2017年5月9日、片江地区の幸和工業さんを訪問させていただきました。島岡幸一会長は50年以上にわたって機械製造一筋。数多くの特許もお持ちです。ベルギーワッフルやソフトクリームのコーン、海老せんべいなどを生産する機械の製造を設計から行っています。私も現場で機械を拝見しましたが、まるでからくり仕掛けのような精巧さ。これを製菓・食品加工会社のニーズに合わせてオーダーメイドで生産するのは、ひとえに会長の匠の技によるもの。昔は職人さんが手作業で行っていた製造工程を機械で行えるようになったことで、作業が迅速化されるだけでなく、仕上げも緻密で美しいものになります。

　息子さんの裕貴さんは、社長として会長の匠の技を引き継ぎ、会社を盛り上げています。裕貴社長は海外展開にも意欲的。2016年からJICA（独立行政法人国際協力機構）の中小企業海外展開支援事業の枠組みで、インドネシア工業省への技術支援を通じた現地業者のニーズ発掘やマーケットの創出を行っています。現地の商習慣や職人気質の違い、政府の手続きの複雑さなどに戸惑いながらも、海外展開への夢やインドネシアの産業発展への貢献について夢を語っていただきました。

　東成区には匠の技をお持ちの製造業者さん、素晴らしいアイデアをお持ちの中小企業さんが多数いらっしゃいます。中小企業さんも東成の重要な仲間です。皆さんの海外展開や技術開発を応援していくとともに、企業さんの活力もまちづくりに活かしていきたいと思います。