ページの先頭です
メニューの終端です。

激動の時代の人権教育~インターネットの光と闇~

2019年8月1日

ページ番号:476748

今月より隔月で人権コラムを掲載します。今回のテーマは「人権教育」です。

金 香百合さん HEALホリスティック教育実践研究所 所長

 暮らしが猛スピードで変化しています。地球規模では、グローバル経済がますます強固になっています。少子高齢社会、経済格差と東京一極集中、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など、足元からも日々大きな変化が起こっています。スーパーや病院でも、キャッシュレス決済、セルフレジなど、慣れなくてあたふたする場面があります。

 

<人権教育の動き>

 その時代の中で、人権教育についても、変化が起こっています。さかのぼれば、1995年から2004年までの「人権教育のための国連10年」が立ち上がり、引き続いて、2005年から「国連人権教育のための世界計画」が展開されました。その行動計画では人権教育とは「知識の共有、技術の伝達、態度の形成を通して、人権という普遍的文化の構築を行う教育・研修・情報をいう」とあります。そして、同和問題、女性、子ども、高齢者、障がい者、アイヌの人々、外国人、HIV感染者やハンセン病患者等、刑を終えて出所した人、犯罪被害者、LGBT(性的少数者)、インターネットによる人権侵害などの個別課題が提示され、解決や予防への取組みが計画されています。複合的人権侵害もあり、旧優性保護法のもとで、障がい女性への強制不妊手術が行われていたことはその典型例です。

 

<インターネット社会の闇>

 インターネットは道具ですから、それを使う人間次第で利器にも凶器にもなります。しかし、この道具は人間の悪意を増幅する傾向が強いように思います。「デジタル・タトゥー」という言葉があります。ネットにばらまかれた悪意や個人情報は、入れ墨のように完全に消すことができないという意味です。そもそも、ネットにあふれる情報は玉石混合で、嘘や「フェイク・ニュース」も溢れています。それを識別する情報リテラシーの教育も十分ではありません。嘘や悪意の情報が一度、拡散すると完全に回収することができない状況になるということは恐ろしいことです。これまでも、ネットいじめをうける被害者をしばしば自殺にまで追い詰めています。性暴力被害の動画や集団暴行殺人の一部始終をネットに拡散させるなどの非人道的な行為が溢れています。

 

<インターネット社会の小さな光>

 昨年は#(ハッシュタグ)Me too の世界的な連帯が起こりました。セクシャルハラスメントを受けた被害者たちが「私も同様の体験をした」「私も・・」と沈黙を破り、セクハラは個人的問題ではなく社会的問題であることをしらしめました。闇に葬られてきた人権問題に光をあてて、インターネットの良さが活かされた好例でしょう。一方、世界的盛り上がりに比べ、国内では低調でした。勇気をもって声を上げた女性たちに対するバッシングが大きく、私は悔しさと怒りを感じました。さらに今年は、性暴力をめぐる裁判で、立て続けに加害者が無罪となりました。いずれも性加害の事実は認めたうえで、被害女性らが「(裁判官の判断基準にとって)充分といえる」抵抗をしていないというのが無罪の理由です。これらの判決は裁判官の性暴力についての無知を露呈していると私は思います。「人権教育の国連10年」では、「裁判官や警察官など権力をもつ人々への人権教育の必要」が明記されていますが、実効性のあるものになっていないのが残念です。性暴力問題に声をあげる「フラワーデモ」が全国各地で行われています。あらゆる人権侵害に沈黙せず、私たちも連帯し、その輪を広げていきましょう。

 

SNSリンクは別ウィンドウで開きます

  • Facebookでシェア

探している情報が見つからない

このページに対してご意見をお聞かせください

入力欄を開く

ご注意

  1. ご質問等については、直接担当部署へお問い合わせください。
  2. 市政全般に関わるご意見・ご要望、ご提案などについては、市民の声別ウィンドウで開くへお寄せください。
  3. 住所・電話番号など個人情報を含む内容は記入しないでください。

このページの作成者・問合せ先

大阪市西成区役所 市民協働課人権・生涯学習グループ

〒557-8501 大阪市西成区岸里1丁目5番20号(西成区役所7階)

電話:06-6659-9734

ファックス:06-6659-2246

メール送信フォーム