番号 令和2年度 障がいを理由とする差別の相談窓口における対応状況(9月〜1月) 何番から 13 1 相談窓口ごとの受付件数 2 相談者の内訳 何番まで 34 区障がい者基幹相談支援センター  4     地域活動支援センター(生活支援型) 0     区役所 5     局等 13     計 22    ※同じ事案について、複数の窓口に相談していることがある。 2 相談者の内訳     本人 17     家族 2     支援者等 2     事業者等・不明・その他 2     計 22 3 障がい種別ごとの件数 (※重複あり) 4 対象分野別件数 視覚障がい 3     聴覚障がい・言語障がい 1     肢体不自由 8     その他の身体障がい 2     知的障がい 3     精神障がい(高次脳含む)5     発達障がい 1     難病 0     その他・不明 4     計 27 4 対象分野別件数     @商品・サービス 9     A福祉サービス 3     B公共交通機関 0     C住宅 2     D教育 0     E医療 0     F雇用 2     G行政機関 5     Hその他 1     計 22 5 障がい種別ごとの対象分野別件数 (※重複あり)      @商品・サービス A福祉サービス B公共交通機関 C住宅 D教育 E医療 F雇用 G行政機関 Hその他 商品・サービス     視覚障がい      1 0 0 0 0 0 0 2 0     聴覚障がい・言語障がい      0 0 0 0 0 0 1 0 0     肢体不自由      4 1 0 0 0 0 1 2 0     その他の身体障がい      1 0 0 0 0 0 0 0 1     知的障がい      1 1 0 1 0 0 0 0 0     精神障がい(高次脳含む)      0 0 0 1 0 0 0 0 0     発達障がい      0 0 0 1 0 0 0 0 0     難病      0 0 0 0 0 0 0 0 0     その他・不明      1 1 0 1 0 0 0 1 0     計      11 3 0 0 2 6 1 2 7 6 相談内容(相談の主訴)及び対応結果      @傾聴 A改善 B解決 C未解決 D継続     1不当な差別的取扱い      2 2 1 2 1     2合理的配慮の不提供      1 2 2 0 0     3環境の整備      1 0 0 0 1     4その他      6 0 0 0 1     (内訳)苦情・不快・不満         4 0 0 0 1         相談・意見・要望         2 0 0 0 0      計      10 4 3 2 3  ※相談内容の分類であり、相談者の主訴をもとに判断し、計上しています。  ※対応の過程で最終的に分類が異なる場合があります。  ※「4その他」については、対応結果の分類はしていません。    @傾聴:相談者が事業者への接触や解決を望まず、聞き取るにとどまったもの(要望、問合せ等含む)あるいは、適切と思われる相談先を紹介したが、結果が不明なもの    A改善:事業者が何らかの改善策を講じたが、相談者の納得状況が確認できないもの    B解決:事業者が改善策を講じ、相談者の納得を得たもの    C未解決:事業者が改善策を講じない、相談者がこれ以上の対応を望まないなど、未解決となったもの    D継続:集計時点で対応が継続しているもの 7 具体的事例   個人情報保護の観点から、内容は適宜修正しています。   凡例:《差別:不当な差別的取扱い 配慮:合理的配慮の不提供 環境:環境の整備》 【@傾聴】 (聞取のみ)※本人が対応を望まないものなど ア 不明 ・移動支援事業所の利用開始時、面談日程を調整する際に、今日であれば何時でもいいと伝えると、小ばかにしたように笑われた。面談の際にも、無職であると伝えると「気ままに過ごされているんですね」と理解のない発言があった。(不快)   ※事業所担当者の本人に直接言うか、その上司に言うかを迷っておられたが、担当者とは今後もやり取りがあると思うので上司に言った方がよいと自身で判断された。特段対応は不要とのこと。傾聴のみ。 イ 肢体・精神 ・サービス付き高齢者向け住宅で、事業者の支援対応に不満。尿失禁しても対応してくれない。靴は自分で履くように、転倒しても自分で起きるように言われる。片麻痺があるのに理解してもらえない。(不満)   ※ケアプランの問題もあるように思われるが、入居中の事業所に相談内容を伝達することを本人が拒んでいる。本人と連絡がつけば、困っていることがあればいつでも相談に乗る旨を伝える。 ウ その他 ・障がい者福祉事業者より。GH立上げに当たって賃貸物件を探すが、家主や仲介業者より「何かあったら困る」「他の住民とトラブルが起こる」等と、10回のうち9回は拒絶される。市にも実態として知っておいてほしい。