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認可外保育施設指導監督基準

2022年2月16日

ページ番号:525891

認可外保育施設指導監督基準

目次

第1 保育に従事する者の数及び資格

1 1日に保育する乳幼児の数が6人以上の施設

(1)保育に従事する者の数は、主たる開所時間である11時間(施設の開所時間が11時間を下回る場合にあっては、当該時間)については、概ね児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号。以下「児童福祉施設設備運営基準」という。)第33条第2項に定める数以上であること。ただし、2人を下回ってはならないこと。また、11時間を超える時間帯については、現に保育されている児童が1人である場合を除き、常時2人以上配置すること。

また、1日に保育する乳幼児の数が6人以上19人以下の施設においても、原則として、保育従事者が複数配置されていることが必要であるが、複数の乳児を保育する時間帯や夜間・午睡の時間帯を除き、保育従事者が1人となる時間帯を必要最小限とすることや、他の職員を配置するなど安全面に配慮することにより、これを適用しないことができる。

【考え方】

〇 各施設において児童数が多い11時間(施設の開所時間が11時間を下回る場合にあっては、当該時間)、即ち、主たる開所時間については、児童福祉施設設備運営基準第33条第2項に規定する数以上の保育従事者が配置されるものとし、11時間を超える時間帯については、延長保育に準じ常時複数の保育従事者が、配置されることとするものであること。

〇 児童福祉施設設備運営基準第33条第2項に規定する数、

  乳児     乳児概ね3人につき保育に従事する者1人

  1、2歳児   幼児概ね6人につき保育に従事する者1人

  3歳児    幼児概ね20人につき保育に従事する者1人

  4歳以上児 幼児概ね30人につき保育に従事する者1人

〇 児童福祉施設設備運営基準第33条第2項に規定する数に係る児童の年齢については、定期利用が多く、クラス編成を行っているような施設については年度の初日の前日(3月31日)を基準日として考えることが原則である。ただし、利用児童の状況等に鑑みこれに該当しないと判断した場合などについて、一律に年度の初日の前日を基準日とせず、都道府県、指定都市、中核市又は児童相談所設置市(以下「都道府県等」という。)が施設ごとに基準日を判断することが可能である。

〇 食事の世話など特に児童に手がかかる時間帯については、児童の処遇に支障を来すことのないよう保育従事者の配置に留意すること。

〇 児童の数については、月極めの児童等の通常は概ね毎日利用する児童数を基礎とし、日極めの児童や特定の曜日に限り利用する児童等のその他の利用児童については、日々の平均的な人員を加えること。

〇 ここでいう保育に従事する者は、常勤職員をいうこと。短時間勤務の職員を充てる場合にあっては、その勤務時間を常勤職員に換算(有資格者、その他の職員別にそれぞれの勤務延べ時間数の合計を8時間で除して常勤職員数とみなすこと)して上記の人数を確保することが必要であること。

 

(2)保育に従事する者の概ね三分の一(保育に従事する者が2人の施設及び(1)における1人が配置されている時間帯にあっては、1人)以上は、保育士(国家戦略特別区域法(平成25年法律第107号)第12条の5第5項に規定する事業実施区域内にある施設にあっては、保育士又は当該事業実施区域に係る国家戦略特別区域限定保育士。以下同じ。)又は看護師(准看護師を含む。以下同じ。)の資格を有する者であること。また、常時、保育士又は看護師の資格を有する者が1人以上配置されていることが望ましい。

【考え方】

〇 上記にかかわらず、保育に従事する者の全てについて、保育士又は看護師の資格を有する者が配置されていることが望ましい。なお、保育士又は看護師の資格を有しない保育に従事する者については、一定の研修受講を推奨することが望ましい。

2 1日に保育する乳幼児の数が5人以下の施設

(1)保育することができる乳幼児の数

ア 児童福祉法(以下「法」という。)第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設又は同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)の場合、保育に従事する者1人に対して乳幼児3人以下とし、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準(平成26年厚生労働省令第61号。以下「家庭的保育事業等設備運営基準」という。)第23条第3項に規定する家庭的保育補助者とともに保育する場合には、5人以下であること。

イ 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設の場合、原則として、保育に従事する者1人に対して乳幼児1人であること。

【考え方】

〇 イについて、当該乳幼児がその兄弟姉妹とともに利用しているなどの場合であって、かつ、保護者が契約において同意しているときは、例外として、これを適用しないことができる。

 

(2)保育に従事する者

ア 法第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設又は同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)の場合、保育に従事する者のうち、1人以上は、保育士若しくは看護師の資格を有する者又は都道府県知事、指定都市市長、中核市市長若しくは児童相談所設置市市長(以下「都道府県知事等」という。)が行う保育に従事する者に関する研修(都道府県知事等がこれと同等以上のものと認める市町村長(特別区の長を含む。)その他の機関が行う研修を含む。以下同じ。)を修了した者であること。

イ  法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設の場合、保育に従事する全ての者(複数の保育従事者を雇用している場合については、採用した日から1年を超えていない者を除く。)が、保育士若しくは看護師の資格を有する者又は都道府県知事等が行う保育に従事する者に関する研修を修了した者であること。

【考え方】

〇 上記の基準にかかわらず、保育に従事する者は、法第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設又は同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)にあっては、保育士、看護師又は家庭的保育者(法第6条の3第9項第1号に規定する家庭的保育者をいう。)が、法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設にあっては、保育士又は看護師の資格を有する者が配置されることが望ましい。

