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令和2年度の要員配置にかかる職員の勤務労働条件について

2020年7月9日

ページ番号:489826

令和2年3月30日大阪市役所労働組合(市労組)との交渉議事録

市人事室人事課長代理以下、市労組執行委員長以下との本交渉

交渉議事録

令和2年3月26日大阪市役所労働組合(市労組)との交渉議事録

市人事室人事課担当係長以下、市労組書記長以下との予備交渉

交渉議事録

令和元年12月19日(木曜日)

市人事室人事課長代理以下、市労組執行委員長以下との本交渉

交渉議事録

令和元年12月12日(木曜日)

市人事室人事課担当係長以下、市労組書記長以下との予備交渉

交渉議事録

令和2年3月30日大阪市役所労働組合(市労組)との交渉議事録

(組合)

 ただいまから、令和元年12月19日に申し入れた2020年度要員確保に関する申し入れに対する回答をうけることになりますが、その前に改めて何点かについて申し上げたい。

 1点目は、申し入れの際にも申し上げましたが、大阪市の地方公共団体として一番の役割は、市民のいのち、くらし、財産を守り、災害に強い安心・安全なまちづくりをすすめることです。今、地球温暖化の影響を受けた気候変動により災害が発生する頻度が増え、規模も大きくなっています。また大きな被害が予想されている南海トラフ・東南海トラフ地震が30年以内に発生する確率が70~80%と言われています。大阪市も条例や防災計画、「大阪市業務継続計画」「災害対応における基本的な考え方(勤務労働条件関連等)」など整備がすすめられていますが、いつ起きるかわからない自然災害に対して大阪市は基礎自治体として、これまでの災害の中から様々な角度で専門家を含めた検証をすすめ、災害から市民のいのちとくらしを守る防災・減災のまちづくり、災害時の対応と早期の復興にむけてのとりくみがすすめられるような防災・減災・復興のとりくみの強化が求められます。そのためにも職員体制の確保と災害対策に関連する予算の大幅な増額が必要です。しかし、令和2年度予算では予算の1%も措置されておらず、今策定されようとしている「市政改革プラン3.0」では今後4年間で現業職員を400人も削減しようとしています。私たちは、地域をよく知る現業職員の削減に断固反対するものです。また、災害対策を考えるならば職員全体の増員を求めるものです。

 2点目は、「市政改革プラン3.0」では、①ICTを活用した市民サービス向上、②官民連携の推進、③効果的・効率的な行財政運営、④ニア・イズ・ベターの徹底、⑤人材育成・職場力の向上、⑥働き方改革の柱が示されています。中身を見ればこれまでの市政改革のとりくみを自画自賛するだけで、その改革によりどんな問題が起きているのか、どう解決するのかの検証がなされていません。

 私たちがこれまで指摘してきた、区役所窓口の民間委託で起きている様々な問題、保育所では産休・育休や病休の代替職員が配置されず、年度当初から欠員を抱える保育所が多数発生していること、そのうえ1年経過しても配置されない問題、新たに産休・育休で欠員が起きている問題、休日保育担当が退職し正規職員が対応しなければならない問題、欠員のある保育所へ欠員のある保育所から応援に行かなければならない問題等の異常事態というべき状態を放置して、官民連携という名の民間委託・民営化や、効果的・効率的な行財政運営という名の人員削減は公的責任の放棄と言わざるを得ません。

 今、新型コロナウィルスに対する対応に関わって、これまで大阪市が進めてきた医療・公衆衛生行政の後退が問われています。1保健所24保健福祉センター化により起こっている問題、環境科学研究所を府立公衆衛生研究所と統合・独立行政法人化して起きている問題、市民病院を廃止したために起こっている問題等、市民のいのちが脅かされる危険性が高まっています。「市政改革プラン3.0」の策定を中止し、公的責任を果たせる組織体制・人員体制を求めるものです。

 3点目は、公務労働には専門性が求められる業務であり、正規職員の配置が原則です。しかし大阪市では多くの職場で正規職員が減らされ、任期付職員や臨時・非常勤職員(4月からは会計年度任用職員)の雇用が不安定な職員の採用が増えています。そのような雇用状態にある職員の正規職員への希望は大きく、雇用が安定することによりモチベーションの向上、職場の活性化につながるものと考えています。現在配置されている任期付職員や臨時・非常勤職員(4月からは会計年度任用職員)の職を正規の職に戻し、その職に働く会計年度任用職員の正規化を求めます。

 4月から一般職の「会計年度任用職員制度」が施行されます。市労組はこの問題について、臨時・非常勤職員にとっては大きな身分変更を伴うものであり、勤務労働条件にも大きな影響を与える課題と考え交渉を進めてきました。制度導入後、様々な問題が起こることが予想される中で引き続き労使の真摯な協議を求めます。

 4点目は職場実態に見合った要員配置についてです。生活保護職場をめぐる問題では毎年厚生労働省監査でケースワーカーが大量に不足しているが一向に改善されません。また大阪市公正職務審査委員会から勧告を受けて専門職の採用を増やしているようですが、解決につながるものとなっていません。また今の大阪市独自の配置基準では職場が回らないからと高齢者ケースと一般ケースを分けずに分担する区が増えていることは大阪市の独自基準が限界にきていることを示しています。社会福祉法第16条が定める80対1の配置基準となる要員配置を求めます。

 児童虐待が全国的に問題になっているなか、「こども相談センター」の機能強化をかかげています。しかし児童福祉司の増員はされているものの現場からはまだ十分な人員が確保されていない問題や、児童心理士が足りないとの声が上がっています。2020年度では児童虐待に関する要員が増員されるとの方針が示されていますが、保健師等も含め、総合的に児童虐待の問題にとりくめる正規職員による専門職等の大幅な増員を求めます。