(差別)   ※家主・不動産業者向けのチラシ配布等を通じて、引き続き啓発に努めてまいると説明。 (苦情・不快・不満) エ 知的 ・福祉相談に家族が同行した際、貸付申請書にかかる本人署名について「内容を理解していなくてもいい」との侮蔑的表現があった。(不快)   ※相談者は、申請は代筆で可であり対応不要と話された。受付窓口に確認、保証人ありでスムーズに手続き中とのこと。今後も解りやすい説明を求めた。 オ 精神 ・隣人とのけんかについて警察から取調べを受けた際、自身の障がい特性に配慮し、ワーッと言わないよう対応を依頼したが「障がいのことなんか知るか、関係ない」等の発言があった。(苦情)   ※特定されてもいいとのことであり、申出について当該の警察に連絡できると説明し相談者了解。警察に伝達し、匿名の相談であり詳細な確認はできないが、改めて障がい特性に応じた対応について認識の共有を図ってまいるとのことであった。 カ 肢体 ・杖歩行の相談者が大型スーパーの入口で転倒、あごを切り全治2週間となった。古い建物であり、バリアフリー化を進めるよう伝えたが話を聞いてもらえない。(環境)   ※店舗へ訪問。店の説明では。防犯カメラの映像では、すぐ横のスロープやEVを使わず階段に行って転倒されている。相談者はよく来店される方で、治療費の話も出ているが、対応は行わない方針とのこと。入口部分には特段の整備が必要と考えられる箇所は見受けられなかったが、他の部分も含めて引き続き障がい者や高齢者にも利用しやすい環境となるように伝えた。" 28 "D継続 (相談・意見・要望) キ 視覚・肢体 ・視覚障がいに加えて握力低下もある。婚姻届への記入について区役所に問合せたところ、届出は代筆不可で自署が必要と説明を受けた。婚姻届が出せずに困っている。(配慮)   ※担当部署に確認。自署は必須ではない。直近で問合せを受けた際に回答したのは「窓口職員による代筆はできない」との内容。相談者に再度説明、納得された。 ク 聴覚・言語 ・短期アルバイトを紹介するサイトに登録しているが、聴覚障がいを理由に紹介を断られることがしばしばある。         ・別のサイトでは、「定員に達した」とのことで申し込めなかった求人が、翌日再募集となっていたことがある。自身の障がいを理由に断られたのではないか。(差別)   ※両サイトの運営会社にそれぞれ確認。下記の説明を得た。   ・A社:作業内容に対して直接支障のある障がい以外はすべてそのまま企業側に投げかけている。聴覚障がいのある方でも紹介実績は多くある。   ・B社:求人への応募は早い者勝ちであり、翌日の再募集は応募者のキャンセルによるもの。そもそも登録者の障がい情報を管理していない。   相談者へ伝えるも、特段の返信はなし。 ケ 肢体 ・松葉杖を使用中だが、勤務先事務所の移転先が建物の2階で階段しかないと知った。会社は話を聞き入れない。相談先はないか。(相談)   ※勤務先所在地ハローワークの職場定着支援担当に相談するよう案内した。 コ 身体 ・心臓機能障がいによりペースメーカー機器を装着中。身体の近くで携帯電話等を利用されると、機器へ影響しないか心配。公共交通機関の優先座席付近では携帯電話等の使用は禁止されているはずだが、守られていない。市で条例を制定し、利用制限をしてほしい。(要望)   ※国の指針を踏まえると一律の規制はなじまず、市としては機器装着者の不安が少しでも解消できるよう、市民啓発に努めてまいりたいと回答。納得されず再来庁。主治医は「心配する必要はない」と話しているとのことであり、心配する必要はないが、どうしても心配であれば、機器を新型にする等を主治医と相談するよう伝えた。" 27 @傾聴 Hその他 4-2相談・意見・要望 【A改善】 サ 肢体【継続案件】・(車いす使用者)飲食店に入店したところ、満席であり店外に出て待つように言われた。外からは店内の様子が判らず、満席時の記名簿は車いすから見えづらい高さにあった。狭い店内では転回も難しく、いったん入店したからには店内で待たせてほしかった。(配慮)   ※店舗訪問時、入口すぐの待合に記名簿及び呼出しベルが設置されるなど、入店せずとも満席状況が判るよう、改善が図られていた。 シ その他【継続案件】・市営住宅の自治会の班長を決める際のやりとりの直後、免除を求めていた本人が自死された。(その他)   ※障がい者差別にかかる相談窓口の周知チラシを作成、各市営住宅に送付し、掲示を依頼した。 ※発送手続き中 ス 視覚 ・大手喫茶店で、盲導犬同伴の入店を断られた。当初「入居している百貨店の方針」との説明であったが、再度問うと「本社で盲導犬は断ってよいと教育を受けている」との説明であった。(差別)   ※対応本人は「ペット入店不可」と混同していたと釈明。相談者は一定了解。   店長の説明では「当該アルバイト以外は正しく認識」「職員研修に加え、百貨店の館内放送もあり明らか」。   念のため本社にも方針を確認。さらなる再発防止対応として、各店舗に厚労省のほじょ犬ステッカーを貼る等の検討を依頼した。 