ページの先頭です
メニューの終端です。

女性の人権1「あさが来た」のヒロインのモデル 廣岡浅子 平成27年12月号

2019年10月1日

ページ番号:334355

金 香百合(きむ かゆり)さん(ホリスティック教育実践研究所所長)

 今秋はNHK連続ドラマで「あさが来た」が始まっています。放送開始初週の平均視聴率が20%を超えたといいますから、社会的関心や影響も高いことでしょう。私も今回の放送を楽しみにしています。というのは、ヒロインあさのモデルである廣岡浅子は、私を育ててくれた社会教育団体「公益財団法人大阪YWCA(大阪基督教女子青年会)」の創立者でもあるからです。浅子は、時代の制約の中で女性の人権を確立するために尽力しました。ドラマとは一味ちがう視点からその人となりを見てみたいと思います。

ドラマのあらすじ

 幕末から大正にかけて、女性が社会の表舞台に出ることが困難な時代に、決してあきらめない不屈の精神で生き抜いた女性「あさ」がいました。商都大阪で生きた大実業家。そして日本初の女子大学創立に尽力し、女子の社会教育、社会参加の推進に寄与しました。

廣岡浅子のこども時代

 浅子は幕末の1849年(嘉永2年)に三井家に生まれ、裕福な暮らしの中で大事に育てられました。当時の女子のたしなみであった琴や裁縫などの花嫁修業が嫌いで、木登りやすもうが好きでした。彼女は算術や読み書きの勉強を望みましたが、「女には不要」と、その機会に恵まれませんでした。また、家父長制度の中で本人の意思と無関係に結婚が行われる当時の婚姻制度に反発していました。世の不条理な制度や仕組みに対して疑問をもつと、「そういうものや」と周囲から諭されるばかりでした。

自尊感情とは?「天然モノの自尊感情」とは?

 自尊感情(セルフエスティーム)とは自分も他人も大切に思う気持ちです。自尊感情が高くなると、自分らしくエンパワーして生きやすくなります。私は、幼少期に自尊感情を育まれてきた人を、冗談まじりに、「天然モノの自尊感情」の持ち主を呼ぶことがあります。浅子は間違いなく、幸せな子ども時代に「天然モノの自尊感情」を育まれた人です。ちなみに私自身の自尊感情は「養殖モノ」で、後天的に育まれました。どちらにも良さがあります。自尊感情の高い時には、エネルギーが高く、前向き、積極的になり、変化に強く、変化を作り出そうとします。また、相手の性別・年齢・地位・職業などに関係なく人との関係を対等につくります。素直に謝ることや許すことができますし、自他のために尽力することができます。さらに、自己変革と社会変革を志向する傾向があります。これらは、浅子の生涯にはっきりと表れています。

廣岡浅子と自尊感情

 浅子は男尊女卑の風潮がみられた時代に生まれましたが、彼女の生家は当時としては比較的柔軟な商家でした。家族や乳母に囲まれて、心身豊かに暮らした幼少期に、自尊感情を高く育まれたのだと想像できます。浅子について大隈重信は「たとえ女子であっても努力さえすれば男子に劣らぬ仕事ができるものである。また、力があるものである。そうして、人間はその境遇を切り開いて自分の思う理想に達することができるものである、という固い信仰をもっておられた」と語っています。裕福な家庭に生まれても、自分の損得に終始する人もあれば、浅子のように、財をなげうって何事かをなそうとする人もあります。自分の不遇を時代や社会のせいにするばかりでなく、自分にできることを、与えられているものを用いて、変革していこうと取り組む浅子の姿に、私は大きな希望を見出します。(1月号に続く)
※「エンパワー」:自身が本来持っている能力を発揮する。

女性の人権1「あさが来た」のヒロインのモデル 廣岡浅子 平成27年12月号

Adobe Acrobat Reader DCのダウンロード(無償)別ウィンドウで開く
PDFファイルを閲覧できない場合には、Adobe 社のサイトから Adobe Acrobat Reader DC をダウンロード(無償)してください。

探している情報が見つからない

このページの作成者・問合せ先

大阪市西成区役所 市民協働課市民協働グループ

〒557-8501 大阪市西成区岸里1丁目5番20号(西成区役所7階)

電話:06-6659-9734

ファックス:06-6659-2246

メール送信フォーム