〇 「都道府県知事等が行う保育に従事する者に関する研修(都道府県知事等がこれと同等以上のものと認める市町村長(特別区の長を含む。)その他の機関が行う研修を含む。)」とは、居宅訪問型保育事業(法第6条の3第11項に規定する居宅訪問型保育事業をいう。以下同じ。)で受講を求めている基礎研修の内容(20時間程度の講義と1日以上の演習)を基本とする。具体的には、居宅訪問型保育事業に係る基礎研修や子育て支援員研修(地域保育コース)に加え、その他民間事業者等が実施する居宅訪問型保育研修など、都道府県知事等がこれと同等以上のものと認める研修のことをいう。

〇 「一定の認可外保育施設の利用料に係る消費税の非課税措置の施行について」(平成17年3月31日雇児保発第0331003号通知)の第1の1のとおり、法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設(複数の保育従事者を雇用している場合に限る。)において雇用される保育に従事する者(都道府県知事等が行う保育に従事する者に関する研修を修了していない者に限り、保育士又は看護師の資格を有する者を除く。)について、新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号)附則第1条の2第1項に規定する新型コロナウイルス感染症の発生又はまん延に起因するやむを得ない理由により、当該研修の修了が困難であると都道府県知事等が認めるときは、当分の間、当該保育に従事する者を当該研修を修了した者であるものとみなして、本基準を満たすかどうかの判定を行うものとする経過措置が置かれていることに留意すること。

3 保育士の名称について

保育士でない者を保育士又は保母、保父等これに紛らわしい名称で使用してはならないこと。

【考え方】

〇 保育士でない者が、保育士又はこれに紛らわしい名称を使用した場合には、30万円以下の罰金が課せられることになること。

〇 事業者が、保育士資格を有していない者について、保育士であると誤認されるような表現を用いて入園案内や児童の募集を行った場合は、事業者についても、名称独占違反の罰則が課されるおそれがあること。

4

国家戦略特別区域限定保育士が、その業務に関して国家戦略特別区域限定保育士の名称を表示するときに、その資格を得た事業実施区域を明示し、当該事業実施区域以外の区域を表示していないこと。

第2 保育室等の構造、設備及び面積

1 1日に保育する乳幼児の数が6人以上の施設

(1)乳幼児の保育を行う部屋(以下「保育室」という。)のほか、調理室及び便所があること。

(2)保育室の面積は、概ね乳幼児1人当たり1.65㎡以上であること。

【考え方】

〇 「保育室の面積」とは、当該保育施設において、保育室として使用している部屋の面積であり、調理室、便所、浴室等は含まない。

 

(3)乳児(概ね満一歳未満の児童をいう。)の保育を行う場所は、幼児の保育を行う場所と区画されており、かつ安全性が確保されていること。

【考え方】

〇 事故防止の観点から、乳児の保育を行う場所と幼児の保育を行う場所は、別の部屋とすることが望ましいこと。やむを得ず部屋を別にできない場合は、ベビーフェンス等で区画すること。

2 1日に保育する乳幼児の数が5人以下の施設

(1)法第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設又は同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)については、保育室のほか、調理設備及び便所があること。また保育室の面積は、家庭的保育事業等設備運営基準第22条を参酌しつつ、乳幼児の保育を適切に行うことができる広さを確保すること。

(2)法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、保育を受ける乳幼児の居宅等において行うものであることから、乳幼児の居宅等について広さ等の要件を求めるものではないが、その事業の運営を行う事業所においては、事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を設けるほか、保育の実施に必要な備品等を備えるよう保護者に協力を求めること。

3 共通事項

【考え方】

〇 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、保育を受ける乳幼児の居宅等において行うものであることから、原則として、本基準を適用しない。

 

(1)保育室は、採光及び換気が確保されていること。また、安全性が確保されていること。

【考え方】

〇 乳幼児用ベッドの使用に当たっては、同一の乳幼児用ベッドに2人以上の乳幼児を寝かせることは、安全確保の観点から極めて危険であることから、行ってはならないこと。

 

(2)便所には手洗設備が設けられているとともに、保育室及び調理室(調理設備を含む。以下同じ。)と区画されており、かつ子どもが安全に使用できるものであること。便器の数はおおむね幼児20人につき1以上であること。

【考え方】

〇 便所は手洗設備が設けられているだけでなく、衛生面はもとより安全面にも配慮されている必要があること。

〇 調理室は、保育室と簡単に出入りできないよう区画されているだけでなく、衛生的な状態が保たれていることが必要であること。

第3 非常災害に対する措置

1 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設以外の施設

(1)消火用具、非常口その他非常災害に必要な設備が設けられていること。

【考え方】

〇 火災報知器及び消火器などが設置されているだけでなく、職員全員が設置場所や使用方法を知っていることが必要であること。

〇 非常口は、火災等非常時に入所(利用)乳幼児の避難に有効な位置に、適切に設置されていること。

 

(2)非常災害に対する具体的計画を立て、これに対する定期的な訓練を実施すること。

【考え方】

〇 児童福祉施設設備運営基準第6条

1 児童福祉施設においては、軽便消火器等の消火用具、非常口その他非常災害に必要な設備を設けるとともに、非常災害に対する具体的計画を立て、これに対する不断の注意と訓練をするように努めなければならない。