 5点目は、年度途中の欠員の解消に向けての対応です。年度途中の退職や昇任による欠員による問題は申し入れの際にも申し上げました。年度途中に欠員が生じても代替職員が配置されるまでの間当該職場の業務に支障が起きない年度当初の要員配置、欠員が生じた場合の速やかな代替職員の配置を求めます。「大阪市ワーク・ライフ・バランス推進プラン2.0」では「多様化するニーズに対する柔軟な働き方への対応」「長時間労働の是正」「育児・介護・病気の治療と仕事の両立」をすすめることが示されています。これらの課題を実現するためにも要員の増員が求められます。また、誰もが安心して産休・育休・病休等がとれるように、正規職員による代替職員のすみやかな配置について様々な要件を付けることなく、すべての育児休業等利用希望者が安心して育児休業等を取得できるように正規職員を採用し配置すること。職場復帰後も部分休業等がとれるよう代替職員の配置を継続することを求めます。

 6点目は、労働基準法等の遵守の問題です。長時間労働の解決にむけたとりくみは喫緊の課題です。昨年4月から「働き方改革関連法」が施行され大阪市でも超勤の上限が設定されました。上限年間360時間をとなっていますが、所属によっては360時間までなら働かせてもいいと考えているところもあります。超過勤務はやむを得ない場合に限られる場合であり、安易に繁忙時期だからと超過勤務をさせていいわけではありません。法の趣旨理解の徹底を求めます。また、「特別な事情がある場合」も「大阪市における時間外勤務の上限規制にかかる取組について」で特例業務が示されており、その業務に限られるべきであり、拡大解釈を行わないことを求めます。

 特に保育所職場で起こっている出退勤打刻問題、開所時間と勤務開始時間が同じため、子どもたちの受け入れ準備のために勤務開始時間より30分以上早く出勤することが常態化しており、その時間についてはサービス残業となっている実態についても毎年指摘しているにもかかわらず、何ら対応されないのは由々しき問題です。申し入れの際にも解決にむけたとりくみを強く求めましたが、この問題をどう解決するつもりなのか大阪市としての考えを示すよう求めます。

 最後に、新型コロナウィルスによる経済活動への影響が出ています。活動自粛に伴い、内定取り消しや、解雇等の問題が起こっています。大阪市として中小企業や生活困窮者への経済支援の強化を求めるとともに、生活困窮者支援、生活保護の職場では支援を求める人が急増することが危惧されていることから要員配置も含めた対策を進めるよう求めます。

 申し述べてきたことは、市民のいのちとくらしを支える職場体制をつくり、基礎自治体としての執行体制を作るのかに関わる問題であり、私たちの要求を真摯に受け止めた市側の回答を求めます。

(市)

 昨年12月19日の申し入れについて、別紙のとおり回答する。

 令和2年度要員確保に関する申し入れについて(回答)

 本市では、厳しい財政状況のもと、市政のあらゆる面から抜本的な改革を進め、財政再建に向けた取り組みを行ってきた。

 平成24年7月に策定した「市政改革プラン」等において、歳入の確保、施策や事業の聖域なきゼロベースの見直し、徹底したムダの排除などに取り組み、収入の範囲で予算を編成することを基本とする規律ある財政運営を進めてきた。

 最終年度を迎えた「市政改革プラン2.0」においても、歳出の削減等、ムダを徹底的に排除し効果的・効率的な行財政運営をめざしたこれまでの取組を継続しながら、ICTの活用や職員の能力を最大限引き出すことで質の向上を図る改革を進めてきた。

 しかしながら、「今後の財政収支概算(粗い試算)[2020(令和2)年3月版]」によれば、期間を通じて通常収支不足が生じており、特に、期間終盤では、高齢化の進展や障がい福祉サービス利用者の増加等に伴う扶助費の増や、投資的事業の財源として発行する起債償還の増等により、通常収支不足が拡大する見込みとなっている。

 また、今般、公表された「市政改革プラン3.0(素案)」においても、柱の1つとして、効果的・効率的な行財政運営が掲げられ、質の高い業務執行や施設・事業の適切なマネジメントとともに、人員マネジメントの推進、未利用地の有効活用等による効率的な行財政運営に取り組むこととしている。

 さらに、「令和2年度 市政運営の基本的な考え方」においても、令和2年度予算編成については、行財政改革を徹底的に行い、補てん財源に依存することなく収入の範囲内で予算を組むことを原則とするなど、将来世代に負担を先送りすることのないよう財政健全化への取組みを進めることとしている。 

 そのような状況の中で、令和2年度に向けた人員マネジメントについては、各所属において事務職員・技術職員の職員数の1%を見直すこととし、この見直しによって、スマートシティに向けた取組、なにわ筋線事業、市設建築物の整備等にかかる体制強化、区政の充実支援、ワーク・ライフ・バランスの取組を推進するなど、全市的な業務執行体制を図ることとしたところである。

 育児や病気による長期休業者に関する代替措置については、昨年度同様、令和2年度に向けても引き続き、所属との協議を踏まえ、対応可能な範囲で年度当初より代替措置として本務職員を配置できるよう調整を行っているところである。

 また、生活保護の実施体制に関わっては、昨年度の公正職務審査委員会からの指摘を踏まえ、平成30年度末に策定した計画に沿って、引き続き関係所属とも連携を行い、安定的な生活保護実施体制の確保を図ってまいりたい。

