■障がいを理由とする差別の相談窓口における対応状況(令和5年3月〜令和5年8月) 1 相談窓口ごとの受付件数 相談窓口 件数 区障がい者基幹相談支援センター 1 地域活動支援センター(生活支援型) 0 区役所 2 福祉局・人権相談センター 12 計 15 ※同じ事案について、複数の窓口に相談していることがある。 2 相談者の内訳 相談者 件数 本人 11 家族 3 支援者等 0 事業者等・不明・その他 1 計 15 3 障がい種別ごとの件数 (※重複あり) 種別 件数 視覚障がい 4 聴覚障がい・言語障がい 1 肢体不自由 4 その他の身体障がい 1 知的障がい 1 精神障がい(高次脳含む)4 発達障がい 1 難病 0 その他・不明 0 計 16 4 対象分野別件数 分野 件数 @商品・サービス 5 A福祉サービス 1 B公共交通機関 2 C住宅 2 D教育 2 E医療 2 F雇用 0 G行政機関 1 Hその他 0 計 15 5 障がい種別ごとの対象分野別件数 (※重複あり) @商品サービス A福祉サービス B公共交通機関 C住宅 D教育 E医療 F雇用 G行政機関 Hその他 視覚障がい  1 0 1 0 0 2 0 0 0 聴覚障がい・言語障がい 0 0 0 1 0 0 0 0 0 肢体不自由 2 0 1 0 0 0 0 1 0 その他の身体障がい 0 1 0 0 0 0 0 0 0 知的障がい 1 0 0 0 0 0 0 0 0 精神障がい(高次脳含む)2 0 0 1 1 0 0 0 0 発達障がい 0 0 0 0 1 0 0 0 0 難病 0 0 0 0 0 0 0 0 0 その他・不明 0 0 0 0 0 0 0 0 0 計 6 1 2 2 2 2 0 1 0 6 相談内容(相談の主訴)及び対応結果 @傾聴 A改善 B解決 C啓発 Dその他 E継続 1不当な差別的取扱い  0 0 0 2 1 3 2合理的配慮の不提供 0 0 2 1 0 0 3環境の整備 0 0 0 0 0 0 4その他 6 0 0 0 0 0 (内訳) 苦情・不快・不満 3 0 0 0 0 0 相談・意見・要望 3 0 0 0 0 0 計           6 0 2 3 1 3 ※相談内容の分類であり、相談者の主訴をもとに判断し、計上しています。 ※対応の過程で最終的に分類が異なる場合があります。 @傾聴:相談者が事業者への接触や解決を望まず、聞き取るにとどまったもの(要望、問合せ等含む) あるいは、適切と思われる相談先を紹介したが、結果が不明なもの A改善:事業者が何らかの改善策を講じたが、相談者の納得状況が確認できないもの B解決:事業者が改善策を講じ、相談者の納得を得たもの C啓発:相談内容に対しての解決には至らなかったが、事業者に対して啓発をおこなったもの Dその他:未解決のうち、事業者が改善策を講じず、啓発にも応じなかったもの E継続:集計時点で対応が継続しているもの 7 具体的事例 個人情報保護の観点から、内容は適宜修正しています。 凡例:《差別:不当な差別的取扱い 配慮:合理的配慮の不提供 環境:環境の整備》 【@傾聴】 (苦情・不快・不満) ア 精神 ・障がいがあり、そのときの状態で手が震えて字が乱れてしまうことがある。       銀行での手続きにおいて字がうまく書けなかったが、職員に障がいの理解がなく、書き直すよう言われ、揉めてしまった。       職員にきちんと障がいの理解をしてほしい。(不満)      ※銀行を訪問。「数字は見やすく書かれていたため、氏名をもう少していねいに書いてほしいと説明をしたところ大声をあげ、       障がいがあることの説明があった。字で確認ができなかったため、本人確認書類の提示を求め、それにより出金の手続きは       完了している」とのことだった。法の啓発を行い、引き続き適切な対応を行っていただくよう説明。 イ 精神 ・短大に通っているが、先生が自分の障がいのことをみんなの前で話した。       学校全体として障がいの理解がなく馬鹿にされたように感じる。学校を辞めたいと申し出ているが、       授業料の払い戻しの用紙を送ってくれない。学校へ言ってほしい。(不快)      ※学校へ連絡をし、申出内容を伝える。障がいのことを話したということについては、       「自己紹介の場面で、ご本人が他の生徒たちに障がいのことを話したため、先生がその後、配慮等必要なことがあったら       いつでも言ってほしいという旨のことを伝えたら突然怒り出してしまった」とのこと。       「調子に波があり、対応に苦慮している」とのこと。引き続き、適切に対応していただくよう説明。 ウ 肢体 ・家族からの申出。