セ 肢体 ・市役所の駐車場は、障がい者手帳の提示があれば料金が無料になるが、その手続きのためには、車のある地下3階に下りてしまっていても、いったん地下1階の受付へ行く必要がある。行ったり来たりはしんどい。(配慮)   ※担当部署に伝達。すでに地下3階にいる場合は、防犯カメラを活用し手帳を遠隔確認できると伝えることとした。 ソ 肢体・精神 ・電動車いすユーザーがスーパーで買い物の際、店員から「歩いてくるか、難しければ小さい車いすで来店してほしい」等言われた。謝罪してほしい。(差別)   ※店長に確認。消防の指摘もあり通路は広くした。これからも従前の車いすで来店いただいて差し支えない。ただし謝罪については、以前から従業員に暴言を吐き、商品を倒しても何も言わない方であるとして、店からの謝罪には至っていない。 タ 知的 ・口座開設のため都市銀行の窓口を訪れ、自筆署名ができず家族の同行も難しいことを伝えたところ、入金や引落しがない貯金目的であれば手持ちの他社口座を利用するよう案内された。その場で支援者から広域支援相談員に連絡、「特例的に」通帳は作成できたが、ひとりで来訪した場合でもスムーズに代筆ができるよう望む。(配慮) ※支店を訪問。「特例的に」は誤りで、説明が不足したことと本人を傷つけたことについて謝罪があった。相談者に伝達。 【B解決】 チ 視覚 ・市から郵便で届く「健診のお知らせ」について、せめて何の封筒か判るよう点字シールで「市役所からのお知らせ」等表示してもらうよう送付元の部署に依頼したが、対応できないと言われた。他部署では20年前から対応できているので理解できない。(配慮)   ※担当部署に状況を確認。視覚障がいのある方全員へ対応することはシステム的に困難でありその意味で説明したが、申出のあった方に対応することは当然可能。その旨相談者に回答しご理解を求めたところ納得された。 ツ 身体・精神 ・呼吸器障がいとパニック障がい、受動喫煙でぜんそく発作が出る。ライブハウス入口に喫煙所があり入場できない。ハウスからはイベント主催者次第で撤去可と聞いたので、主催者に相談したところ逆に「安全が保障できない」と入場拒否された。(差別)   ※主催者のアイドル事務所に問合せ。相談者が入場前に電話してスタッフと待合せ、喫煙所に人がいないことを確認して入場する等を提案したところ、対応可との回答を得た。相談者納得。 テ 精神 ・インターネットプロバイダーのコールセンターに電話した際、自身の障がい特性を伝えたうえ、以前丁寧に対応いただき話しやすかったオペレーターを指名したが断られた。(配慮)   ※コールセンターによれば、体制上指名を受けるのは難しい。聴覚障がいのある方にはテキストメッセージでやりとりする等の配慮はしているとのことであったので、精神障がいのある方にも同様に、指名が難しいのであれば代替手法の提案など柔軟で丁寧な対応を依頼した。最終的に、特例的に1回だけ指名対応するとのことで、相談者了解。 18 B解決 @商品・サービス 2合理的配慮の不提供 【C未解決】 ト 不明 ・コンビニの特定の店舗で、従業員が障がい者を差別する接客を行い、障がい者の来店を拒否している。区役所もそれを容認していると聞いたが事実か。(差別)   ※区役所にこれまで相談対応の履歴はなし。相談者に詳細を問合せるも、集計時点では回答なし。 ナ 知的・発達 ・現住居の仲介業者に転居相談したところ、「気に入らんかったら別の家探して出て行ったらいいのに」と言われた。家族が抗議したところ、「うちは今後障がい者は扱いません。うるさいから」と言われた。(差別)   ※匿名相談者が店名を伏せたため事業者が特定できず。最も近しい店舗には相談内容を情報提供したが発言者に該当なし。 【D継続】 ニ 肢体 ・電動車いすで特定のコンサートホールへ行った際、「後ろの人が見えづらいから」との理由で車いすスペースの端に案内された。サイトラインが確保されていないのはホール構造の問題であり、構造上の不備のツケを車いすで観る者が端に行くことで対応しなければならないのか。(環境)   ※ホールに確認するも、車いすスペースの使い方はイベント主催者に委ねられているとして興行主を案内される。集計時点では事実確認中。 ヌ 肢体 ・電動車いすを使用中。チェーンの理髪店で、客用シートに移乗できないことを理由に施術を断られた。以前には同一店舗で施術を受けたこともある。店長からは「個人的には切りたいが、社の方針で切れない」と説明を受けた。(差別)   ※店舗に状況確認後、本社の見解を問う予定。 ネ 不明 ・ハローワークの出張所に行き、求人票を出力し、担当者に紹介状の発行を依頼したところ、出先機関は規模も小さく対応できないので、本所の専門窓口へ相談してほしいと言われた。障がい者の相談が受けられないのであれば、その旨をホームページに掲載するなどして事前に判るようにしてほしい。(苦情)   ※担当部署に相談趣旨を伝達し、ホームページの修正について改善を依頼。 ※集計時点では対応未済。 8 まとめ  ・相談件数は上半期に比べ増加。   その要因としては、新型コロナ感染症拡大防止対策により低下していた経済活動、社会活動がやや回復してきたことの影響と考えられる。