2 前項の訓練のうち、避難及び消火に対する訓練は、少なくとも毎月1回は、これを行わなければならない。

〇 家庭的保育事業等設備運営基準第7条

1 家庭的保育事業者等は、軽便消火器等の消火用具、非常口その他非常災害に必要な設備を設けるとともに、非常災害に対する具体的計画を立て、これに対する不断の注意と訓練をするように努めなければならない。

2 前項の訓練のうち、避難及び消火に対する訓練は、少なくとも毎月1回は、これを行わなければならない。

〇 火災や地震などの災害の発生に備え、施設・設備の安全確保とともに、緊急時の対応や職員の役割分担等に関するマニュアルの作成、避難訓練の実施、保護者との連絡体制や引渡し方法等に関する確認等に努めること。(保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)第3章4節「災害への備え」参照。)

2 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設

防災上の必要な措置を講じていること。

【考え方】

〇 火災や地震などの災害発生時における対処方法等(避難経路や消火用具等の場所の確認等を含む。)をあらかじめ検討し、実施することが必要であること。

第4 保育室を2階以上に設ける場合の条件

【考え方】

〇 災害避難の観点から、保育室は原則として1階に設けることが望ましいが、やむを得ず2階以上に保育室を設ける場合は、防災上の必要な措置を採ることが必要であること。

〇 法第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設及び同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)並びに同条第11項に規定する業務を目的とする施設については、保育に従事する者の居宅又は保育を受ける乳幼児の居宅等において行うものであることから、原則として、本基準を適用しない。なお、適用しない場合、第3の1(2)に掲げる定期的な訓練を行う等、防災上の必要な措置を採ることに特に留意が必要であること。

 

(1)保育室を2階に設ける建物には、保育室その他乳幼児が出入りし又は通行する場所に、乳幼児の転落事故を防止する設備が設けられていること。なお、保育室を2階に設ける建物が次のア及びイをいずれも満たさない場合においては、第3に規定する設備の設置及び訓練に特に留意すること。

ア 建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物又は第2条第9号の3に規定する準耐火建築物(同号ロに該当するものを除く。)であること。

イ 乳幼児の避難に適した構造の下表の区分ごとに掲げる施設又は設備がそれぞれ1以上設けられていること。

常用

① 屋内階段

② 屋外階段

避難用

① 建築基準法施行令第123条第1項に規定する構造の屋内避難階段又は同条第3項に規定する構造の屋内特別避難階段

② 待避上有効なバルコニー

③ 建築基準法第2条第7号の2に規定する準耐火構造の屋外傾斜路又はこれに準ずる設備

④ 屋外階段

【考え方】

〇 待避上有効なバルコニーとは以下の要件を満たすものとする。

① バルコニーの床は準耐火構造とする。

② バルコニーは十分に外気に開放されていること。

③ バルコニーの各部分から2m以内にある当該建築物の外壁は準耐火構造とし、その部分に開口部がある場合は建築基準法第2条第9号の2ロに規定する防火設備とすること。

④ 屋内からバルコニーに通じる出入口の戸の幅は0.75m以上、高さは1.8m以上、下端の床面からの高さは0.15m以下とすること。

⑤ その階の保育室の面積の概ね八分の一以上の面積を有し、幅員3.5m以上の道路又は空地に面していること。 なお、待避上有効なバルコニーは、建築基準法上の直通階段には該当しないため、建築基準法施行令第120条及び第121条に基づき、原則として保育室から50m以内に直通階段を設置しなければならない。

〇 屋外傾斜路に準ずる設備とは、2階に限っては非常用すべり台をいうものである。

〇 積雪地域において、屋外階段等外気に開放された部分を避難路とする場合は、乳幼児の避難に支障が生じないよう、必要な防護措置を講じること。

〇 人工地盤及び立体的遊歩道が、保育施設を設置する建物の途中階に接続し、当該階が建築基準法施行令第13条の3に規定する避難階(直接地上へ通ずる出入口のある階)と認められる場合にあっては、本基準の適用に際して当該階を1階とみなして差し支えないこと。この場合、建築主事と連携を図ること。

 

(2)保育室を3階に設ける建物は、以下のアからキまでのいずれも満たすこと。

ア 建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物であること。

イ 乳幼児の避難に適した構造の下表の区分ごとに掲げる施設又は設備がそれぞれ1以上設けられていること。

この場合において、これらの施設又は設備は避難上有効な位置に設けられ、かつ、保育室の各部分からその一に至る歩行距離が30m以下となるように設けられていること。

常用

① 建築基準法施行令第123条第1項に規定する構造の屋内避難階段又は同条第3項に規定する屋内特別避難階段

② 屋外階段

避難用

① 建築基準法施行令第123条第1項に規定する構造の屋内避難階段又は同条第3項に規定する構造の屋内特別避難階段

② 建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造の屋外傾斜路又はこれに準ずる設備

③ 屋外階段

ウ 保育施設の調理室以外の部分と調理室を建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法施行令第112条第1項に規定する特定防火設備で区画し、換気、暖房又は冷房の設備の風道が、当該床若しくは壁を貫通する部分又はこれに近接する部分に防火上有効にダンパーが設けられていること。ただし、次のいずれかに該当する場合においては、この限りでない。