歩行器を使用している母と一緒に電車を利用した際、スロープが必要である旨伝えたが、       車椅子を使用しているわけではないのになぜスロープが必要なのかというニュアンスの発言があり、とても傷ついた。(不快)      ※該当の駅へ電話を入れ、申出内容を伝える。発言の事実確認はとれなかったが、       「スロープを使用したい旨の申出があれば、車椅子を使用している人に限らず対応している」とのこと。       引き続き適切な対応を行っていただくよう説明。 (相談・意見・要望) エ 視覚 ・公共交通機関において、駅員の不在時に遠隔で案内するシステムが導入されるようだが、       多くの障がいのある人が利用する施設に対しての周知がなされていない。(意見)      ※担当者へ連絡を入れ、申出内容を伝える。ご意見のあった周知できていなかった施設について、       すぐに説明に行かれたことを確認。 オ 聴覚 ・遠方に住んでいるが、市内に分譲マンションも所有しており行き来している。       市内のマンションを出るときにブレーカーを落としていないのにセキュリティが鳴って大事になった。       なぜこのようなことが起きたのか口頭の説明だけではなく文書で示してほしいと言っているが、対応してくれない。(相談)      ※管理会社へ連絡を入れ、申出内容を伝える。「文書については外に持ち出すことができないので、       市内のマンションに帰ってきたときに渡すと説明をしている」とのことだったので、その旨本人へ説明。 カ 身体 ・介護サービスを利用している母がいるが、利用している事業者に母の状態や介護プランを尋ねたところ、       「あなたには障がいがあるのでキーパーソンにはなれない」というニュアンスのことを言われた。       話し合いをする中で最終的には母の状況を教えてもらうことができたが、介護事業者は障がいのことを理解していない人が       多いと思う。今後の関係性もあるので、個別に母の利用している事業者には何も言わないでほしいが、       介護事業者全体に障がい理解についての研修等をしっかり実施してほしい。(意見) 【B解決】 キ 視覚 ・病院の総合受付で自動精算機で支払いをするように言われたが、視覚障がいがあるためできない。       総合受付のいつも対応してくれる職員を呼んでほしいと申し出たが、異動になったということで出てもらえない。       後任の職員の名前を市から聞いてほしい。後任の方の名前がわかれば、自分でその職員を呼んで対応する。(配慮)      ※電話での申出。ご本人は病院におられたため、すぐに病院へ連絡を入れ申出内容を伝えたところ、       「何らかの配慮が必要な方はシステムを見たときにわかるように表示が出るようにしているが、       対応した者が見落としたのかもしれない、すぐにご本人のところへいき対応する」と返答があった。       少し時間をおいてから申出人に連絡をしたところ、すぐに職員が来てくれ対応してくれたとのことだった。 ク 肢体 ・ライブ会場において、車椅子席が2階の後方に設けられているが、前の観客が立ってしまうと見えなくなると思う。       確実に観覧できるような配慮をしてもらえないかと申出をしたが、もともとある車椅子席しか案内ができないと言われた。(配慮)      ※主催者側に連絡を入れる。「スタンディングのライブもあるが、今回のライブは全席指定であり椅子が用意されている。       前の人が立ってしまうかどうかはそのときにならないとわからないため、事前に車椅子席以外のスペースを用意することは難しい。       当日の状況に応じて、すぐに対応できるように情報は共有しておく。       また、車椅子席のすぐ後ろのドアのところにスタッフが常駐しているため、その場での対応は可能である」とのこと。       ライブ会場も訪問し、サイトラインの確認も行ったが、前列の人が立ってしまうと見えなくなってしまうような状況だったので、       再度主催者側に連絡を入れ、適切な配慮がなされるように話をした。       ライブ当日は、車椅子席の前列1列を空けるという対応をされ、ライブを楽しむことができたと申出人から確認を得た。 【C啓発】 ケ 視覚 ・年に何度も同じホテルを利用している。今回宿泊した際、いつものように食事会場への介助を依頼したところ、       できないと言われた。配慮に欠けた対応であるため、指導してほしい。(配慮)      ※ホテルに連絡を入れ、申出内容について確認。       