 引き続き、各所属との連携により状況を把握しながら、必要な職員配置を行ってまいりたいと考えているので、よろしくお願い申し上げる。

(組合)

 ただいま市側から令和2年度にかかる業務執行体制・職員配置について回答があったところです。しかしその内容は業務量が増え、要員の配置を求める現場の声に応えたものになっておらず不充分な回答です。

 回答1では、「令和2年度の事務事業執行体制については、真に必要な市民サービスの低下を来たすことなく、また、行政責任を確保しつつ、職員の勤務労働条件を確保したうえで、業務内容・業務量に見合った体制となるよう人員マネジメントを行っていく」とされています。しかし私たちが指摘した事項、すなわち災害に備えた体制確保の問題、なんでも民営化の方針の下で起きている区役所窓口委託による混乱が継続して市民サービスが低下している問題、保育士の欠員問題は異常事態ともいえるほど大問題になっていること、長時間労働では残業時間の上限を上回る職員が一向に減らない問題など、職場は業務内容・業務量に見合った体制になっていないことは明らかです。改めて業務内容・業務量の実態に合った要員の配置を求めます。

 続いて、回答3では「法令などにより要員の基準が定められている職場への対応については、職場実態を精査しつつ、関係所属と協議をしながら、引き続き検討したい」とされていますが、昨年までの回答と全く同じの回答内容になっています。私たちは毎年生活保護職場でのケースワーカー不足や保育士の大量の欠員問題を指摘し所管する所属任せにせず、大阪市として解決することを求めてきました。昨年からどのように職場実態を精査し、関係所属と協議し、どう解決するのか説明を求めます。

 先ほどの説明の中で「市政改革プラン3.0(素案)」で柱の一つとして効果的・効率的な行財政運営が掲げられ、質の高い業務執行や施設・事業の適切なマネジメントとともに、人員マネジメントの推進等、効率的な行財政運営に取り組むとありましたが、市側が言う効率的というのは何でも民間化、人員削減であり、公的責任を縮小するものでしかないことはこれまで行われてきた民間委託・民営化等からも明らかです。市民ニーズの増加を言うならば、人員を増員して市民のニーズに応えられる質の高い業務執行ができる要員の確保が必要です。

 また、「令和2年度市政運営の基本的あり方」において、「行財政改革の徹底、補てん財源に依存することなく収入の範囲内で予算を組むことを原則とし、(中略)財政健全化へのとりくみをすすめる」ことをあげています。しかし、令和2年度予算ではIR・カジノ誘致のための夢洲の整備、なにわ筋線、うめきた開発、淀川左岸線等の大型事業への投資的経費が大幅に増加させていることが財政を圧迫させていることは明らかです。大阪市は今まで何度も大型開発を行い、そのたびに失敗し市民・職員に大きな負担を負わせてきました。ようやくその後始末のめどが立ってきそうな時に、今までにない大きな負担を抱えるリスクである不要不急の大型開発はやめるべきです。なかでもカジノは世論調査でも過半数以上が反対しており、そのリスクは莫大なものです。カジノ誘致を中止するよう求めます。

 大阪市が今やらなければならないことは、消費税増税や大きな問題となっている新型コロナウィルス感染症による経済への悪影響を抑え回復させていくために、大阪経済の中心である中小企業や個人事業主、フリーランスへの支援にインパクトのある予算と要員を配置し緊急に実行していくこと。また医療体制の確保、公衆衛生体制の充実・強化のための専門職を含めた要員増を図ることを求めます。

 育児や病気による長期休業者に関する代替措置について本務職員が一部配置されるようになり改善が図られていますが、欠員問題が大きい保育職場では措置されておらず緊急に対策をとるよう求めます。そして、育児や病気により休業が必要な誰もが安心して休業できるようにするために新規採用を増やすことを求めます。

 最後に、保育所問題では欠員問題、早朝勤務のサービス残業問題、人材確保の問題の解決を毎年要求してきましたが一向に改善されていません。これらの問題は子どもたちのいのちと安全にかかわる重大問題です。所管局任せにせず、小手先の人材確保策ではなく、賃金・労働条件の大幅改善を行って人材を確保し、早急に欠員解消、定数削減解消を図るべきです。また保育所早朝勤務のサービス残業問題について市労組は重大な問題ととらえており、労使で解決に向け協議していく課題だと考えています。大阪市として誠意ある対応を求めます。

 市労組は、市民のいのちとくらし、財産を守り、行政責任を果たすことができる大阪市とするための施策の充実を求めるとともに、災害や震災から市民の安心・安全を守るための職場体制の確保を求めています。先に指摘した事項も含め、今後も労使で真摯に協議していくことを強く要請し、交渉を終えたい。

令和2年度要員確保に関する申し入れについて(回答)

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令和2年3月26日大阪市役所労働組合(市労組)との交渉議事録

(市)

昨年12月19日に受けた、令和2年度の「要員確保に関する申し入れ」については、3月30日の17時から団体交渉を行い、本市の回答を行いたいと考えている。

(組合)

 了解した。

(市)

 場所は本庁舎4階の第1・2共通会議室とし、本市の出席者は、人事室制度担当課長・人事課長代理・人事課担当係長・人事課係員を予定している。

(組合)

 組合側は、執行委員長・副執行委員長・書記長・執行委員を予定している。

(市)

 それでは、交渉よろしくお願いする。

令和元年12月19日大阪市役所労働組合(市労組)との交渉議事録

(組合)

