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報道発表資料 住民監査請求(保育給付費2)の結果について

2019年8月5日

ページ番号:476785

問合せ先:行政委員会事務局 監査部 監査課 特別監査担当(06-6208-8573)

令和元年8月5日 14時発表

 大阪市監査委員は、次のとおり、令和元年6月14日に提出された住民監査請求について、令和元年8月5日に請求人(1人)に監査結果を通知しました。(監査結果は同年同月2日決定)

 

1 請求の要旨

 次の3点からB(地域型保育事業所の経営主体)が保育給付費を不当に受け取り、子どもに使われるべき給付費が子どものために使われていないが、こども青少年局が調査等を行わないことは、違法不当に財産(債権)の管理を怠る事実に当たる。

 (1)Bの本社経費に計上されている駐車場代については、当該駐車場の契約者が法人契約ではなく個人契約のものであるにもかかわらず保育給付費を財源とするBの本社経費から支出されている。

 (2)保育園の管理者は専任であり、園に常駐するのが加算の条件であるにもかかわらず、C及びD保育園の管理者は、法人の業務等に従事し、園に常駐しておらず、管理者設置加算を不当に受け取っている。

 (3)E保育園の管理者Iは、雇用契約書に勤務地がE保育園とされているにもかかわらず、自宅からBまでの交通費が支給されており、Bの事務員の出勤簿の上司印としてE保育園の管理者Iの印が押印されている。E保育園の管理者Iは、法人の業務等に従事し、園に常駐しておらず、管理者設置加算を不当に受け取っている。

 監査委員においては、保育に関係のない支出を返還させるなど必要な措置を講じるよう、市長に対する勧告を求める。

 

2 請求の受理

 本件請求のうち(1)については、個人契約である駐車場代の支出を違法とする具体的な違法不当事由が主張されておらず、違法性を証する書面の提出もない。(2)については、C及びD保育園の管理者が園に常駐していないとする根拠は、検食簿の検食者欄に管理者の名前が記載されていない日があるとの主張であるが、請求人が事実証明書として添付している「地域型保育事業所開設・運営の手引き」によれば、検食は管理者以外の者も実施できるとされている。また、C及びD保育園の管理者が法人の業務等に従事していることを証する事実証明書の添付もない。(3)については、E保育園の平成30年12月及び平成31年1月については、保育給付費の支出を証する精算書とIがB本社に勤務していることがうかがわれる本社の勤務表が提出されているが、これらを除く月に係る管理者設置加算は、それが違法不当であることを証するものが提出されているとはいえない。

 よって、本件請求のうち(1)及び(2)について、また、(3)の平成30年12月分及び平成31年1月分を除くものに係る管理者設置加算に係る部分ついては、地方自治法(以下「法」という。)第242条の要件を満たさないものと判断せざるを得ない。一方で、E保育園の平成30年12月分及び平成31年1月分の管理者設置加算に係る主張については、法第242条の要件を満たしているものと認め、受理することとした。

 

3 監査の結果(勧告)

(1)監査委員の判断の要旨

 管理者設置加算をBに支出する本市職員等は、E保育園の管理者Iが加算を受ける要件を満たしているとはいえない場合、その支払った額につき返還させるべき額を徴収する職務上の義務があると解されるが、本市職員等が何らの対応等もとらないときは、違法不当となる場合があるというべきである。

 まず、管理者Iが管理者設置加算の加算要件を満たしているかについて検討する。

 管理者設置加算の加算要件については、「常時実際にその事業所の運営管理の業務に専従し、かつ給付費からの給与支出がある場合に限る。したがって事業所において、2以上の事業所若しくは他の事業と兼務し、管理者として職務を行っていない者は欠員とみなして加算は適用しないこと。」とされている。

 管理者IがB本社に赴き業務を行っている頻度や本社に在席している時間にかかわらず、事業所の運営管理業務を行っているならば、管理者設置加算適用は可であるいう内閣府の見解からすれば、本社で業務を行う頻度が高いことをもって加算要件を満たさないとはいえない。

 しかしながら、管理者Iが実際にはB本社の係長を兼務し、係長として職員の勤怠管理業務や各保育園からの相談窓口としての業務などを行っており、これらを管理者としての業務時間外にしていることも認められなかった。管理者が、本社業務を勤務時間内に少しでも行っているならば、専従要件を満たしていないといわざるをえないという内閣府の見解からすると、加算要件を満たさないと判断せざるをえない。

 本件請求については、提出された事実証明書から監査対象と判断できたのは、平成30年12月分及び平成31年1月分のE保育園に係る部分のみであり、IがB本社の係長としての業務を実質的に行っている事実等から判断する限りにおいては、Iは管理者設置加算の要件を満たしているとはいえない。そのため、本市は、加算要件を満たしていない管理者設置加算相当額について、Bに対する返還請求権を有しているといわざるをえない。したがって、こども青少年局は速やかに返還を求めるべきであるが、返還請求手続きを進めていくこととしているものの、現時点において返還を求めていないことは、違法不当に財産(債権)の管理を怠る事実があるといえる。

 また、これら2か月分以外については、違法事由を証する事実証明書が提出されなかったため監査対象とは判断できなかったところであるが、監査の過程で明らかとなったように管理者が本社業務を勤務時間内に行っている実態からすると、これら2か月分以外についても同様の状態が類推できることから、こども青少年局は、事実関係を十分調査した上で、速やかに返還請求手続き等を進められたい。

 

(2)勧告の要旨

 市長は、Bに対して、E保育園の平成30年12月分及び平成31年1月分の管理者設置加算について、2か月以内に、期限を定めて返還を命じるなど、必要な措置を講じること。

 

(3)意見の要旨

 本件請求に係る監査の結果は上述のとおりであるが、改善すべき点について、意見を申し添える。

 E保育園に係る管理者設置加算については、上記のとおりであるが、当該法人が管理する他の保育園の管理者についても同様の状態が類推できることから、こども青少年局は、事実関係を十分調査した上で、他の保育園においても同様の状況となっていないか確認し、適正な支出となっていない場合は、その額を確定のうえ、返還を求めるなどの措置を講じられたい。

 また、こども青少年局は、児童福祉法施行令で一年に一回以上、定められた基準を遵守しているかどうかについて、実地につき検査を行うこととされているため、職員配置基準や面積基準の遵守など認可基準の遵守の観点から施設監査を毎年実施している。一方で、子ども・子育て支援法では、管理者設置加算の適正な支出の確認等を含む確認監査ができるとされている。こども青少年局は、施設監査と連携するなどの方法により、管理者設置加算が適正な支出となっているかについても確認されたい。

 さらに、Bに対する勧告という事態となった原因のひとつには、地域型保育事業者が当該制度の詳細について理解しないまま、管理者設置加算の加算適用申請をしていたことがあるとも考えられる。こども青少年局は、事業者が制度の詳細について理解できるよう周知の徹底に取り組まれたい。

住民監査請求結果

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