第2回新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)整備基本計画検討会議 会議要旨 ※ 音声読み上げ機能に配慮し、一部文字の変換を行っています。 1 日時 令和5年10月4日(水)10時15分から12時15分まで 2 場所 大阪市役所 屋上階 共通会議室 (大阪市北区中之島一丁目3番20号) 3 出席者 (1) 会議メンバー(敬称略・五十音順) 石橋 勇人  大阪公立大学大学院情報学研究科 教授 上宮 俊一  社会福祉法人大阪市手をつなぐ育成会 副理事長兼事業統括 栄徳 美沙季 大阪障害者スポーツ指導者協議会 理事(事前説明による意見聴取) 岡 幸一   社会福祉法人精神障害者社会復帰促進協会 法人統括部長 加我 宏之  大阪公立大学大学院農学研究科 教授 曽根 裕二  大阪体育大学教育学部教育学科 准教授 田垣 正晋  大阪公立大学大学院現代システム科学研究科 教授 原田 敦史  堺市立健康福祉プラザ視覚・聴覚障害者センター所長 点字図書館 館長 松本 義和  大阪市長居障害者スポーツセンター公認クラブ 柔道部 部長 三上 真二  公益財団法人日本パラスポーツ協会 スポーツ推進部長 吉岡 聡司  一般社団法人日本建築学会 代議員 (2) オブザーバー ア 大阪障害者スポーツ指導者協議会 松永 大阪障害者スポーツ指導者協議会 副会長 イ 関係所属 船引 市政改革室施設経営戦略担当課長 森本 経済戦略局スポーツ部スポーツ課長 森  計画調整局建築指導部建築企画課長 川上 都市整備局企画部ファシリティマネジメント課長 木下 建設局公園緑化部調整課長 糸山 教育委員会事務局指導部首席指導主事(保健体育担当) (3) 福祉局障害者施策部障害福祉課(事務局) 松村障害者施策部長、花田企画調整担当課長、森企画調整担当課長代理、安田担当係長、 深野木担当係長、柏倉課員 (4) 受注者 株式会社久米設計大阪支社 有限責任監査法人トーマツ大阪事務所 4 議題 (1) 第1回検討会議の主な意見と対応について (2) 基本計画(素案)について 5 議事要旨 事務局から概要を説明し、会議メンバーからあった主な意見等は次のとおり。 (1) 第1回検討会議の主な意見と対応について ア 会議室の方向性(案)について (ア) 和室について ・現在の長居障害者スポーツセンター、早川福祉会館ともに和室を設けられているが、他の会議室が空いていない状況から、やむを得ず和室を利用する団体も少なからずあると推測され、その分を会議室に転用することで、利用団体が増えるのではないか。 ・和室は他の文化施設等でも稼働率は低く、現状示されている105uは広いため、襖などにより2部屋に分けないと使い勝手が悪いのではないか。 ・障害の種別によっては座位が困難な人もおられ、和室の必要性も理解できるが、現在のように柔道にも畳を敷いた遊戯室で代用するほか、会議室にマットを敷くなど、柔軟な対応もあるのではないか。 ・和室は完全に無くすよりは、面積を小さくし、重度障害のある方、施設利用中に体調を崩される方の対応、気持ちを落ち着かせるために寝転びたい方もおられるため、和室はあった方がよいと考える。 (イ) 会議室について ・現在の利用状況から、現状の面積の範囲において、少人数に対応した部屋数を増やすという考え方は理解できる。 ・現在の1件・室当たりの利用人数から、タイプ1の1室45u程度は利用しやすい。また、小・中学校の教室の面積は約60u程度であり、その広さも使いやすいが、タイプ2の1室82uは逆に使い勝手が悪く、小さくしてその分、部屋数を増やすのも1つの案ではないか。 ・利用状況の分析がなされており、基本計画では、和室の要否や部屋の広さを結論付けるのではなく、示されている会議室の全体面積の範囲において、基本設計の段階で検討のうえ対応していくことも可能と考える。 イ 施設・配置計画(案)について (ア) スポーツ施設、点字図書室を別棟で運営する方が良い意見 ・スポーツ施設は、みんなで楽しむ事を目的に利用される場面も多く、比較的に賑やかな環境である一方で、点字図書室では、対面朗読の際に静かな環境が必要であり、別棟の方が防音・振動対策がしやすいのではないか。 ・障害の特性によっては、「『障害者』スポーツセンター」という名称により、周囲の目からハードルを感じる人もおられる。例えば、スポーツ施設の棟は「障害者スポーツセンター」、故早川徳次氏のご遺徳を継承し、点字図書室や会議室の棟を別の名称とすることで、入館へのハードルが下がり、別棟からスポーツセンターの利用につながることも期待できるのではないか。また、ネーミングライツも1つの方策はないか。 ・アリーナでイベントがあった際の人の流れを考えた時には、別棟の方がよいのではないか。 (イ) スポーツ施設、点字図書室を一棟で運営する方が良い意見 ・堺市健康福祉プラザは、複合施設として、行政機関のほか、スポーツ施設と点字図書室が1つの建物内に設置されているものの、点字図書室において、スポーツ施設からの振動・音の面で特に影響はない。しかしながら、隣接する会議室からの音が給排気口を通じて伝わることがあるため、撮影・放送スタジオのように他室からの音や振動が伝わらないよう、設計・施工の際に対策が行われれば1つの建物内でも支障はなく、別棟は外壁面積が増えることに伴い、整備費が高くなるのではないか。 ・堺市健康福祉プラザではスポーツを目的に来館した人が点字図書室を利用する事例もあり、別棟とした場合、スポーツと文化の交流の面で課題があるのではないか。複合化によるスポーツ・文化活動の広がりによる相乗効果を高めていくには、1つの建物の方が施策面で良いと考える。 ・現在の早川福祉会館よりは駅からのアクセスの向上が図られるが、別棟にすることで、長居駅から施設内を通って点字図書室までの距離が長く、視覚障害のある人にとって利用しにくいのではないか。 (ウ) その他 ・現在の施設・配置計画(案)について、定性的な分析は行われているが、それぞれメリット・デメリットがあり、別の視点からはそれが逆になることもある。現時点では決め手に欠けるため、今後、整備費、維持管理費など定量的な比較検討が必要である。 ・休館日について、堺市健康福祉プラザでは、指定管理者が共同事業体として複合施設の管理運営を行っており、行政機関は土曜日・日曜日・祝日、点字図書館は日曜日・月曜日・祝日、スポーツ施設は火曜日となっており、年末年始以外はいずれかの施設が開館している。新施設では、複合する施設も限られており、統一する場合、セキュリティの面を考慮すれば休館日を分ける場合のいずれも可能と考えられ、サービスと運営面から最適な休館日の検討が必要。 ・現在の長居障害者スポーツセンターでは、ボウリングや卓球室の利用待ちの人の呼び出しのための館内放送を行っており、新施設では点字図書室の運営に支障がないよう放送の範囲が可変できる設定のほか、例えばスマートフォンとの連携も視野にデジタル活用も考えられると思うが、その際にはアナログの併用も検討していただきたい。 ・デジタル技術を導入する場合、サーバー室が必要となり、空調設備とサーバーでは機械室の仕様が異なるので、今後検討の過程において留意されるほうが良い。 ・プールは湿気が多く、自然の摂理から考えると上部に諸室を設置しない方が良いのではないか。一方で、天井部が開放される構造では夏季は暑く、熱中症の対策による運営の難しさもある。 ・障害の特性によっては、賑やかな環境を避けることが可能な動線、複数施設を利用する場合や災害時の避難のしやすさのほか、水平又は垂直移動がよいのかなどを含め、総合的に考慮した施設・配置計画が重要である。 ・会議室は、スポーツを含め、様々な利用形態があり、完全な防音は難しい面もある。個々の利用のしやすさ、複合化によるスポーツ・文化活動の広がりによる相乗効果を考慮した場合、すべての条件を満たすことは難しく、利用者など、市民の意見を聴いたうえで、お互い認め合いながら運営していくことが大事ではないか。 (2) 基本計画(素案)について ア 整備・運営の基本方針について ・1つ目のコンセプトについて、基本構想で示したコンセプトから「スポーツ」を削除すると何を楽しむのかが伝わらないため、「安心して『スポーツや文化活動』を楽しむ事ができる」とし、それ以外は原案どおりでよいと考える。 イ 建築計画について ・素案32ページの「ア 整備場所に現存する樹木の残置等」については、跡地整備計画ではなく、外構計画の項目を追加し記載するべきと考える。また、「公園を所管している建設局と検討」という表現があり、福祉局との両局で十分に連携しながら検討していくことは重要であるが、市としての計画であり、所属名は不要と考える。 ・あびこ筋沿や公園内の園路から見た際に、緑と公園に調和したイメージを示すことで、より良い外構、外装計画につながる。 ・貴重な緑を大切にした整備計画の観点から、跡地については、「緑化整備」より「緑地整備」の方が適切な表現と考える。 ・現在の長居公園では、大きな樹木を活かし、樹上で空中アスレチックを楽しむことができる施設が整備されており、これまでの従来の枠組みに捉われず、そういった新たな発想で、緑を再生していくことも視野に検討していくことで、より良い跡地整備につながるのではないか。 ・整備場所の東側に売店としての建物が設置されているが、長居公園の魅力向上事業で便益施設が充実され、また、新たな長居障害者スポーツセンターでも民間活用スペースを設ける予定である中、この機会に当該建物の必要性を含め、取扱いについて検討が必要ではないか。 ・障害のある人のための施設であると同時に、障害のある人とない人との交流を促進する施設として、障害のない人にも知っていただけるよう、引き続き長居公園内で整備する公園施設である意義を踏まえ、大きな視点で建築計画を検討されたい。 ・長居公園は広域避難所であるが、現在の長居障害者スポーツセンターは避難所として指定されていない。障害の特性によっては、指定避難所の環境に適応できない人もおられることから、新施設を障害のある人が避難できる場所としての機能を有することはできないか。 6 配付資料 資料1 第1回新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)整備基本計画検討会議の主な意見と対応 別紙1 現状の利用状況を踏まえた新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)での会議室の方向性(案) 別紙2 施設・配置計画(案)比較表 別紙3 完成までのプロセスと各段階での主たる検討項目等 資料2 新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)整備基本計画(素案) 参考1 新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)整備基本計画検討会議 メンバー及びオブザーバー一覧 参考2 新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)整備基本計画検討会議 開催要綱 参考3 第1回新たな長居障害者スポーツセンター(仮称)整備基本計画検討会議 会議要旨 以上