 それでは「2020年度要員確保に関する申し入れ」を行う。

 2020年度要員確保に関する申し入れ

 大阪市では「市政改革」が繰り返し行われてきた中で、業務形態の変更や民間委託、独立行政法人化、正規職員から非正規職員の置き換え等、様々な方法により人員削減が進められてきました。

 一方で市民ニーズの高まりのもと、業務量は増加する一方です。今年4月から「働き方改革関連法」施行の下で大阪市でも時間外労働の上限が設定されました。月45時間年360時間、特例業務でも月100時間まで年720時間までとされています。しかし、2018年度(平成30年度)は360時間超が974人、720時間超が41人もいることが報告されています。上限までなら時間外労働させられるとの考えに立つのではなく、基本は時間外労働のない職場を作る、そのための要員配置を行う必要があることをすべての管理監督者が認識を持つべきです。

 また、職員が健康で市民のために働けるような職場環境を作る必要があります。8月に行われた「大阪市職員安全衛生常任委員会」資料によれば、ストレスチェックの結果総括産業医等による面接指導対象者は1,305人となっており職員の7%にも達しています。また私傷病による休職者も1.26%、公務災害168件にも上っています。市民サービスの向上、職員の健康・安全の観点からも必要な要員配置が求められます。

 市労組がとりくんでいる様々なアンケートに寄せられる職員の声でも「仕事の分担や残業が続く原因を突き止めずただ早く帰れと言うのは働く個人を苦しめるだけ」「もともと事務量が多いうえに欠員が出ると時間内に終わらずますます病欠が出る」といった現場の切実な声が多数寄せられています。

 大阪市当局は「適正な人員マネジメント」「効率的で質の高い行財政運営の推進」とさかんに言いますが、根本問題である人員問題には触れず、「職員に自覚の問題、意識改革、自己責任」の問題にすり替えています。繁忙化する中、職場は限界にきています。これ以上、人員削減を続け長時間労働、健康破壊をもたらす労働強化は許されません。抜本的な改革が必要です。

 職員は「住民のために、いい仕事がしたい」という思いを持ち、定年まで健康で安心して働き続けられることを願っています。そのような職場にするためにも必要な要員配置を求めるものです。

 さて、今回申し入れた事項について強く要請したい点について5点ほど触れておきます。

 1点目は、政府の調査委員会が30年以内に70~80%の確率で起こると予測されている南海トラフ地震や、地球環境の変化により大雨や台風による災害が頻発するようになった今、市民のいのち・くらし・財産を守り、災害につよい大阪市のまちづくり・人づくりのために、災害・防災体制の確立、業務に必要な職員の確保は喫緊の課題です。今年10月に出された「大阪市業務継続計画(第1.3版)」によれば職員の参集予測は発災後1時間で26.7%(5,742人)となっていますが、昨年6月の大阪北部地震の時は発災1時間後の午前9時時点で3,639名しか出勤できていませんでした。そのほか公共交通の計画運休に伴う出勤・退勤の際の職員の安全確保の問題、学校によって登校させるかどうか判断されていたこと、大阪市で生活している、また滞在している外国人への対応など様々な問題があげられます。いま全国で起こっている被災状況が大きく報道されるもとで職員・市民は災害時の大阪市の体制は大丈夫なのかという不安を持っています。現状は、これまでの市政改革で「人員削減」「民間委託」「民営化」「独立行政法人化」などをすすめてきた結果、初動体制を遅らせ、被災者の支援、復旧・復興に支障をきたしていることは明らかです。

 これまでの災害の中から様々な角度で検証をすすめ、市民のいのちとくらしを守り、防災・減災のまちづくり、災害時の対応と早期の復興にむけての取り組みがすすめられるような職員体制の確保が必要です。市労組は「市政改革プラン2.0」によるこれ以上の人員削減、とりわけ地域をよく知る現業労働者の削減は止めるべきであり、現業労働者も含めた大幅な増員を求めます。

 2点目は、大阪市は2016年度(平成28年度)から「市政改革プラン2.0」のもとで公共の役割を検討することなく、指定管理者制度導入など業務形態の見直し、民営化や民間委託、独立行政法人化、施設の統廃合が強引にすすめてきました。区役所窓口の民間委託問題では昨年も申し上げましたが、委託業者の応募がなく業者の継続が困難となり、区役所全体の中から応援職員を出して対応したため、当該職場の職員と応援職員を出した職場の職員に大きな負担になった事例が発生しています。この問題については根本的な解決が図られていません。直営に戻して正規職員を配置して公務の専門性を発揮できる窓口に戻すよう求めます。保育所では民間移管、廃止がすすめられる一方、小規模保育所の設置がすすんでいます。大阪市は保育人材の確保等に取り組み、待機児童数は統計上最小になったといいますが、待機児を保留児扱いしているだけで待機児・保留児の解消になっていません。保育士を確保し、公立保育所を元に戻すことを求めます。さらに水道法が「改正」され民間移管への道がつくられてしまいましたが、「水」は生命維持に必要不可欠なものであり公営維持しなければならないものです。民間移管したところでは料金が上がり、運営がうまくいかず直営に戻すところが増えています。水道事業の直営の維持を求めます。

 公務労働には専門性が求められる業務であり、正規職員の配置が原則です。しかし大阪市では多くの職場で正規職員が減らされ、任期付職員や非正規職員等の不安定な職員の採用が増え、その割合は増加し、職場では今や大きな役割を果たしています。任期付職員の正規職員への希望は大きく、モチベーションの向上、職場の活性化につながるものと考えています。現在配置されている任期付職員や非正規職員の経験を考慮した正規職員化を求めます。