① 保育施設の調理室の部分にスプリンクラー設備その他これに類するもので自動式のものが設けられている場合

② 保育施設の調理室において調理用器具の種類に応じ有効な自動消火装置が設けられ、かつ、当該調理室の外部への延焼を防止するために必要な措置が講じられている場合

【考え方】

当該建物の保育施設と保育施設以外の用途に供する部分との異種用途の耐火区画については、建築基準法施行令第112条第13項に基づき設置すること。

〇 スプリンクラー設備及びこれに類するもので自動式のものを設置する場合は、乳幼児の火遊び防止のための必要な進入防止措置がされていれば、保育室と調理室部分との耐火区画の設置要件が緩和されることとなる。

〇 調理用器具の種類に応じて適切で有効な自動消火装置(レンジ用自動消火装置、フライヤー用自動消火装置等)を設置する場合は、乳幼児の火遊び防止のための必要な進入防止措置と外部への延焼防止措置(不燃材料で造った壁、柱、床及び天井での区画がなされ、防火設備又は不燃扉を設ける等)の両措置がなされていれば、保育室と調理室部分との耐火区画の設置要件が緩和されることとなる。

〇 ダンパー ボイラーなどの煙道や空調装置の空気通路に設けて、煙の排出量、空気の流量を調節するための装置である。

 

エ 保育施設の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でしていること。

オ 保育室その他乳幼児が出入りし、又は通行する場所に、乳幼児の転落事故を防止する設備が設けられていること。

カ 非常警報器具又は非常警報設備及び消防機関へ火災を通報する設備が設けられていること。

【考え方】

〇 非常警報器具  警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレン等である。

〇 非常警報設備  非常ベル、自動式サイレン、放送設備等である。

 

キ 保育施設のカーテン、敷物、建具等で可燃性のものについて防炎処理が施されていること。

【考え方】

〇 防炎物品の表示方法(消防法第8条の3)

防火対象物において使用する防炎対象物品について、防火対象物品若しくはその材料に防火性能を与えるための処理がされていることがわかるようにしておく必要があること。

 

(3)保育室を4階以上に設ける建物は、以下のアからキまでのいずれも満たすこと。

ア 建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物であること。

イ 乳幼児の避難に適した構造の下表の区分ごとに掲げる施設又は設備がそれぞれ1以上設けられていること。

この場合において、これらの施設又は設備は避難上有効な位置に設けられ、かつ、保育室の各部分からその一に至る歩行距離が30m以下となるように設けられていること。

常用

① 建築基準法施行令第123条第1項に規定する構造の屋内避難階段又は同条第3項に規定する構造の屋内特別避難階段

② 建築基準法施行令第123条第2項に規定する構造の屋外避難階段

避難用

① 建築基準法施行令第123条第1項に規定する構造の屋内避難階段又は同条第3項に規定する構造の屋内特別避難階段(ただし、同条第1項の場合においては、当該階段の構造は、建築物の1階から保育室が設けられている階までの部分に限り、屋内と階段室とは、バルコニー又は付室(階段室が同条第3項第2号に規定する構造を有する場合を除き、同号に規定する構造を有するものに限る。)を通じて連絡することとし、かつ、同条第3項第3号、第4号及び第10号を満たすものとする。)

② 建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造の屋外傾斜路

③ 建築基準法施行令第123条第2項に規定する構造の屋外避難階段

【考え方】

〇 建築基準法施行令第123条第3項第2号に規定する国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとは、「特別避難階段の階段室又は付室の構造方法を定める件」(平成28年国土交通省告示第696号)により国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。

〇 建築基準法施行令第129条の規定により当該階が階避難安全性能を有するものであることについて国土交通大臣の認定を受けた場合又は同令第129条の2の規定により当該建築物が全館避難安全性能を有するものであることについて国土交通大臣の認定を受けた場合は、同令第129条第1項又は第129条の2第1項の規定により、同令の諸規定が適用除外となるが、既にこれらの認定を受けている場合、保育室等から乳幼児が避難することを踏まえ、再度これらの性能を有するものであることについて認定を受けることが必要であること。

〇 4階以上に保育室を設置しようとする際に事前に検討すべき事項等については「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の一部改正の取扱いについて」(平成26年9月5日雇児発0905第5号)の別添「保育室等を高層階に設置するに当たって事前に検討すべき事項」に取りまとめられているので、指導監督の際に活用するとともに、消防署等の関係機関と調整の上、乳幼児の安全が確保されるようにすること。

 

ウ 保育施設の調理室以外の部分と調理室を建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法施行令第112条第1項に規定する特定防火設備で区画し、換気、暖房又は冷房の設備の風道が、当該床若しくは壁を貫通する部分又はこれに近接する部分に防火上有効にダンパーが設けられていること。ただし、次のいずれかに該当する場合においては、この限りでない。

① 保育施設の調理室の部分にスプリンクラー設備その他これに類するもので自動式のものが設けられている場合

② 保育施設の調理室において調理用器具の種類に応じ有効な自動消火装置が設けられ、かつ、当該調理室の外部への延焼を防止するために必要な措置が講じられている場合

エ 保育施設の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でしていること。

オ 保育室その他乳幼児が出入りし、又は通行する場所に、乳幼児の転落事故を防止する設備が設けられていること。

カ 非常警報器具又は非常警報設備及び消防機関へ火災を通報する設備が設けられていること。

キ 保育施設のカーテン、敷物、建具等で可燃性のものについて防炎処理が施されていること。

第5 保育内容

(1)保育の内容

ア 児童一人一人の心身の発育や発達の状況を把握し、保育内容を工夫すること。

【考え方】

〇 児童の心身の発達状況に対応した保育従事者の適切な関わりは、児童の健全な発育・発達にとって不可欠であることを認識することが必要であること。この場合、各時期の保育上の主な留意事項は次のとおりであるが、児童への適切な関わりについて理解するためには、保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)を理解することが不可欠であること。

