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インターネットとメディアリテラシー 平成27年2月号

2019年10月1日

ページ番号:298239

中川 喜代子さん(奈良教育大学名誉教授/社会学者)

 私たちは、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌、あるいはビデオや映画などの映像・音楽・絵画など、多様なメディア(媒体)を通じて、私たちの生活に欠かせないさまざまな情報をとり入れていますが、近年、メディアとしてのインターネットの存在が大きくなってきました。インターネットは約20年前「Windows95」というパソコンOSの登場で庶民の間に爆発的に普及しました。20歳以下の子どもたちは生まれたときからインターネットやパソコンが当たり前の社会で生きており、今や、パソコンがなくてもインターネットの情報は、小学生3割、中学生5割、高校生9割が持っている携帯電話(スマートフォン)でいつでも、どこでも入手できるようになりました。

 携帯電話は、メールをはじめブログ、ネット検索、オンラインゲームなどネット活用の道具であると同時に子どもたちにとっては、仲間や社会とかかわるための重要な手段にもなっています。しかし、相手の目や身振りが見えない相手とのコミュニケーションでは意思の疎通は難しく、受け手の思い違いが生じたりすることや、相手が見えない気軽さから話す必要のないことまでつい話して、けんかやいじめに発展したり、ニックネームなど匿名性を悪用して他人になりすました悪意のある発言や誹謗中傷をうけ、登校拒否や自殺につながる危険性もあることを子どもたちがどれだけ理解しているでしょうか?

 また、ある日突然、注文した覚えのないことがらについて架空の請求メールが舞い込んできて、あわてた経験をもっている子どもたちも少なくないと思われます。「あなたは当社の○○というサービスをご利用になられたので、¥△△△を請求させていただきます」といういわゆる「架空請求詐欺」に関するトラブルもかなり多いのです。自分のメールアドレスを知っているということだけで、身に覚えのない請求でも真実のように受けとめ、親にばれたら叱られるかも…、携帯電話やパソコンを取りあげられてしまうかも…と感じて、これくらいの金額ならお小遣いの貯金をおろしたら何とかなりそうだ、と安易な判断をして支払ってしまうことになりかねません。メールの仕組みをよく理解していたら、このようなメールは不特定多数に機械的に送信されているだけで、きちんとした契約を交わしていなければ支払いの義務は生じないのだから、「また来たか」と無視すればすむことなのです。

 メールにまつわる鬱陶(うっとう)しい話をもうひとつ。「このメールを5人に転送しないと3日以内にあなたに必ず不幸が訪れます」と不安感を煽ったりする「チェーンメール」、いわゆる「不幸の手紙」に悩まされることです。根拠のない情報を独り歩きさせて社会が混乱するのを喜ぶ“愉快犯”的な動機からやるのでしょうが、このようなトラブルに巻きこまれないで、「自分のところで断つ」勇気と判断力を持つことも大切です。このことは子どもたちだけでなく、私たち大人にとっても、とても大切なことなのです。(3月号に続く)

用語解説:「メディア・リテラシー」とは?

 「リテラシー」とは「読み書き能力」のことで、そこから転じて、ある分野についてうまく活用する知識や能力を“○○リテラシー”と呼びます。「メディア・リテラシー」とは、私たちの周りにあふれているメディアから発信される情報を的確に読み取ること、そしてその情報をうまく使いこなして表現し、仲間や社会にメッセージを発信していく能力のことです。つまり「情報の目利き」になること。私たちは「目利き」になることで簡単には騙されなくなります。仕事であれ音楽であれファッションであれ、騙されずにたのしむためには、このリテラシーが欠かせないのです。

インターネットとメディアリテラシー 平成27年2月号

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