大阪市の高齢者虐待の実態（統計データ）

令和3年度の通報件数（複数の被虐待者が同一家庭にいる事例は、1件とカウント）は、1,125件でした。毎年多くの通報があります。

身体的虐待が58.6％と最も多くなっています。いずれの虐待についても、単独の類型で発生することは少なく、介護・世話の放任や経済的虐待と合わせて発生する等しています。
※前年度受理し虐待判断が令和3年度となった人数を含めた、331人に対する類型における割合。

警察からの通報が最も多く、次いで介護支援専門員からの通報が多い状態です。
地域住民・知人からの通報が39人から47人へ、民生委員からの通報が9人から11人へと、増加しています。

被虐待者のうち76.4％が女性で、女性が圧倒的に被害を受けやすい傾向にあります。
※被虐待高齢者の実人数331人に対する割合

年齢が高くなるにつれて、虐待の発生率が高くなっています。
※被虐待高齢者の実人数331人に対する内訳
※人口10万人対発生率とは、年齢別で人口が異なるため、比較するために、人口10万人に対する虐待発生数を表したもの。

被虐待者の「認知症高齢者の日常生活自立度」は、200人（70.4%）の方に認知症の症状がみられました。全国的な傾向と同様、大阪市でも高齢者虐待の発生と認知症の関連がみられました。
※介護保険認定済者284人の割合

※認知症高齢者の日常生活自立度：高齢者の認知症の程度を踏まえた日常生活自立度の程度を表すのもので、自立、Ⅰ（軽度）～Ⅳ、M（重度）の6段階で表します。
Ⅰ：何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している。
M：著しい精神症状や周辺症状あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。