[乳児(1歳未満児)]

・疾病への抵抗力が弱く、心身の機能の未熟さに伴う疾病の発生が多いことを理解し、一人一人の発育及び発達状態や健康状態についての適切な判断に基づく保健的な対応を行っているか。

・視覚、聴覚などの感覚や、座る、はう、歩くなどの運動機能が著しく発達し、特定の大人との応答的な関わりを通じて、情緒的な絆が形成される時期であることを踏まえ、情緒の安定と、歩行や言葉の獲得に向けた援助を行っているか。

・一人一人の生理的・心理的欲求を感性豊かに受け止め、愛情を込めて優しく体と言葉で応答するよう努めているか。

[1歳以上3歳未満児]

・特に感染症にかかりやすい時期であることを理解し、体の状態、機嫌、食欲などの日常の状態の観察を十分に行うとともに、適切な判断に基づく保健的な対応を心がけているか。

・自我が形成され、児童が自分の感情や気持ちに気付くようになる重要な時期であることに鑑み、情緒の安定を図りながら、愛情豊かに、応答的に関わるよう努めているか。

・身体的な機能や基本的な運動機能が発達するとともに、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになり、自分でできることが増えてくる時期であることを踏まえ、児童の生活の安定を図りながら、自分でしようとする気持ちや自発的な活動を尊重しているか。

・一人一人が探索活動を十分できるように、事故防止に努めながら活動しやすい環境を整え、全身を使う遊びなど様々な遊びを取り入れたり、友達と一緒に遊ぶ楽しさを次第に体験できるよう、模倣やごっこ遊びの中で保育従事者が仲立ちをしたりするなど、児童の心身の発達に必要な体験が得られるよう適切に援助しているか。

[3歳以上児]

・この時期に見られる、運動機能の発達や基本的な生活習慣の形成、言葉の理解、知的興味や関心の高まり、仲間の中の一人という自覚、集団的な遊びや協同的な活動などを踏まえて、個の成長と集団としての活動の充実が図られるよう、以下のことに留意しながら、一人一人の実態に即して適切に援助しているか。

(3歳児)

・遊びや生活において、他の児童との関係が重要になってくる時期であることを踏まえ、仲間同士の遊びの中で、一人一人の児童の興味や欲求を十分満足させること。

(4歳児)

・自意識が生まれ、他人の存在も意識できるようになり、心の葛藤も体験する時期であることを踏まえ、児童の心の動きを保育従事者が十分に察し、共感し、ある時は励ますことなどにより、児童の情緒を豊かにし、他人を気遣う感受性を育むこと。

(5歳児) 

・自分なりの判断で行動するなど、自主性や自律性が身に付く時期であり、集団活動が充実し、ルールを守ることの必要性も理解する時期であることを踏まえ、保育従事者が児童の主体的な活動を促すため多様な関わりを持つことにより、児童の発達に必要な豊かな体験が得られること。

(6歳児) 

・探求心や好奇心が旺盛となり、知識欲も増してくるとともに、集団遊びも、一人一人の好みや個性に応じた立場で行動するなど役割分担が生じ、組織だった共同遊びが多くなることを踏まえ、様々な環境を設定し、遊びや集団活動において、一人一人の創意工夫やアイデアが生かされるようにすること。

 

イ 乳幼児が安全で清潔な環境の中で、遊び、運動、睡眠等がバランスよく組み合わされた健康的な生活リズムが保たれるように、十分配慮がなされた保育の計画を定めること。

【考え方】

〇 児童の生活リズムに沿ったカリキュラムを設定することが必要であること。

〇 必要に応じて入浴させたり、身体を拭いて児童の身体の清潔さを保つことが必要であること。

 

ウ 児童の生活リズムに沿ったカリキュラムを設定するだけでなく、実施すること。

【考え方】

〇 保育の実施に当たっては、沐浴、外気浴、遊び、運動、睡眠等に配慮すること。

〇 外遊びなど、戸外で活動できる環境が確保されていることが必要であること。

 

エ 漫然と児童にテレビやビデオを見せ続けるなど、児童への関わりが少ない「放任的」な保育になっていないこと。

【考え方】

〇 一人一人の児童に対してきめ細かくかつ相互応答的に関わることは、児童にとって重要である。保育従事者にとっても最も基本的な使命であり、このような姿勢を欠く保育従事者は不適任であること。

 

オ 必要な遊具、保育用品等を備えること。

【考え方】

〇 年齢に応じた玩具、絵本、紙芝居などを備えることが必要であること。なお、大型遊具を備える場合などは、その安全性の確認を常に行うことが事故防止の観点から不可欠であること。

〇 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、保育を受ける乳幼児の居宅等において行うものであることから、原則として、本基準を適用しない。

 

(2)保育従事者の保育姿勢等

ア 児童の最善の利益を考慮し、保育サービスを実施する者として適切な姿勢であること。特に、施設の運営管理の任にあたる施設長(法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、施設の設置者又は管理者とする。以下同じ。)については、その職責に鑑み、資質の向上、適格性の確保が求められること。