 2020年度から一般職の「会計年度任用職員制度」が施行されます。市労組はこの問題について、臨時・非常勤職員にとっては大きな身分変更を伴うものであり、勤務労働条件にも大きな影響を与える課題と考え交渉を進めてきました。来年度の実施に向け各所属で募集の手続きが進んでいますが、現在大阪市で働いている臨時・非常勤職員等にとって不利益変更が起きる場合があること、多くの非正規職員がまだ制度の内容や自分の勤務労働条件がどうなるのか不安に思っていること等、多くの課題が残っており引き続き労使での十分な議論を求めます。

 3点目は職場実態に見合った要員配置が強く求められています。市労組が行った「働き方アンケート」には「いつも帰りが遅いので家族が心配する」「残業してもなお事務が停滞する」「仕事が増えたにもかかわらず人員は同じで残業を減らすというのは無理があります」との声が多数寄せられています。大阪市は「質の高い行財政運営の推進」をかかげ、施策・事業の見直し、歳出削減を強調していますが、人員を削減するだけでは「質の高い行財政運営の推進」はできません。そのことをアンケートの声があらわしています。職員の努力も限界にきている実態です。「質の高い行財政運営の推進」するための要員配置を求めます。

 生活保護職場では毎年厚生労働省監査でケースワーカーの不足が指摘されるとともに、昨年大阪市公正職務審査委員会から「大阪市長は、本件を全市的な問題としてとらえ、生活保護実施体制において社会福祉法の趣旨を満たす査察指導員及びケースワーカーの配置について具体的計画を策定すること。ただし、当該計画の策定にあたっては、生活保護実施体制の水準を落とすことがないよう、また当該計画の実施期間及び内容については実行可能で合理的なものであるよう、十分な検討を行うこと」との勧告が出されました。この問題は勤務労働条件にかかわる大きな問題であり、勧告を受けてどのような計画を設定し、そのような対策をとっているのかの説明を求めます。また勧告を受けて来年度に向けてこれまでにない人数の任期付職員募集を行ったようですが、なぜ任期付なのか、なぜ正規職員ではないのか説明を求めます。

 児童虐待が全国的に問題になっているなか、大阪市は2021年度北部こども相談センターの開設に向けて計画を進めるとともに、「こども相談センター」の機能強化をかかげています。しかし児童福祉司の増員はされているものの現場からはまだ十分な人員が確保されていない問題や、児童心理士が足りないとの声が上がっています。保健師等も含め、総合的に児童虐待の問題にとりくめる正規職員による専門職等の大幅な増員を求めます。

 保育所では、産休・育休や病休の代替職員が配置されず、年度当初から欠員を抱える保育所が多数発生しています。そのうえ半年経過しても配置されない問題、新たに産休・育休で欠員が起きている問題、休日保育担当が退職し正規職員が対応しなければならない問題、欠員のある保育所へ欠員のある保育所から応援に行かなければならない問題等、異常事態というべき状態になっています。市労組は子どものいのちと安全にかかわる重大問題と考えており、所管局任せにせず、大阪市として早急に対策をとるよう強く要請します。

 4点目は、年度途中の欠員の解消に向けての対応です。年度途中の退職や昇任による欠員は当該職場にとって大きな負担です。欠員状態が翌年度まで解消されなければ、残された職員の負担増となり超過勤務をしなければいけない状態や超勤予算がないためサービス残業でこなさなくてはならない職場もあります。また一方で、ぎりぎりの職員配置のため複数の欠員を抱える職場では代替職員が入っても十分な指導が行えないなどの声が上がっています。年度途中に欠員が生じても代替職員が配置されるまでの間当該職場の業務に支障が起きない年度当初の要員配置、欠員が生じた場合の速やかな代替職員の配置を求めます。

 この問題は、大阪市の特定事業主行動計画(仕事と生活の両立支援プラン)、ワーク・ライフ・バランスを進めるうえでも重要な課題です。昨年9月に策定された「大阪市ワーク・ライフ・バランス推進プラン2.0」では「多様化するニーズに対する柔軟な働き方への対応」「長時間労働の是正」「育児・介護・病気の治療と仕事の両立」をすすめることが示されています。これらの課題を実現するためにも要員の増員が求められます。また、誰もが安心して産休・育休・病休等がとるために、昨年の確定交渉の中で検討を約束された、正規職員による代替職員のすみやかな配置について様々な要件を付けることなく、すべての育児休業等利用希望者が安心して育児休業等を取得できるように正規職員を採用し配置すること。職場復帰後も部分休業等がとれるよう代替職員の配置を継続することを求めます。

 5点目は、労働基準法等の遵守の問題です。長時間労働の問題では大阪市が発表している「年間時間外勤務における300時間超過職員の所属部署一覧」の2017年度(平成29年度)と2018年度(平成30年度)を比べてみると年間720時間超は51名から41名に減っているものの、360時間超は868人から974人に増えています。360時間超の職場の増員配置を求めます。今年4月から「働き方改革関連法」が施行され大阪市でも上限が設定されています。上限年間360時間を超えないような要員配置を求めます。また、「特別な事情がある場合」も「大阪市における時間外勤務の上限規制にかかる取組について」で特例業務が示されており、その業務に限られるべきであり、拡大解釈を行わないことを求めます。