「これまでできる限りの対応をしてきたが、徐々に頻度が増え、時間指定の申出内容も多くなり、       対応が難しいところも出てきたため、すべてに対応することが難しいと説明をしたものである。」との返答。       聞取りの中で、大阪府が別途聞取りを行っていたことが判明したため、府と情報共有させてもらう旨説明。       その後府へ確認。       「できる・できないの説明だけでなく、相互理解が得られるように本人と建設的対話をしてほしいということを話し、       法の啓発を行った」とのこと。その旨申出人に府から説明をしている。 コ 知的・精神 ・家族からの申出。ヘルパー同行で理髪店に行った。          本人は何度も同じことを繰り返し言い続けるという障がい特性があり、何度も同じ質問を繰り返したところ          「出ていけ」と言われた。以前(数年前)利用したときにはそのようなことはなかった。          障がいの理解をしてほしい。(差別)         ※理髪店を訪問。「大声で何度も同じことを言われ、同行者も間に入ってくれなかった。          これ以上もっと大きな声になってしまうのではないかと不安になり、途中で施術をやめるわけにはいかないので、          施術を行う前に退店してもらうよう伝えた。」とのこと。          さまざまな障がい特性があることを説明し、法の啓発を行い、その旨申出人である家族に説明を行った。 サ 身体 ・テーマパークのパレードで、立ち止まる場所が決まっていて、止まると観客がパレードの中に入って一緒に写真を撮れる       というものがある。車椅子用観覧席が設けられているが、その観覧席の前ではパレードは止まることがなく、       また前に柵がついているため、パレードの中に入ることができない。       安全上の理由ということで、中に入ることを認めてもらえなかった。(差別)      ※テーマパークを訪問し、見学をさせてもらう。車椅子エリアは細いロープで四方囲まれている。       「パレードが止まると一気に観客が中に押し寄せるため、車椅子を使用している人やベビーカーは中に入ることができない       という案内をしている」とのこと。       パレードの先頭が車椅子エリアの前で止まり、中に入らず周りで観ている観客も楽しめるように近くまで来たり、       合図をしてくれたり、様々な人が楽しめる工夫をされていた。       「車椅子エリアから中に入って鑑賞できるようにすることは、安全面から難しい」との回答だが、       引き続きできることを考えていきたいとのことだった。 【Dその他】 シ 視覚 ・美容外科の受診に際し、視覚障がいのため、問診票の代筆をしてほしい旨伝えたところ、       本人の記入でないと受付ができないと言われ、診察してもらえなかった。(差別)      ※カスタマーセンターへ連絡し、その後当該医院ともやり取りをしたが、付添人がいれば受診できるとのことで、       啓発に行くことがかなわなかったため、啓発資料を送付した。 【E継続】 ス 肢体 ・担当部局からの相談。防災学習施設での地震体験において、車椅子を使用している人が体験をしたいということだったが、       安全面での懸念があるため、理由を説明し体験が難しいことを伝えた。       最終的には、職員が介添えに入り、弱めの揺れで体験をしてもらったが、       初めの対応について障がい者差別にあたるのではないかと申出がある。(差別)      ※最終的に地震体験ができるように個別の対応をしたことはよかったと思うが、       そこに至るまでに断るのではなくできることを考えられるように対話をしてほしい旨説明。       また、インクルーシブ防災という観点からも、これからのあり方として環境の整備も含めて考えてほしいことを伝える。       今後、防災学習施設を管理運営している事業者及び担当部局へ研修を実施予定。 セ 精神 ・マンションの管理規約の変更があった。役員の欠格事項の欄に「障がい」が追加された。       自分を排除するために変更したものだと思われるが、他の住民にとっても差別にあたるので、規約の内容を削除してほしい。(差別)      ※管理組合側と話合いを継続中。 ソ 発達 ・保護者からの相談。書字に困難があるため、フリースクール(中等部)の受験において入試の際に、       何らかの合理的配慮(口頭での回答、ITを使用する、試験問題を事前に提供してもらい回答する等)をしてもらえないか       話をしたが、前例がないとのことで対応してもらえない。(差別)      ※今後フリースクール側と話をしていく予定。"