうに感じられたんですか。
市長
うん。思いっていうのは、私の知事評みたいな部分が、全部に収録の部分になってたと思います。で、私がなぜそういうふうに言うかっていうのが、都構想と言われるものが、この大阪市を潰すというだけにしか市民には示されていないと。ただ、市民はそう示されていることに気づいていないということをきちっといろんな機会を通じて言いたいというふうに思っておりますので、今後もことあるごとに「この大阪市を潰すんですか」っていうようなことを聞いていきたいですね。はい、あらゆる機会を通じて。例えば倉田市長に、「いや、大阪市潰すことに賛成ですか」とかですね、また機会があれば聞いてみたいなと思います。
記者
ありがとうございました。
記者
よろしくお願いします。今日、市議会、市会のほうでですね、大都市税財政制度特別委員会がありました。その中で大阪維新の会さんがですね、趣旨説明を行いました。その中でですね、テーマ、前回もテーマは出てたんですけども、改めて「地域コミュニティの充実」というものを取り上げました。で、その中でですね、今日、話を聞いていますとですね、市内24の行政区があります。これをどっかの段階、多分合区、いや維新の会さんは8から9とおっしゃってますけども、合区した上でですね、その中に地域自治区というものを作るというふうにおしゃっています。で、地域自治区の中にですね、住民が区長にですね、意見を述べることができるような地域協議会というものを設けるというような話をしてるんですが、なんかその話を聞いてるとですね、なんか区政会議にすごい似てるなって思ったんですけれども、市長はどのように思われたのかなと。思うかなということをちょっとお聞きしたいなと。
市長
まだ詳しくそのやり取りを聞いてるわけではありません。ただ、今ね、ご質問あったように、市内24区を合区して地域自治区を作るにしても、そのキーワードは区長公選制やったと聞いてます。で、なおかつ中核市並みの権限を、みたいなことをおっしゃってるらしいんですが、これまさしく大阪市の分市、大阪市を分けてしまう、を言うだけのものにしか過ぎないんではないかな。で、我々は今目指してるのは、確かに新川先生を座長として大阪府自治制度研究会ありました。その中の都市内分権というものをどう進めるのかということを、もう先回りしてやってるつもりなんですよ。だから、お聞きになったように、まさに区政会議が目指す方向性や地域活動協議会が目指す方向性をあとから上から目線で切りつ、切り倒すというか、それが主張なんだなと。だから、まさしく知事が、知事がじゃなくて、代表がなのかどうか知りませんが、先日のパーティーで、大阪市の権限と財源をむしり取るというふうにおっしゃってるっていうことをそのまま体現されたんではないかな。体現っていうか、今日、大都市税財政制度特別委員会で河崎委員がおっしゃったのかなって思います。
記者
そこなんですけど、区長公選制はおそらくありきだと、僕もそう受け止めたんですけども、その点をですね、あまり強調されない、そしてあと大阪都構想っていう単語がですね、あまり出なくなってる。で、そのあたりっていうのは、やっぱり維新の会が、スタンスを変えてきたっていうふうに市長は思われますか。
市長
そう思うとまた騙されるっていうのが自分の今の感覚です。なぜなら、白紙や言いはったものが、いきなりいろんなところに出てきて、ご自身の後援会で、「大阪市の権限と財源をむしり取る」言うてみたって。で、要は多分選挙参謀どなたか知りませんが、自ら設定したダブル選挙に向けてですね、大阪市を潰すっていうことが、大阪市民にとって、どういう判断を強調されるかっていう部分で、そこをぼやかしたいんだと思います。全然、だって、そのあと色々おっしゃってること変わってないですもん。で、もう1点、不思議なんは・・・あっ、これ以上あんまり言わんほうがええかな。もうちょっと。不思議なんは、もう言いかけましたんで言いますけど、24区のタウンミーティングやりはりましたやん、維新の会が、ね。そこで全部各区で、区長公選、区長公選と、各区でおっしゃった、維新の会が、と聞いてます。なのに今日は別に24区それぞれが区長を公選するのではないみたいなふうにもおっしゃった。だから、その都度変幻自在なんです。玉虫色なんです、維新の会っていうのは。光線の当たり方によっていろんな色に変わることができるということを、早く市民の人が気がついていただいて、要は大阪市を分割したい、財源、権限を奪い取りたいという方達に投票するんですかということです。
記者
すいません。先日、名古屋でですね、愛知の県知事、市長、新潟の県知事は、ご欠席でしたが市長、あと橋下知事がご参加で、思いを同じくする人たちでアピールをしていきたいということで開かれた会議でしたが、例えば平松市長は今後ですね、思いを同じくされている他の首長さんと何かこう集まってですとか、行動に出られるようなことは現時点でお考えでしょうか。
市長