 ワーク・ライフ・バランスの名のもとに超過勤務を制限され、業務量が変わらない中でサービス残業が増えている問題について、「大阪市における時間外勤務の上限規制にかかる取組について」では私事在館は慎むことがあげられています。しかし時間内に終わらない業務量があり、一方で超過勤務を制限されるなかで、上司から事情を問いただされる時間ぎりぎりまでサービス残業をしているのであり、私事在館と決めつけ職員の責任にするのは問題です。労働時間管理は管理者の責任です。超勤時間を減らすことだけに目を奪われることなく、職場の実態をよくみて、時間外勤務をしなくていい要員配置、業務の在り方を考えるべきです。適正な労働時間管理、労働基準法をはじめとした労働法遵守を所属まかせにしないで大阪市当局と してイニシアチブをとって対応するよう求めます。

 とりわけ、保育所職場では休憩時間が取れないことは市労組福祉保育支部が毎年実施している休憩時間アンケートでも明らかになっており、毎年指摘しているが改善されていません。また出退勤打刻問題、開所時間と勤務開始時間が同じため、子どもたちの受け入れ準備のために勤務開始時間より30分以上早く出勤することが常態化しており、その時間についてはサービス残業となっている実態についても毎年指摘しているにもかかわらず、何ら対応されないのは由々しき問題です。これ以上大阪市としてこの問題を放置されるならばその責任を問わなければなりません。所管局任せにせず、人事室による速やかな調査と対応を強く求めます。

 以上5点が強調したい事項です。

 指摘した職場実態を直視し改善することが、大阪市の「ワーク・ライフ・バランス」の目指す姿であり、職員の働きがいと市民サービスの向上に繋がるものです。職場の実施体制は、労働条件と深くかかわる問題です。管理運営事項として切り離すことなく、支部と所属との丁寧な交渉をすすめること、そして、市側の責任も明確にした真摯な対応を要請します。

(市)

 ただいま、令和2年度の業務執行体制について、必要な勤務労働条件の確保を図るように申入れを受けたところであるが、令和2年度における業務執行体制についての本市の考えを示したい。

 本市では、厳しい財政状況のもと、市政のあらゆる面から抜本的な改革を進め、財政再建に向けた取組を行ってきた。

 また、平成24年7月に策定した「市政改革プラン」等において、歳入の確保、施策や事業の聖域なきゼロベースの見直し、徹底したムダの排除などに取り組み、収入の範囲で予算を編成することを基本とする規律ある財政運営を進めてきた。

 しかしながら、「令和2年度市政運営の基本的な考え方」において、本市財政は、人件費や投資的・臨時的経費の抑制を図ってきているものの、最も税収の多かった平成8年度決算と比較すると、税収が1割以上減少する一方で、生活保護費等の扶助費は約2.5倍、市債の償還のための公債費は約2倍に増嵩するなど、義務的な経費が高い伸びを示している。

 また、「今後の財政収支概算(粗い試算)[平成31年2月版]」によれば、前回の財政収支概算と同様、通常収支不足は一旦解消する見込みとなっているものの、その後、再び収支が悪化する見込みである。

 最終年度を迎えた「市政改革プラン2.0(平成28~31年度)」においても、少子高齢化や情報化、グローバル化の一層の進展などの社会経済情勢の変化に対応するため、歳出の削減等、ムダを徹底的に排除し効果的・効率的な行財政運営をめざしたこれまでの取組を継続しながら、ICTの活用や経営システムの見直しにより、安定した財政基盤の構築をめざすとともに、業務執行の効率化、市民サービスの向上を図ることとしている。

 また、「令和2年度以降の市政改革計画について(基本的考え方)(案)」においても、ICTを活用した市民サービスの向上や官民連携、働き方改革などに取り組むこととしている。

 スリムで効果的な業務執行体制をめざしつつ、ますます複雑・多様化する市民ニーズや地域社会の課題に的確に対応するためには、組織全体として業務執行の一層の効率化が欠かせないことから、これまで以上に、施策・事業の再構築等の取組とともに、事務の簡素化による見直しや委託化等によって、真に必要な市民サービスの低下をきたさず、業務内容・業務量に見合った業務執行体制を構築しなければならないと考えている。

 そのような中で、令和2年度に向けた人員マネジメントについて、各所属において事務職員・技術職員の1%の見直しを行うこととしたところであるが、この見直しについては、職員数の削減を目的としたものではなく、スマートシティに向けた取組、なにわ筋線事業、自治体ポイント制度、市設建築物の整備など全市的な業務執行体制を確保するとともに、より効果的・効率的な組織マネジメントに取り組むため、要員の再配置を行うためのものである。

 事務事業の再構築にかかる施策の企画・立案、それに対応する業務執行体制の改編などの管理運営事項については、職制が自らの判断と責任において行うものであるが、それによって職員の勤務労働条件に変更が生じる場合については、交渉事項として誠意をもって対応させていただきたいと考えているので、よろしくお願いしたい。

 なお、今後、具体の交渉については各所属に委任し、申し入れ項目の取り扱いについては要請どおりとしてまいりたい。

(組合)

 ただいま、要員の申し入れに対し市側の考え方が示されました。そこには私たちが求めている自治体としてあらゆる災害から市民のいのちとくらし、財産を守るための防災・減災対策、災害からの復旧に備えた必要な要員の確保、格差と貧困がますますひどくなり生活に困窮する市民にきめ細かく対応できる要員配置に応えていないと言わざるを得ません。

