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居場所のない子どもや少女たち 平成27年1月号

2019年10月1日

ページ番号:293360

金 香百合(きむ かゆり)さん(ホリスティック教育実践研究所所長)

17歳の少女 マララさんの問題提起

ノーベル平和賞を受賞したパキスタンの女子学生マララ・ユスフザイさん(17歳)は子どもや女性にも人権がある、教育を受ける権利があると問題提起しました。子どもであり、女性である当事者がこのように声をあげることが本当に難しいのは日本でも同じです。

貧困女子とは?最貧困女子とは?

今の日本で、子どもや少女たち(子どもであり女性)が幸せに元気に生きることができているでしょうか。『最貧困女子』(鈴木大介著)では、働く単身女性の3分の1が年収114万円未満、中でも10~20代女性を「貧困女子」と呼んでいます。さらに、家族・地域・社会保障制度という縁をなくし、売春や性風俗などで日銭を稼ぐしかない状況にある女性を「最貧困女子」と呼んでいます。そして、その目も当てられないような地獄でもがき苦しむ女性たちの壮絶な状況に、取材した著者自身が逃げ出したといいます。

家出少女たちの背景とその後

10代の家出少女たちの背景とその後について、私たちは何を知っているでしょうか。同著者による『家のない少女たち』では、親からの虐待や貧困、施設からの脱走など様々な背景を抱えて路頭に迷う家に帰れない少女たちは、食べるため、寝床を確保するために売春を強いられ、そして行き場を失った少女たちの受け皿は、下心を秘めた家出少女に寝床を提供する男性や、未成年でも雇用する違法売春組織であるとつづられています。少女たちは自分に人権があるということも知らず、教えられず、あるいは訴える手段も想像がつかないかのようです。

漂流する少女たち

その10代・20代の少女たちに寄り添う特定非営利活動法人BONDプロジェクトを紹介します。スタッフが東京の新宿歌舞伎町や渋谷の夜の町で漂流する少女たちに声をかけ耳を傾けます。少女たちは援助交際、ネットカフェ暮らし、薬物過剰摂取、自傷行為など誰にも言えなかった現実を語ります。これは女性による少女たちへの「聴く・伝える・繋げる」支援活動です。代表の橘ジュンさんは少女たちの声なき声を『漂流少女』という本にして発表しました。

居場所のない子どもたちの避難場所

暴力や放任などの虐待で居場所を失う10代後半の子どもたちは、法律や制度の狭間で、もっとも支援のない状況にあります。そうした子どもを支援する避難場所シェルターは、全国で9か所しかありません。子どもたちが受けてきた心身の傷は深く、自殺念慮や精神疾患を発症することもしばしばあります。回復には長い支援が必要で、諸外国では虐待などを経験した子どもが社会的支援を受けることができる年齢を25歳までとしている国もあります。日本では、法律上児童の定義が18歳未満となっており、シェルターそのものへの財政的援助も少ないなど、問題が山積しています。

10代シングルマザーの苦境

漂流する未成年で未婚の少女たちにとっての妊娠出産は、多くの場合、経済的困窮とワンセットです。時には性暴力被害の結果の妊娠もあります。中絶費用もなく、誰かに相談することもできずに出産、そして貧困生活の中での虐待の連鎖…。悲しい負の連鎖です。

日本の子どもや少女に人権を!

マララさんのノーベル賞受賞は大きなチャンスです。日本の子どもや少女たちの現状に、おとなたちが目を向け、耳を傾け、家庭や地域や社会制度を変革していく大きな機会にしていかなくてはいけないと思うのです。日本の子どもや少女にも人権を!そして教育を!

居場所のない子どもや少女たち 平成27年1月号

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