【考え方】

〇 設置者をはじめとする職員は保育内容等に対して、児童の利益を優先して適切な対応をとることが必要であること。

 

イ 保育所保育指針を理解する機会を設ける等、保育従事者の人間性及び専門性の向上に努めること。

【考え方】

〇 保育所保育指針を理解するなどの機会が設けられているかなど、保育従事者の質の向上が図られる体制に努めることが必要であること。

〇 都道府県等が実施する施設長や保育従事者に対する研修等への参加が望ましいこと。

〇 法第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設、同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)及び法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設の保育従事者については、保育に従事する前に研修を受講することが望ましいこと。

 

ウ 児童に身体的苦痛を与えることや人格を辱めること等がないよう、児童の人権に十分配慮すること。

【考え方】

〇 しつけと称するか否かを問わず児童に身体的苦痛を与えることは犯罪行為であること。また、いわゆるネグレクトや差別的処遇、言葉の暴力などによる心理的苦痛も与えてはならないこと。

 

エ 児童の身体及び保育中の様子並びに家族の態度等から、虐待等不適切な養育が疑われる場合は児童相談所等の専門的機関と連携する等の体制をとること。

【考え方】

〇 虐待が疑われる場合だけでなく、児童相談所等の専門機関からの助言が必要と思われる場合も同様であること。

(専門機関からの助言を要する場合の例)

・心身の発達に遅れが見られる場合

・社会的援助が必要な家庭状況である場合

 

(3)保護者との連絡等

ア 保護者との密接な連絡を取り、その意向を考慮した保育を行うこと。

【考え方】

〇 保護者との相互信頼関係を築くことを通じて保護者の理解と協力を得ることが児童の適切な保育にとって不可欠であり、連絡帳又はこれに代わる方法により、保護者からは家庭での児童の様子を、施設からは施設での児童の様子を、連絡し合うこと。

 

イ 保護者との緊急時の連絡体制をとること。

【考え方】

〇 保育中に異常が発生した場合など、いつでも連絡できるよう、連絡先を整理し、全ての保育従事者が容易に分かるようにしておくことが必要であること。

 

ウ 保護者や利用希望者等から児童の保育の様子や施設の状況を確認する要望があった場合には、児童の安全確保等に配慮しつつ、保育室などの見学が行えるように適切に対応すること。

第6 給食

【考え方】

〇 (1)、(2)に取り組むに当たっては、保育所における食事の提供ガイドライン(平成24年3月厚生労働省)、保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)(平成31年4月厚生労働省)を参考にすること。

〇 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、食事の提供を行う場合には、衛生面等必要な注意を払う必要があることから、必要に応じて本基準を適用すること。

 

(1)衛生管理の状況

ア  調理室、調理、配膳、食器等の衛生管理を適切に行うこと。

【考え方】

〇 具体的には、次のようなことに配慮することが必要であること。

・食器類はよく洗い、十分に殺菌したものを使用すること。

・ふきん、まな板、鍋等についても同様であること。

・哺乳ビンは使用するごとによく洗い、滅菌すること。

・食事時、食器類や哺乳ビンは児童や保育従事者の間で共用しないこと。

・原材料、調理済み食品の保存に当たっては、冷凍又は冷蔵設備等を活用の上、適切な温度で保存する等、衛生上の配慮を行うこと。

・衛生管理については、「大量調理施設衛生管理マニュアル(平成29年6月16日付け生食発0616第1号通知)」、「児童福祉施設における食事の提供ガイド」(平成22年3月厚生労働省)及び「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン(世界保健機関/国連食糧農業機関共同作成・2007年)」を参考にすること。

 

(2)食事内容等の状況

ア 児童の年齢や発達、健康状態(アレルギー疾患等を含む。)等に配慮した食事内容とすること。

イ 調理は、あらかじめ作成した献立に従って行うこと。

【考え方】

〇 乳児にミルクを与えた場合は、ゲップをさせるなどの授乳後の処置を行うことが必要であること。また、離乳食を摂取する時期の乳児についても、食事後の状況に注意を払うことが必要であること。

〇 食事摂取基準を踏まえ、かつ、児童の嗜好を踏まえた変化のある献立を作成し、これに基づいて調理することが必要であること。なお、独自で献立を作成することが困難な場合には、市区町村等が作成した認可保育所の献立を活用するなどの工夫が必要であること。

〇 家庭からの弁当持参や、やむを得ず市販の弁当を利用する場合には、家庭とも連携の上、児童の健康状態や刻み食等の年齢に応じた配慮を行うこと。

〇 アレルギー疾患を有する子どもの保育については、保護者と連携し、医師の診断及び指示に基づき、適切な対応を行うこと。

第7 健康管理・安全確保

(1)児童の健康状態の観察

登園、降園の際、児童一人一人の健康状態を観察すること。

【考え方】

〇 登園時の健康状態の観察

毎日、登園の際、体温、排便、食事、睡眠、表情、皮膚の異常の有無や機嫌等についての健康状態の観察を行うとともに、保護者から児童の状態の報告を受けること(適切に記載された連絡帳を活用することも考えられる。)が必要であること。

〇 降園時の健康状態の観察

毎日、降園の際も同様の健康状態の観察を行うとともに、保護者へ児童の状態を報告することが必要であること。

 