 逆に市側は「これまで以上に、施策・事業の再構築等に取り組むとともに、事務の簡素化による見直しや委託化等によって、真に必要な市民サービスの低下をきたさず、業務内容・業務量に見合った業務執行体制を構築しなければならない。」と言います。しかし私たちがこれまでの交渉のなかで指摘してきた窓口サービス課の委託問題では市民と職員に混乱と迷惑をもたらし何ら解決されていない問題や保育士の欠員問題、さらに今年度から「働き方改革」により残業時間の上限が定められましたが、今でさえ上限を上回る残業をしている職員が毎年4~5%いることなどについてなんら答えていません。さらに2020年度にむけた「人員マネジメント」で各所属において1%の見直しを行うが職員数の削減を目的にしたものではないと言います。先に指摘した現場実態をどう解決するのかの道筋も示さず「職員数削減が目的ではありません」と言われても空虚に聞こえるだけです。2020年度の1%見直しをやめることを強く求めます。そして、職場実態を真摯に検証したうえでの人員配置を強く求めます。 

 さて、財政問題について述べておきます。財政局は毎年「今後の財政収支概算(粗い試算)」を発表し、単年度収支が不足することを強調して、補てん財源に依存せず、収入の範囲内で予算を組むことをめざすとしています。しかし、4月に発表された「大阪市財政の現状と見通し」では、市債残高は2008年度の5兆2122億円から2019年度には3兆5064億円へと33%、1兆7058億円も減らしています。一方で公債費償還基金残高は2008年度2,646億円から2019年度6,122億円と231%、3,476億円と大きく増やしています。そうしたもとで実質公債費比率は2008年度10,7%から2019年度には5.7%と低下し、早期健全化基準25%を大きく下回り、また将来負担比率は2008年度245.7%から2019年度65.2%と早期健全化基準400%を大きく下回り、財政健全化法における4指標がいずれも良好であることが報告されています。市側は市税収入が平成8年度から1割以上減っているといいますが、2009年度の6,236億円から現在まで税収は増え2019年度には7,488億円にまでなっています。一方で人件費は毎年低下し続けています。毎年削減される要員がこの結果を生み出していることは明らかです。「働き方アンケート」に寄せられた現場からの声のほとんどは要員不足を訴えており、職員削減が限界にきていることを示している。「大阪市財政の現状と見通し」では格付会社2社からそれぞれ21段階の格付けの中で上から5番目であることを強調しています。このような財政が良好との評価の中で、これ以上の人員削減の理由はないと言わなければなりません。

 また、自治体の財政運営のあり方として、市民生活を守り、豊かにしていくための支出、雇用の拡大や、大阪経済の中心である中小零細業者への財政支援を中心にした経済政策に転換し、収入の増加を図ることが基本だと考えます。しかし大阪市は「収入の範囲内で予算を組む」ことをかかげながら、投資的経費は2016年度1,039億円から2019年度1,927億円、公共事業は2016年度1,001億円から2019年度1,902億円といずれも倍額近くに増やしています。収支が本当に厳しいのなら言行不一致の矛盾した財政政策をやめ、市民・中小企業の懐を温める政策を進めて税収を増やす政策に転換するべきです。複雑・多様化する市民ニーズや地域社会の課題に的確に対応するためには、組織の効率化や生産性の向上、事務の簡素化、委託化だけで対応できるはずはありません。なによりも専門性を持ち熟練した職員による事務事業の継承こそが必要であり、そのための要員を増やすことこそ重要です。大きな政策転換をすることを求めます。

 次に「労使関係条例」について少し触れておきます。効率化を優先する人員マネジメントは、深く労働条件に関わっています。条例により意見交換さえ禁止し、管理運営事項として切り捨てることは、団体交渉権を形骸化するものです。

 大阪市を発展させよう、市民生活を良くしよう、経済を成長させようと考えるのは労使がともに真摯に議論していくことが必要です。しかし「労使関係条例」のもとで何でも管理運営事項の名のもとに労使協議を軽視する対応は、民間を指導するべき自治体でこのような状態が放置されることは許されません。杓子定規な条例解釈を行わず、労使での真摯な話し合いができるよう誠意ある対応を求めます。 

 市労組は、市民サービスの低下をさせないためにも、人員削減はストップし、必要な要員配置を求めます。市民の暮らしを守る施策を充実させ、災害や震災から市民の安心・安全を守るための職場体制の確保は、将来世代へ活きる投資です。そうした視点からの市側の努力を強く要請します。 

 具体の交渉については、各所属に委任することになりますが、区役所においてはケースワーカーの配置や任期付職員の継続雇用問題など、区役所の判断だけでは済まされない区役所全体に関わる事項が含まれていているため局との交渉が必要と考えているので、局との調整についても要請しておきたい。

 また、保育所職場の問題では本日いくつかの重要な問題を指摘しました。子どもたちのいのちと安全、労働基準法を遵守に関わる重視する課題であり、局との交渉について調整を求めておきます

(市)

 職員の勤務労働条件に関わる事項については、当該所属と支部間において交渉がなされるべきと考えている。その中で、他の所属との連携を要する事項については、必要に応じて対応してまいりたい。

2020年度要員確保に関する申し入れ

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令和元年12月12日大阪市役所労働組合(市労組)との交渉議事録

(組合)

 2020年度の「要員確保に関する申入れ」を行いたい。

 大阪市の地方公共団体として一番の役割は、市民のいのち、くらし、財産を守り、災害に強い安心・安全なまちづくりをすすめることです。昨年の大阪北部地震や台風21号での対応や、全国で起こった災害による被災地への職員派遣で様々な課題が明らかになっています。そして、大きな被害が予想されている南海トラフ・東南海トラフ地震が30年以内に発生する確率が70~80%と言われ、地球温暖化の影響を受け台風の勢力も強くなっているなかで、大きな被害が予想されています。大阪市も条例や防災計画、「大阪市業務継続計画」「災害対応における基本的な考え方(勤務労働条件関連等)」など整備がすすめられていますが、いつ起きるかわからない自然災害に対して大阪市は基礎自治体としてこれらの災害から市民を守る防災・減災の取り組みを強化し、早急に必要な対応を図っていかなければなりません。自然災害だから想定外だったということがないようにしなければなりません。 

