市長によるアジア(シンガポール共和国・ベトナム社会主義共和国ホーチミン市)出張報告詳細 平成28年9月1日-8日
2023年4月14日
ページ番号:382591
1日目:9月1日(木曜日) 、2日目:9月2日(金曜日)
クルーズ客船会社 訪問
マリーナベイ・クルーズセンター 視察
情報通信開発庁(IDA)との意見交換
3日目:9月3日(土曜日)
日本貿易振興機構(ジェトロ)シンガポール事務所 訪問
シンガポール・エキスポ 視察
ジャパン・クリエイティヴ・センター(JCC)視察
4日目:9月4日(日曜日)
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ 視察
マリーナ・ベイ・サンズ 視察及び意見交換
セントーサ開発公社 視察及び意見交換
リゾート・ワールド・セントーサ 視察及び意見交換
5日目:9月5日(月曜日)
国家依存症管理サービス機構(NAMS) 視察及び意見交換
駐シンガポール日本国特命全権大使との意見交換
シンガポール政府観光局との意見交換
6日目の行程:9月6日(火曜日)
ホーチミン市人民委員会表敬訪問・覚書の締結
大阪観光プロモーションセミナー
イオンモール・ビンタン店太陽光発電設備(JCMプロジェクト)視察
下水道管リニューアル工事施工現場 視察
BPCウェルカムレセプション
7日目:9月7日(水曜日)、8日目 :9月8日(木曜日)
在ホーチミン日本国総領事との意見交換
BPCラウンドテーブル
大阪企業商談会 視察
BPCネットワーキングレセプション

1日目:9月1日(木曜日)、2日目:9月2日(金曜日)

クルーズ客船会社 訪問
・まず、クルーズ客船会社を訪問した。
・本市では、現在クルーズ客船の大阪、天保山への誘致に取り組んでおり、シンガポールのクルーズ客船の会社にぜひ大阪港に入ってきてくださいというセールスを行った。
・大阪港の特徴として、多くの船に入ってきてもらうため、入港の際に必要な着岸料の0円キャンペーンというのを行っており、そのような話や、クルーズ客船は、どのようなことを求めているのか、例えば、この会社が日本を訪れて感動したのが、小さな折り紙の鶴を渡されたり着物の着付け体験をさせてもらったりという些細なことで、海外の方にとっては評価が高く、そういう日本らしさを前面に出したらいいのではないかというような意見交換を行った。

マリーナベイ・クルーズセンター 視察

情報通信開発庁(IDA)との意見交換
・次に訪問したのは情報通信開発庁である。
・シンガポールには市や町はなく、この行政機関は直接国民に対して行政サービスを提供しているが、国民を顧客としてとらえ、どういうサービスを提供するべきかということがこの機関の発想の原点である。
・本市でも今年からICT戦略室というのを立ち上げた。まだまだ行政のICTというのは進んでいないが、一歩一歩、大阪でも市民がお客様という発想でICTをいかに効率的に使っていくのかということを進めていかなければならないと思っている。
・シンガポールにもデジタルデバイドと呼ばれる情報格差がある。パソコンやネットを使っていろんな情報を仕入れる若い人と違い、高齢者の方はパソコンの使い方もわからず情報格差が生まれる。
・ここでは情報格差をできるだけ埋めていくために、パソコン教室等のような施策も実施している。
・具体的にどのようなことを行っているのか、まず、「マイ・インフォ」(スライド左側)について。
・銀行や役所等で手続きをする時には、住所、氏名など全ての項目を記入しているが、その情報はそもそも役所が持っているので、名前やサインの記入だけでいいのではないかというのがこの機関の発想である。個人情報を登録すれば国が一括管理し、銀行や役所等の手続き時に個人番号によって全て打ち出されてくるというアプリで、非常に便利な仕組みだと思った。
・次は「ワン・サービス」(スライド中央)について。
・行政的な問題があった時にどこの役所に電話したらいいかわからないし、電話番号もわからないかもしれないが、例えば、道路に穴が開いていた場合に写真を撮って送れば、役所の担当者に情報として伝わって、その穴を埋めに来るというアプリで、行政サービスを効率化するものである。
・次に「マイ・レスポンダー」(スライド右側)について。
・道で倒れている人がいた時に、救急車への通報と同時に、近くにいる事前登録している医者や医療関係者に倒れている人がいるという情報が伝わり、救急車が来る前にその医者等が駆けつけることができるという行政サービス。
・かなり画期的なことをいろいろと行っているという印象を受けた。
・今回新たに、ICT戦略室を作り、攻めのICTという言い方をしてICT戦略室長にもいろいろお願いしている訳であるが、まさに市民の皆様をお客さんと見立てて、積極的にこちらからアプローチするようなことを考えるよう指示を出しており、これらは参考となると思う。