(2)児童の発育チェック

身長や体重の測定など基本的な発育チェックを毎月定期的に行うこと。

(3)児童の健康診断

継続して保育している児童の健康診断を利用開始時及び1年に2回実施すること。

【考え方】

〇 直接実施できない場合は、保護者から健康診断書の提出を受ける、母子健康手帳の写しを提出させるなどにより、児童の健康状態の確認を行うことが必要であること。

〇 医師による健康診断は、心身の発達に遅れがみられる児童の早期発見につながるという面からも有効であること。

〇 入所時に、児童の体質、かかりつけ医の確認をするとともに、緊急時に備え、保育施設の付近の病院等関係機関の一覧を作成し、全ての保育従事者に周知することが必要であること。

〇 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、原則として、(2)及び(3)は適用しない。

 

(4)職員の健康診断

ア 職員の健康診断を採用時及び1年に1回実施すること。

イ 調理に携わる職員には、概ね月1回検便を実施すること。

【考え方】

〇 職員の健康診断の実施は、労働安全衛生法に基づく労働安全衛生規則により義務づけられていること。

〇 イについて、法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、食事の提供を行う場合には、衛生面等必要な注意を払う必要があることから、提供頻度やその内容等の実情に応じ、必要に応じて本基準を適用すること。

 

(5)医薬品等の整備

必要な医薬品その他の医療品を備えること。

【考え方】

〇 体温計、水まくら、消毒薬、絆創膏類等は、最低限備えることが必要であること。

〇 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、保育を受ける乳幼児の居宅等において行うものであることから、原則として、本基準を適用しない。

 

(6)感染症への対応

ア 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設以外の施設

感染症にかかっていることが分かった児童については、かかりつけ医の指示に従うよう保護者に指示すること。

【考え方】

〇 本項に取り組むに当たっては、保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)(平成30年3月厚生労働省)を参考にすること。

〇 感染症の疑いがある場合も同様であること。

〇 再登園については、かかりつけ医とのやりとりを記載した書面等(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下同じ。)の提出など、かかりつけ医による判断の確認について、保護者の理解と協力を求めることも必要であること。

〇 歯ブラシ、コップ、タオル、ハンカチなどは、児童や保育従事者の間で共用せず、一人一人のものを準備すること。

 

イ 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設

感染予防のための対策を行うこと。

【考え方】

〇 法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、利用児童の居宅等において保育を行うことを踏まえ、複数児童が利用する施設とは異なり、利用児童と保育従事者の間での感染を防ぐことを念頭に置く必要があること。

(例)手指の衛生や咳エチケットの実施等の感染予防を実施する。

 

(7)乳幼児突然死症候群に対する注意

ア 睡眠中の乳幼児の顔色や呼吸の状態をきめ細かく観察すること。

イ 乳児を寝かせる場合には、仰向けに寝かせること。

【考え方】

〇 仰向け寝は、乳幼児突然死症候群のほか、窒息の予防にも有効であるが、医学上の理由から医師がうつぶせ寝を勧める場合もあるため、入所時に保護者に確認するなどの配慮が必要であること。

 

ウ 保育室では禁煙を厳守すること。

(8)安全確保

ア 児童の安全確保に配慮した保育の実施を行うこと。

イ 事故防止の観点から、施設内の危険な場所、設備等に対して適切な安全管理を図ること。

ウ 不審者の立入防止などの対策や緊急時における児童の安全を確保する体制を整備すること。

エ 事故発生時に適切な救命処置が可能となるよう、訓練を実施すること。

オ 賠償責任保険に加入するなど、保育中の万が一の事故に備えること。

カ 事故発生時には速やかに当該事実を都道府県知事等に報告すること。

【考え方】

〇 事故報告については、「特定教育・保育施設等における事故の報告等について」(平成29年11月10日付け府子本第912号、29初幼教第11号、子保発1110第1号、子子発1110第1号、子家発1110第1号通知)を参照すること。

 

キ 事故の状況及び事故に際して採った処置について記録すること。

ク 死亡事故等の重大事故が発生した施設については、当該事故と同様の事故の再発防止策及び事故後の検証結果を踏まえた措置をとること。

【考え方】

〇 施設の安全確保については、教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン(平成28年3月内閣府、文部科学省、厚生労働省)を参考にすること。

〇 特に、睡眠中、プール活動・水遊び中、食事中等の場面では重大事故が発生しやすいことを踏まえ、上記ガイドラインを参照し必要な対策を講じること。例えば、次のようなことに配慮することが必要であること。

・睡眠中の窒息リスクの除去として、医学的な理由で医師からうつぶせ寝を勧められている場合以外は、仰向きに寝かせるなど寝かせ方に配慮すること、児童を一人にしないこと、安全な睡眠環境を整えること。

・プール活動や水遊びを行う場合は、監視体制の空白が生じないよう、専ら監視を行う者とプール指導等を行う者を分けて配置し、その役割分担を明確にすること。

・児童の食事に関する情報(咀嚼や嚥下機能を含む発達や喫食の状況、食行動の特徴など)や当日の子どもの健康状態を把握し、誤嚥等による窒息のリスクとなるものを除去すること、また、食物アレルギーのある子どもについては生活管理指導表等に基づいて対応すること。