 これらに対応するためにも要員の充実を図ることは何よりも重要です。しかし、これまで行われてきた数次にわたる「市政改革」により職員は減少を続けたために先の大阪での災害に対して十分な対応ができなかったことは明らかです。いま「市政改革プラン2.0」に引き続く新たな「市政改革」計画が策定されようとしていますが、職員削減をやめ増員を図ることこそ災害時の対応を充実させるための大きな対策の一つと位置付けるべきです。

 現場は異常な職員削減が業務量の増加をもたらし、長時間労働が蔓延していることは毎年発表される超勤時間に関する報告からも明らかです。職場では「ワーク・ライフ・バランス」の名のもとに業務実態も考えずに名目的な超勤を減らすことが強化されていますが、抜本的な業務の見直しや必要な要員が配置されないなかでサービス残業が放置されています。今年4月24日付で市長名により「職員の適切な労働時間の管理等について」という通知が発出されました。「ワークライフバランスの取り組み強化」「ICTを活用した労働時間管理」をうたい、上限を上回る時間外勤務を命じたら規則違反として懲戒処分と管理監督者を締め付けるだけでは、先に述べた現状の打開にはつながりません。根本的問題である要員の増員に踏み込むべきです。

 公共の役割を果たすための長期的視点や職員の技能・知識の継承等、自治体としての責任よりも、「何でも民間に」の方針のもと、業務の民間への委託化が急速にすすめられ、また多くの職場で法的に決められた要員配置基準等が守られず欠員状態が常態化しています。さらに、技能労務職の削減が急速にすすめられており、災害時の体制がますます厳しくなることを危惧しています。

 このような状態では、大阪市が災害への備え、災害時への対応、復興に向けた取り組みが十分に取れないと考えています。市労組は、防災・減災、安心・安全の街づくりと市民サービスの維持・向上にとりくむためには、必要な要員が配置されることが重要であり、それとともに職員の健康・安全をはじめとした労働条件の維持・向上を図るために丁寧な労使の協議が必要と認識しています。

 そうした視点から次のとおり要員を確保されるよう申し入れます。

1.2019年度中の事務事業・執行体制を精査し、防災・減災、安心・安全の街づくりと市民サービスの維持・向上に向けた2020年度における責任ある事務事業・執行体制を明らかにすること。

2.事務事業・執行体制の拡大や変更、権限移譲にともなう必要な要員は、公的業務の専門性を重視し、正規職員により確保すること。これまで民営化・民間委託・業務委託した業務を正規職員で直営に戻すとともに、これ以上民営化・民間委託・業務委託を行わないこと。雇用(身分保障)を守る視点での業務執行体制の精査を行い、組織の統廃合や業務執行体制についての説明責任を果たすこと。

3.臨時職員、非常勤職員、アルバイト職員など非正規職員が恒常的に配置されている職場や慢性的な残業が続く職場へ正規職員を配置すること。継続雇用されている任期付職員や非正規職員の経験と専門性を考慮し、正規職員化をすすめること。

4.2020年度から導入される「会計年度任用職員」制度について、現行の非正規職員が引き続き会計年度任用職員になった場合の不利益変更をきたさないこと。また正規職員が行うべき業務を会計年度任用職員の職に変更しないこと。制度の検証を行うとともに、より良い制度にしていくために労働組合と真摯に協議を続けること。

5.子育て支援・児童虐待・高齢者支援・生活保護・防災対策など、社会状況の変化にともない、市民ニーズが増加する業務の増員を図ること。

6.法令などにより要員の基準が定められている職場に対しては、法定基準を最低基準とした、職場実態に即した配置をすること。その際、正規・専門職員によって確保すること。とりわけ、生活保護ケースワーカーは独自基準を見直し、社会福祉法の標準数を確保するとともに有資格者を増やすこと。子どもの安全に関わる保育士の欠員を早急に解決するとともに、年度当初に欠員を生じさせないこと。

7.産前産後休暇・育児休業・病気休職等の代替要員は正規職員で確保すること。そのための制度化をすすめること。確保にあたっては実態として所属、職場まかせになっていることを改め、市側の責任により正規職員を採用し該当職場に速やかに配置すること。

8.年度途中の係員の昇任、退職にともなう欠員は速やかに解消すること。

9.労働基準法遵守の立場から休暇取得と休憩時間確保、サービス残業の根絶ができる要員配置をすすめること。

10.災害に強い街づくり、そのための要員体制を強化するため、これ以上の人員削減を止め、人員増を図ること。

 以上です。

(市)

 令和2年度の要員確保にかかる申入れについて、事務事業の再構築にかかる施策の企画・立案及びそれに対応する業務執行体制の改編については、管理運営事項であって職制が自らの判断と責任において行うものであるが、業務執行体制の改編に伴う職員の勤務労働条件については交渉事項として誠意をもって交渉したいと考えている。

 交渉については、12月19日(木)の17時30分から30分程度で、場所は本庁舎4階の第1・2共通会議室で行うこととしたい。

(組合)

 了解しました。

(市)

 本市の出席者は、人事課長代理・人事課担当係長・人事課係員を予定している。

(組合)

 組合側は、執行委員長・副執行委員長・書記長・執行委員を予定しています。

(市)

 それでは、交渉よろしくお願いする。

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