3日目:9月3日(土)

日本貿易振興機構(ジェトロ)シンガポール事務所 訪問

シンガポール・エキスポ 視察
・シンガポール・エキスポは、大阪でいうとインテックス大阪のような施設である。
・見本市を開催したり、様々な企業が集まって展示をし、経済交流を行って商売のきっかけをつかむというようなことを行っている。
・ここは、市内から少し離れていて、非常に規模が大きいので、大規模イベントに対応でき、市中心部のMICE施設とは役割分担をしながら、大きなものを誘致している。
・展示スペースは10万㎡、会議スペースは1万3千㎡程度で、年間利用者は600万人程度。
・統合型リゾート導入により観光客が増えただけではなく、経済効果もあり展示会の回数も増えたと聞いた。
・また、7分野の産業にターゲットを絞って戦略的に展示会の誘致活動を行っておられ、インテックス大阪にとっても参考となった。

ジャパン・クリエイティヴ・センター(JCC)視察
・ジャパン・クリエイティブ・センターはもともと日本の総理大臣とシンガポールの首相がコラボして作ろうということになった、シンガポールで日本の文化や魅力あるコンテンツを発信する施設。
・伝統的な文化だけでなく、漫画やアニメなど今生まれているものも非常に人気があり、ここから発信している。
・私が行った時は、世界の4大美術館のうちのニューヨークのメトロポリタン美術館で展示されるくらい世界的に有名な陶芸家の三原研という方の作品が展示されていた。
・また、シンガポール人向けに各都市のパンフレットなどを置いており、大阪のパンフレットも置いてもらった。
・シンガポールには多くの外国人が来られるので、シンガポールをショーウインドーのようにして活用してほしいという話があった。

4日目:9月4日(日曜日)

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ 視察
・これはガーデンズ・バイ・ザ・ベイという近代的な植物園。
・ここでは再生可能エネルギーを使っており、夜にライトアップしている。
・未来都市のツリーをイメージしたスーパーツリーと呼ばれる2メートル位の高さのものが作られている。それぞれ高さが違い、一番高いものには展望台がある。
・ドーム型の温室の中には世界で一番高い(人工の)滝が流れており、発想が奇抜でいいと思った。
・ここでは関西の経済界の方とともに、背中に「OSAKA」と書かれた大阪観光局が作った服を着て大阪をPRした。
・ここの運営費用は、ここともう1つある温室の入場料が大人2,300円、こども1,200円で、その入場料のみで全部運営しているとのこと。
・来場者数は4年間で2,500万人がここに訪れており、天王寺動物園が年間約160万人であることに比べると非常に多い。
・ここは植物園や統合型リゾートが独立してあるのではなくて、まさにエリアとして一体を開発し、お互いが相乗効果を持ち合うというマスタープランをシンガポールは作り、そこに事業者が参加している。これは夢洲に非常に参考になると思った。