・窒息の可能性のある玩具、小物等が不用意に保育環境下に置かれていないかなどについての、保育士等による保育室内及び園庭内の点検を、定期的に実施すること。

〇 保育室だけでなく、児童が出入りする場所には危険物を置かないこと。また、書庫等は固定する、棚から物が落下しないなどの工夫を行うことが必要であること。

〇 施設内の危険な場所、設備等への囲障の設置、施錠等を行う必要があること。

〇 施設の周囲に危険箇所等がある場合には、児童が勝手に出られないような配慮(敷地の周囲を柵等で区画している、出入り口の錠は幼児の手の届かないところに備えている等)が必要であること。

〇 賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行うことができるよう備えておくこと。

第8 利用者への情報提供

(1)提供するサービス内容を利用者の見やすいところに掲示しなければならないこと。

【考え方】

〇 届出対象施設については、以下の内容についての掲示が義務づけられている。(法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、書面等による提示などの方法が考えられる。)

・設置者の氏名又は名称及び施設の管理者の氏名

・建物その他の設備の規模及び構造(注:法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設以外の施設に限る。)

・施設の名称及び所在地

・事業を開始した年月日

・開所している時間(注:法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設については、保育提供可能時間)

・提供するサービスの内容及び当該サービスの提供につき利用者が支払うべき額に関する事項並びにこれらの事項に変更が生じたことがある場合にあっては当該変更のうち直近のものの内容及びその理由(注:利用料の変更に関し掲示が適切になされているか、保護者への説明がなされているかについて、指導助言を行うこと。)

・入所定員

・保育士その他の職員の配置数又はその予定

・設置者及び職員に対する研修の受講状況(注:法第6条の3第9項に規定する業務を目的とする施設、同条第12項に規定する業務を目的とする施設(1日に保育する乳幼児の数が5人以下のものに限る。)及び法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設に限る。)

・保育する乳幼児に関して契約している保険の種類、保険事故及び保険金額

・提携している医療機関の名称、所在地及び提携内容

・緊急時等における対応方法

・非常災害対策

・虐待の防止のための措置に関する事項

・施設の設置者について、過去に事業停止命令又は施設閉鎖命令を受けたか否かの別(受けたことがある場合には、その命令の内容を含む。)

〇 職員の配置数は、保育に従事している保育士その他の職員のそれぞれの1日の勤務延べ時間数を8時間で除した数であるが、職員のローテーション表及びその日実際に保育に当たる保育従事者の資格状況等の掲示又はその日実際に保育に当たる保育従事者の数及び有資格者数等を記載したホワイトボード等を活用することも有効である。

 

(2)利用者と利用契約が成立したときは、その利用者に対し、契約内容を記載した書面等を交付しなければならないこと。

【考え方】

〇 届出対象施設については、以下の内容について利用者に対する書面等交付が義務づけられている。

・設置者の氏名及び住所又は名称及び所在地

・当該サービスの提供につき利用者が支払うべき額に関する事項

・施設の名称及び所在地

・施設の管理者の氏名及び住所

・当該利用者に対し提供するサービスの内容

・保育する乳幼児に関して契約している保険の種類、保険事故及び保険金額

・提携する医療機関の名称、所在地及び提携内容

・利用者からの苦情を受け付ける担当職員の氏名及び連絡先

〇 あらかじめ、サービスに対する利用料金のほか食事代、入会金、キャンセル料等を別途加算する場合にはその料金について、交付書面等により、利用者に明示しておくこと。 

 

(3)利用予定者から申込みがあった場合には、当該施設で提供されるサービスを利用するための契約の内容等について説明を行うこと。

【考え方】

〇 届出対象施設については、当該施設で提供される保育サービスを利用しようとする者から申込みがあった場合には、その者に対し、当該サービスを利用するための契約の内容や手続き等について説明するよう努めることとされている。(法第59条の2の3)

〇 届出対象外施設であっても、利用料金や保育サービスの内容等をあらかじめ利用予定者に説明し、理解を得たうえでサービスの提供を行うことが望ましい。

〇 保育の実施前に保護者に対して、保育従事者の氏名や保育士資格、都道府県への届出の有無などの情報を提供することが望ましい。ただし、事業者は個人情報保護義務について留意することが必要であること。

第9 備える帳簿等

職員及び保育している児童の状況を明らかにする帳簿等を整備しておかなければならないこと。

【考え方】

〇 職員に関する帳簿等

・職員の氏名、連絡先、職員の資格を証明する書類(写)、採用年月日等

(注:法第6条の3第11項に規定する業務を目的とする施設(複数の保育従事者を雇用していない場合に限る。)については、職員に関する帳簿は整備しなくてもよいが、資格を証明する書類(写)等は確実に保管する必要がある。)

〇 保育している児童の状況を明らかにする帳簿等

・在籍児童及び保護者の氏名、児童の生年月日及び健康状態、保護者の連絡先、児童の在籍記録等

〇 労働基準法等の他法令においても、各事業場ごとに備えるべき帳簿等について規定があり、保育施設も事業場に該当することから、各保育施設ごとに帳簿等の備え付けが義務づけられている。法に基づき都道府県等が行う指導監督の際にも、必要に応じ、これらの帳簿を活用するとともに、備え付けられていない場合には、関係機関に情報提供するなどの適切な対応が必要である。

(例)

・労働者名簿(労働基準法第107条)

・賃金台帳  (労働基準法第108条)

・雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類の保存義務(労働基準法第109条)

参考資料

認可外保育施設指導監督基準全文

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