いや、聞いていただけるかなあと思って愛知宣言を用意してたんです。ほんで、ようできてる。これは我々が、特別自治市とか、政令市とか、基礎自治体優先の原則であるとか、補完性の原則であるとか、あらゆることを言ってることが入ってます、こん中に。で、問題は4つの基本視点の中の3つ目で、住民自治の充実というところに、このため基礎自治体優先の原則を徹底するとともに、区長の公選制、という言葉が入ってます。「や、地域自治組織の活性化」、こっちは私達が目指してるほうなんですが、「など住民自治の充実を図れるようにすること」とあります。これを、例えば、「区長の公選制や、」という部分を抜いていただいたら、私、今でもサインします。つまり、まぎれもなく、多様な大都市圏というものを、特別自治市構想の中で言ってるわけですし、で、名古屋市の方に、これはまあ公式記録としては、当然お答えはいただけないんですが、いったいなんでこれ区長公選制って入ってるんですかって聞いたら、どうしても橋下知事がこれを入れる、ということに、こう主張されたということで。ですから、これ新聞記事になるんですけど、記者から区長公選制について問われた川村市長は、名古屋市は小学校区で地域委員会をやっている。特別市に、えっ、ごめんなさい、特別区に再編する動機がないと、というか区長公選制やらへんと、はっきりおっしゃってるんで、ですからこの書いてある「や」っていうのは、大阪府の思いであって、その後ろが名古屋市か新潟市かの思いだという読み方をしないといけないんだなあと。これ削っていただいたら私サインしていいですよ。ほんまに地方分権っていうのは地域から日本のかたちを変えるっていうのはその通りなんで、はい。ただ、まぁどっちにしてもパフォーマンスはお上手です。はい。
記者
実は、平松市長があの場にいらっしゃらないことについて、皆さんのご見解をぶらさがりで聞いたんですけれども、その中で、橋下知事は呼ばれているかどうかは知らないけどもという前提の上で、是非、平松市長、たとえ呼ばれていなくても、こういう場があるということをお耳に入ったならば、是非手を挙げて参加してほしいと、僕だったら自分から乗り込んでも行くと、自分の意見を公の場で議論したいというお考えだったんですけれども、こういった公の場で首長としてお話をするということに関して改めて今のスタンスを教えて下さい。
市長
はい。公の場で意見を交わすということは当然あるでしょうと思います。ただ、これ呼ばれてたん?
政策企画室長
呼ばれてません。
市長
呼ばれてないとこまで出かけて行くかぁというところは少し違うかなあと思います。で、まぁこれはね、特別自治市というものを目指して、先日東京で行われました指定都市市長会、その場でも、河村市長と篠田市長に、名古屋市、新潟市は都を目指すのかというと、やはり基礎自治体優先の原則のもとで、橋下さんが言うてるええとこは取り入れるけど、自分達に合わないと思ったところは取り入れないということですから、こういう宣言になったん違いますか。
記者
すいません。よろしくお願いします。御堂筋の話に戻るんですが、市長が御堂筋の将来、こんな通りにしたいということで、モデルにしたいような、この都市のこの通りのようにしたいと、例えば銀座だとか、パリの何とか通りだとか、そういうふうに思ってらっ、参考にしてらっしゃるところっていうのはあるんでしょうか。
市長
これは御堂筋に進出しておられる、あるフランスの大きなブランドショップの責任者が話しておられたことなんですが、「こんな道路世界中にない」っておっしゃってます。つまり、70年以上も経つ銀杏の並木が4列あって、その中に一直線の4キロ近い道路がある。で、その両側の街並みも美しい。と言われてますんで、ほかに、きっと探せばね、素晴らしい道はあるんでしょうが、大都市という中に、ここまで整備された環境と、それと、言うても大阪市民の道という、関一さんが「あんなとこに飛行場つくってどないすんねん」言われながら、でも断固やりきったっていう御堂筋の歴史ですから、これがなんか大阪人のど根性いいますか、土性骨っていうか、そういうものを象徴する道になるだろうと。だから、船場のあたりが非常に寂れつつあるという中で、旧来からある、あるいはなにわの象徴としての船場をどう活気づけるのかとか、それをやる時には当然、今船場センタービルありますが、その界隈をどういうふうにやればいいのかとかですね、色々なプランが、それこそ若い人達、クリエイティブな人材、そういった才能を集めることによって、きっと花開くと、そう思ってます。
記者
これまでの海外出張で見られたまちの中で、メインストリートのつくり方として、部分的にでもいいんですけれども、参考にしたいなと思ったようなまちはございましたか。
市長
シャンゼリゼはシャンゼリゼで、それはそれで素晴らしいとは思います。それとかブロードウェイ、これは海外出張ではなく私個人的に行った道ではブロードウェイ。でも御堂筋に行くと、やっぱりあの樹木、銀杏並木っていうのは、古代の木ですしね、銀杏自身。なんか精神的な落着きを感じるんですよね。そういったものを是非多くの人に感じていただけるようなまち並みになればいいし、今ビジネス街で1階が閉鎖になってるとこもありますけど、そういったところが活性化するために何かを、行政がお金を出すんではなく、民間の力を積極的に引っ張ってきながら、面的な、御堂筋だけではない全体のエリア的な、大阪市民にとっての憩いの場になるような、そして商業のまちにふさわしい動きになるような、欲張ったらキリがないんですけど、そんなことを考えています。で、これも私ひとりが考えたらなるもんではありませんし、私ひとりがそういった都市のブランドデザインをできるわけでもありません。多くの人の知恵を借りたいというのが正直なところです。
記者
ありがとうございます。
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