マリーナ・ベイ・サンズ 視察及び意見交換
・カジノを含む統合型リゾートであるこの施設は、カジノ部分の面積は非常に少なく、全体の約3%程度の面積である。また全体の売り上げに対しては7割程度を占めている。
・カジノ以外の部分は、2,561室のホテルや上にプールがあり、先程のシンガポール・エキスポほど大きくはないが、2,000室の展示場ブースや最大4万5千人収容できるアジア最大級のMICE施設となっている。
・現地の企業に元気になってもらおうということで、基本的に地元企業から調達をしているという話であった。
・また、7万4千平方メートル程の面積で300軒程の店舗のショッピングモールもこの中に入っており、店舗だけではなく、48,000平方メートル程で21のギャラリースペースがあるミュージアムや大型と中型の2つのシアターもあった。
・これはカジノの写真。
・外国人の場合は入るのにパスポートのチェックが必要で、シンガポール国民は100シンガポールドルの入場料、約8,000円で、年間では約16万円を支払って入場する。
・上の方はいわゆるVIPと呼ばれる多額のお金を使う人専用の個室のようなものがあり、一番下の広い場所は一般の人が楽しむところとなっている。
・台ごとにカメラがついていて、厳重に管理されているという状況であり、いわゆるアンバサダーという人が多くいて熱が入っている人を見かけたら声掛けをしている。
・ディーラーは外国人ばかりかと思っていたら、日本人も40人の方が仕事をしているということであった。
※2016年9月現在、1シンガポールドル≒80円、1米ドル≒105円

セントーサ開発公社 視察及び意見交換

リゾート・ワールド・セントーサ 視察及び意見交換

5日目:9月5日(月曜日)

国家依存症管理サービス機構(NAMS) 視察及び意見交換
・シンガポールはカジノを含む統合型リゾートを導入する前にはギャンブルはたくさんあった。日本も同じで、カジノはないが、競輪、競馬、パチンコ、いろいろなギャンブルがあるという状態だと思う。
・カジノについては、トップのリー・クアン・ユーはもともと導入しないと言っていたが、国論を2分するような議論が行われ、最終的には導入することとなった。大きな経済効果がありにぎわいづくりのためにもやっていくべきではないかという意見と、ギャンブル依存症が増えるのではないかという意見がぶつかり合い、結果的にはプラス面を導入するものの依存症対策にも正面から取り組んでいくという国民の合意が形成され導入されたと聞いている。
・依存症対策を行う機関はいくつかあり、その内の1つがNAMSという機関で、依存症に対する相談、診療、入院治療などが行われている。
・ここでは依存症対策のいろいろな仕組みづくりが行われており、例えば、国民がカジノに入る時に入場料8,000円を取ることで一定のハードルを上げている。また、逆に依存症でのめりこんだという時には、自己申告や家族からの申請により入れなくなるが、それだけでなく第3者からの申請でも入れなくなるような非常に厳しいことを行っている。また、そもそもギャンブル依存症にならないことが大事で、そのためにはギャンブル依存症は怖いものであり早めに気付いてもらうことが一番大事だとの話があった。そのためには例えばテレビCMで映像的にわかりやすく視覚に訴えかけるということを行っている。日本ではそのような発想は無いが、シンガポールではギャンブルはコントロールしないと怖いということをできるだけ早い段階で気付かせる取組みを行っている。
・NAMS以外にもカジノ規制庁やカジノ調査室、国家賭博問題対策協議会という国の機関をしっかり作って、統合型リゾートの素晴らしいところは導入しつつ、課題についても正面から取り組むという基本的な考え方の下それを実践している。
・NAMSの資料によると、統合型リゾート導入前の2008年はギャンブル依存症は国内で2.9%程で、カジノ導入後は増えるどころか逆に減っているという状況である。
・また、国、自治体として税収はもらって住民サービスに回すが、癒着ができないようカジノ事業者と依存症対策機関とはお金のやりとりをしないということを徹底している。
・一方で事業者は自身の社会的責任としていろいろな周知活動などをやっている。
・日本のギャンブル依存症の率は厚労省によると平均して5%と言われているが、これに対して正面からは取り組んでいない。
・シンガポールでは、もともとギャンブルがあり、カジノ導入をきっかけに、課題として解決していこうと、正面から取り組んでいる状況である。

駐シンガポール日本国特命全権大使との意見交換

シンガポール政府観光局との意見交換

6日目の行程:9月6日(火曜日)

ホーチミン市人民委員会表敬訪問・覚書の締結

大阪観光プロモーションセミナー

イオンモール・ビンタン店太陽光発電設備(JCMプロジェクト)視察

下水道管リニューアル工事施工現場 視察

BPCウェルカムレセプション

7日目:9月7日(水曜日)、8日目 :9月8日(木曜日)

在ホーチミン日本国総領事との意見交換

BPCラウンドテーブル

大阪企業商談会 視察

BPCネットワーキングレセプション
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